【全話挿絵】TS女神転生~合体事故?でジョブは死霊でした。憑依スキルを使った女性たちの様子が変なんです。 作:よっちゃ
かなりエッチな内容になっていますので、ぜひお読みください。
ノクターンノベルズで
『TS女神転生』や作者名『よっちゃR18』でご検索ください。
R18版をむしろ本編としてやっていきたいと考えています。
第6話
夜が白み始める頃、女盗賊の弟の容態は限界に近づいていた。
おれはためらいなく聖なる力を注ぐ。
神聖魔法による解毒。
そして弱りきった体に回復魔法をかけてやる。
ついでに状態異常にも強くなるよう女神的な免疫力アップもオマケだ。
今のおれの神聖魔法は弱体化している。だからと言って、スラムという肥溜めの中でもがき苦しむガキ一匹の命をどうこう出来なくて、何が女神で神聖魔法だ。
淡い光が部屋を満たしガキの呼吸が整う。痛みが消えたのだろう、苦悶に歪んでいた顔からやがて安らかな眠りへと落ちた。
「……これでもう大丈夫だ。一生病気になる事もないだろうよ。我ながら恐ろしい魔法だ」
そう告げると、背後で──
「……っ」
短く、喉を鳴らす音。
振り返ると、元女盗賊が土下座をしていた。
「立て。この程度の事、TSを
「で、でも……! そうだ、私をTS女神さまの奴隷にしてくれよ。このご恩は私の一生をかけて返すから」
「バカなことを抜かすな! このぷりんとした尻の青い小娘如きが!」
死霊系TS女神( 18 )な俺は、生意気を抜かす小娘を立たせると尻を引っぱたく。
「ひゃんっ、あん、もっとお」
小娘は可愛らしい悲鳴をあげると呼吸を荒くした。そうか、こいつは叩いても喜ぶだけだったわ。
「一応、この小汚い家に結界を張っておいてやろう。女神的な魔法でな。
おまえ以外は入れないようにだ。小僧を人質に取られるまでがテンプレよ」
そして家を出る。
外は朝の匂いがしていた。
街に入る際には周りに見られぬよう体を限りなく透明にしていたが、考えてみるとおれがそんな事を気にする必要など全く無いことに気がついた。
降りかかる火の粉など、全てシバキ倒せば良いではないか。
昨日のおれはなぜそのことに考えが及ばなかったのだろう。テンプレ如きを警戒し過ぎた結果だ、おれのお馬鹿さんめ。
「……おい」
そしてさっきから元女盗賊がやたらに近い。
「なに引っ付いてやがる。あっちに行け」
「へへ……だって」
女は妙に柔らかい笑みを浮かべた。
「私、ニキータっていうんだ。ニキって呼んでおくれよ。私は……TS女神さまのモノなんだからさ」
「はぁ?」
ミーナがゾッとする声で威嚇する。
「調子に乗るなよ? この尻アマ。私がTS女神さま専用のボディなんだよ」
「でも、私はTS女神さまに救われた。体を乗っ取られ自由を奪われ、さらには全身を隅々までスキャンされちゃったんだ。そして、神聖魔法によって清められた。そりゃあもう、心も体も……それに、あんなことまでされちゃったし」
「ちっ! TS女神さまはお優しすぎるからな。まあ、そこがまた素敵で大好きなところなんだけど。きゃっ、言っちゃった」
女二人がおれのどこが良いだの、憑依がクセになるだのキャッキャッと騒いでいる。
「女ふたりが往来でバカなことをやってるんじゃねえ」
ピシャリと女共を黙らせる。
「歩け。ギルドへ向かうぞ、お前もニヤニヤしてねえで早く来い」
汚い男盗賊──汚男の尻を蹴飛ばし先を急がせる。
「はーい」「はいっ」「ん──」
声が重なる。
……なんだこれは。いつの間にか女に取り合われている。
しかも── 百合ハーレム? これぞTSの醍醐味などと、前世のおれの眼鏡の部分が喜んでいるような気さえしてきた。
ん? TSの醍醐味だと……おれは何を言っている?
