ポケモン語の理解はぶっちゃけデバフ 作:チャンピオンズやってる人
今はメガ環境ですが何れはテラスにダイマックス、Zワザとカオスな環境になると考えたら楽しみで仕方ありません。
ぽこあも面白いしスマホで出たらランクマやりながらぽこあすることになるんだろうなぁ
……どうしたものか。
生まれて10数年経ってから改めて理解すると…はぁ。
この世界もそうだけど自分自身も十分にヤバーい立ち位置になっているみたいだ。
『あー!きのみの人!』
幼い声が聞こえる。
振り向くと足元にはコラッタが擦り寄っていた。子供なんてどこにも居ない。
ここには俺とコラッタだけが存在している。……声の主は
「せめて名前で呼んでくれ」
『名前知らないもん。会うときのみをくれるからきのみの人!』
満面な笑みを無邪気に晒す。
集りに来てるの間違いだろ。このコラッタは野生のポケモン。本来なら集団で行動するんだろうが俺を見つけると一目散にやってくる。
警戒心のけの字すらなく無防備な姿を見せ甘えてものをねだる。
賢い生き方をしているよ。
「教えた。少なくとも2桁は越えている。きのみはマトマのみしか持ってない」
カレーを作るためにマトマのみを買いに行った帰りだし。マトマのみと聞くとうわぁ…と顔を引きつらせるコラッタ。
『あれ…食べるの?』
ポケモンに料理の概念はない。コラッタからすれば俺はマトマのみを食べる変態扱いだろうな。
マトマのみを好むポケモンもいるみたいだがマトマのみはアホみたいに辛い。だからスパイスの代わりになりカレーや麻婆豆腐などに使えば程よい刺激になる。
唐辛子の代わりみたいなもの。
「食べない。カレーの材料にする』
『カレー?』
首を傾げる。説明するのもかったるい。
「美味しい食べ物」
『美味しいの!食べたい!』
足に尖りつくコラッタを見てしくったことに気づいた。ポケモンに人間のご飯を与えても問題はない。特に野生の中で生きていたら選り好みなんてできないだろう。
腹に入るものは大抵食う。
ただ味をしめて住み着かれても困る。…今更だった。
家を知られているし意地でもついてくるだろうから諦める。コラッタは食べ物がある場所ならどこにでも生息するとスクール時代に教師から教えてもらった。
食べ物の為ならたとえ火の中水の中。
「わかった。行くぞ」
『うん!』
連れを一匹増やし自宅に帰る。
……自分は転生者でここはポケットモンスターの世界。
そんで…何故かポケモンの言葉を理解することができる。もしくは理解できると勘違いしている一般異常者のどちらかだ。
どっちもどっちで面倒なバフデバフを抱え込んでいる。前者なら…同じくポケモンの言葉がわかるNみたいに色々面倒なことになるだろう。
後者なら完全に精神病院隔離病棟ルート。
ポケモンの世界は存在していなくて本当は現実で生きているなんて可能性も…はは……笑えない冗談だ。
ハッキリしない限りはこの光景を妄想と考えなきゃならん。一応ポケモントレーナーとしての資格と免許は取得している。
一度はポケモントレーナーとして旅をしようと思ったんだよな。ただ…パートナーポケモンに問題があった。
ふと、過去を思い出す。
あれはポケモンスクールを卒業した翌日。
ポケモンを貰うために小さな研究所に行った。
研究所といえばマサラタウンのオーキド研究所を思い浮かべると思う。だがあくまで有名ってだけで他にも研究所はちらほらある。
基本は住んでいる町から1番近い研究所でポケモンを貰うんだ。当時はハナダシティに住んでいた。
カントー地方で新米のポケモントレーナーが貰うことができるポケモンはフシギダネ、ゼニガメ、ヒトカゲ。
この三体のどれかを選ぶ瞬間までは年甲斐なくワクワクしたよな。
……声を聞くまではさ。
『あ!トレーナーだ!誰が選ばれるんだろう!…もしかしてウチかな!えへへ!だとしたら嬉しいなぁ』
トーンが高く饒舌な少女の声。
このフシギダネはメスなのか。明るくて陽気。砕けた口調に友好的。前世でいうギャルみたいな感じだった。これが妄想ならとてつもない羞恥心でヒモなしスカイフォールを秒でキメていただろうな。
研究員も元気があって良い子ですよと太鼓判を押していた。全くいうことを聞かないとか完全に見下されることもないだろうし安牌。
ヒトカゲやゼニガメも気になるがフシギダネでいい────
『トレーナー!ウチを選んでよ!そして2人だけで沢山旅をしよう?うん…ずっと!他のポケモンはいらないの!ウチと2人だけずっと!ずーっと!旅をするの!』
ドロっとした濁った瞳が見つめてきた。
???????
