魔理沙達と別れてから狂也が一番始めに向かったのは、慧音の所であった。
「ん?狂也じゃないか。どうしたんだ?」
「あ、いえ。とりあえず知り合いの人達に挨拶をしておこうと思いまして。」
「そうか、暇なら一緒に飲もうかとも思ったが、無理そうだな。」
「すいません。でも、空き時間ができたらまた来ますので。それでは。」
慧音に軽く挨拶を済ませ、次へと向かう。一旦レミリア達の所へ戻り、挨拶をする。幻想郷に来て直ぐなので、知り合いもまだ少ない。まだ挨拶をして居ないのは、紫達だけになった。
「……行きますか。」
こう言ってはなんだか、狂也は紫が苦手だ。嫌いでは無い。だが、紫と話している間は自分の全てを見透かされている様に思えてしまう。
しかし、紫に会わない訳にはいかないので、狂也は仕方なく、紫の元へと行く事にした。その足取りは宴会中とは思えないほど重いものであった。
「あら、狂也じゃない。何か用かしら?」
「いえ、知り合いの人達に挨拶をして周っているんです。」
今日で3回目ぐらいとなる説明をする。
「そう。それと、少し時間いいかしら。紹介したい人がいるのよ。」
紫はそう言うと少し遠くで飲んでいた女性2人と少女一人を狂也の元へと連れて来た。
「初めまして。私は魂魄妖夢といいます。白玉楼の庭師をさせていただいています。」
そう言って頭を下げたのは銀髪の少女。背中には長さの違う剣が二本ある。
そして気になるところが一つ。それは、妖夢の近くに浮いている物。狂夜はそれが何なのか凄く気になったが後で聞くことにした。
「妖夢がするなら私も自己紹介するわね。私の名前は西行寺幽々子。白玉楼にすんでるわ。」
今度はもう一人の女性、幽々子が自己紹介をした。何故だかは分からないが、幽々子には足がない。妖夢と幽々子。この二人には気になることが沢山あった。
「自分は深月狂夜といいます。普通に狂夜とよんでくれればいいです。これからよろしくお願いします。」
気になることはあったが、聞く必要はないだろう。狂夜はそう判断して自己紹介をした。
「狂夜、この料理作ってる人分かる?とても美味しいのよ。この宴会に出てくる料理。」
幽々子がそう言うと、狂夜は幽々子の方を見て固まった。自己紹介をする前にはあった筈の料理が無くなっていたのだから、驚いても無理はない。
「ここの料理を作っている人なら知っていますよ。」
「それなら狂夜、あったばかりで悪いんだけど、新しい食べ物お願い出来ない?」
「え?まだ食べるんですか!?これじゃぁ何時もと変わらないじゃないですか!幽々子様!!」
そうやって声をあげたのは妖夢だった。普段の生活でも沢山食べているのだろう。
しかし、沢山食べている筈の幽々子は、痩せている。それこそ、モデル並に。
「・・・・・料理取ってきます。」
そう言うと狂夜は料理を取りに立ち上がった。
「あ!私も行きます!!狂夜さんだけに仕事を押し付ける訳にはいきません。」
妖夢はそう言って立ち上がると、狂夜について行った。
「・・・・それで、狂夜は異変に利用出来そうかしら?」
狂夜と妖夢が見えなくなった事を確認すると、今まで黙っていた紫が口を開いた。
「それは流石にまだ分からないわよ。でも、私達の敵にはならないんじゃないかしら。」
幽々子は手に持っている扇子を開き、口元を隠す。この時の幽々子は何故か嬉しそうにしている感じがした。
「幽々子さん。ご飯持ってきましたよ。」
幽々子達の話しが終わってから少し、狂夜と妖夢が戻ってきた。二人が持ってきたのは、自己紹介をしていた時にあった料理の量の三倍はあるかと思われる。
「あら〜。ありがとね。それじゃぁ、いただきまぁーす。」
幽々子はそう言うと、ご飯に手をつけ始める。「カレーは飲み物である。」こんな言葉を狂夜は聞いたことが有ったが、その言葉はあながち間違いじゃないのかもしれない。持ってきたご飯をすごい速さで食べ続けている幽々子を見て、狂夜はそう思った。」
「ふう・・・・。よく食べたわぁ。ごちそうさま。」
「幽々子さん。よくこんなにも沢山の量の食べ物を食べることができますね。」
「諦めなさい。狂夜、それを幽々子に聞いても、「そんなの決まってるじゃない。私が亡霊だからよ」とか言うに決まっているわ。」
「はぁ・・・・・。」
「さて、妖夢。次はデザートを持ってきてくれない?」
「こんどはデザートですかぁ!?少しは自重しして下さいよ!」
今日の宴会での新しい出会い。幽々子。妖夢。この二人と知り合ったことで、これからの生活は、今よりもっと騒がしい、しかし、楽しいものになっていくのだろう。
狂夜はそう思いながら、妖夢と幽々子のやり取りをみていた。途中、妖夢からの助けを求める声も有ったが、狂夜は知らない振りをしておくことにした。
宴会編はそろそろ終わりかな?え?話数が少ない?私にはこれが限界ですよ。