うちの金火竜がのじゃ系美少女になっていたんだが!?   作:ワニノコ

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適応

 

翌日。

私はシャーレの自室にあるベットの上で起きたのだけど

 

"お、重い・・・"

 

「スゥ・・・スゥ・・・」

 

寝巻きを着たレイアが私の身体の上に乗って眠っていた。

私が寝る時にレイアはベットにはいなかったはずだけど・・・

とりあえず、レイアを起こそう。

 

"起きて、レイア。もう朝だよ。"

 

「むぅ・・・もう朝か。・・・もう少しぐらい良いではないか」

 

そう言い、レイアは二度寝をしようとする。

私も二度寝をしたいのは山々だが、それをしたら、サヤを問い詰めに行くためにリンちゃんからもらった貴重な半日休暇があっという間になくなってしまう。

 

"お願いだから、私の言う事を聞いて・・・"

 

「・・・妾はこのふかふかのベットとやらをまだまだ堪能したいのじゃが、主のお願いとなれば仕方あるまい」

 

続けてレイアは「妾がベットから出るまで動くでないぞ」と言い、掛け布団の外に出していた尻尾の先端を器用に動かして私に見せ、ベットから出た。

そして、私もベットを出た。

 

"それにしても、どうして私のベットに入っていたの?"

 

「そんなもの、決まっておるじゃろ。妾は主のペットだからじゃ」

 

"えーっと・・・?"

 

もしかして、犬や猫が飼い主のベットに入ってくるのと同じなのか?

そういえば、昨日の夜にレイアと一緒にテレビでペットの特集を見ていたような・・・おそらく、それで影響を受けたのかもしれない。

だが、今のレイアは色々とまずい。

何とは言わないが、今のレイアにはデカいものが付いている。

そして、女の子にこれを言うのは失礼かもしれないが、めちゃくちゃ重い。

160cm半ばぐらいの身長でだ。

まぁ、その体重の7割ぐらいは尻尾のせいだとは思うけど・・・

 

"レイアの言いたいことは何となく分かったけど、せめて一声ぐらいはかけてほしいな。"

 

「うむ、分かったのじゃ」

 

レイアは私の言う事に頷いてくれた。

それから、私たちは朝の支度をした。

そして、私たちはサヤを問い詰めるために山海経高級中学校に向かうのだった。

 

 

 


 

私たちは山海経高級中学校に着き、サヤの研究室に乗り込み、問い詰めている。

 

"サヤ、レイアを人間の姿にしたのは君だよね?"

 

「ぼ、ぼぼ、ぼく様は何も知らないのだ!」

 

明らかに動揺している。

もっと問い詰めていけば、いずれはボロが出るかもしれない。

 

"レイアが言ってたんだよ。二日前に食べた肉が変な味がしたって。それに、二日前のシャーレの当番はサヤだったよね?"

 

ここだけの話、私は二日前に仕事をサボるために席を外している時があった。

レイアの餌に薬を盛る機会はいくらでもあったはずだ。

 

「そ、それは・・・たまたまなのだ!」

 

"たまたまね・・・そういえば、レイアが人の姿になってから、人の言葉を話せるようになったんだよね。"

 

「それは本当なのか!?もしそうだとしたら、実験は成功したのだ!・・・あ」

 

はい自爆乙。

これで言い逃れはできないね。

 

"それじゃあ、誰が聞いても納得がいく説明をしてもらおうかな?"

 

私は笑顔で優しくサヤに伝えた。

それに対してサヤは、冷や汗をかいているように見える。

 

「ちょ、ちょっとした出来心なのだ。あの竜に生物の一部を残して人の姿になる薬と人の言葉を喋れるようになる薬を使ったらどうなるのかと・・・」

 

ちょっとした出来心でそんなことをやられたら困るよ。

おかげで昨日、ユウカに変な誤解をされるところだったんだから・・・

 

"・・・それで、戻るの?"

 

「も、もちろん戻るのだ!この人の姿になった動物を元に戻す薬を使えば元に戻るのだ!」

 

私はサヤに小瓶に入った液体状の薬を受け取る。

そして、研究室にあるベットで寝転んでいるレイアに声をかけた。

 

"レイア、この薬を飲んで。"

 

「・・・嫌じゃ、妾は飲まん」

 

レイアは珍しく、私の言う事を聞かなかった。

 

"えっと・・・理由を聞いてもいいかな?"

 

「一日、この身体で過ごして思ったことがあるのじゃ。この身体のほうが主との距離感がより近くに感じられるのじゃ。それに、妾は元の姿に戻れぬとは言っておらんぞ」

 

"えっ・・・?"

 

「まぁ、そこで見ておれ」

 

レイアはベットから出て、研究室の窓を開けて、そのまま飛び降りた。

 

「なっ・・・!?」

 

"レイア!"

 

私とサヤはレイアが飛び降りた窓に駆け寄り、下を見ると

 

[ガアアァァァァッッ!!!]

