……それは、ヒマラヤ秘境への密入国敢行。
……それは、“巨人の穴蔵”との確執。
……それは、秘剣を求める剣豪との冒険譚。
……それは、歴史の裏での、忌むべき死徒との暗闘。
……それは、
……それは、帝都に咲いた滅びの一輪花火。
多くの出会いがあった。
同じ数だけ別れもあった。
産まれ、生きて、死ぬ。巡って、また産まれ、生きて、死ぬ。その繰り返し。
巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、産まれ、生きて、死ぬ。巡って、────────
彼の願いは叶わない。
ヘルギは戦乙女カーラと、二度と
思いつく方法はすべて試した。
死者蘇生。
時間遡行。
記憶からの復元。
彼女が生きている世界を探しての平行移動。
人理定礎を破壊しての北欧神代への回帰。
多くがそもそもヘルギの技量・発想・能力その他の制約ゆえに不可能であり、いくつかは試してあえなく失敗した。時にはそれが原因で命を落とした。
抑止力。教会と協会。人理版図。大神の思惑。
力足らず、知恵届かず、行けども行けども、彼女は遠く、それでも。
武を鍛えた。剣もそれ以外も、欲しいものを勝ち取れるように。
魔を学んだ。実のところ得意ではないが、そうも言っていられない。
……人と交わることは、避けた。
己が北欧神代から生き続け死に続ける勇士の魂を継ぐと、知られれば弱みになる。中東で買った恨み。東欧で買った恨み。中米で買った恨み。北米で買った恨み。極東で買った恨み。自分でも覚えていない、いつかどこかの恨みたち。死んで終わっていたはずのそれら恨みたちに、“ヘルギ”という仇の名をくれてやれば片付くものも片付かない。
腹を割ること、胸襟を開くことをせず、必要な交流を、必要なだけ、最低限に抑える。
…………………………いささか、疲れた。
彼女に会えないことと、彼女に会えないままで居る/続くこと。どちらが辛いのか、そろそろそれすら判らなくなりつつある日々。世界の神秘は日に日に目減りし、遠からず魔術の終焉を迎えることも、薄々予想は出来ていた。
諦める機能を排して走り続けてきた彼が、彼らが、その
考えない。意図的に、無視する。
けれど、疑問、恐怖は無くなるわけではない。数多の転生のかたわら、常にそこにあって魂を軋ませる痛みを否定できない。
いつかこの痛みが魂を砕く。
いつこの痛みが魂を砕くか。
あるいはそれ以前に、ドジを踏んであえなく円環が砕けるか。
そういう