異世界食堂 二軒目!   作:電動ガン

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・一応ファンタジーです。
・剣も魔法も存在しますが、あまり活躍しません。
・店主は普通のあんちゃんです。料理以外はできません。
・訪れる客は毎回変わります。ただし常連客もいます。
・店内で喧嘩すると大変な目にあうのでやめましょう。

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鯖の味噌煮定食

「うーむ。今日も美味な香りだ。」

 

「うす。良かったですアルゲントさん。」

 

今日は異世界営業の日。常連であるアルゲントさんにいつものを振る舞っていた時それは起きた。

 

「む・・・・・・店主。」

 

「どうしました?」

 

「これはなんだ?」

 

「?」

 

アルゲントさんが味噌汁の中から摘んだもの。それはぐずぐずになったにぼしであった。しまった出汁にしてたにぼしが入ってしまったようだ。

 

「すんませんアルゲントさん。それは煮干しってやつでして。味噌汁の出汁っていうスープの元を作るのに使ったものなんですよ。」

 

「つまり、この見窄らしい何かが、ミソシルの味を作っていると言うことか?」

 

「ですね。味はしないと思うんで残してもらってもいいですよ。」

 

「むぅ。だが店主。それは店主が言っていたモッタイナイと言うやつではないか?」

 

「ああ、えと、勿体無いっていうのは食べられる物を捨ててしまうみたいなことを諌めるものでして。食べ物にしないものを残しても問題ないんですよ。」

 

「そうなのか?」

 

しげしげとぐずぐずの煮干しを眺めるアルゲントさん。そんなに気になるかなぁ。

 

「そうか、ならばすまないが端に寄せさせてもらう。」

 

「うす。」

 

とまぁいつもならしないミスをしちゃいましたよって話だった。ここまでは。

 

・・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

次の異世界営業日。

 

「店主。」

 

「うお。アルゲントさん!随分大荷物ですね。」

 

アルゲントさんが何か大荷物を抱えてやってきた。いつもなら晩飯の時間帯にくるのだがその時間より割と遅めの時間だ。あおさんが来そうな時間帯。

 

「すまない店主こんな夜更けに。だが頼みがあるのだ。」

 

「頼み?」

 

「ああ。この荷物の中には食材が入っている。この中でダシになりそうな食材を見極めて欲しいのだ。」

 

「それまたどうして。」

 

「我が帝国騎士団では糧食の改良の研究が盛んになってきたのだ。更新の時期でな。それで美味くて簡単な糧食になりそうなものを探しているのだ。」

 

「はぁ。なるほど。」

 

「そこで私はダシに目を付けた。ダシを使うだけでスープは格段に美味くなる。だが私達で試してもただ煮るだけになってしまって上手くいかなかった。そこで店主に尽力願おうと思ったのだ。」

 

「ほうほうほう。」

 

「頼む!!!金は払う!!!どうか引き受けてはくれないだろうか。」

 

「いいですよ。ただお金はいりやせん。その代わりこの食材もらっていいすか?」

 

「元よりそのつもりだが・・・・・・」

 

「余った食材を返せと言わないならお金無しで引き受けますよ!」

 

「そうか!助かる!ありがとう店主よ!!」

 

「さーて、異世界の食材はどんなもんかな。」

 

「こちらの食事に慣れると我々の世界の食材は劣るかもしれん。」

 

「大丈夫っすよちゃんと調理してあげれば。」

 

「そういうものか。では店主。いつものを頼む。」

 

「あいよぉ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うむ。美味であった。では頼むぞ店主。」

 

「はいよぉ!!!ありがとしゃっしゃしゃしたーーー!!!」

 

食材の研究はまぁまぁキシャリーノさん達に頼んでしていたがそれは味の研究で、出汁を取るのに適した食材の研究はしてなかった。いっちょやってみっか!!!