 

全身を金色の鱗や甲殻で覆い、巨大な翼で空を羽ばたいているレイアの姿があった。

 

"・・・サヤ、もしかしてだけど、元に戻す薬も盛ったの?"

 

「そんなことはしていないのだ!・・・もしかしたら、薬に適応したのか、それとも薬の量が少なくて中途半端にしか効かなかったのか・・・」

 

サヤは何かブツブツと言っているけど、レイアが元の姿に戻れるのならどうでもいいか。

でも、何で元の姿に戻れるのだろうか・・・

私が考え事をしていると、レイアが人の姿に戻り、研究室に戻ってきた。

 

「これで良いか、主よ?」

 

"まぁ、レイアが良いと思うのなら、構わないよ。"

 

「そうか・・・さて、この小娘についての処遇じゃが、一体どうしたものかのぅ・・・」

 

レイアはサヤの方を睨む。

その目は捕食者が被食者を見るような目だ。

そして、サヤは肩をびくりと震わせ、顔が真っ青になっている。

 

「ぼ、ぼく様は許されたはずなのだ!」

 

「許された?勘違いするでないぞ。妾はこの姿を気に入っただけであって、其方を許したとは一言も言ってはおらぬ」

 

そう言い、レイアはサヤの元に一歩ずつ歩み寄っていく。

サヤはレイアが一歩進むごとに後ろに下がっていくが、背中が壁に当たって、逃げ場がなくなる。

そしてレイアは、逃げ場を失い、顔が真っ青になっているサヤの下顎を触り、不敵な笑みを浮かべている。

 

「先生!た、助けてほしいのだ!」

 

"・・・"

 

本来だったら、ここは助けないといけないのだが、サヤの作った薬によって被害を受けた生徒は何人もいる。

優しくするのと甘やかすでは意味が違うからね。

もし本当にサヤがやばそうになったら、その時は助けてあげよう。

それまで、私は沈黙する。

 

「さて、其方は確か主をおかしな薬の実験に使ったそうではないか。妾の主に手を出すとは、いくら小娘でも万死に値する行為じゃぞ?」

 

「・・・ぼ、ぼく様はどうなってしまうのだ?」

 

「そうじゃな・・・妾、ネズミの肉に興味があるのじゃ」

 

「えっ・・・!?」

 

「妾が元の姿に戻って其方を一口でパクリ・・・とな」

 

どうやら、レイアはサヤを食べるみたいだ。

サヤの顔は更に真っ青になっていて、目からは涙が出ている。

もう少し、様子を見てから止めよう。

 

「ぼく様を食べても美味しくないのだ!」

 

「其方が美味かどうかを決めるのは妾じゃ。では、行くとするか」

 

レイアはサヤの首根っこを掴んで、さっき飛び降りて開けっぱなしになっていた窓に向かう。

そろそろ、止めよう。

 

"レイア、今回はサヤを私の顔に免じて許してくれないかな?"

 

「・・・分かった。小娘よ、今回は主の顔に免じて許してやろう。じゃが、次はないぞ」

 

レイアは手をサヤの首根っこから離した。

サヤは過呼吸になりながらも、ちゃんと呼吸はできているみたいだ。

 

「た、助かったのだ・・・」

 

"レイア、生徒を食べようとしたらダメだよ?"

 

「冗談じゃ、冗談。それに、あんな肉付きの悪い小娘は美味ではないに決まっておるわ」

 

どうやら、冗談だったみたいだ。

それにしても、レイアは演技が上手いから見分けるのが大変だ。

サヤは小さな声で「肉付きが悪くて良かったのだ・・・」と言っている。

これで、しばらくはサヤが他人を使って実験をすることはないだろう。

 

"それじゃあ、帰ろっか。"

 

「そうじゃな」

 

私たちはサヤの研究室から出た。

だが、まだ一つだけ疑問が残っている。

なぜレイアが元の姿に戻れるのかだ。

私はレイアに聞いてみると

 

「妾がなぜ元の姿に戻れたか、か?そうじゃのぅ・・・あの小娘の作った薬に適応したからじゃな」

 

どうやら、薬に適応したらしい。

詳しく聞いてみると、レイアも元の姿に戻れるかを色々試していたら、私たちが、朝の支度を終えるタイミングで急に戻れるようになったみたいだ。

もっと早く言ってくれたら時間を作れたのだけど、今更言っても仕方ない。

因みに、レイアが元の姿に戻りたいと思えば、いつでも戻れるみたいだ。

やっぱり、生き物というのはすごいな。

・・・だが、いつまでも現実からは逃げられない。

シャーレに戻るタイミングで半日休暇が終わってしまう。

シャーレに戻ってしまったら、私は山のように積まれている書類と睨めっこをしないといけない。

私は、なるべくシャーレに遅く着くよう努力をするためにレイアを巻き込んで寄り道をしまくるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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