うごメモマリオが幻想入り   作:MとPの天使

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前回、迷いの竹林で目覚めたノリオは、主人を捕らえられて意気消沈していたイナバと出会う。
しかしそこで警察四天王のハリーが永遠亭に進撃!
永遠亭を燃やされながらも、イナバの「幻朧月睨(ルナティックレッドアイズ)」で、警察にとどめの一撃をさす!
そして二人は、警察が落とした探知機を使って、迷いの竹林を出ることに...!

ボ――――――――
ノリオ「あっ。そういえば、まだ燃え続けていましたね」
イナバ「あーー!永遠亭がーーーー!」


うごメモマリオが幻想入り 第6話亀対蛙

「ふんふんふんふふ〜ん♬」

 

 

ノリオとイナバ、アリスとアディス、アルカと神竹、ルイージと魔理沙が、それぞれ博麗神社に向かっているのと時同じく――

 

ここ守矢神社に、緑のロングヘアーに深緑の眼を持ち、白地に青の縁取りがされた上着と、水玉や御幣のような模様の描かれた青いスカートを着た巫女が鼻歌交じりに掃き掃除をしていた。

 

彼女の名は東風谷早苗。守矢神社に仕える巫女であり、同時に外の世界から幻想郷へやって来た人間でもある。

 

「早苗のやつ、さっきから何であんなに機嫌がいいんだ?」

 

「欲しかったゲーム機が今日届くらしいからな。それで機嫌がいいのだろう!」

 

そう早苗のことについて話している男女がいた。

 

女はセミロングの紫がかった青髪に、頭とお腹と首に神祭具、注連縄(しめなわ)を巻いていて、背中にある注連縄には、複数の紙垂を取り付け輪にしたものを装着。

 

胸に黒い鏡、「真澄(ますみ)の鏡」をつけており、赤色の半袖の下に白色のゆったりした長袖の服、梅の花のような模様が描かれている臙脂(えんじ)色のロングスカートをまとっている。

 

男は青寄りの黒いショートボブ、赤と黒の御柱(おんばしら)を前腕に装着。

 

女と同じく赤色の半袖の下に白色のゆったりした長袖の服、臙脂色の歯車が描かれた黒い緩めのズボンを身に着けている。

 

彼女らは守矢神社の祭神、八坂神奈子。技術の人神(じんしん)御岡白揺理(おんおかしらゆり)である。

「は〜。早く届かないかなぁ。ニンテンドースイッチ」

 

「...そういえば早苗、お前ニンテンドースイッチのゲームソフト、一つも持ってなくないか?」

 

「大丈夫ですよ。輝夜さんのゲームソフトを掻っ払うか、神奈子様のへそくりを使えばいいですし」

 

「本人の目の前でよく言えたなそれ。やるなら輝夜姫のゲームソフトを取ってこい!」

 

「それも駄目だろ。...それに、今は警察とかいうのがここいらを動きまわてるらしいし、守矢神社にはまだ来ていないが、しばらくここ以外の場所には行っちゃだめだぞ!」

 

「え〜。いいじゃないですかケチ」

 

「そうだぞ。少しくらいはいいんじゃないか」

 

「ダメだ。そうやって甘やかして。何かあってからだと遅いんだぞ!」

 

「ははは!こうしてみると、駄々をこねてる子供(早苗)駄目な父親(神奈子)それに苦労する母親(白揺理)だな」

 

三人の言い争いを見てそう言いのけたのは、子供のような見た目をしたひとりの女性。

 

金髪のショートボブに焦げ麦茶色の眼、頭には市女笠(いちめがさ)に目玉が付いた、俗に「ケロ帽」と呼ばれる帽子をかぶり、紫の服の各所には鳥獣戯画の蛙が描かれている服を着ている。

 

八百万の神、洩矢諏訪子である。

 

「まあ、楽しそうで何よりだ」

 

「どこがやねん」

 

