トウマを見つけた。
良かった、やっと見つかった。ジェットコースターで見かけてすぐに見失ったけど今はアトラクションに乗って無いから見失わない。
次は逸れないようにちゃんと手を繋いでおかなきゃ。少し恥ずかしいけどきっと気付かれないだろう、みんなに無表情だとよく言われるし。でもトウマなら気付くかもな、私のことよく見てるから。いつも笑顔だねと微笑みながら言ってくるから。
トウマの横に、女の子が居る。
何で?
そこは、私の場所なのに。
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メイと別れたし早速みんなを探しに行こうとした時、後ろから誰かに抱きつかれた。勢いがあったから突進かと思った、背中痛い。
急にこんな事をしてくる人に俺は心当たりがあった。後ろを向けば、案の定知っている顔がある。
「急に脅かすなよ、心臓止まるかと思った」
「大丈夫、この程度で死ぬほどトウマは弱くない」
「その信頼is何……?」
はい、我らが暴走列車ことトウコさんですね。彼女の辞書にお淑やかと言う文字は無いのか常々疑問に思っています。
そんな茶番をしていたらトウコの後ろからトウヤ達が走って来ていた。
「トウコ……ッ、勝手に行かないで……ッ」
「……トウヤ大変そうだね?」
「おかげさまでね…………?…………トウマ!?」
「そうですよー、みんなのトウmグエッ!!?」
「良かった……やっと見つかった……!!」
トウヤにも抱きつかれた。それは良いんだけどさ、君ら人に突進しながらじゃないと抱きつくことも出来ないの?背中と腹筋めちゃ痛いんだけど。
チェレンよ、頼むからコイツらの手綱握っててくれよ……え、なにその顔、怖。
………とまぁ、まじで死ぬかと思った遊園地の一日でした。どうしてこうなった。
みんなに置いてかれて迷子の子と遊園地周って突進2連発、厄日かよ。
あの後みんなで遊園地周りなおしたからな。何故かずっとトウコとトウヤに手握られながら。聞いたら『また迷子にならないように……隣は私の場所』て返されるし最後の方聞き取れないし、トウヤは『今ありがたみを手で摂取してるから……』とかなんか意味不なこと言ってたし。おいチェレンなんだその顔、お前顔芸得意だったりするの?
そんな怒涛の遊園地巡りを終え帰宅。
そんなこんなで今日、後日改めてお礼をすると言っていたメイ母の下へ行く事にした。理由はヒオウギシティを見てみたいという好奇心もあるのだが、カノコタウンまで来る場合、メイが付いてくることになる。まだ6歳の子に遠出させるのは酷だと思ったのと、なんとなく此処に来られたら振り回される予感がしたから。疲れるのよあの子の相手。楽しくはあるんだけどね。
「トウマ、私も付いてく」
「トウコ、ハウス」
「トウマ、トウコはヨーテリーじゃないよ?言うことを聞くことがあるか分からないしヨーテリーの方がよっぽど言うこと聞くけど一応人間なんだよ?」
「どうしたトウヤ、トウコに恨みでもあんの?」
そして現在、俺はトウコに抱きつかれていた。なんでぇ?
まぁ理由は分かってるけど。
俺がヒオウギシティに行くことを伝えると「私も同行しよう」と、顔の作画が独特になったトウコに言われた。世界観壊れるし作品の会社も違うぞ。
そんなトウコを止めようとトウヤも参戦、背後から日頃の恨み?がこもった言葉のナイフを飛ばしてくる。しかしそこは我らがトウコこと暴走機関車、欠片も動じず俺に抱きつき1ミリたりとも動かない。トウコもヒオウギシティが気になるのは分かるけど今回は流石に困る。このままじゃマジで付いてきそう……そう考えた時、母から鶴の一声が。
「トウコ、トウマ以外が来ても相手の方を困らせるだけよ?お留守番しなさい?」
「イェス、ユアハイネス」
母は強し。どの家庭でも基本頂点に君臨している生物の言葉に流石のトウコも敗北。関係無いが鶴って何だ?
まぁこれで安心してヒオウギシティまで行けるな。……かわいそうだしお土産でも買ってこよう。機嫌直ると良いな。
「じゃあ母さん、そろそろ行こう?」
「え、私行かないわよ?」
「え」
え?
まさか、俺だけで行く事になるとは思わなかった……。
母曰く、『私関係無いし、貴方が頑張ったことだし』『それに私仕事あるから』とのこと。
そして今、俺はヒオウギシティに来た。途中経過は全カットだなんて悲しすぎる……珍しいポケモン見つけたりレアっぽい物拾ったのに。
とりあえず深呼吸。心を落ち着かせ、目の前の家宅を見据える。
此処は、メイの家だ……と思う。送られてきた住所は此処で合ってる(ジュンサーさんにも確認してもらった)だろうけど……初めての訪問怖ぁ……。
俺は意を決して、インターホンを押した。
ピンポーン
ガチャッ
「Welcome to my house.」
「何故に英語?」
パーティグッズでよく見る眼鏡をかけたメイが扉を開けて出迎えた。