マブラヴ時空で現ナマは武器となるか? ~愛はお金で買えるのって少女漫画で言ってたから~ 作:行徳のり
――1948年 晩夏 九州・大神村 四角井造船本社 応接室
死ぬかと思ったリコール祭りを抜けました。
もうね金も謝罪も大変よ? 返品騒ぎもありましたわぞ?
もう二度とやってはいけない(戒め)
さてそんなこともあったので自社ラジオと自社テレビの為に、追加で新聞社を買いましたわぞ?
順番逆だが、これでウチもメディアホールディングスやで?
折り込み新聞チラシと、新聞広告、めっちゃ気持ちいんや……新聞統制のバグを突いたとも言う。
ネットのネの字も無い時代なので大本営発表が正義なのである。
地元のニュースばかりだと面白くないので、全国情報も拾わせている。
在版局と地元局のシナジーがマキシマイズしてエクスタシーや!
本業の造船は冷えっ冷えやけどな(船外機他漁師向け器具除く)
さて弊社のラテ事業はラジオドラマとテレビドラマに力を入れている。
娯楽は必要やからね。芸能事務所も立ち上げて、古ーい映画を流したりもしてるぞ?
金土の夜はお家で映画館! と結構評判もいいらしい。他局にパクられてるのでな。
「ますます調子がいいようで」
※①台湾銀行の担当者が手をモミモミしながら俺に言う。
「分かる? 本業は冷え冷えなのに他が好調でさ」
これも皮肉。
「お金を返してくれれば、ウチとしてはええ、問題ありませんとも」
メインバング(非財閥系)と言うことで、台湾銀行には大変お世話になっております。
「お金は大事だからな。使うのも借りるのも大事だ」
応接室で茶をしばき合いながら俺らは会話する。
脂ぎったオッサントークだが、一応俺らはまだ若いはずである。
何故か加齢臭を俺は感じた。
「家電と漁業関係でシェアが良いらしいそうで?」
銀行マンの彼は俺に夢中だ。
だって金を貸してる大事な客が弊社だもの。
俺だって彼のことは大好きだよ、金を貸してくれるから。
金だけの卑しいとも言われる付き合いだが、僕らズットモだよ?
「その通り、そんでもって広告費も気持ちが良い」
「良いことです。何かお悩みは?」
「……最近、社名を四角井にしたの後悔してる」
「ああ、シカクイって呼び捨てされてる気になるからですか?」
ぼそりと愚痴を吐き出すと意外と反応が良かったので俺は彼に伝えた。
「それもあるけどね」
俺は輸入が増えて来たコーヒーを飲みながら彼に愚痴る。
「書類追いかける時に四角井、四角井、四角井、と俺が悪いみたいな気になるんだ」
「ああ……」
事務員を雇ってマシになりつつあるが、会社経営は俺なのである。
なんかね? 弊社に出資してる株主みたいにね? 俺、仕事したくないんだけど?
ワンマン・オーナー企業のはずなのに、海軍の子分ムーブが辞められない止まらない。これが本当の河童企業。
そうコーヒーを啜りながら俺は言った。
「ま、なんとかなるさ、なんとかね」
だって俺には無限のテレビラジオ広告費があるのだから!
ネット開通までしゃぶらせて頂くつもりである!
※①……まだ内地だから許されてる銀行
四角井くん、外から見る分には敏腕経営者と言うバグ仕様