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それでは、どうぞ!!
目の前にはサファイアの如く輝く海が広がっており、その壮大さは何度見ても損なわれることはないだろう。燦々と煌めく太陽も印象的だ、これが無ければ夏とは言えないに違いない。
「うわちょっとかぐや!?水かけないでってば!!ひゃっ…!!」
「せっかく海来たんだし楽しまなきゃ損じゃん!!ほらほら〜もっとびしょ濡れになっちゃえー!!」
「…っ、やったなこの!」
「うぎゃー!!?いきなり水掛け過ぎでしょ!?かぐやはそんなに掛けてないのにぃ……!!」
「かぐやが先に仕掛けたのが悪い」
辺りを見渡すと沢山の人々が来ていることも分かる。楽しそうに遊んでいる子供から、そんな子供に引っ張られながらも楽しんでいる大人たち。パラソルの下で涼みながら優雅に過ごそうとしている人もいるな。
「ほらヒイロー?隠れてないで早くこっち来たらー?どこかに居るのは分かってるんだよー?」
「そーそー、芦花にはヒイロセンサーが付いてるんだからさ〜、大人しく諦めなよ〜」
「そ、そんなの付いてないと思うけど……まぁ、ヒイロが何考えてるくらいはかは分かるかも………」
「ならそれがそうじゃなーい?」
……もしかしなくてもヒイロっていう同じ名前のやつを呼んでるだけで、実際は俺じゃない……なんてことはないよなぁ……
はぁ……何でこうなったんだろうな……
そう、俺は今
事の経緯は遡る事少し前──
◯
考察を終えた辺りでブラックオニキスが登場し、それからかぐやがヤチヨに『ヤチヨカップ』優勝を宣言したのを見届け、そのシーンの尊さに尊死した俺はツクヨミからログアウトした。
その後、そこから少しずつかぐや達はライバー活動を活発に行い、新規登録者をメキメキと獲得していき、着実に勢いに乗っていった。
その間は、「そういえばかぐやの名前聞いてなかったな……」と思い軽く訪問したり、ご飯を渡したりとかぐやと酒寄との間にうまーい事挟まらないような間隔で訪れていた。流石に全く訪れないのは酒寄と交わした約束的にものすごく不義理なので、適度に訪れるようにしたのだ。
そして、俺は思ったのだ……これは間違いなく「成功」している……と……!!
今まで全くと言っていいほど百合を成し遂げる事は出来なかった俺だが、間違いなく今までで一番高い百合数値と言える!このまま行けばかんぺき〜だと、思っていたが……そんな時、突然芦花にこう誘われたのだ。
「ヒイロー?今度一緒に海行かない?みんなでさー?」
「…………………」
俺は、ついにこの時が来てしまった……!!とかなり動揺していた。そりゃ、スイーツを一緒に食べに行く事はたまーにあるし、友達同士がしそうな事は大体やってしまったが……これだけは毎年絶対に避けると誓ったのだ!特に今年は!!
もしこれで仮に誰かの水着姿に見惚れて誰かを好きになってしまったりしたら、俺は俺を殺さなければならなくなる!!と。
「いいじゃないか?寧ろ男ならそちらの方が正常反応だ。そのまま勢いに乗って夜の運動会と洒落込もうじ─────」
途中羽虫がいたような気もするが、はたき落としたから大丈夫だろう。
そんな訳で、俺はその提案を断った。……芦花が少し寂しそうな表情をしていたから流石に折れそうになったが、なんとか俺は耐えることに成功した……はずだったのだ。
そう、アルスハリヤがいなければ、だ。
こいつはあろうことか俺が寝ていて意識を失っている際に「やっぱ用事無くなったし明日行くわ!」と俺の体を使って連絡しやがったのだ……ほんとふざけんなよマジで……!!
そこで、かぐやと酒寄が部屋が近いからと俺を迎えに来て、海へ行く事になったんだが……ここだけは譲るわけにはいかなかった……!!このラインを超えてしまえば、俺は取り返しのつかない事態に陥ると何故か確信していた……!!だから4人が着替えてる隙にさっさと着替えて全力で隠れる事にしたんだ……
そして、今に至る、というわけだ。
「どうするどうするどうすればいいんだよ………!!」
隠れる場所があまりにも少なすぎる……!!今は岩の裏に隠れているが、このままじゃ見つかるのも時間の問題だ……!!なら──
「魔眼しかねぇ……!!」
魔眼、払暁叙事。その眼に宿る魔法は『無限に連なる最善手を視る』こと。ツクヨミで使えるのは確認しているが、現実では絶対に使えるはずがない。……だが、ここで俺は不可能を可能にしてみせる!!
