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・一応ファンタジーです。
・剣も魔法も存在しますが、あまり活躍しません。
・店主は普通のあんちゃんです。料理以外はできません。
・訪れる客は毎回変わります。ただし常連客もいます。
・怪我をしたら病院に行きましょう。
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冒険者ギルドスは走っていた。村からの依頼で森に出るリッチを討伐して欲しいと言われ出向いたのだ。森に入って夜になるのを待ちリッチを探した。そして無事リッチを見つけ、聖水と聖水を塗した剣でそこそこ強い魔物であるリッチを追い詰めていた。だが窮鼠猫を噛むという事だろうか。追い詰められたリッチはスケルトンを大量に召喚し逆にギルドスを追い詰め始めるのであった。
「くそっ!!くそっくそ!!!」
まるで森全体にスケルトンがいるかの様だった。リッチの姿も見失い、方向感覚も失って迫り来るスケルトンを相手取る。
「ぐわあああああああ!!!!」
後方まで注意を割けなかったギルドスは後ろから接近していたスケルトンに背中を剣で貫かれてしまう。臓器は避けたようだがどう見ても深手である。逃げて隠れ、岩の隙間に身を潜めていた。
「まずい・・・・・・ギルドで仲間を募ってから来れば良かった・・・・・・」
大きく出血し、目眩もする。ズキズキと痛む背中の傷をなんとかしようにも手が届かないし、スケルトンに囲まれてる状況で鎧を脱ぐなど出来ない。万事休す。夜明けになればリッチもスケルトンも姿を消すが夜明けまでまだまだ時間がある。
「はぁ・・・はぁ・・・あ・・・・・・?」
その時である。頬を薫風が撫でた。顔を向けると引き戸の扉。ギルドスは這う体で引き戸まで進み、扉を開けた。
「なんとか・・・なってくれ・・・・・・」
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「らっさ・・・・・・どうしました!?!?」
「はぁ・・・はぁ・・・こ、ここは・・・・・・」
「お客さん!!!お客さん!!!!しっかりしてください!!!」
「うぐ・・・・・・」
「アーロイちゃん!!!奥から救急箱持って来てくれ!!!!」
「はい!!!」
なんだかボロボロのお客さんが入ってきた。至る所から出血していてやばい事がわかる。これ救急箱でなんとかなるか!?!?
「どうした店主!!!」
「アルフォンスさん・・・・・・!!!すみません鎧脱がせるの手伝ってもらっても!?!?」
「ああわかった!!!」
アルフォンスさんに教えてもらい鎧を脱がせる。鎧が血塗れだ。マズイかもしれん。
「ど、どうしたら・・・・・・!!!救急車!?でも向こうの客は・・・・・・!!!」
「かなり手酷くやられたようだ。この鈍の剣の傷は・・・おそらくスケルトンか何かに・・・・・・」
「アルフォンスさんこういう時ってどうしたら・・・・・・」
「まず傷口を塞ぐのだ!!!おい給仕!!澄んだ水を大量に持て!!!急げ!!!」
「お客さん!!!しっかりして!!!お客さん!!!」
かなり出血したようでもうお客さんの意識は朦朧としてた。まずい。死人が出るのはマズイ。
「お客さん!!!お客さん!!!」
「店主!!声を掛け続けろ!!!私が傷を塞ぐ!!!」
「はい!!!」
「待ちなさい2人とも。」
「ガタノイヌスさん!?」
「もしや司祭か!?」
「枢機卿です。2人とも下がって。」
下がれと言われたのでお客さんから距離を取る。ガタノイヌスさんはお客さんの前で手を合わせると。何かを呟き始めた。
「偉大なる光と慈悲の神よ・・・・・・この若き戦士をお救いください・・・・・・」
「ガタノイヌスさんこんな時にお祈りなんて・・・・・・!!!」
「黙ってろ店主!!!」
「しかしアルフォンスさん!!!」
「天を治め、我等を照らす光よ。彼の者にあなたの慈悲を。傷を癒し、明日を生きる力をお与えください。」
するとどうしたことか。淡い光がお客さんに集まり始め、次第に光は強くなっていった。そしてお客さんの全身が光に包まれる。そして光が治ると、お客さんはムクリと起き上がった。
「光の司祭の神聖魔法だ。」
「ま、魔法!?」
「そうか店主は魔法の無い世界の人間だったな。初めて見たか。」
「え、ええ・・・・・・」
「お、俺は・・・・・・」
「あ!!!お客さん!!!大丈夫ですか!?!?」
「あ、ああ。」
「若き戦士よ。光の神の慈悲で貴方の傷を癒しました。問題は無いですかな?」
「し、司祭様!?」
「枢機卿ですがまぁ司祭でいいでしょう。」
「ありがとうございます!助かりました・・・・・・!!」
「いえいえ、貴方に光の神の御加護があらんことを。ついでにここは飯屋なので何か食べて行くと良いですよ。」
「め、飯屋?」
「ええ。うちは定食屋ふたば。異世界にある飯屋です。」
「・・・・・・異世界!?」
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「はい!!!からあげ定食ご飯大盛り!!お待ちどう!!!」
それからギルドスというお客さんは飯を食っていくと言ってくれた。注文は何が良いか聞いたら任せるから店の定番でうまいやつをくれと言ってきた。定食屋の十八番と言ったらこれだろうとからあげ定食にさせてもらった。
「美味い!!!美味イィ!!!」
「そりゃ良かった。」
ガツガツとからあげを頬張るギルドスさんはさっきまで大怪我していたのが嘘みたいに元気になっていた。魔法ってすごい。改めてそう思った。
「おかわり!!!全部オカワリくれ!!!」
「はいよぉ!!!」
腹一杯食えるようになってよかった。まじで死んだかと思った。
「ふぅ・・・腹一杯だ・・・・・・」
「そりゃ良かった。お粗末さんぁ!!!」
「店主よぉ。結構食ったのに本当にタダでいいのか。」
「いいですよぉ。その代わり扉探してまた来てくだせぇ。」
「7日に1度出るんだっけか?わかったぜ。探してみる。ここの森にはちょっと近づけねぇからなぁ。」
ギルドスさんは今出たら森に魔物がわんさかいるとの事で夜明けまで待ってから帰る事にしたらしい。というか今回みたいな緊急避難で入ってくるお客もいると考えると今回はガタノイヌスさんがいたから何とかなったけどいなかったら大変なので大怪我にも対応出来る救急箱を置く事にした。そうしたら協力したいと言ってくれる人が結構いたので向こうの薬やエルフの秘薬などを置かせてもらうことになった。他のお客もこの店で死人が出たら飯がまずくなると思ってるらしいな。