何か思い出せそうな気がする。
「TS女神さま、早く行きましょう」
面倒だし考えるのはやめだ。
おれは小さく舌打ちし、前を向いた。
朝日は、半透明の死霊少女 + 少女二人 + 猿轡を噛まされた男の影を長く地面に落としていた。
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道中
だが丸腰で動くのは感心しないな。
ミーナの身体を守るため、ちょうど目に入った武器防具屋へ立ち寄ることにする。
「オヤジ、この娘二人に合う防具を見繕ってくれ。それと、この盗賊男からは金になるものは全て剝ぎ取ってくれ」
ドワーフらしき店主は俺を見てギョッとした顔をしたが、すぐに仕事に取り掛かった。
死霊体のまま店内をフラフラする。
ふむ、壁も通り抜けられるようだ。
店の奥、壁に無造作に立てかけられた一本の木の棒が目に留まった。ひのきのぼう。どこにでもある、ただの木の棒だ。
しかし何か運命的な出会いを感じる。
「オヤジよ、あの木の棒はなんだ?」
「昔な……やたら強すぎる勇者がいたらしい。竜の王を討つのに、裸で、獲物は最弱武器という、そんな縛りを己に課し、竜を倒した。
その最弱武器がその、ひのきのぼう、だと逸話が残ってる。まあ、作り話だろうが」
「ミーナすぐに来てくれ」
俺はミーナに憑依すると棒に手を伸ばす。
手に取った瞬間、空気が変わった。
「……なるほど」
手に吸い付くような感触。軽い。
だが、揺るぎない。オヤジが語った話は本当だ。
俺にはわかる。
その勇者とやらは確かに、こいつを使って竜の王とやらを、わからせたのだろう。
「オヤジ、これをもらっていく。汚男よ、尻をこっちへ向けろ」
汚尻で試し打ちをしてみると、なるほど、良い棒だ。
良い音を奏でやがる。
ミーナとニキの防具も一通り揃い、店を後にする。支払いなど、昨日冒険者共から巻き上げた金と男盗賊のへそくりからだ。
「ミーナ、少しだけニキのやつに憑依する。安心しろ、スペアボディのスペックをもう一度確認するだけだ」
ミーナはヤダヤダと駄々をこねたが、根気よく説得を続けると、ようやく観念したようだ。
◆◆◆◆◆◆
ニキータ
種族:人と獣人とのクォーター( 17 )
ジョブ:盗賊
スキル:弱点看破 ( D )
クリティカルヒットの確率が上がる( 小 )
17歳。ぎりぎり処女。
ある貴族が使用人の獣人ハーフを手篭めにした際にできた子。スラムに捨てられ盗賊となる。
弟はスラムで出会った孤児であり、血縁関係はない。
弟に毒薬を盛られ、解毒剤と引き換えに組織の仕事を請け負わされた。
今は神聖魔法【聖体魂浄化】により、全てが癒され、浄化され赦されている。
◆◆◆◆◆◆
さらに深いところまでスキャン済みだが、この程度で良いだろう。
おれはミーナの体に憑依し直す。
ニキのやつが名残惜しそうな、熱を帯びた目で俺をじっと見つめていた気がした。
早く冒険者ギルドに向かおう。
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冒険者ギルド
「全員集合だ。十秒で集まれ!」
ギルドに到着するなり、俺は声を張り上げる。
おれを見た数人の冒険者が悲鳴をあげる。
おれは冒険者登録の際に世話になった、獣人の美人受付嬢のいるカウンターへ向かう。
「べっぴんなおねーちゃんよ。ギルドマスターに伝えるんだ。人攫いの盗賊一味、並びに領主を潰すと」
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「昨夜この男がミーナを攫いに来た」
おれは男盗賊に、冒険者共の前で全て白状させる。
「こいつが盗賊のアジトの場所を知っている」
「しかしTS女神様。その男を信用しても良いのでしょうか」
「見せてやれ」
おれは顎で男盗賊に指示する。
男盗賊がスボンを下ろし、腫れ上がった汚尻を皆に見せつける。
「てめえもTS女神様の仕置きを受けたか。それなら信用できるようだな」
モヒカン冒険者──カンモヒが自身もスボンを下ろし、腫れ上がった汚尻を披露する。
二人の目が交錯し合い、認め合うように頷いた。
「盗賊団は領主と繋がっており、我々冒険者ギルドも手が出せなかったのです」
ギルドマスターが悔しそうに言う。
「何が冒険者だ! 俺たちは領主が恐ろしくて何も出来なかった」
冒険者の一人が、悔し涙を流す。
「私の、知り合いの獣人の子も攫われました」
獣人の美人受付嬢が手で顔を覆う。
おれは美人受付嬢の手を取り、そっとケモ耳を撫ででやる。
「攫われた奴らは一人残らず必ず助け出す。もう売られてこの街にいなければ、探し出せ!」
「全員尻を出せ! 気合いを入れてやる」
「野グソに集《たか》るハエの方がよっぽど上等で上品な生き物だ。今日この街に潜む害虫共を全て駆逐するぞ!!」
「俺らはTS女神ギルドだ!」
上がる大歓声。
このゲロとクソを塗りたくったような城塞都市を、死霊となったTS女神が解放する!