トレヘリ推進部の者だ!ただいまよりここをトレヘリいちゃいちゃワールドとして封鎖する!

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たまの休み

 わーきゃーと様々な感性が空間に響く。心が弾むようなメロディが園内に響き渡る。

 土曜日の遊園地。子供連れの家族、初々しいカップル、子育てを終えて若さを取り戻した老夫婦、色とりどりの人が行き交い各々笑顔が飛び出る時間を過ごしていた。

 かく言う我が家もその仲間で。

 

「パパ~!ママ~!」

 

 前を走る愛娘にそっと手を振りながら息を切らしながら追いかける。が、もう衰えた体にはぜぇぜぇと息を吐くと、少し前を走る妻が慌てて振り返る。

 

「も~パパ、大丈夫~?」

 

 妻…ダイタクヘリオスが寄ってきて背中をさすってくれる。ぜぇ…はぁ…30代も後半となると…流石に体が…というか…ウマ娘2人に…追いつけるはず…ない…あ~待ってくれ~ヘリオスちょっとあの子を連れ戻してきて~。

 

「ヤマト~走りすぎちゃパパが大変でしょ~」

 

 少し息を整える間にヘリオスは娘…ダイタクヤマトを連れ戻してきてくれていた。流石の脚はまだ健在で、あっという間に連れ帰ってくれていた。ヘリオスに抱きかかえられたヤマトをそっと受け取り抱っこしてやる。

 少しご機嫌斜めに、水色のシュシュで束ねられた母お手製のサイドテールをビシビシと当ててくる。こりゃ、デスクワークにばっかかまけず少しは体を鍛え直さなきゃかな。

 なんて思いながら抱っこで園内を歩く。

 

「ほ~らヤマト。何に乗りたいんだ?」

 

 腕を上下に揺さぶってやると、ヤマトも機嫌が少しずつ直ってきたようであれ、と指を指してくれた。ほうほうどれどれと見てみればそれは長蛇の列と巨大な鉄骨で遊園地の敷地の多くを占めている看板アトラクションで…。飛び交う絶叫。大地に立っているとは思えないねじれの数々。極めつけは重力にすべてを委ねたかの如き急降下。

 ジェットコースター…ジェットコースターかぁ…。

 

「ほらヤマト、あそこ。130㎝以下のお子様は乗れませんってあるぞ?」

「この前学校で134㎝って測ってもらったもん!」

「そうか~大きくなったな~」

 

 仕事に忙殺され娘の細かな成長に目をやれてなかったな…。そんな反省を込めて撫でてやる。不安に駆られちらとヘリオスに目をやると…あ~うん。そうだよね。君もこういうの楽しむよね。

 ヘリオスと恋人時代以来のジェットコースター。当時より衰えを切実に感じるこの体だが、できるのか。否、ならねば父として、夫として名が廃れるだろう。腹をくくり、列の最後尾へ向け、歩みを進めるのだった。

 

 

________

 

 

 

 お布団柔らかい…あったか~…。

 

「たはは~パパだいじょうび?」

「あんまり…」

 

 お転婆娘がジェットコースター1回で我慢できるはずもなく、大迫力ジェットコースターの後にもフリーフォールやらウマ娘パワーコーヒーカップやら、三半規管をいじめ抜かれたかと思えば今度は水流アトラクションなどなど…丸一日中遊びに遊び尽くしてご満悦の様子だった。

 一日の最後にと予約しておいた高めのホテルには、着くなりすぐおねむのご様子。夕食までの1時間、少し寝かせることにしぼくも休憩を取っていた。

 いいホテルは布団もいい…仕事の関係でビジホをよく使うが、あの暑いだけの布団とは大違いだ。

 

「ヘリオス」

「なぁに?ダーリン」

 

 夫婦水入らず。横で寝る娘に時折目をやりながらも、ぼくらの距離は少し縮まる。

 

「誕生日プレゼント、本当にこれで良かったの?」

「もちろんっしょ!…だって、ダーリン全然家族サービスの時間取ってくれないし」

「んぐっ…それは…ごめん」

 

