まのさばで思いついた一発ネタ集 作:ないでーす!
基本的に短いです。
よろしくお願いします。
めっちゃ短いやつが2つあります。900ちょっとと500ちょっとです。
(4/28追記)
順番を入れ替えました。
伸びました。500ちょっとと2700ちょっとくらいです。
アプリ
夜、エマは一人で監房でスマホを調べていた。初めて調べたときと変わらず脱出するための手立てになるようなモノはなかった。ため息をついてポケットにしまった時、ふいにスマホの通知音が鳴る。
「あれ、なんだろう?」
スマホを取り出しホーム画面をチェックするとそこには見慣れないアプリがインストールされていた。
「なんだろうこれ……?」
ポケットにしまった一瞬でインストールされていたアプリを訝しむエマ。しかし好奇心から起動してしまう。
表示されたのは今、エマがいる監房の地図とマス目と1から3の数字であった。ルールも分からないまま始まった画面と急かすようなBGMでエマはにあたふたとしてしまう。
「わっ、えっと……どこかタッチしたらいいのかな……?それじゃあ……」
エマは自分が今いる場所をタッチして見る。すると3とマス目に表示がされる。続けてそこの隣であるエマから見てベッドの横あたりを押すと爆弾のマークが表示され、GAME OVERと文字が点滅する。
「あれっ?終わっちゃっ……」
エマが言い切る前に爆発がエマを包み込む。壁に埋められていた爆弾が起動し、エマと今は誰も使っていないノアとアンアンの監房を吹き飛ばした。
エマの監房には何も残ることはなかった。エマのかけらも、大事に持っていた万年筆も。
──────
瓶
「何もないなあ……」
「何もないですわねえ……」
「何もありませんねー!」
同じ言葉を掛け合いながらエマたちは今日も牢屋敷の外を調べていた。用事があるらしいメルルを除いたエマたち三人は昼から外へ出て時に枝をかき分けて、時に膝に土を付けながら探索を続けた。
「今日はちょっと奥を探しませんか?」
「わたくしもいいと思いますわ」
「ここまで何もないと、やっぱり人の手が入れられてないようなところを探した方がいいのかな……」
開けた場所の探索から獣道や鬱蒼とした木々をかき分けて調べる三人。シェリーは頭に枝葉を乗せながらぐいぐいと無理やり突き進み、ハンナは浮遊を使いながら木の上の方を見て回り、エマは膝が汚れても構わず地面を探した。
シェリーが道を作りながらぐいぐいと歩いてぐるっと回って帰って来て三人は進展を報告し合う。
「私の方はなーんにも見つかりませんでした!強いて言えばいい感じの棒が落ちてましたよ!」
「小さな子供じゃねーんですからそんなの置いときなさいな!……おほん。わたくしの方も何もありませんでしたわ」
「ボクも駄目だったよ……あはは……」
から笑いしてため息をつくエマとハンナ。シェリーはニコニコとしてため息をついてる様子はなかった。帰路について牢屋敷のすぐ外で各々が汚れやゴミを払い、きれいに整えている時にハンナがエマの膝を見て気づく。
「あら、エマさん、膝から血が出てますわよ!」
「えっ?あっ……本当だ。全然気づかなかったよ」
「メルルさんに治して貰った方がいいかもしれませんね!」
「うん、そうだね。ごめん!シェリーちゃん!ハンナちゃん!ボク、メルルちゃんのとこに行くから先にシャワー浴びてご飯食べてて?」
シェリー、ハンナと別れてエマはトイレで手を洗い、膝を綺麗にしてから医務室へ向かった。医務室に入るとメルルは居らずシーンとしていた。
「メルルちゃんいないんだ……あっ、そうだ。チャットで聞けばいいんだ」
思い出したようにスマホを取り出して連絡を取ると医務室にすぐ向かうと返信が来た。エマは待っている間医務室をうろうろと見ていた。
少しして医務室の扉が開かれる。入ってきたのは紫藤アリサだった。
「あっ、アリサちゃん」
「おう、桜羽……氷上はいねえのか?」
呼びかけられたアリサはエマに挨拶してからメルルがどこにいるか聞いてくる。
「メルルちゃんならすぐ来てくれるよ。ボクちょっとメルルちゃんに治して貰いたくて、医務室に来てもらうことになったんだ」
「そうかよ、お大事にな……」