「そういや、急に現れてどうしたんだ?あいつと一緒に湖で釣りをしていたんじゃなかったのか?」

 

神奈子は数刻前、守矢神社に住み着く獣人と共に「釣りに行ってくる」と言っていたはずなのに、なぜ戻ってきたのかを、諏訪子に尋ねた。

 

「いやーそれがさ、なーんか守矢神社に向かって空から何かが落ちてくるのが見えてさ、気になって戻ってきたってわけ」

 

「え!?もしかして、来たんですか!?私のプレステファイブが来たんですか!?」

 

「いやゲーム機が空から降ってくるわけがないし、仮に降って来たらゲーム機壊れてしまうぞ!」

 

「あとゲームの機種変わってないか?」

 

 

そのとき、ヒューーと、鋭く風を切る音が上空から響き渡る。一同が空を見上げると、何かが一直線に守矢神社へ向かって落下してきていた。

 

「お。噂をすれば、もうここからでもわかるくらいまで近づいてきたな」

 

「ついに来ましたか!私の3DSが!」

 

「またゲーム機変わってるし」

 

その物体は徐々に近づき、ついにあと少しで地面に落ちるくらいの距離になった。

 

「...ん?あれゲーム機にしては大きすぎるし、それになんかトゲトゲしてないか?」

 

「何言ってるんですか!あれはどっからどう見ても私のwiiUですって!」

 

「どんどんゲーム機の種類がタイムトラベルしていってる...」

 

「早苗。もう落ちてくるだろうし、キャッチする準備しとけしとけ」

 

 

ヒューーー

 

 

そうこうしてる間ついに、その姿かたちをはっきりととらえられるくらいの距離となった。

 

「落ちてくるぞ!」

 

「キタキタキター!さあカモン!私のゲームボーイ!」

 

「お前ゲームボーイ持ってるだろ!」

 

「ていうか、やっぱあれってどっからどう見ても、でかい棘の付いたコウラ...」

 

 

ゴン!!

 

 

そして落ちてきたゲーム機――――改め棘コウラは、手に取ろうとスタンバイしていた早苗の真上から激突し、鈍い音を、辺りに響かせた。

 

 

「「「早苗ーーーーーーーーーーーーーーー!!!」」」

 

 

「いっててー。一体何なんですかもーう」

 

「うわぁ!生きてる!奇跡だ!」

 

「失礼な。私はまだ死んでませんよ。あれ?これ、私の「エル・アヘドレシスタ」ではありませんね?」

 

「1912年発明の、チェスのオートマタゲーム機!!」

 

「もう、デジタルゲームですらなくなったな」

 

「というか、このコウラは一体何なんだ?中の様子は....」

 

「zzz.....」

 

「...寝てるみたいだな」

 

「どうしようか。こいつが敵ならこの場で倒すが、この様子だと幻想入りした可能性が高いな...」

 

加奈子や白揺理らが謎の甲羅について話し合っている一方で、早苗はその甲羅をじっくりと眺めていた。

 

緑色の甲殻に、等間隔に並ぶ鋭い白いトゲ。世界的有名ゲームで何度も見たその姿。外の世界から来て、ゲームを何度もやってきた早苗が見間違えるはずがなかった。

 

(この色、このトゲトゲ、もしかして....)

 

そのとき、コウラの中から、中にいた生物の頭や手足が出現し、大きな欠伸をした。

 

「....う〜ん。よく寝たのだ」

 

「うわ!なんか出てきた!」

 

怪物は周囲を見回し、自分の知る景色とはまるで違うことに気づき、強い違和感を覚えた。

 

「は!?どこだここは!?」

 

「....ちょっとちょっと」

 

「ん?」

 

貴方(あんた)、一体何(もん)だい?」

 

なぜこんな所にいるのか戸惑う怪物に、諏訪子が聞いてきた。

 

「ワガハイを知らないとは、時代遅れな奴らだ。いいだろう、教えてやる。ワガハイの名はクッパ大魔王である」

 

「クッパ大魔王?」

 

(やっぱり....!)