ちょっと流れが変わってきた。
隣で研究員が必死にアピールしてますよって言ってくれるけど…違うよな。
アピールだけどアピールじゃない。
しかもその時に俺はやらしてしまった。
「どうして2人だけなんだ?」
思わず聞き返してしまったんだ。やぶ蛇を突っついたら大爆発秒読みのマルマインが飛び出してくるレベルの薮に裸足で無警戒に突っ込んだ。
研究員がいきなりどうしたんですか?と聞くよりも前に──
『……ウチの言葉…わかるの…?』
呆然とするフシギダネと2つの視線。
ヒトカゲとゼニガメだと思われる。
逃げる選択肢はあった。けれど…逃げなかった。…それが間違えだとは思わなかった。
「ああ、わかる…っ!」
首に何かが絡みつく。犯人は直ぐにわかった。ツタを伸ばしたフシギダネが蕩けたような恍惚な表情をしていたからだ。獲物を見つけた捕食者みたいにジリジリとにじり寄って。
『言葉がわかるトレーナー!運命だよ見つけた見つけた見つけた見つけた見つけた運命のトレーナーを見つけた見つけた見つけた見つけたこのトレーナーはウチのトレーナーもう絶対にウチのトレーナー』
詠唱長くないか?なんて冗談をいえる場合では無いけど……断ったら絞め殺されるよなぁ。それとも首をへし折られるか。
気持ちはわからんでもない。フシギダネは人間の言葉を理解している。…だけどフシギダネの言葉は人間には届かない。
言葉の壁は難攻不落。交わせるものはそれこそ世界で…宇宙で一摘みといっていいのかもしれない。
ポケモン通訳者なんて職業があるらしいが8割方が詐欺師。残りの2割はポケモンの表情や動きを観察して予測している。
本当の意味で言葉を理解することができない。俺の場合は妄想の可能性もあるんだけどな。
『もうウチのトレーナーだよね?それで友達なの!…でも友達は沢山いらないんだよ!ウチとトレーナーはもう友達!だから他はいらないよね?』
豹変に慌てふためく研究員を他所に捲し立てるフシギダネ。ゆるりゆるりと緩やかに首が締まっていく。
元からこういう性格なのか?それとも胸の内にしまい込んでいたナニカが…俺のせいで爆発したのか。…わからない。
流石に苦しくなってきた。浅い呼吸しかできず圧迫感を覚えていく。
正直に言おう。……怖い。
初めての会話で殺されかけてんだ。怖いに決まっているだろう。この日までわからないふりをしていたからな。…耳を塞ごうがなにをしようが耳を切り落とし鼓膜を破くくらいしないと嫌でも聞こえてくる。
ただ聞くだけなら悪くない。面白いと思えるほどだ。
人間には理解できないポケモン同士の繋がりや社会が形成されている。ポケモンだけの世界が広がっている。
これが全て妄想だと確信した時は首を括る。なんならフシギダネにお願いしてもいい。一瞬であの世行きだろう。
いい加減答えないと痺れを切らしたフシギダネに何されるかわかったもんじゃないな。
「悪いが…」
口を開いた時。
俺とフシギダネの間にひのこが降り注いだ。
『わっ!』
フシギダネはくさタイプ。
ひのこはほのおタイプの技でフシギダネにはこうかはばつぐん。
熱さに怯み首に巻き付けたツタを解いて戻す。
『大丈夫!?』
「大丈夫だ。ありがとう」
『それはよかったよ』
ヒトカゲだ。好青年みたいに爽やかさのある声。安否にホッと頬を緩めると間に入り込みフシギダネの前に立った。
『…なんで邪魔をするの?このトレーナーはウチの友達なんだよ?それにね!運命の人なの!…ウチ…ウチたちの言葉がわかる運命の人!だからウチが友達になるの!』
相性の有利不利関係なくドロリと濁った瞳でヒトカゲを仇のように睨むフシギダネ。
『落ち着いて!言いたいことはわかるよ。このトレーナーくんはぼくたちの言葉を理解している。生まれてからどれだけ人間に声をかけても言葉だけは理解してくれなかった。…特にフシギダネ。君が必死に育ててくれた博士やあの研究員に言葉を投げかけていたことはぼくやゼニガメがよく知っている。けどやり過ぎだ…怪我をさせたらどうするんだよ』