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・

 

・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・・・

 

・・・・

 

・・・

 

・・

 

 

 

またまた別な異世界営業日。

 

「アルゲントさん出来ましたよ。」

 

「おお!!出来たか!!!」

 

やく1ヶ月くらいかかったが全部出汁に出来るかどうか調べた。はー肩凝ったぜ。

 

「とりあえず渡された18品の食材のうち3品が出汁を取れることがわかりやしたぜ。」

 

「そうなのか。あれだけ渡してそれだけか。」

 

「まぁそこは我慢してください。とりあえず説明しやす。」

 

「頼むぞ。」

 

まずひとつめ、謎のマダラ模様の小魚の干物〜

 

「この魚を沸騰した水に入れて、水に色が付くまで煮ると出汁が取れます。」

 

「そうか。」

 

「ただ煮てる間はものすごい匂いでして。この匂いに耐えれるなら美味い出汁が取れますよ。結構いろんな味のスープが美味くなりました。」

 

「おお!!」

 

「次!!!」

 

なんかやたら長くて板状の干し肉っぽいなにか〜

 

「この干し肉も沸騰した水に入れて煮るだけで出汁が取れます。」

 

「おお!!!」

 

「ただし、煮てるうちに出てくる泡というかアクを取らないとえげつないエグ味が出て食えなくなりますんで注意してください。」

 

「わかった。」

 

「三つ目!!」

 

なんかデコボコした形の干しキノコ〜

 

「まじでこのキノコ食うかどうするか悩みました。知らんキノコめっちゃ怖かった。」

 

「まぁでも食えないものは渡さないぞ。」

 

「そうだと信じて食いました。これも沸騰した水で煮れば良いんですが・・・・・・これは必ず石突きを切り落としてください。じゃないと舌が痺れます。」

 

「なぬ?これはそうすれば痺れないのか・・・・・・」

 

「まじでアルゲントさん出禁にするか迷いましたね。」

 

「す、すまない・・・・・・」

 

「以上が出汁の取れる食材です。他の食材は出汁が取れるというより味が溶け出したり、身が崩れて手間が掛かったりして食えたもんじゃなかったので申し訳ないですけど選考外にしました。」

 

「わかった。ありがとう店主。」

 

「あとキノコの件マジで腹立ったんでアルゲントさん今日おかわり禁止ね。」

 

「なに!?む、むぅ・・・・・・」

 

「反省してください。」

 

「うむ・・・・・・」

 

「ではいつものでいいすか。」

 

「うむ。サバのミソニ定食を頼む。」

 

「はいよぉ!!!」

 

アルゲントさんにいつものを出す。サバの味噌煮は他の客にも結構出る定食で割と良い売れ行きなのだ。いつものにしてる客も多い。

 

「む!アルゲント!!!」

 

「リフォネオスか。」

 

「リフォネオスさんいらっしゃしゃせせい!!!」

 

「貴様またミソニか。懲りない奴だな。」

 

「何を言うか。貴様も偶には食ってみると良いぞ。」

 

「・・・・・・そうだな。敵の情報も無く戦うのは愚の骨頂か。店主!!」

 

「うす。」

 

「私は今日はサバのミソニを。」

 

「はいよぉ!!!」

 

リフォネオスさんも今日はミソニか。鍋には・・・・・・あと三食分はあるな。大丈夫か。

 

「お待ちィィ!!!鯖の味噌煮です!!!」

 

「むぅ。ミソニ・・・・・・」

 

あまじょっぱく煮込んだ鯖は脂と相待って絶品・・・・・・とアルゲントさんは言う。リフォネオスさんは気にいるかな。

 

「・・・・・・なる、ほど。」

 

「どうだリフォネオス。」

 

「まぁまぁ美味いではないか。だがこれで戦士の魂を名乗るのは・・・・・・ぷっ。」

 

「貴様・・・・・・!!!」

 

「くく・・・・・・随分な戦士の魂だな?アルゲント?」

 

「貴様ぁぁぁぁ・・・・・・!!」

 

「はははは!!! そう怒るなアルゲント!確かに美味い!!だがやはりいつものが一番良いものだ。店主。」

 

「うす。」

 

「鯖の塩焼き。あとしめさばをくれ。」

 

「はいよぉ!!!」

 

まぁでもうちの飯が美味いと言ってくれるうちはいいや。うちの飯で満足出来ない客が現れたらその時考えよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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