いよいよこの物語も終盤に入るくらいかな?って感じのところまで来ました。実はこの物語をやるにあたって、絶対にやりたかったことが幾つかあったんですよね。この物語の最後くらいに、その中でも一番面白そうなことができそうです。
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それでは、どうぞ!
脳の許容量が限界を超えた
俺は間も無く襲来するであろう月人にどう
「どう料理しよっかなあ……
もう俺はこの罪を贖い切れない………!!故に、テメェらを処分する事でこの罪を少しでも償う事にしようと思ってんだ………!!こっちはもう我慢の限界だからよ……!!許してくれ!!○ね!!
「………かなり精神状態がやばいとは思っていたが、まさか戦闘狂になるとは想定してなかったな。とはいえ、これはこれで退屈はしないだろうが……」
なんか予想外の方向に振り切れたヒイロを見て、アルスハリヤは困惑していた。
────だが、ここでヒイロに電流走る。
「………………待てよ?よくよく考えろ?俺」
「いや急に落ち着くなよ」
アルスハリヤがツッコんできたが無視する。
………そうだ、俺には酒寄とかぐやと言う間もなく咲き誇ろうとしている百合の花があった…!!………ああ、そうだな。例え取り零した物があったとしても、それが目の前にある百合の花を
「………ふう、何とか落ち着いたわ」
「コイツ……ここから尚立ち上がるのか……何回立ち上がるんだ……?本当に、相変わらずメンタルはずば抜けて強いな……」
伊達に数千年生きてる訳じゃねえからな。文字通り、経験値が違うって訳よ。
何とか己の起源を思い出すことが出来た。まあ落ち着いたからといって、月人達を倒すことに変わりはないがな。
とはいえ、だ。肝心の月人とはライブの時にしか戦えていない。それにアレは量産型だ。他の月人は間違い無くアレ以上に強い。警戒は必須だ。それに、俺がいる事で変化が生じる可能性はある。ここも、要注意だろう。
その上で、月人、お前らを
なんとか自身を律することが出来た所で、着信音が鳴り響いた。……なんか最近多いなコレ。
『かぐやが連れ去られちゃうかもしれないので、助けて下さい』
………まさに丁度いいタイミングだな。こうして考えてみると、ある意味酒寄、もといいろPとちょっとした関係を築けたのは正解と言えるのかもしれんな。ガバっても多少はオリチャーで何とかできるってことか。
勿論、この助けへの答えは───YESだ。
『よく分からんが、助けてほしいってんなら助ける。良かったら詳しい経緯を教えてくれないか?』
『それなら、数日後に色んな人を集めて作戦会議する予定なので、良ければその時に話したいです。良いですか?』
『ああ、分かった。じゃあ、またな』
『はい、また後日』
そして、その日が来るまで、俺は頭の中で月人をぶちのめすためのシミュレーションをしながら待つのだった。
○
「…………成程、俄かには信じられんが、わざわざ嘘をつく必要もないしな。なら、それが事実ってことか」
「そう、ですね。本当に御伽話みたいな話ですが、事実です」
そして、気が付けばもうその作戦会議当日となっていた。現在は酒寄が俺、帝、乃依、雷、芦花、諫山の6人に事情を説明していた所だ。
当然事情は知ってるが、この時点だと俺がそれを知ってるのは酒寄視点だとおかしいので、取り敢えず知らない体を装っている。
「にしても、マージでかぐやちゃんが月のプリンセスとはー!分かる」
「築地生まれじゃなかったんだ〜」
「海行っても肌真っ白だったもんねー」
…………俺は事情を知ってるから分かるが、お前らよくそんな薄い理由で納得出来たよな。友達と兄だからって事なんだろうが………
「………話は分かった。けど、相手の戦力が分からないのは痛手だな」
厳密に言うと、俺がいる事で相手の戦力がどう変化しているのかが分からないんだよな、変わってないならそれで良いんだが………
「そだねー。ヤッチョも手伝えるなら手伝うけど、まずそこが分からないのは痛手だね〜」
「けどまあ、考えても分からねえ以上仕方が無いんじゃないの?取り敢えず、出来ることから探そうぜ。乃依もな?」
「えー?」
「リーダーは絶対」
「………はーい」
……まあ、乃依の戯言は兎も角、それはそうだ。帝の言う通り、分からない事を考え続けても仕方がない。分からないものとして割り切るしかないだろう。………俺の知っている通りの戦力なら、勝ち切れる可能性の方が高いだろう。が、それも分からない。………分かんねえ事だらけだな。
「そうだな、帝の言う通りだ。取り敢えず出来ることから探すとしようぜ。俺は基本的に近接から遠距離までこなせる。帝も俺と似た様なタイプだろ?」
「まあ,凡そそうだな。と言っても、お前レベルじゃ無いだろうが……」
軽くこっちを見てそんな事を言う帝………何でそんなバケモンを見るような目で見るんだよ。心当たりは勿論あるが……心外だな。
「いや、それはコイツがおかしいだけじゃないのー?未だにアレがチートじゃない事を疑ってるし」
「………些か強すぎるとは確かに思ったな」
………まあ、コレでも数千年生きてるからな。戦闘で負けるなんて許されねえんだよ。