 

「悪いが、『クッパ大魔王』なんて聞いたことないな」

 

すると白揺理の言葉を聞いた早苗が、クッパのことを凄まじい勢いで説明しだした。

 

「知らないんですか?スーパーマリオシリーズで最も知られている悪役中の悪役、キングオブボスなんですよ!」

 

「そ、そうか.....(急に早口(汗))」

 

「で、そのクッパ大魔王がどうしてこんなところへ?みんなから忘れ去られたとか?」

 

「いや、ワガハイが忘れられるとは思わんが」

 

自分の世界だと指名手配されているため、自分が忘れられることは早々にないだろう。

そう考えたクッパは否定し、それに同調するように早苗も反論した。

 

「そうですよ!クッパさんほどの知名度が高く、人気のある方が忘れられるだなんて絶対にありえません!」

 

「今日のお前何なん?」

 

 

「む?貴様、ワガハイのことを知ってるのか?」

 

「はい!私これでも初期のマリオから最新作まで、丸々プレイしてきましたから!」

 

(ニンテンドースイッチ持ってないから最近のマリオゲームはできていないのでは?)

 

そんな話をしていると、社の影から、ゆっくりと姿を現したのは、地獄絵天魔だった。

 

身に纏っているのは、闇そのものを思わせる漆黒の衣服。黒き髪が風に揺れ、その隙間から覗く瞳には、どこか人ならざる冷たい光が宿っている。

 

そして何より目を引くのは、その背中に広げられた巨大な黒い両翼。

 

翼は大きく、まるで夜そのものが形を得たかのように、神秘的にも未曾有の先にも見えるような黒だ。

 

「ほう。別世界の魔物か。....私の力がどの程度まで戻っているのか―」

 

ボワッ

 

「少々、付き合ってもらうぞ」

 

そう呟くと、天魔は生み出した黒い気功を、クッパ目掛けて放った。

 

 

シュッ!

 

 

「のわー。何だこれはー!」

 

天魔の手から投げられた気功は、クッパにクリーンヒットした。

 

「クッパさん!」

 

(!今のは...)

 

気功を放った存在に、諏訪子は気づいたが、その存在のことを思考を巡らす間もなく、クッパに異変が起こった。

 

「...ぐ...ぐぐ」

 

「く、クッパさん?」

 

「グオーーー!!!」

 

早苗の声など届かぬかのように、クッパは黒いオーラを纏い、けたたましい咆哮を上げた。

 

「おい!なんか暴走してないか!?」

 

「...ちょっとこれはまずいねー。早苗、白揺理、ちょっとこいつの頭を冷やすのに協力してくれない?」

 

「は、はい!」

 

「まかせておけ!」

 

「オッケー。じゃお願いね」

 

「クッパさん。ちょっと痛いかもですけど、我慢してください!」

 

 

 

 

(あれ私は?)←諏訪子に名前を呼ばれなかった神奈子

 

 

 

 

早苗・神奈子・白揺理・諏訪子VSクッパ

Showtime!!!

 

 

 

「グガー!」

 

 

ボボボー!

 

 

クッパは早速口から炎を吐き出す、ファイヤブレスを諏訪子に仕掛けた。

 

「ほっと」

 

攻撃を受けた諏訪子は難なく避けた。

 

「グガガガー!」

 

 

ボボボボー!

 

 

クッパは早苗、白揺理、神奈子にもファイヤブレスをするが、

 

「はっ!」

 

「そい!」

 

守矢神社の面々は左右に炎を避けた。

 

メラメラ

「あっちゃーー!」

 

――神奈子を除いて。

 

「何やってんだよ。神奈子。それでも諏訪子と同じ神様かー?」

 

「..さっきから私の扱い雑じゃないか?」

 

「ムガー!」

 

するとクッパは、空中に飛んでそのまま落ちる、ヒップドロップを繰り出した。

 

「まずい!皆かわせー!」

 

 

ズドーン!

