奇物:両面宿儺の指   作:二等辺大三角形

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赤バーになっててガチでビビりました。
評価してくださった方、ありがとうございます。
小説ってまじで難しいですね……
プロットとか全然作ってないけど、なんとか頑張って投稿したいと思います!



星々を巡る旅順へと

 

漂流し続ける。

何もない、暗闇を。

ただ流れる小石のように。

 

そこに一滴の黄金が、小川のように垂れ落ちてゆく。

小川はやがて収束し、海へと流れ出る。

 

———旅立ちの時間よ

 

「これは……」

 

目を開けば、それは海でも川でもなく、一つの傷跡と気が付く

 

———自らの意思であの結末へと辿り着くといい。

 

記憶が溢れ出る。

これまでの数少ない記憶、そして覚えのない誰かが視界にいる記憶。

多くの悲しみ、多くの喜びが映っては消え、映ってはきていく。

 

———その眼差しは既に君を向いている。

 

そして唯一知っている、彼女の顔が思い浮かんだ。

記憶は途絶え、一柱の蛮神が青年にその眼を向けた。

褐色の肌に白い髪、無数の傷跡に、そこから垂れ流れる黄金の血。

 

「随分とまた、面倒くさそうなのがいるな」

 

聞いたことのない、自分の声が聞こえた。

誰なのか問うより早く、その男は青年の真横で手をかざす。

 

「龍鱗、反発、番いの流星————

 

キン、と何かを弾くような音がした後、

 

空が、割れた。

その隙間から見えたのは、知らない故郷の遠い雪景色だけだった。

 

———————————————————————

 

次に瞼を開いたとき、穹が最初に見たのは宇宙ステーションの天井だった。

付き添いで看病してくれていたなのかは、ひとまずほっと息をつき、先ほどの出来事について深く言及はしなかった。

ひとまず、姫子が待っている、と聞きそちらの方へと向かった。

 

「目が覚めたのね。三月ちゃんたちには、列車に残って辺りを見張ってもらってるの。そろそろ私が待っている人が来る時間のはずよ」

 

待っていた姫子は穹の無事そうな様子を見て安心した顔を浮かべた。

 

「私が離れて数ヶ月でしょ?どうしたら宇宙ステーションがこうなるのかしら」

 

心底呆れたような口調である少女が2人の間に入ってくる。

幼い顔つきから放たれることのない刺々しい物言い。

そして明らかに人間でないと見える球体の関節。

 

その人物こそが、この宇宙ステーションの真の主人であり、「天才クラブ」会員番号83番のヘルタその人である。

その傲岸不遜な態度は、まさに銀河でも数少ない天才のうちの一人と呼べるだろう。

 

「お前は……ロボット?」

「違うよ。あなたが見ているのは私が作ったロボット。この子を操作して、あなたと会話してるの」

 

そしてヘルタはその人工的に作られたアメジストの瞳を穹に向けて言い放つ。

 

「それで、今の星核はこのお子ちゃまってわけ?」

「そうね。でも、それだけじゃないみたい」

「確かに。星核以外……いやそれ以上に厄介そうなのも混じってるね。いつまで黙って見てるつもりなの————両面宿儺?」

 

穹の瞳の奥にいる誰かに対する問いかけ。

しばらくの静寂がその場を支配した後————穹の肉体の口とは別の部分から謎の声が聞こえた。

 

「あー、その名前は勘弁してくんねぇかな…………一応、俺には本名ってのがあるんだよ」

「あっそ。それで、あなたは結局なんなのか教えてくれる?」

 

その声は眼球の少し下から聞こえた。

近くの液晶に映る自分の姿を見て、穹は初めて驚愕という感情を抱く。

 

両方の瞼の下から口と目が生えてきていていた。まるで人の顔のように。

 