「まぁ俺のことは後でいいだろ。そんで、乃依はゴリゴリの遠距離型。だから乃依を守れる様な物、それこそ雷の地雷トラップとかそこら辺で守って遠距離からリンチできるようにしたら良いかもな」
基本的には固定砲台に徹してもらって、近づかれたら雷の地雷まで敵を誘導、そのまま爆発させて距離を取るような感じでいけると思う。
「………どう思うー?帝?」
「取り敢えずそれで良いんじゃね?俺はそれで良いと思う」
「んじゃそれでー」
適当だな
「私達はどうしよっか?」
「そだねー、そこん所どう?白百合さん?」
質問してくる芦花と真実。別に俺、軍師でも何でもないんだがな………確か、芦花は技量系の近接タイプで、諫山がパワータイプの近接なんじゃなかったか?覚えてねえ…………
「そう、だな………俺は2人の戦闘を見たことがマジで殆どないが……いろPなら、何かアドバイス出来るんじゃないか?」
いきなり話を振られたからか、驚く酒寄。
「え!?私!?……………2人は、2人とも揃ってこそって感じの戦い方ある感じだし、セットで戦ってみたら良いんじゃない?」
「りょうかーい」
「おっけー」
「それじゃあ、最後は私の番か……基本的に私も近接型で、機動力が結構ある感じかな。ワイヤーを駆使して移動できるって感じ」
「機動力があるって点では俺と似通ってるな。それを活かして相手を撹乱しつつ確実に倒すって感じか?」
「そうですね。………と言っても、貴方ほどじゃないですけど」
そう言いながらジト目でコチラを見てくる酒寄………何で味方なのにこんな俺が悪いみたいな風潮が出来てるの?おかしくない?
「………ま、まぁ俺のことはいいだろ。取り敢えず、皆が出来ることはある程度把握できたろ?これで各自連携も取りやすくなると思う。俺も全力を尽くす所存だ」
実際できる事を確認しておくってのは大事だと思うからな。それでピンチの時にカバーして貰いに行くなんてことも出来るだろうし、コレだけで出来ることはかなり増えるはずだ。
自分なりに結論を纏めていると、酒寄が話し始めた。
「………それじゃあ、皆さん。改めまして、お願いします。かぐやを助けるのを、手伝ってください」
そう言い、お辞儀をする酒寄。
………全く、やっとちょっとは自分で誰かを頼れるようになったか。良い傾向だな。
「んなの、言われずとも助けるっての。俺はお前のお兄ちゃんだからな」
「帝がいいってんなら俺はそれでいいよー」
「………俺も、微力ながら助太刀しよう」
「そーそー、友達なんだしさ?もっと頼ってー」
「私も、かぐやと一緒にまた海行きたいし、なんなら温泉だって行きたいからねー。一緒に頑張ろ?」
「ヤッチョも、管理者なりに何かできそうなことないか探しとくよー」
「俺はさっき言った通りだ。お前が困ってるなら助ける。もう他人じゃねえしな、恩もある。なら、助けねえ道理はないって訳だ」
………本当に、酒寄の周りがいい奴ばっかで良かった。
「………!!みんな、ありがとう……!!」
そう、嬉しそうに言う酒寄。
酒寄の姿を見て安心したのか、ため息を少しついて帝が続けて喋る。
「それじゃあ、俺達は一旦準備に取り掛かる。言われなくとも分かってるだろうが、お前らも準備しとけよー?」
そんな事を言って帝達3人はログアウトした。それに続き──
「私達も何か自分なりにできそうな事考えとこっか?」
「そうだねー。いろPも一緒に考える?」
「うん、そうする。…………それじゃあヤチヨ、白百合さん。また」
そう言い残し、3人ともログアウトした。
…………あれ?よくよく考えたら俺、告白された子に囲まれながら会議してたの?ヤバ過ぎだろ普通に、危ねえ……コレが頭よぎってたらまともに会議できんかったかもしれん………
俺が考えに耽っていると、ヤチヨが話しかけてきた。
「…………ヒイロ。この先、どうなるのかな?勿論、ヒイロの事は信じてるんだよ?けど、前にも言ったと思うけど、前の輪廻に
話は変わるが、実は最近ヤチヨに『俺は未来を知っている』的な感じのことを話したんだよな。思ったよりすぐ信じてもらえて良かったわ、長いこと一緒に居たからこそだろうな。
何でそんなこと話したかって言うと、秘密はなるべく少ない方が良いと思って、話してみたんだ。隠し事はこの際、
それに応じてヤチヨも、『二条ヒイロは前の輪廻には居なかった』って割と想像はしていた事を話してくれた。つまり、コレで輪廻から外れていることがほぼ確定した。だが、それはこの先の展開が想像できなくなる事を意味している。ヤチヨが感じているのは、それによる未知への不安だろうな。
「………そう、だな。正直に言うと俺も少し怖い。もし俺が戦ってる時にミスったらどうしようとか、敵が思ったより強かったらどうしようとか、考える事はあるし、分かんねえことだらけだ………まあ、つまりお前と俺は同じ気持ちって訳だ。そう考えると、少しは気が楽になるだろ?」
自分と同じような人がいるだけで、共感された様な気持ちになって気が楽になるからな。ヤチヨもそうなってくれたら良いが………
「…………ふふっ、じゃあヤッチョ達は両想いって事?嬉しいなー?」
……この感じは、やって正解だったみたいだが………何で刺してきた?