 

 

白揺理が叫んだ直後、白揺理はジャンプ、早苗は空中浮遊、諏訪子は「(こん)を創造する程度」の能力で土壁を作り、ヒップドロップの衝撃波を凌いだ。

ちな、神奈子は普通に食らった。

 

「ふぎゃー!」

 

「...なんかさっきからやられてばっかだな。お前」

 

「くっそー!もーう怒ったぞー!これでもくらえ!神祭「エクスパンデッド・オンバシラ」!」

 

 

ゴォ!

 

 

加奈子がスペルカードを唱えると、神奈子の横から御柱がクッパに向かって飛んでいった。クッパは避けるが、御柱に挟まれて自分の範囲を狭めてしまった。

 

「!?」

 

「チャンスだぞ!白揺理!」

 

「よし!信仰「御炎拳(ごえんけん)」!」

 

白揺理は大地を蹴り、空中へと一気に飛び上がる。

 

右腕に備わった御柱が唸りを上げながら高速回転を始める。激しい回転に呼応するように、紅蓮の炎が腕へと絡みつき、瞬く間に拳を灼熱の火焔で包み込んだ。

 

ゴッ!!

 

炎をまとった右拳が、真正面からクッパへと叩き込まれた。

 

「グギャーーー!」

 

「よし!」

 

「これでかなりのダメージを与えれたな」

 

 

「...ほう。あの巨体の魔物をここまで追い込めるとは。....[[rb:八雲紫 > あいつ]]の言ったように、幻想郷も変わったようだな。...だが、これならどうだ?」

 

天魔は、先程よりも遥かに大きな気功を生み出した。

 

そして、放たれた気功が、暴走しているクッパに襲いかかる。

 

 

シュッ!

 

 

「グガーーーーー!!!」

 

天魔の気功が当たると、クッパの体が更に大きくなった。

 

(!またさっきのが!あれは一体...)

 

「諏訪子、先程から何か気になることがあるような表情をしているが..一体どうした?」

 

白揺理が、先程からどこかを見つめている諏訪子へ、訝しげに問いかけた。

 

「...さっきから誰かがあのクッパってのに何か力を与えてるみたいでな。それでどんどんパワーアップしてるようなんだ」

 

「じゃあ、そいつを倒せばいいのか!」

 

「いや、あのクッパとかいう奴...ここまで戦って感じたが、相当な実力者だ。それをこうもも簡単に操れるぐらいの妖力を持っているんだ。そう簡単に勝てるとは思えない。まず操られているクッパを止めて、それから奴を叩きにいこう」

 

「わかった」

 

「グガーーーー!」

 

二人の話が終わると同時に、クッパの咆哮が、あたりに響き渡る。

 

 

ボボボー!

 

ズドーン!

 

 

大きな雄叫びを放って、クッパはファイヤブレスにヒップドロップと、怒涛の攻撃を繰り返した。

 

「くっ!攻撃が激しくなったぞ!」

 

(早苗が能力(・・)を使えればチャンスはあるんだが、あれは本人の意志ではまだうまく使えないからな....。戦術として数えるのは無理か)

 

「グゴー!」

 

グオングオングオン!

 

早苗はクッパのコウラスピンによるタックルで、近くにあった大岩に激突した。

 

 

ドンガラガラガラガラ!

 

 

大岩は激しい音を立てて崩れ落ち、早苗の体に降り注ぐ。

 

「きゃー!」

 

「早苗!」

 

「グガー!」

 

早苗を倒したと思ったクッパは歓喜の雄叫びを上げる。

 

「...クッパさん。このぐらいで、私はやられませんよ。なぜなら私は...」

 

 

ガララ!