「嬢ちゃん、気ぃ強えなー……俺の名前は虎杖悠仁。地球って星で呪術師をやっていた男だ」

「呪術師?聞いたことのない職業ね」

「人間から流れ出た負の感情の集合。それが"呪い"だ。その呪いが集まることでできる怪物が呪霊。その脅威から人々を守るのが呪術師の仕事だった」

「呪い、呪いね。少なくとも、そんなエネルギーになるようなモノ、この数百年間で一度も見つかったことがないんだけど。それにアスデナ星系付近において"チキュウ"という星も確認されてはいないの」

「俺が呪物——つまりこの体になったのはもう随分昔だ。それまでに何千年経ってたかどうかは知らないけど、多少なりとも俺の指は別の星に移されてたりしたんだろう。俺の生きてた時代にもう、他の星からの移住者は来てたからな。呪いに関しては、地球人からしか生まれないことが原因かもしれない。少なくともその移住者は呪力は持っていても呪いを生み出すことはなかった」

 

ほとんど何を言っているかは理解できなかったが、少なくともこの謎の男——虎杖悠仁は元々人間で何かの理由があってあの指の中で数万、数億年間を過ごしていたらしい。

なんの因果か、ここの宇宙ステーションへと辿り着き、ヘルタの奇物のコレクションの一つとして眠らされていたようだ。

 

「星核が抑えられてるのもあなたの影響?」

「星核っていうのがなんなのかは知らないけど、それは俺じゃない。むしろ、こっちの坊主——穹のほうだ。生来の肉体が随分と頑丈に作られたらしい。昔の俺みたいにな」

「ふぅーん、まさに神業ね。どこの誰か知らないけど、こんなお子ちゃまの体で成功させるなんて——一体どうやったの?」

「それに、星核は彼の体内でとても安定しているわ」

 

どうやら、自身の体内には二つの物体が混ざり合うことなく別々のものとして存在しているらしい。

しかし、悠仁はその原因や理屈に心当たりはないらしく、真相が究明されることはまだできなそうだ。

 

「そもそもどうして俺の指を穹が持っていたんだ?さっきの話を聞く限り、ヘルタが厳重に保管してたんだろ?両面宿儺って名前も知ってたみたいだし」

「私はただ先輩から名前ごと預かってただけ。けどあの先輩が言うには、その奇物——つまりあなたの指は何か大事なものを隠すときに使うと良いって言ってた。ま、結局その役には立ってくれなかったみたいだけど」

「なんか、ごめん……」

 

申し訳なさそうに口を凹ませる悠仁。

最初は不気味に思っていたが、こうやって話しているところを見ると人当たりも良く、素直な性格をしているらしい。

 

「まあいいや。話を戻すけど、この星核と呪物のおじいちゃんを同時に体内に収めることができるお子ちゃま……。彼を研究してもいい?」

 

「それを決めるのは私じゃないわ」

「そもそも俺はお子ちゃまじゃないぞ」

「まあ、おじいちゃんは間違ってねぇけど」

「そ。でも私の脳は貴重だから他人の名前を記憶するスペースがないの」

 

……そして目の前のロボットの人物はあまり素直じゃない性格のようだ。

 

「けどその体は特別だからすごい興味あるよ。なんでもやってあげられる。感謝して、私が手伝ってあげるから」

「そっちが感謝される側なんだ」

「当然でしょ」

「つまり、ヘルタはあんたたちに残って欲しいみたいよ」

「厳密にはしばらくの間だけかな——研究が終わったり、興味がなくなったら出ていってもらうつもり」

「その後は?」

「その後?それ、私に関係ある?」

 

はぁ、というため息の音が姫子と悠仁から漏れ出た。

言葉は通じているのに、絶妙に会話が成り立っていないような気がする。

 

「……穹。選択肢はもう一つあるわ。今、星穹列車がホームに停まっている事は知っているでしょう?あんたが望むなら、私たちと一緒に行くこともできるわ。もちろん、悠仁も連れてね。それにいつでもここに戻ってきて、ヘルタに研究させることもできる」