「アリサちゃんはメルルちゃんになにか用事?」
「あー……まあな」
(あんまり言いたくなさそうだし、無理に聞かない方がいいよね……)
歯切れ悪い答えにエマはアリサの用事をメルル以外に知られたくないのだと思い、そのまま聞くのをやめた。
二人の間に気まずい沈黙が流れる。アリサは薬品の棚の前に立ち、エマはベッドに腰掛けた。どうしようかと考えてるとすぐにダンボール箱を抱えたメルルがやって来た。
「お待たせしましたぁ!エマさん、台紙ですかぁ!?」
医務室に来るやいなやメルルはダンボール箱を置いて、エマに駆け寄り魔法で治癒する。すぐに擦り切れた怪我は消えてなくなった。
「ありがとうメルルちゃん!急にお願いしてごめんね……今日は用事があったんだよね?」
「いいえ、いいんです……そっちも片付きましたから」
「よかった……そうだ、アリサちゃんがメルルちゃんに用事があるみたいなんだ」
エマがアリサが来ていることを伝えるとメルルはアリサの方へと向いて小さく手を振った。
「それじゃあボクは行くね。メルルちゃん、アリサちゃん。」
二人に別れの挨拶をしてふとメルルの持ってきていたダンボール箱が目に入った。メルルが慌ててたせいか開けられたままで、中に瓶が入っているのが見えていた。
メルルがダンボール箱を抱えて棚の前に行き、横に立っていたアリサに話しかけるところを見てからエマは医務室を出た。
転けないように気をつけながら少し早歩きでシャワールームへ向かいシャワーを浴びて着替えてからエマは食堂へ向かった。
次の日エマは少しだけ寝坊をした。起きた時には監房には自分以外誰にもいないのか、静けさだけがあった
「寝過ぎちゃったかも……みんなもう集まってるよね?早く行かなきゃ」
今日も探索をする約束をしていたので今から向かうことをチャットで送ってからベッドから出る。
監房から出たエマは地下通路に光る物を見つけた。
「なんだろうこれ……何かの瓶かな?」
手に取るとそれはラベルの貼られた少しだけ液体の入った瓶であった。エマは蓋を開け臭いを嗅ぐが中身が何なのか分からなかった。
(あっ……もしかして昨日のメルルちゃんの……?)
似たような瓶がいくつか入ったダンボール箱を思い出したエマは、あとでメルルに渡そう。そう考え瓶の蓋を締めると、
(あれ?)
目の前にいきなり透明の壁が現れたのである。驚き壁を叩くがびくともしない。
「なにこれ!?どうなってるの!?」
エマは周りを見渡した。足元は少し水に浸かり、周りは壁で囲まれ天井があることに気づく。壁には白く覆われている部分があること、壁の外の景色がいつもよりも大きく見える監房であることが分かった。
「あそこの白いところ……ラベルの内側……だよね?」
「もしかしてボク、瓶の中に入っちゃったの……?」
パニックになり開けて、出してと大声を出しながら瓶を内側から叩き続けるエマ。どれくらい経ったのだろうか、壁を叩いていた手は痛み赤くなり喉も枯れ始めた頃、瓶が揺れた。
「うわわ、地震!?」
チャプチャプと揺れる水は瓶の中にいるエマにとっては波のようだった。
足を取られへたり込む。キョロキョロと見回す。するとそこにあったのは瓶を拾い上げたメルルの顔であった。
「メルルちゃん!ボクここに閉じ込められちゃったんだ!お願い!出して!」
エマは叫ぶ。
「良かったぁ……こんなところに落ちてたんですね……」
メルルはエマに気づくことなく瓶をしまい、そのまま歩いていく。
「何で……どうしてボクに気づいてくれないの……?もしかして……」
エマは過去の魔法少女の魔法の影響ではないかと考えた。友だちであるメルルが自分のことを無視するような子ではないと理解しているから。
メルルは医務室にやってきた。ポケットにしまった瓶を棚に戻し一安心し戸棚を締め外へと向かった。
エマは立てなくなっていた。液体にぷかぷかと浮かび、揺られながら意識が朦朧としてきた。
(誰か……助けて……ボクはここにいるよ……)
声も出せずゆらゆらと揺蕩うエマは、いつしか液体と一つになっていた。
液体となったエマはメルルがアリサに『睡眠薬』として処方され飲み干すアリサの中へと溶け込んでいった。
雑BADはこんな感じでやっていきます
よろしくお願いします