お嬢様がGBNにいるわけないだろう!   作:プラ板の削りカス

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【速報】お嬢様、ELダイバーと邂逅する

 ヒロトくんとバトって感じたのは、やっぱり私のウイングガンダムをバニラのままにしておくのは、今後GBNをやるに当たって不利だってことだった。

 まず、バスターライフルの燃費が最悪すぎる。

 これは原作でもそうだから仕方ないけど、最大出力で3発しか撃てないのがあまりにも心許ない。

 

 あとは、中距離戦の手段に乏しい。

 牽制射撃として気軽に使える武器がないのは前世EXVS脳としてもちょっといただけない。

 GBNには覚醒システムやスパアマゴリ押しもないのに、中距離戦を立ち回れないのは中々厳しすぎる。

 

「……ってことで、今日は本当に、今度こそウイングガンダムを強化するわ」

「素敵な提案ですわね、ミキ」

「方向性としては、フェニーチェとリナーシタの間の子ね」

 

 今までミキシングが上手くいなかったのは、方針がブレブレだったからだ。

 こうする、と決めてしまえば、アーキタイプができるのは早かった。

 まずバスターライフルの下に普通のビームライフルを増設して、ウイング部分を大型化して……とそんな感じに加えて。

 

「ふふふ、今回はとっておきの秘策があるわ」

「あら、それは……ガンダム・ザガンですか?」

「そうね、より正確には改良されたガンダム・フレームが目当てだけど……これをウイングガンダムに組み込むわ」

 

 そうすることで、胴体の延長効果と、同時に鉄血系の特徴を組み込めるという寸法だ。

 下半身に関しては、バランスを取るために取り付け軸を上下反転させたりとかスカートアーマーを延長したりとか色々やることはあるけど。

 少なくとも、これで機体のさらなる軽量化、武装強化、あとはゲーム的にはガンダム・フレームの特性を取り込めたはずだ。

 

「まあ、素敵な交わりですわね。ミキは私が見ていない間に一段と腕を上げられたようです」

「そういうルカは、ヘイズル改をどうしたわけ? ボロボロになってたけど」

「でしたら、1から作り直しましたわ」

「1から」

 

 まあ確かに修復するとかいう次元じゃなかったけど、それを一瞬で判断できるのすごいなー。

 誰もがリカルド・フェリーニになれるわけじゃないっていうのはわかってたけどさ。

 でも、1から作り直したルカの新作は気になる。めちゃくちゃ気になる。

 

「見てもいい? ルカの新しい相棒を」

「もちろんですわ、ミキ。わたくしの新たなヘイズル改は──この子です♡」

 

 ルカが大きめのガンプラホルダーから取り出したのは、真紅のレジオンカラーに塗装された、イカロス・ユニット装備のヘイズル改だった。

 よく見ると、踵部分にアドバンスド・ヘイズルのハイヒールとか、頭に至ってはハイゼンスレイ・ラーⅡのものが組み込まれていて、整然とした美を醸し出している。

 でも、何より目を引いたのは。

 

「ふむふむ……イカロス・ユニットってバイアラン・カスタムの腕を取り付けられたのね」

「はい、無改造でぴったりと。これで機動力を活かし、逃げようとした相手を束縛して、わたくしに跪かせることができますわ♡」

「いいじゃん、原作にもいそうなバリエーションだし」

 

 機体が横に広い分、当たり判定のデカさは気になるところだけど、そこはルカの腕前を信用すべきだろう。

 むしろ、GBNで8割ぐらい必須の飛行スキル枠を切って他のスキルに回せるのも強みだと考えられる。

 それにしたってルカ、本当にAOZが好きなんだなあ。

 

「GPDで回してみる?」

「まあ、ミキから溶け合いのお誘いをくださるなんて……光栄ですわ、でも」

「でも?」

「わたくしも早くGBN(あちら)で暴れ散らかしたくて仕方ありませんの。ミキは昨日も情熱的な溶け合いをしていたではありませんか、わたくしばかり仲間外れで、やきもきしてしまいます」