「悪くないね、それなら多少新鮮さを保てる」

「つまり……」

「列車に乗るか、ここに残るかってことだ」

 

……自分はどちらを選択すれば良いのだろうか。

もし星穹列車に乗ればこの先に待ち受けるのは多くの苦難だろう。先ほど相手にした終末獣のような、いやそれ以上の脅威と相対することになるかもしれない。

そしてステーションに残れば、そのような脅威にさらされることは少なくなるだろう。仮に遭遇してもヘルタがいてくれればなんとかなるかもしれない。

そっちの方が、きっと楽で痛い思いをしないはずだ。死ぬことも滅多にない。

 

けれど、本当にそれで良いのだろうか。

自分は記憶喪失で世界のことなんてほとんどわからない。

もしこの先、この場所で一生を過ごしたとして、この先に待ち受けるであろう選択肢からも逃げたとしたら……

 

「まだ、どっちが正しいとか、死にたくないとか生きたいとか、よくわからないけど————生き様で後悔だけは、したくないんだ」

「そうか。…………その言葉、忘れんなよ」

 

そう言ったきり、悠仁は黙りっきりになってしまった。

今の言葉に何か考えることでもあったのだろうか。

 

「時間はたっぷりあるから、焦らず考えて良いわよ。決まったら、私を探しに来てちょうだい」

「あ、そうそう。あなたとおじいちゃん。肉体を交互に使用できるみたいだけどあまり多用しないほうが身のためだから気をつけておいたほうがいいかもよ?」

 

他人事のような忠告——実際他人事なのだろうが——を受けながら、穹は先ほど知り合った人々を探しに駅のホームへと向かっていった。

 

——————————————————————

 

サポート部分のドアを出て、広い通路に出た穹は早速、顔見知りとも言える人物たちを発見した。

 

「あっ、見て見て!穹だよ!おーーい!!」

 

談笑をしていた二人はこちらを見つけると、しっかりと顔を向け手を振ってきてくれた。

とりあえず、穹は軽く手を振り返す。

 

「やっほー、聞いたよ。ウチらと一緒に列車に乗るんだよね?」

「まだ決めてないよ」

「三月のいうことは気にするな。それより、身体の方はどうなんだ?両面宿儺という者が取り憑いた、と聞いたが」

「別に取り憑いたわけじゃねぇって」

 

瞼の下から突然現れた口に二人はわかりやすく目を見開いた。

なのかは口を覆いかくし、丹恒は武器は持っていないものの、構えを取れる姿勢に入った。

 

「何それ!?アンタの身体、どうなっちゃてるの!?」

「安心してくれ。少なくとも、俺は誰かに無意味に危害を加えるつもりはないぞ。お前たちにも、勿論、穹にも。あと俺の名前は両面宿儺じゃなくて虎杖悠仁だ。お前には言っただろ?」

「姫子さんから聞いた話だと、こいつが飲んだのは『両面宿儺の指』。つまりお前の指ということになる。その場合、呼び方としては前者の方が正しいのではないか?」

「まぁ、それに関してはなんでそっちの名前が広がってるか俺も疑問なんだけどさ。一応、本名は虎杖の方だからそっちの方を呼んでくれると嬉しい」

「なんか、想像してたよりずっとフランクというか……名前的にもっと怖い幽霊とかかと思ったよ……」

「うーん、名前的には間違ってねぇんだよなぁ」

 

見知った友人の顔面から突然目と口が生えてくるのを見るのは誰だって驚くものだ。

しかし、ナナシビトである二人はこのような珍妙な光景にも耐性があるのか、思った以上に早い速度で順応した。

少なくとも、悠仁が害をなす存在だとは思っていないらしい。

 

「二人は、旅の途中で危ない目に遭ったり、死にかけたりするのが怖くはないのか?」

 

少々、言い淀みながら穹は二人へと問いかける。

その質問に対し、二人は少し顔を見合わせたあと————

 

