オリキャラと東方キャラで超次元サッカーする話   作:みかづき椛

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  九十八話 くノ一と吸血鬼

 壁・床・天井が一面赤黒い空間では、刀を握る黒幕子の猛攻をシラウオとレミリアが何度も受けていた。

 シラウオは剣、レミリアは槍のような武器を使って何度も火花を散らしながら防いでいく。

「ハァ……ハァ……いつ終わるの!? あいつには全然ダメージ与えられないし……!」

「分かりません……やっぱり仲間が助けに来るのを待つしか……」

 息を切らしながらレミリアに向けて返事をしたシラウオは黒幕子に剣を振るうも、かわされる。

「早く倒れなさい!」

 槍のような武器を黒幕子にぶつけたレミリアだったが、カウンター蹴りを腹に入れられて吐血した。

「消えろ……!!」

 仰向けに倒れたレミリアに切っ先を向けた瞬間、シラウオは十字手裏剣を黒幕子にぶつける。

 十字手裏剣は刀で弾かれた瞬間、隙をつくようにレミリアが槍のような武器を右手に持った。

「スピア・ザ・グングニル!」

 腹を突かれ、十メートルほど飛ばされた黒幕子は仰向けに倒れるが一瞬で立ち、握る刀に炎をまとわせる。

「焼かれて消えろ!!」

 憎しみの感情を高ぶらせながら黒幕子は剣を横に振るうと、周囲が一瞬にして燃え広がった。

「……甘いわね」

 レミリアはそう呟くと、炎の中から槍のような武器が黒幕子に向かって一直線に飛んだ。

 槍のような武器を黒幕子がよけた瞬間、炎の中からシラウオが跳び、剣を振り下ろした。

「炎という名の障害物を作ったのは失敗ね。くノ一みたいに隠れられるもの」

 そう言ったレミリアは微笑み、右手に握る槍のような武器を、シラウオの剣を受ける黒幕子の腹部にぶつけた。

 黒幕子が吹っ飛ぶと、周りの景色が紅魔館内の通路へと変わる。辺りにはコチヤーズメンバーが多くいた。

「ナイスシクティスさん!! 記憶改ざん!!」

 通路にいるサバミは黒幕子の頭を両手で鷲掴みにした。黒幕子は気を失うように目が一瞬で閉じ、うなだれた。

「イヨカ! 回復魔法!!」

「う……うわーん!」

 フナの指示を受けたイヨカが泣き叫びながら全速力でシラウオとレミリアに駆け寄り、両手を向ける。

「さすがリード様……黒幕子を百年封じた魔法を4時間で解除するなんて!」

 フランドールに仮装しているカサゴはそう言うと、安堵の表情のリードシクティスに視線を向けた。

「あの封印魔法は中から破るにはかなり難しいですが、外からなら簡単に破れるのですよ」

「へぇ〜……凄いですね!」

 笑顔のカサゴはリードシクティスにそう返した。一方、魔理沙が黒幕子の頭を抑えるサバミに近付く。

「なぁサバミ、黒幕子の頭を抑えて何してるんだ?」

「暴走した原因を悪魔じゃなくした。これでもう大丈夫だぜ」

「お……おい!! 黒幕子が!!」

 ラックはそう叫んで右人差し指を上空に向けた。その先には黒幕子が立ち上がっていた。

「あれ!? 消えた!?」

「今、思い返すと……私が暴走した原因は悪魔じゃありませんでした……迷惑かけたので、次の試合は満月の夜でお願いします」

 黒幕子はそう言って姿を消した。見上げているシラウオとレミリアが力が抜けたように仰向けに倒れる。

「今の謝罪聞くと、なんだか黒幕子がかわいそうに見えてきました……」

 悲しげに早苗はそう言うと、アシカに背中を思い切り手のひらで叩かれ、体が一瞬宙に浮いた。

「痛い!」

「キャプテンは大切な人をさらわれたんでしょう! 同情してる場合!?」

「確かに……ってあれ? 異世界のヤマメさんは?」

「お姉ちゃんなら部屋で寝てるわ……全く、こんな事態なのに二度寝したなんて、能天気のんびり屋にも程があるわ……」

 アシカはそう言ってため息を吐いた時、しゃがんだアキスはシラウオの頬を指でツンツンし始めた。

「私とのコンビだったら黒幕子倒せたんじゃない? ねぇねぇ」

「ツンツンしないで〜!!」

「ごめんね……!」

 イヨカは泣きながらアキスにそう叫ぶと、慌てるようにアキスは立ち上がって頭を下げ、その場を離れた。

 夜が明けて紅魔館に朝日が照らされ始めた頃、広い部屋でコチヤーズメンバーがサバミ司会で話を始めていた。

「あとは寝て起きたらレミリアは完全復活だ! 拍手!」

 サバミは大声でそう言うとコチヤーズメンバーは拍手し始めるも、すぐに止んで辺りが静寂に包まれた。

「レミリアとシラウオが無事なのはいいのですが……そもそもみんな黒幕子ってどんな人物? なぜ悪魔を恨む? って思ってるからじゃないですか?」

「気になるー!」

「確かに……気になりますね……」

 橙が野次を飛ばし、藍がボソッと呟くと、サバミは数秒だけ頭を抱え、険しい顔を周りに向ける。

「しょうがない……シラウオいないけど話すか!」

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