【全話挿絵】TS女神転生~合体事故?でジョブは死霊でした。憑依スキルを使った女性たちの様子が変なんです。 作:よっちゃ
かなりエッチな内容になっていますので、ぜひお読みください。
ノクターンノベルズで
『TS女神転生』や作者名『よっちゃR18』でご検索ください。
R18版をむしろ本編としてやっていきたいと考えています。
第13話
城塞都市エンダスはすでに夜の帳に包まれていた。戦いの喧騒が嘘のように静まり返り、街灯の明かりが石畳を淡く照らしている。
俺は領主の屋敷から解放された人々一人ひとりに、静かに手をかざしていった。
「──聖体魂浄化」
柔らかな光が、捕らわれていた者たちの身体と心を包み込む。傷は塞がり、こわばった表情が少しずつ和らいでいく。
「これで……ゴキブリ領主に刻まれた体と心の傷も癒えただろう」
人々は涙を浮かべながら深々と頭を下げた。
「へっへっへ……」
振り返るとそこにはモヒカン──いや、冒険者のカンモヒ。
相変わらずチンピラ丸出しの顔で袋を抱えている。
「TS女神様、領主の野郎が溜め込んでた金銀財宝が、ザクザク出てきましたぜ。ひひひ」
「ネコババするなよ」
俺は一応冒険者共に釘を刺す。
「これはこの街の復興に使うからな。少しでもネコババしやがったらきついお仕置きが待っているぞ」
袋を開くと溢れ出す金貨、宝石、装飾品。
どれもこれも領民の血税で築き上げられたものだ。
「ゴキブリが貯め込んだ富だ。なら全て街のために使うのが筋だろう」
カンモヒは一瞬だけ真顔になり、やがて肩をすくめた。
「……フヒヒ。TS女神様はやっぱり神様だ。このカンモヒにすべてお任せください」
何故か自身の尻を愛おしそうにさするモヒカン。
「うむ、頼んだぞモヒ。ギルドマスター、いやハゲマスターはどこだ!?」
俺は頭のハゲ散らかった男、ギルドマスターを呼びつける。
「俺たちは一旦宿に戻る。この街で一番上等な宿を今すぐに手配しろ。女たちを早く休ませてやりたい。もちろんお前は徹夜で後始末をしておけ」
俺はスルッとミーナの体から抜け出すと、手に神聖魔法を纏う。
「もう一つ重要なことだ。ミーナ、ニキ、エリーゼ、あとその他の愉快なやつら、おれの新しい力を見せてやろう」
「ハゲマスター、その汚いハゲ頭をこちらへ向けろ」
「え、は、はいTS女神様」
俺は霊体の手でハゲ頭を優しく撫でてやり、 そして──― ぶちいい、と一気に残り少ない毛を引き抜いた。
「ぎゃあああああ」
「このように、神聖魔法を手に纏うことで、物に触れる事が出来るようになった」
「おおお! すごいですTS女神さま」
「ああ、お、俺の、か、髪が!」
「うるせえな、ちょっと待ってろ。お前に髪なんか、あってもなくても変わらんと思うけどな」
神々しく神聖魔法を発動する。
「神聖魔法パーフェクト・ヒール」
ハゲマスター、いやギルドマスターの禿げ上がった頭にフサフサと髪の毛が生え始める。
「ふおおおおおお」
膝をガクガクと震わせ、感動に打ち震え涙ながらに頭を下げるフサフサマスター。
水路での盗賊団討伐の際に、ちょっと女っぽく褒めてやったら顔を真っ赤にしていた若い冒険者がいたので声をかけてやる。
「お前、名前はなんだ?」
「お、俺は……レックです。Cランク冒険者です」
俺はレックに顔を近づけ、優しく微笑む。
「おれのために朝まで働いてくれ。色々と後始末は任せた。期待しているぞ」
「ひゃ、ひゃい! す、すべて、お、お任せください」
レックは顔を火のように真っ赤にして走って行った。
「もうTS女神さま! 男なんかにあんな事しちゃダメです!」
ミーナがぷりぷりと怒り出したので、後ろから腕をミーナの首に回し抱きしめるようにして耳元で囁く。
「力を使い過ぎた。あったかい ミーナの中 で少し休みたい。入ってもいいか?」
「ひゃ、ひゃい! ど、どど、どうぞ。 わたしの中 でゆっくり休んでください」
顔を真っ赤にして返事をするミーナ。
俺は美少女なTS女神らしいから、こうやって皆に報いてやる必要もあるだろう。
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流石に魔力っぽいものが限界だった。
俺たちは街で一番上等な宿へ向かい、簡単な食事を済ませそのまま最上階の部屋へ通される。
当然のように── ミーナ、ニキ、 そして、なぜかエリーゼも普通についてきた。
「……」
部屋に入った瞬間、ニキが腕を組んで言った。
「それで? TS女神さま。ちゃんと説明してくれるんだよね?」