「ゴハアッ……!!何でそんな、的確に俺を抉る言葉を選んでくるんだよ………!!コレでも慰めようとしたんだぞ………!?」
こんな仕打ちが許されて良いのか?………いや、よく考えたら告白の返事返してもないし残当かあ………
「えー?だってヒイロは今、ヤッチョに弱み握られてる訳だし……ね?何されても文句言えないと思うよー?」
「…………それについては本当に申し訳ねえとしか言えねえな……」
その節は本当にすみません………
「いいよー。それに、私を含めてヒイロの事好きな子達でヒイロを囲っちゃった方が早い気がするんだよね……どうせ誰かしら誑し込んでるし……」
割と最初ら辺から何言ってるかまるで聞こえなかったが、なんかジト目で見られてるな………それに、勘なんだがヤバそうなこと言ってたような気が………聞いてみるか。
「ん?なんて言った?なんか俺にとって死刑宣告みたいなこと言われた気がするんだが気のせいか?」
何回も言うが、本当に嫌な予感がしたんだよな………こう、鳥肌が立つような、恐らく今の俺が確実に死ぬ(精神的に)ような事を言っていた気がするんだが………
「えー?気のせいじゃなーい?」
………絶対気のせいじゃない気がするが……これ以上聞いても埒が明かないだろうしな………やむを得んな、一旦話題を切り替えるか。
「……まあ、じゃあそれは一旦置いておくとしてだ。ヤチヨ、ちょっと頼みがあるんだが──」
……ごめんな、ヤチヨ。
◯
「………んじゃあ、アルスハリヤ、準備はいいか?」
「ああ、問題ないが……
………正気を疑うような事をしようとしてるってのは理解できてるが、やるつもりだ。
「確かに、コレを実現できれば、問答無用のハッピーエンドとやらを成し得るだろう。だが、余りに
今まで以上に険しい顔で訴えかけてくるアルスハリヤ。
……そんなもん、お前が一番分かってるだろ。俺がこういう時に絶対に「やる」って奴だって。
「そりゃそうだな。けど、前にも言ったろ?お前は確か、その時に俺の提案を机上の空論とか言ってたが、実際にこうやって実現できそうな段階まで来てるじゃねえか。それに、勝算はある。ゼロじゃねえんだ、なら、やるしかねえだろ」
そう俺が言うと、アルスハリヤはやれやれと言った様子で首を振るが………「君ならそうするだろう」と言うような、何処か信頼めいた目をヒイロに向けていた。
ったく、答えが分かってんなら最初から芝居めいたことすんなよな。
「…………はあ、何を言っても無駄か。良いだろう、何度目かの大博打だが、乗ってやるとしようか。君の無謀さには心底呆れてはいる、が……それをただの『無謀』で終わらせることがないのが君だ!」
……まぁ実際、無謀な事を言ってるのは分かってるからな。けど、バカな俺には
「なら、ついてこいよ魔人。テメェのお眼鏡に合う喜劇を演じてやる」
「…………ふっ、それはまた、僕好みの演目だな。これもまた何度言ったかわからないが………せいぜい、この僕を飽きさせてくれるなよ?ヒーロ君」
「…ああ、万人から笑われようと、滑稽に踊ろうぜ?無様なステップで楽しませてやるよ」
そして、魔人と魔人。二柱の人外は、決戦の地に降り立つのだった。
次回、いよいよ月人戦です。一番描写難しそうですが、頑張ってみようと思います。気長にお待ちください。
それでは、また次回!