【全話挿絵】婚約破棄された悪役令嬢、実は元覇王でした ~小僧、婚約を破棄し国外追放するだと?   作:よっちゃ

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第12話 蹂躙された愚かな冒険者たち

 続き。

 

 

 乾いた荒野を覇天軍の馬車隊が一直線に駆け抜ける。

 

 (ひずめ)が大地を打ち、砂塵(さじん)が爆ぜる。

 (ほろ)の上には兵が立ち、旗が狂ったようにはためいた。

 

 車輪は(きし)鉄輪(てつりん)が震え、怒号が風を裂く。

 

 

 

 

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「あの、すみません。

 俺たちってどうなるんでしょうか?」

 

 冒険者ジャッカスの問いは轟音にかき消された。

 

 覇天軍は、

 止まらぬ、

 退かぬ。

 砂煙の向こうへただ一直線に駆ける。

 哀れな暗殺者(おろかもの)の運命もまた、車輪とともに転がっていく。

 

 

 砂煙の中、四天王セラフィーナは疾走する馬車の上に立つ。

 黒いドレスのスカートを風に(なび)かせ、

 漆黒の(すそ)が荒野を裂くように(ひるがえ)る。

 

 

(おんな)の生き様とは──!」

 

 

 鈴のように澄んだ声が砂煙を震わせた。

 

 

「愛しいエレクシア様に尽くすこと! 

 覇姫(はき)の御名のもと、我が命、灰となろうとも構わぬ覚悟!」

 

 

 

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「アハハハハハハハハハハ!!」

 

 

 馬車前方には、ざまぁの象徴として無様に拘束された冒険者マーカス。

 彼の喉からは、意味をなさぬ呻きだけがこぼれていた。

 

「うう……ううう……うう」

 

(かえして……俺の、ちピーをかえしてよ……)

 

 

「ハーハハハハハハ! 

 泣き叫んでも無駄だ! 

 (しゅくじょ)を舐めるなよ! 

 進め! 一番槍は我ら第一軍がいただくぞ!」

 

 

 

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 旗が翻り陽光が槍先に鋭く反射した。

 

 

 ──覇天軍が往く電撃戦。

 

 

 その喧騒の只中(ただなか)──

 

 重厚な黒塗りの馬車が、微塵の揺らぎもなく進んでいた。

 (ひずめ)の音さえ整然としている。

 内装は深紅の天鵞絨(ビロード)

 陽光は柔らかな金へと変えられ、車内を満たす。

 

 

 

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 長い銀髪を揺らしながら、エレクシアはゆったりと脚を組んでいた。

 

「あの、視界に入るのも(けが)らわしい汚物共は何だ?」

 

 控えていたリリアーナが即座に答える。

 

「昨夜、四天王セラフィーナ様が“鼠”を捕らえたとの報せがありました」

 

「セラフィーナか」

 

 ほんのわずかに、エレクシアの唇の端が上がった。

 

「エレクシア様、今回の婚約破棄劇は、ヴァルディオン公爵家です。

 冒険者共を雇ったのも、あの家で間違いありません」

 静かに告げるのはリリアーナ。

 その声には一切の揺らぎがない。

 

「これは、罠ではないでしょうか?」

 

 エレクシアはゆるりと脚を組み直した。

 赤いドレスの裾がさらりと流れ、白く、滑らかな脚線が(あらわ)わになる。

 磨き上げられた白磁(はくじ)のような均整の取れた肌は、

 陽光を受けてほのかに輝き、その細さの奥に秘めた確かな力を感じさせた。

 

「フフフ、別に罠でも構わないさ」

 

 鈴を転がすような澄みきった少女の声。

 あまりにも可憐であまりにも愛らしい響き。

 だがその奥底には、万軍を従える覇者の圧。

 

 組んだ脚の先──鋭利なハイヒールの(かかと)が、きらりと怪しく光る。

 

「全て踏み潰すのみ!」

 

 わずかに足首が傾く。

 それだけで、周囲の空気が震えた。

 

 

 

 

 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

 ── 父母と先生の会(PTA)

 並びに運営の皆様へ ──

 

 ──ご安心ください。全て()()()()()()()

 Don’t worry—they’re wearing pants.

 

 日頃より、表現の場を健全に保ち、日本を背負うであろう青少年の教育と成長のためにご尽力されている皆様のご努力に、心より敬意と感謝を申し上げます。

 

 本作品における描写は、性的意図を主目的としたものではなく、狂信的思想と究極ざまぁというテーマ性を表現するための象徴的演出です。

 

 直接的な露骨描写はなるべく排除し、読者の想像に委ねる構成としております。

 表現の自由と健全性の両立という難しい役割を担われている皆様のご判断を尊重しつつ、節度ある創作を心掛けております。

 

 未熟な創作者ではございますが、節度を忘れず精進して参ります。

 

 

 




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