 ヘリオスの担当だけをしていたころとは違い今では中堅トレーナーとなった今、複数担当しチームを持てば自ずと仕事の時間も増えていく。

 すれば必然、同棲時代や新婚、ヤマトの赤ちゃん時代と比べ家に居られる時間は圧倒的に少なくなっていく。どこか分かっていても、忙しさにかまけそれを頭の隅に追いやっていた。いざこうして面と向かって伝えられれば…やっぱり申し訳なさがこみあげてくる。

 

「いーのいーの。そういうとこがらびゅなんだし」

「…でも、今度から家族の時間はもっと増やすよ。ヘリオスだって、大変だったり寂しかったりしたらいつでも言ってくれていいんだよ?」

 

 そっとヘリオスを抱き寄せれば、彼女は勢いよくこちらの胸に顔を埋める。軽いハグやキスなどのスキンシップは普段からしているが、こういった恋人時代のような甘いスキンシップは久しくしていなかった。

 四十路なんて言葉がそろそろ見えてくる年齢だが、こうして愛する女性と密着すれば心も体もたちまち若さを取り戻すようで。無意識に抱きしめる力が強かっただろうか。ヘリオスが腕の中で小さな声を漏らす。

 

「ごめ…痛かった?」

「んや。ダーリンのガチハグ久々でウチも嬉しいし」

 

 自分の体で生まれた影の中にいるのに、彼女の頬は朱く灯る。可愛い。愛おしい。気持ちのブレーキを全開で利かせながらも、完全停止なんてできない。段々と互いの顔が近づいていき。

 

「ん…」

 

 唇が重なる。行ってきますのキスのような、そんな軽いのではなく、互いの口腔内で酸素が循環するかのような、重く長いキス。活力よりもっともっと熱い、幸福感が胸の内を駆け回る。

 彼女の口の中の熱が伝わる。じっとりとした暑さを孕んだ、重い重い酸素の塊。熱が欲しくてたまらない。蜜蝋の、白く粘っこい息が送り返される。

 

「ね、ダーリン」

「どうしたの?」

「ウチ、来年の誕プレ何が欲しいか思いついちゃった」

 

 次に彼女が紡ぐ言葉が、容易に想像できた。だってぼくも一緒だから。瞳が重なる。絡めた指が握られる。もう一度、今度はもっと深く…キスが交わされようとしたその時。

 部屋につんざくように鳴り響く電子音。客室備え付けの固定電話がけたたましく鳴り、それに呼応するかのようにヤマトもん~と緩い声を上げる。しまった。もう晩御飯の時間か。

 

「っ…」

 

 折角の空気だが仕方がない。名残惜しげにゆっくり絡めた指を解いてヤマトを抱え上げる。

 

「ほ~ら、ヤマト~。晩御飯食べに行こうな~。食べ放題だぞ食べ放題~!」

「食べ放題!?行く行く!パパ早く行くから抱っこ下ろして!」

「おっあっさり起きやがって~。も~しょうがないな~。走っちゃだめだぞ~」

 

 抱きかかえていたヤマトを下ろしてやると、ちてとたと足を動かしエレベーターの方へ駆けていく。走らない様伝えたのに有り余る元気を抑えきれないのかピッチ走法さながら、足の回転がはやる気持ちを代弁する。

 ぼくがヤマトの相手をしているうちに軽い荷物とカードキーを持ったヘリオスが部屋の外で待ってくれていたようで一緒にドアを閉める。

 

「…今度、2人きりでデート…しようね」

 

 鍵を閉める彼女へそう耳打ちし、愛娘に父の顔を向ける。

 不意打ちに驚いたのか、ヘリオスの尻尾と耳を跳ねさせるがそれも一瞬。すぐさま弾ける笑顔を向けながら僕の手に指を絡める。

 

「もち!」

 

 そんな彼女に、また恋をするのだった。




ヘリオスは23歳くらいで第一子出産が一番くると思うんすよ。卒業後専門通って一人暮らししながらトレピと付き合ってて、卒業後即同棲開始2年後くらいに結婚とかしてると思うんすよ結構恋人期間長いと嬉しいんすよママしながらも時折恋人仕草して欲しいそれはそれとして子どもの背中を純粋に押すタイプのいい母ちゃんはしそう

ヘリオス誕生日おめでとう!!今年、なんとなく3着目来る気がする。来たらうれしいな

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