俺は苦笑しながら、
秘密の地下牢を見つけ、
エリーゼとの出会い、
領主、魔人との戦いまでを一通り話した。
話し終えると今度は── 女三人の改めての自己紹介が始まった。
まず一歩前に出たのは、エリーゼ。
「私はエリーゼ・フォン・ルーベルト」
彼女は俺の前に膝をつき、騎士の礼を取る。
「女神さま……いやTS女神さまに命を救われ、本懐を遂げた。この体も心も、すべてこのお方に捧げる所存だ」
うっすらと頬を染めながら、真っ直ぐな瞳で告げる。
「この命尽きるまで、あなたの剣となり盾となりましょう。もちろん身の回りのお世話から、お、お望みならば、よ、夜のお供ももちろん」
夜のお供って俺は体は女だし、すべてを捧げるって言われても少し重いぞ。
次にミーナ。
「私はミーナですっ!」
なぜか胸を張り、
「村が魔王軍先遣隊に襲われたところを、TS女神さまに助けてもらいました!」
ぎゅっと自分の身体を抱きしめ、くねくねしながら、
「私が最初の、TS女神様の依り代です! つまり、専用ボディとして片時も離れず、ずっと一緒にいました! 寝る時や沐浴もいつも一緒です! も、もちろんトイレもです!」
……俺は寝ないし沐浴もしないんだけどね。死霊だし。
あと、トイレも一緒に行ったことなんてないぞ
最後にニキ。
「私はニキータ。ニキって呼んで」
少し照れたように、しかし挑発的な目で俺を見る。
「元盗賊だけど、TS女神さまの激しいお仕置きで改心した。心も体も癒されて……」
お尻をもじもじさせながら、
「心はもちろん、もう、お……おしりの毛一本まで、この方のものさ。私はTS女神さまに言われれば、何だってするよ。いつでも、私のお尻を叩いて良いんだからね」
……いや、それは色々語弊があるぞ。
三人がそれぞれ、自分がどう救われたか、どれだけ俺を慕っているかを熱く語り続けるのを見て、俺はため息をついた。
「もう分かったから」
「とりあえず、
すると──
「TS女神様、今日も私と一緒に沐浴しましょ♡」
「な、なにー! 私も一緒にするぞ!」
「ずるい! それなら、私だって!」
女三人が一斉に騒ぎ出す。
「……あのね」
俺は頭を掻きながらサラッと言った。
「はっきり言ってなかったけど、おれ中身は男だからな?」
一瞬── 三人はきょとんとした。
そして。
「こんな可憐で美しい男なんていますか?
もう、可笑しいTS女神さま。自分で男だったって思いこんでいるだけですよ」
ミーナが即座に抱きついてくる。
「私はそんな事どうでもいいさ。男、だったっていうなら……むしろ、二度おいしいというか」
ニキが意味深な笑みを浮かべる。
エリーゼは、真剣に考え込んだ末、
「……殿方であるなら、なおさら責任を取っていただかねば」
頬を赤くしながら小さく続けた。
「私は……あ、あんな所まで、す……スキャンされ、太くて大きいものを持たされ、体も差し出したのだから……」
──ああ、こいつらあまり信じてないな。
「今日こそ! TS女神さまも一緒に沐浴してもらいますからね」
ミーナが期待を込めた目で見つめてくる。
「沐浴するって言っても、俺は見ての通り霊の体だからなー」
改めて自分の体に目をやる。
うん、上半身だけの半透明な死霊だ。
たしかに体つきは若い女の物だ。女神だし。
そういえば俺って薄い衣のような服を着てるけど、これって脱げるのか? 何か今まで気にした事もなかったぞ。
手で服を触るが普通にすり抜けてしまう。
それならばと、手に神聖魔法を纏い服に手をかける。
「あ、脱げた」
「ひゃああああああ!!」
「えええ!? な、何をして──!!」
ミーナとニキの悲鳴が、ほぼ同時に上がった。
ミーナは反射的に両手で顔を覆いそのまま膝を折る。
──が、指と指の隙間からこちらを凝視している。
「……すげえ……」
ニキは膝をガクガクと震わせながらゴクリと唾を飲む。
エリーゼは真っ赤になって叫び、慌てて前に出る。
「は、ははは早く! 服を! 着てください!! TS女神さま!!」
「なぜだ? 俺は男だけど、でも女同士じゃないか」
「そういう問題じゃありません!!」
そして何事もなかったかのように、服に手をかけ着直す。
「……よし。着れた。脱げるなんて知らなかったな」
三人は同時にその場にへたり込んだ。
「……寿命が縮みましたよ……」
エリーゼが震える声で呟き、 ミーナはまだ顔を覆ったまま、
「……絶対……一緒に沐浴を……」
ニキは天井を仰ぎ、
「……これはTS女神様には、女としての教育が必要かもね……」