 

 あー、確かに。

 いやまあヒロトくんとのバトルは事故みたいなもんなんだけどさ。

 それに、GPDで慣らし運転をしてからまた作り直す過程を踏んでたらいつまで経ってもGBNに参戦できないから、ルカの言う通りだ。

 

「それじゃ、私はルカと組めるようにダイバーランク上げとか諸々を頑張らなきゃね」

「はい、お待ちしておりますわ」

 

 一通りの工作を終えて誕生した新しいウイングガンダムを手に、私は席を立った。

 ルカもまた、新しい、レジオンカラーのヘイズル改──イカロス・ユニット装備を手に、旧音楽室を後にする。

 さて──ここからは虚無の心でNPDをひたすら鏖殺して回るしかないか。

 

 

 

 

 

 

「それにしたってあんまりにもつまんねぇなぁぁぁ!?!? こんなんじゃ私の股ぐらが乾いちまうんだよ!!!! ヌルいんだよこの不燃ゴミがぁぁぁっ!!!!」

 

 高難度ミッションだとか謳われていたものを片っ端から消化していた私は、とうとう我慢の限界に達してブチギレていた。

 リーオーカラーに偽装されたトールギスの頭を踏み砕いて、コックピットにビームサーベルを突き立てながら中指を立てる。

 NPD相手だったら流石に警告も来ないだろう。Fワードは叫んでないし。

 

 OZの軍事基地を模したフィールドはよく再現されているけどまあなんていうか、「ふーん、よくできているよね」ぐらいの感慨だった。

 バトルジャンキーの魂の故郷はサイド7だからね。

 あの邪魔な建物に何回引っかかって立ち回りが崩れたことか。おのれ安◯ハウス。

 

「とはいえ、これでダイバーランクはようやくDかぁ。明日ルカにフォース申請出しとこ、って……ん?」

 

 そのときだった。

 私のウイングガンダム──いい加減なんか別な名前で呼んだ方がいいんだろうけど──のコックピットで、ピーピーと甲高い音が鳴り響く。

 

「救難信号……」

 

 これはあれか? 最近ロビーを散歩しているだけで警戒されるようになった私への貴重な挑戦者か?

 それとも初心者狩り(スマーフ)野郎の手に嵌められた初心者からのSOSか。

 はたまたマスダイバーとかいうイン◯野郎の被害に遭った善良なダイバーからのSOSか。

 

「……唆るぜ、こいつは。ちょうど戦いには飢えてたんだ」

 

 私は、即座に機体をバード形態に変形させて、救難信号の元へと急行した。

 ポイントはこの基地のすぐ近く、森林地帯からだ。

 あー、お散歩してたダイバーが襲われたパターンかな、これは?

 

 とにかく、初心者狩り(スマーフ)野郎にしろマスダイバーにしろ、やっていることがいちいちセコいんだよ。

 本気でぶつかり合ってこそのガンプラバトルだってのに、ダイバーポイントとかいう見かけの数字だけにこだわって、シケたことをする。

 初期のドージくんとかよくあそこから株を持ち直したよなってレベルだったからな。

 

 などとぼんやり考えつつ、救難信号が発信されていたエリアに辿り着くと、そこにいたのは、リーオーNPDだった。

 チュートリアルミッション用の個体がバグで暴走したのか?

 おのれファ◯キンマスダイバー、と憎悪を滾らせ、現場に急行する。

 

『ああ……助けが来てくれたんだね! 目が覚めたら、突然巨人に追われていて……どうかそこのお方、ぼくを助けてはくれないか!?』

 

 よく見るとこの暴走リーオーNPDが狙っているのは、透き通るような水晶色の髪を一つ結びにした、長身で中性的な──ただし暴力的なぐらい、下手したらルカ以上にでっかいおっぱいを除く──容姿の女の子だった。

 あっこれ間違いなくアレだわ、うん。

 ELダイバーとエンカウントしてしまったんだわ、私。




王子様系女子のおっぱいはデカいと健康にいいとされています
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