「正気か?こんな場面で魔眼を?………第一魔眼は使えないはず……いや、
「言われなくとも……!!」
強制開眼──激痛が全身を走るが無視── ありとあらゆる可能性が俺を覗く──
俺にとっての最善を掴め……!!よしっ……──視え──!!
「あ、やっぱりここにいたー」
「────」
嘘……だろ?間に合わなかった?こんなことが許されて良いのか?魔眼はなんでも解決してくれるんじゃなかったのかよぉ……
というかこれはまずい、真剣にまずい。特に普段降ろしてる髪を結んだせいで余計見えるうなじとかふとももとか────
「どこ、見てるの?」
「──────」
あーあーもう終わりだよ、せっかく友達だったのにさ?いやでも百合を成就させるという観点からしたらコレは良いのか?ああもうわからねえ!!どうすれば良いんだよ俺は!!
「別に……良いよ?見ても?」
そう言って芦花は一歩俺に近づく、俺は一歩下がる。
「…………………???」
???????????ん?え?見ても良い?え?どういう事?えだって芦花は酒寄のことが好きなはずじゃないの?これじゃまるで──
「ヒイロが見たいっていうなら、もっとじーって見ても良いんだよ?」
さらに近づいてきた、もう芦花の顔が目の前だ。俺もさらに一歩下がろうとするが、背後に岩がある。たすけて。
いやいや嘘でしょ?そんな事ある?え??これって俺のこと好きってこと067>8〒77(」5788(5+(]934[÷99×4](情報処理が追いつか無くなった)
「だって、私はヒイロの事が───」
「あ!!やっと見つけた〜!!ヒイロー!!一緒に遊ぼー!!!!!!」
「ちょっとそこのアホかぐや止まれ〜!!周りの人が危ないでしょうがー!!」
「……………」
「……………」
見えた!!隙の糸!!!
「分かったちょっと待ってろかぐやと酒寄今行くからなーー!!!!!!!」
そう言って俺は今世紀一の走りで逃げるのだった………って海水で滑ったし背中打った!?痛え!!………ほんとどうしよっかなぁこれ?もしかして百合もう無理ってこと?泣きそうなんだけど?
◯
「あーあ、逃げられちゃったか」
やっとあの鈍感男に王手叩きつけられたと思ったのに……まぁいくらでもチャンスはあるし、また話しかけた時にでも仕掛けるとするかなー
「せっかく海辺の岩の裏っていう告白には絶好のポジションにいたのになぁ……」
ここなら誰にも見つからないと思ったんだけど、まさかかぐやちゃんがこっち来るとはなあ………残念。
それにしても、ヒイロ、顔赤かったなー…あんな顔初めて見たかも。
「ふふっ」
私だけが見れたのかな?とかそういう妄想をする度に胸が高鳴る、独占できたみたいで嬉しくなる。もっとそういうの増やしていきたいな……
「ていうか、腹筋すごかったなぁ……」
こう、ボディビルダーみたいな「むきっ!」って感じじゃなくて、細マッチョっていうやつなのかな?全身が鍛えられてるような感じがした。
………一旦ここでやめておこう。これ以上考えると止まらなくなる。
そして、真実がいるところへ戻ると……
「それでそれでー?芦花、首尾はどうだったー?」
「それがね、逃げられちゃったよ〜、あと一歩だったのに……」
「ありゃーそれは残念、でも顔、ニヤけてるよ?」
「え?……いやーそんな事ないって」
「い〜や、これは絶対上手く行った時の顔だ〜!!白状しろ〜!」
「いやごめんって〜!?ちゃんと言うから待ってってばー!」
………今回はこれでやめにするけど、次は絶っっ体逃さないからね?ヒイロ、覚悟しててよ?
ツクヨミでしか魔法は使えないと言ったな……あれは嘘だ……!!と言うのは冗談で、本来なら絶対使えるはずがありません。ですが、このヒイロ君はこれを無意識に「ものすごい荒業」で成功させています。何故そんな事ができるのか……というのはかなり終盤でやる予定なので、お楽しみにしてください。
それでは、また次回お会いしましょう!!