……この3匹は幼なじみみたいな関係なんだろう。残りのゼニガメを見ると甲羅に体を引っ込めて小刻みに震えていた。
当然の行動だ。
逆の立場なら研究所から逃げてる。
『あ…それは……あ、そっか!そういうことなんだ!ヒトカゲもトレーナーと友達になりたいからウチの邪魔をするんだ!ダメだよ!トレーナーの友達はウチだから…ウチだけだから!!』
『そういうことじゃなくて!…トレーナーくん!ここは危険だから離れて!』
「…あ、ああ」
一体何を見せられているんだろうか。
この後は大変だった。フシギダネとヒトカゲが研究所でポケモンバトル。
…研究所は半壊し炎上。
救急車と消防車、パトカーのトリプルビンゴ。最終的にフシギダネとヒトカゲが警察のガーディに取り押さえられる形で終止符が打たれた。
特に怪我はなく首に痣ができたぐらい。研究員から病院を勧められたが断り直ぐに帰った。
…帰り際…ガーディに押さえつけられながらもフシギダネは──
『待って!やだ…やだ!!置いてかないで!トレーナー!!待ってよ!ウチを置いていかないでよ…!!』
涙ながら懇願していたと思う。
ガーディは戸惑いながらも静かにしなさいと注意していたがそれでもフシギダネは足掻き…叫び…呼び続けていた。
『……フシギダネ』
ヒトカゲは隣で押さえられつつも寂しそうに見ていた。それでもどこか納得した顔をしていたと思う。ゼニガメは知らない。一度も喋っていないから。
……その日、ポケモントレーナーを諦めた。後日訪問してきた研究員に何回も頭を下げられ新しいポケモンを用意すると言われたが何も言わず追い出してそれっきりだ。
ハナダ…いやカントーでこの事は有名になり…ダルくなって引っ越した先のマサラタウンで基本家に引きこもっている。
ここは田舎だし静かだ。まったり暮らすことができる。オーキド研究所があることを除けば好立地だった。
……一度オーキド博士がやってきたな。あの研究員がオーキド博士の下にいたらしくわざわざ謝りに。
そんなのどうでもいいからお帰り願いたかった。だが老人の話に付き合ってくれといわれて渋々家に招き入れて聞き手になったっけか。
どうやらあのパートナーポケモンたちは元はオーキド研究所にいたらしくオーキド博士が見ていたのだとか。
…ヒトカゲが言ってた博士はオーキド博士だったのか。…フシギダネは懐っこく甘えん坊、ヒトカゲは爽やかながらの熱血漢、ゼニガメはひかえめの人見知り。
だけど時折寂しそうな顔をしていた、か。
何処に出しても優秀の良い子達で研究所で暴れたことが信じられないといっていたな。
あとタマムシ大学でポケモン専門のカウンセリングを受けているとも。
……………あれからもう2年か。
『ねぇ!着いたよ!』
コラッタの声を聞き立ち止まる。
目の前には自宅。
「あ、ああ…」
扉を開けて…コラッタを手招く。
『おじゃましまーす!』
意気揚々と入るコラッタに続いて自宅に戻る。そういえば明日2人のポケモントレーナーが旅立つとご近所が話していたな。
名前は確か…レッドとグリーン。
……俺には関係ないか。
主人公はコミュ障ではありませんが捻くれ者。頭の回転は早く知識はあるがステゴロは未経験の雑魚で貧弱モヤシ野郎なので別の意味でデバフが爆盛りにかかっています。
御三家……はい、御三家です(白目)
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フシギダネ
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ヒトカゲ
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ゼニガメ