「確かに最初の頃は結構危ない目に遭ってたりしたけど……」

「最初に限った話ではないだろう」

「いいからいいから!……でも、みんなと一緒だったから、全然怖い思いをしたとかはなかったかな!」

「俺も三月と同意見だ。それに『開拓』は往々にして『未知』を意味する。これは持論だが、未知は変化させることができる分、『既知』ほど恐ろしいものでもないと思うぞ」

 

そんなものなのだろうか。

二人が一体これまでどんな旅をして、どんな経験を積んできたのかはわからない。

 

「あら、あんたたち、こんなところにいたの」

 

悩んでいる途中で、背後から姫子がやってくる。

 

「姫子」

「その様子だとまだ迷っているみたいね」

 

穹は隠すことなく頷いた。

 

「どうして俺を誘ってくれたんだ?」

「あんたが他の人と違うからよ。勿論その身体のこともあるけれど、それだけじゃないわ。あんたには、他の人と比べて自分が何が違うのか、それを見つける機会が必要だと思ったの」

「つまり、今のお前に必要なことは経験ってことだ」

「そうね。あんたの身体に星核があることは事実だけど、そのことをしっかりと胸に刻んでおけば、きっとはるか遠い未来にまで進むことができるわ」

 

遠い未来……そこがどんな場所なのかはほとんどわからない。

けれど、今確かに青年の心にはそれをこの目で見てみたい、という感情が芽生えた。

俯き伏せていた顔をあげ、姫子の瞳をまっすぐ見つめる。

 

「乗車したい」

 

その決断を告げれば、3人は嬉しそうに顔を綻ばせた。

 

「やったーー!これでアンタもウチらと同じナナシビトの仲間入りだね!」

「お前がそう決めたのなら、俺はもう何もいう事はない」

「決まりね、それじゃ私についてきて」

 

そのさきにあったのは、見上げるほどの大きさを持った鋼鉄の機関車。

これが星穹列車。想像していたよりも数倍は大きく、まさに圧巻の一言であった

 

「おお……」

「でかいなー。これが宇宙を渡るのか」

「ふふっ、そうよ。ほら、早く乗った乗った」

 

内部はおおよそ列車とは思えないほど広々としていて、まるで一つのホールのようだ。

大きな窓から宇宙ステーションの様子が見え、見送りに来てくれた友人たちの姿もあった。

 

そして、列車は汽笛を鳴らし速度を徐々に速めていく。

ステーションの友人の姿はだんだんと小さくなり、やがてステーションの全体像が一望できる距離にまでやってきた。

 

「おい!」

 

聞いたことのない、誰かの声が聞こえふと振り返る。

しかし、その視界の中には誰も映らず、穹は思わず首をひねった。

 

「下じゃ、下を見ろ!」

 

声の主は思ったよりも低い位置にいるらしい。

 

「なんだこれ」

「……パンダ先輩と同じタイプか?」

 

そこに立っていたのは、人語をしゃべり、車掌のような服を着たうさぎとも犬とも形容し難い生物であった。

流石の悠仁もこのような生物は今まで見たことがないのか、言葉が詰まっている様子だ。

 

「オマエらの事は姫子から聞いておる。いいか新人、大事なことは一度しか言わんぞ」

 

その珍獣は2人の困惑には気づかないまま、話を続けた。

 

「オマエらは特別なやつと聞いているが、ここは星穹列車じゃ。誰もが秘密を一つや二つ抱えておる。乗車したからにはここのルールに従ってもらう」

「えーーっと……お前は一体…………」

「オレはパム。ここの車掌じゃ、何か困ったことがあったらいつでもオレに聞きに来るといい」

 

今、絶賛困っている最中なのだが、それは言わない方が良いだろうか。

パムはそうしてテクテクと可愛らしい足音を立てながら去っていった。

 

「宇宙ってすごいな」

「同感だ」

 

旅立った矢先にこのような未知に遭遇するとは……

近くに置かれていたソファに座り込み、星海を映し出す窓を眺める。

 

