異世界食堂 二軒目!   作:電動ガン

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・一応ファンタジーです。
・剣も魔法も存在しますが、あまり活躍しません。
・店主は普通のあんちゃんです。料理以外はできません。
・訪れる客は毎回変わります。ただし常連客もいます。
・福島銘菓ままどーる!お求めは福島のサテライトショップや福島の駅などでどうぞ。

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ままどーる

定食屋ふたばで働くアーロイとミミ。水曜日の異世界営業でえんやこらと働く2人であったが。いや、えんやこらでは済まない忙しさで水曜はてんてこまいであるのだが。そのはちゃめちゃに忙しい営業の合間に、2人は楽しみがあった。

店主がこのクソ忙しい状態でもまだ子供である2人に小休憩をよく取らせるのだが、この小休憩を2人は楽しみにしているのだ。何故ならこの休憩。店主が2人の為にと大量のケータリングを用意しているのであった。店主曰くご飯が食べれなくなるまで食うなという指示だが2人は小休憩の度にケータリングから三つ四つとお菓子を手に取り、ぽいぽいと胃に放り込んでいた。

 

「あーん。」

 

「うまいー」

 

店主の世界でも普通の菓子だと言っていたが2人にとっては見たこともない美味な菓子である。だが・・・・・・このケータリングで2人が強張る瞬間がある。それはままどーると店主が呼んでいた菓子がある時だ。この菓子、2人は取り合いの喧嘩になり、店主に怒られ、その後も懲りずに喧嘩し、奪い合い、店主にげんこつを落とされるほど美味い菓子なのだ。そして2人が目の色を変えると気づいた店主は滅多に買ってこなくなった。

 

「・・・。」

 

「・・・。」

 

そして、今日はあった。ままどーるが。2人は一瞬視線が交差した、ように見せかけ、視線を外し、改めて視線を合わせた(?)

 

「・・・シッ!!!」

 

「シャァ!!!」

 

ままどーるは六個しかない。仲良く分けるという考えは2人にはなかった。手を伸ばし、弾き、交差し、また弾き、時には魔法で妨害し、またまた弾き、アーロイの顔にミミが水流の魔法をぶつけたことで取っ組み合いの喧嘩が始まった。

 

「クルルァ!!!!」

 

「オラァ!!!」

 

だがそこに。影が差した。

 

「コラァァァァ!!!!」

 

「ぎゃん!!」

 

「ぎえ!!!」

 

店主が冷凍庫の氷剥がしで剥がした氷で頭にげんこつを落としたのだ。

 

「お前ら!!!!これから忙しいんだから遊んでんじゃねぇ!!!!」

 

「うう〜!」

 

「はーい・・・・・・」

 

ちなみにままどーるはデジリスが全部食べた。

 

・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

 

またある日の異世界営業日。店主は2人一緒に小休憩を入れると喧嘩すると学習したので順番に取らせるようにした。が。今度はどっちが先に取るかで喧嘩し始めたのでまたもやげんこつを落とした。そこでじゃんけんを教え、2人が喧嘩しないようにした。そして・・・・・・

 

「ままどーる・・・!!」

 

今日はミミが勝ち取った。10分程度の小休憩だが楽しむには充分だ。今日はままどーるあるし。

 

「うふふ。」

 

ままどーるの淡い黄色の紙?を剥く。そして出てきたのは細工の施されたふわふわの柔らかい焼き菓子。

 

「あーーん。」

 

ミミはこれをまるごと頬張るのが好きだった。口いっぱいに表面の焼き菓子の芳ばしさを感じ。中にあるクリーム餡の乳の味を堪能する。濃厚で重量感のある甘みは異世界でしか味わえない極上の甘味だ。ミミはこれがたまらなく好きだった。戦争になるのもうなづける。

 

「あーーーん。」

 

ふたつ目、みっつ目と頬張り、体がゆるゆるになって行くのがわかる。ままどーるは魔性の甘味だ。もしこれを自分たちの世界に持ち込んだらと思うとまじでやばいと思う。この場にあるからアーロイとの喧嘩で済んでいるがもし持ち込まれたら、冗談抜きで菓子を巡った戦争が起きると思った。それくらいままどーるは魔性だった。

 

「あーーん。」

 

こんなもの全部食べてしまおう。災いの元だ。そうしてアーロイの分を残す事無く、全部平らげた。

 

「美味しかった。」

 

そしてミミは仕事に戻った。後にアーロイに号泣されながらぶん殴られるまで、数刻・・・・・・

 

・・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

ある日のファルダニア。

 

「さて、アリス、行くわよ。」

 

「うん!!!」

 

7日に二回ある楽しみのうちのひとつ。晩御飯に行くために定食屋ふたばの扉を呼び出した。

 

「行くわ・・・・・・あれ。」

 

ガタガタと引き戸を引くが開かない。何故だ、また鍵が掛かっているのか?と思案するもわからなかった。

 

「変ね、開かないわ。」

 

「えー?」

 

力づくで開けようとしたが何かを破壊してしまいそうな音がしたので慌てて力を緩めた。

 

「おかしいわね。鍵は開けてもらった筈なのに・・・・・・」

 

「ふたば、行けないの?」

 

「もうちょっと調べて見ましょうか。」

 

さわさわと扉を触るファルダニア。アリスも真似をしてぺしぺし扉を触る。そして次の瞬間、カシャンと音がして扉の方から勝手に開いたのだった。

 

「わ・・・・・・」

 

「あら。」

 

「あ・・・・・・」

 

扉を開けて出てきたのはデジリス。少ししょんぼりとしていた。

 

「あなた確か、デジリスよね?どうしたの?今日ふたばはやってないの?」

 

「はい・・・・・・すみません・・・・・・店主が・・・・・・膝をやってしまって・・・・・・歩けなくて・・・・・・」

 

「ええ!?そうなの?!」

 

「ふわぁ〜大丈夫かな〜」

 

「大丈夫です・・・・・・もう・・・・・・医者にはかかったので・・・・・・」

 

「そうなの・・・・・・」

 

「なので・・・・・・今日は臨時休業してたんです・・・・・・」

 

「わかったわ。じゃあ店主にお大事にって伝えて?」

 

「はい・・・・・・ありがとう・・・・・・ございます・・・・・・」

 

「お大事に〜〜!」

 

「はい・・・・・・それでは・・・・・・私は・・・・・・保護の魔法を掛け直すので・・・・・・」

 

「はぁい。」

 

「ばいばい〜」

 

扉が閉まる。そして消える。ファルダニアは仕方ないと思いながらこの唸る腹の虫をどうしたものかと考えた。

 

「仕方ないわ。アリス。今日もオラニエ炒めよ。」

 

「また〜〜〜〜〜!?」

 

「仕方ないでしょ。ふたばに行けないんだもの。」

 

「ふえ〜〜〜〜〜〜!!」

 

ふたばは結構な人たちの生命線になっているのであった・・・・・・ちゃんちゃん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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