 

 

「奇跡を起こす[[rb:人間 > 神]]なのですから!」

 

だが、早苗は岩を押しのけ、砂埃を払いながら、何事もなかったかのように立ち上がった。

 

(....と思ったら、起こるもんだね。『奇跡を起こす程度の能力』)

 

「奇跡を起こす程度の能力」

 

早苗が持つ程度の能力であり、本来、この能力は神奈子や諏訪子といった主に守矢神社の神々の力を借りて使うことができるものだった。

 

しかし、この幻想郷にいる間に早苗個人の信仰(・・・・・・・)が高まり、生きながらにして神格化(現人神)となったのだ。

 

最も、自分で自由に使えるわけではないので、奥の手とは言えず、手段の一つとして利用している。

 

この能力が岩が降ってきた直前で発動したおかげで、早苗は「奇跡的に」無傷であった。

 

「じゃあさっき、空から落ちてきたクッパに当たっても無事だったのは、能力を使って...!?」

 

「いえ、あれは別に奇跡なしで生きてただけです」 

 

「いやそれはそれですごいな(汗)」

 

「それじゃあ、奇跡も発動しましたし、こっから本気、出していきますか!秘術「グレイソーマタージ」!」

 

早苗がスペルカードを唱えると、早苗を中心に弾幕が現れ、大きな星を形成し、そして拡散していった。

 

 

ズバババババ!

 

 

「グギャー!」

 

「続けていきますよー!奇跡「白昼の客星」!」

 

さらに早苗が別のスペルカードを懐から取り出し唱えると、早苗自身が放つ弾幕。そして早苗の左右の光源が、まるで星明かりのように輝くレーザーを放った。

 

「そーれそーれそーれー!」

 

 

ピカーン!ズドーン!ズドーン!ズドーーン!

 

 

「ギャゴーーー!?」

 

「早苗。...なんかすごい元気いいな(汗)」

 

早苗の容赦ない責め具合いに加奈子は、早苗のためにオブラートに包んだ表現を言い、戦況を見ていた。

 

「まあ、元から調子に乗りやすい性格だからな。それが悪い方にでたんだろう」

 

「さあ皆さん!一気に決めちゃいましょう!奇跡「客星の明るい夜」!」

 

「おう!神奈子!白揺理!いっちょやるぞ!」

 

「よし!信仰「火神(ひがみ)(いの)り」!」

 

「筒粥「神の粥」!」

 

「土着神「手長足長さま」!」

 

早苗の掛け声とともに、守矢神社の皆それぞれがスペルカードを唱え、早苗からは先程よりも美しく輝くレーザーが、神奈子からは赤と紫の俵型の弾幕が波紋状に、諏訪子は周りに弾幕、さらに赤と青のレーザーが、まるで妖の『手長・足長』のように伸縮し、白揺理は右腕の御柱が回転して火を纏い、手のひらに生まれた大きな火球が、それぞれ放たれた。

 

 

ビ――――!

ピチュンピチュンピチュン!

ビヨー!ピチュンピチュン!

ボッ!

 

 

「グギャーーーーー!」

 

4人の一斉攻撃を受けたクッパはその場に仰向けになって倒れた。

 

 

「....これ以上は無理だな。ならば一旦ここから離れt」

 

倒れたクッパを確認し、クッパに見切りをつけた天魔が去ろうとした、その瞬間だった。

 

 

シュッ!

 

 

白揺理の拳が、天魔の眼前へ迫っていた。

 

「――ッ!」

 

 

バシィ!

 

 

天魔は咄嗟に腕を上げ、その拳を素手で受け止める。

 

「くっ!」

 

「...ほう。私の存在に気づいていたか」

 

「えちょっ!?誰ですかこいつ!?」

 

二人の間に衝撃波が上がる。

衝撃波を体に受け、早苗は、白揺理が殴りかかったその先にいた存在へと視線を向ける。そして、これまで気配すら感じ取れなかったその姿に、思わず声を上げた。

 

「さあな。だが、クッパを操ってたのは、どうやらこいつらしいぞ」

 

「なんですって〜!?許せません!秘術「グレイソーマタージ」!」

 

先程、クッパを追い詰めるのに使ったスペルカードを唱え、早苗は大星の弾幕を天魔に向けて放った。

 

「フンッ!」

 

 

ドゴォ!