「宇宙……星穹列車……星神……SFの世界にでも飛ばされたのか?」

「何がなんやらって感じだな。ちなみに俺も」

「悠仁のいた頃はこんなふうに宇宙を飛び回ることはできなかったのか?」

「そうだなぁ……移動すること自体はできていたけど、ここまでの物はなかなか無い。おまけに星神なんて存在はいなかったし」

 

星神。

それは星の海に存在する神秘的な存在。

人間には見えない運命を司り、自由に行使することができる文字通りの神だ。

宇宙の命運をその手で決定づけることさえできる力をも有している。

 

そして宇宙ステーションを襲った集団————反物質レギオンは壊滅の星神「ナヌーク」の手先である。

彼らは宇宙の滅びを掲げ、そのためならばどんな非道も辞さない。

 

「”壊滅”か……」

「厄介な奴らってのはどこにでも湧くものなんだな。呪霊しかり、あの反物質レギオンしかり」

「この世界にその呪霊っていうのはいないのか?」

「今のところはな。呪力を持ってるのはお前しかいないし、呪力を持ってる術師から呪霊は産まれないんだ」

 

呪力。

人間から産まれる負のエネルギー。

悠仁が言うには、その力を使って、呪霊やその力を悪用する者を退治していたらしい。

しかし、今の自分の身体からそのような力の片鱗は感じられない。

 

「ま、俺も最初は全然使えなかったし、そのうちお前が使えるようになったら教えてやるさ」

「なになに、二人で何を話してるの?」

 

鯨のライトを見つめていれば、視界の中になのかの顔が映り込んできた。

 

「いや、ちょっと不安になってきた」

「大丈夫だって!…………でも、ウチも氷の中から目が覚めた時は同じ気持ちだったかも」

「「氷?」」

「そ。ウチはずっとでっかい氷で宇宙を漂ってたんだってさ。その時、姫子とヨウおじちゃん、それと知らない誰かがその氷を溶かして引っ張り出してくれたの」

 

なのかは穹と同じ記憶喪失だった。

どこで生まれ、どんな名前で、どんな風に生活していたか。

そして、どうして氷の中に閉じ込められてしまったのかさえ覚えていないらしい。

 

「なんか、重い話になっちゃったね。でも大丈夫!いつか過去を見つけることができるってウチは信じてるから。だから、アンタもそんな顔しないで」

「…………わかった」

「それに星穹列車に乗る機会なんて滅多に無いんだから」

 

少しだけ気まずい空気が流れる。

そんか静寂を打ち破ったのは、大きな車内アナウンスだった。

 

『あー、あー!まもなく、跳躍を開始する!!乗客はかならず席に座って衝撃に備えるように!』

「おっ、跳躍が始まるよ!」

 

パムのアナウンスを聞き、何故かなのかは立ち上がり始めた。

 

「危ないから座れって言われてるけど?」

「大丈夫、大丈夫!今度こそ成功するから!」

 

悠仁が心配そうに声をかけてもなのかは気にせず車両のど真ん中に立って謎のポーズをし始めた。

もうすでに何度か転んでいるらしい。

絶対に失敗する予感しかしない。

 

『まもなく、跳躍が始まる!乗客は衝撃に備えるように!』

「転ばない、転ばない……」

『5……4……3……2……1!!』

 

ライトに照らされていた車内が暗転した。

空気は震え、チェスの駒は一人でに動き始める。

星々が一線に向かって進み———万物は停止する。

直後、強い衝撃が身体を襲った。

 

穹は予想よりも強いその衝撃に驚き、思わずまぶたを閉じる。

 

「おお、すごいな……」

 

悠仁の声に、穹はゆっくりと視界を広げた。

 

そこにいたのはまるで雪玉のように白く染まった星———ヤリーロ-VIだった。

 

 

 

 

 




初期の開拓者、びっくりするぐらい喋らないし真顔でびっくりする。成長したなぁ……
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