この世界じゃ結構前からスペカルールは浸透してます、
第五話
霊夢と弾幕ごっこの練習を始めて1ヶ月がたった。季節は夏。蝉の鳴き声がうるさいぐらいに聞こえ、あまりの暑さにやる気も起きずらい。
狂也が住んでいる博麗神社にも一人、だらしない格好で寝転んでいる人物ーー霊夢は狂也に話かけた。
「ねぇ狂也。あついわ。お水を撒いて風鈴をつけて〜。」
自分で動こうともせずに狂也にお願いをする。ここ最近は霊夢は殆ど動かずに、狂也頼みの生活をしている。
暑さや人里からここまでの道路環境もあって、この博麗神社には参拝客も来ず、お賽銭も入らない。つまり、今の霊夢は殆ど無職、ニートの様になっていた。
こんな霊夢にも優しく対応する狂也は、この優しさによって霊夢が動かないことに気づいてはいない。
「わかりました。すぐに取り掛かります。」
笑顔で霊夢にそう言った狂也は早速作業に取り掛かろうとした。しかし、その途中で少し異変に気がついた。
空を見上げて見ると、向こう側ーー人里側が紅い霧に覆われている。狂也はこの事を霊夢に報告する事にした。
「霊夢さん。霊夢さん。起きてください。大変な事になっていますよ。」
出来るだけ優しく寝ていた霊夢を起こし、今起こっている異変について説明した。
しかし、霊夢は「それって太陽が隠れて涼しくなるじゃない。」などと言ってこれが異変なのかの判断をしようとしない。狂也が霊夢をどうしようか悩んでいると
「大変だぜ霊夢!!イケメンの兄ちゃん!異変だぜ異変!人里ではもう皆家に篭っちゃってるぜ!」
そう言って魔理沙がやって来た。魔理沙によって霊夢は叩き起こされ、霊夢は不機嫌ながらも博麗の巫女という仕事柄、異変とわかれば動かない訳にはいかないのだ。
そして、魔理沙曰くこの霧は人里の向こうにある湖の近くにある紅い館から出ているらしい。この館は最近現れた館らしく、詳しい事は誰も知らないとのこと。
「よし、霊夢!異変を解決しに行くぞ!」
そう言って魔理沙は霊夢の腕を引っ張る霊夢はそれを無理矢理解き、狂也に「貴方は留守番だから、美味しいご飯お願いね。」とだけ言い魔理沙と一緒に飛んでいった。
「・・・さて、夕飯の準備でも始めましょうか。」
狂也も霊夢達と同じぐらい頑張ってご飯を作ろうと思った。
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霊夢達が飛んで行ってから3時間後、夕飯の準備やその他家事を終えた狂也は少し横になっていた。今回の異変のことについて考えていたのだが、結論が出ない。考えるのを辞めようとした時、狂也の前に隙間が開いた。
突然のことに狂也は少しびっくりしたが、この隙間が誰の物かは知っているので、警戒する必要もない。
「紫さん。どうしたのですか?」
この隙間の持ち主に話しかける。するとこの隙間の持ち主こと紫は、隙間から上半身を出し、口元を扇子で隠しながらこう言った。
「今日は、貴方に用があってきましたの。狂也、貴方も異変現場に行って見ない?勿論、貴方一人ではなく、私も同伴させてもらうわ。」
紫の言葉に狂也は驚いた。霊夢にならともかく、紫から異変解決の誘いがくるとは思わなかったのだ。しかし、断る理由もない。紫が一緒なので、命もある程度の保証がされるだろうこう考えた狂也は、誘いを受ける事にした。
「一緒に異変現場に行くのは構いません。ですが、どうしてこんな誘いを?」
狂也は疑問に思っていたことも同時にきいてみた。すると紫は先程と変わらぬ様子でこう答えた。
「スペルカードルールで異変を解決しているか。博麗の巫女はきちんと異変を解決しようとしているか見たいな監視の役割を私はしていますのよ。それで、そのついでに狂也にも異変がどんな物なのか見せておこうと思ってね。これからの異変解決は三人になるでしょうし。」
この言葉で狂也は紫を改めて凄い人物何だなと思った。幻想郷の管理だけでなく、こんなこともしているとは思わなかったのだ。
「向こうにいったら私は隙間の中に入って監視をするから貴方一人で進んで行ってね。でも、道に迷ったり危なくなったらたすけますわ。」
「わかりました。それと、少し待っていて下さい。必要なものをもってきます。」
一人になることに少し驚いたが、霊夢達があらかた片付けているから大丈夫だろうと考え、狂也は武器ーー愛用のラケットや、怪我をした時の応急処置が出来るぐらいの道具を持ち、紫の所へ戻った。紫に「準備は終わりました。」と言うと、紫は頷き新しい隙間を開く。
「この隙間が異変現場ーーーー紅魔館に続いているわ。」
狂也は頷き、その隙間の中に入って行った。
「頑張りなさい。狂也。」
紫はそう言い、自らの作った隙間の中へと入って行った。
少し前までインフルにかかって寝てました。久しぶりにかかってみると辛いものですね。