 

 

天魔は弾幕の間と間をすり抜け、早苗へと接近。空中浮遊している早苗の腹部に飛び蹴りを食らわせた。

 

「がはっ!」

 

「早苗!」

 

「悪いが、私は今お前達と戦うつもりはない。記憶のない間、自分の実力が落ちてないか、確かめただけだ」

 

(記憶のない間?どういう事だ?)

 

天魔の出した言葉に、諏訪子は思案する。

 

「そんなことより、今は眼の前の奴らのことを気にした方がいいのではないか?」

 

「何?」

 

しかしそんな時間は与えてくれないかのように、守矢神社へと続く階段から、足音が聴こえてきた。

どこからともなく現れたのは、剣や斧を携えし龍、背に目玉を浮かべし人の姿をした魔物。槍を構える天使。そしてそのどれもが明らかなる敵意を、瞳から見せている。

 

「なんだコイツ等は!?」

 

「おい!これもお前の仕業か!...っていねー!」

 

加奈子が天魔の方を振り向くが、すでに天魔の姿はなかった。

 

「誰ですかあなた達は!」

 

早苗にそう言われ、集団の代表と思われる、刀を持った恐竜、双槍を持った天使、背に目玉が浮かぶ悪魔がそれぞれ名を名乗った。

 

「某の名は牙刀」

 

「我が名はヴァイセ」

 

「僕はカミュ」

 

「我らは警察の軍隊が一つ、多くの種族と強さが持ち味の幻獣軍のリーダーである」

 

(ついに警察が守矢神社(うち)に来たか。しかもよりによって、クッパと戦って、ここにいる全員が疲労困憊のときに!)

 

「で、警察の犬がこの守矢神社になんのようだ?」

 

白揺理はみんなの体力回復の時間を稼ごうと、煽り混じりに警察に疑問を投げかけた。

その煽りにまんまと引っかかり、カミュと名乗った魔族は、白揺理に噛みついてきた。

 

「!なんだとお前!」

 

「落ち着け、カミュ。...単刀直入に言おう。私達はお前達を捕らえに来た」

 

その煽りにまんまと引っかかったカミュと名乗る魔族は、白揺理へと噛みつくように食ってかかった。だが、それを牙刀と名乗った竜が諌める。そして代わりに、自分たちのやってきた目的を答えた。

 

「まあ、そりゃそうだろうな」

 

「罪は一体何だ?未成年飲酒か?」

 

「いやまあしてますけども」

 

加奈子から未成年飲酒と言う言葉が出ると、早苗はその事自体は素直に認めた。

 

「はあ?そんなの僕に対しての態度の悪さに決まってるでしょ」

 

「そんなわけがないであろう」

 

「悪いがお前達に罪はない。我らの野望のためと思って、潔く捕まってもらおうか」

 

カミュは自分への態度の悪さが理由だと言い張るが、ヴァイセはそれを諌める。そして牙刀が、二人には罪がないことを告げたうえで、守矢神社のみんなに潔く捕まるよう求めた。

 

「嫌だわ!そんな理由で捕まるのは!」

 

「そうは行きません!私の何かが来るまで、絶対に捕まりません!」

 

「ニンテンドースイッチだろ!」

 

果たして守矢神社の運命やいかに!次回に続く!

 

 

 

 

 

 

 

「え?ワガハイは?」←守矢神社と関わりないクッパ




御岡 白揺理 (おんおか しらゆり)
年齢|300歳以上
能力|技術を司る程度の能力
男の神様であり、人神(じんしん)(人から神となった者)でもある。
守矢神社では、『技術発展の神』として、祀られている。(なお、本人は信仰心に関してはどうでもいいと思っている)
人間だった頃から多くの発明品をつくっており、彼の両腕の御柱も彼が製作したもの。
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