まのさばで思いついた一発ネタ集   作:ないでーす!

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ワイン (雑BAD)

「おい、あんまり離れんなよ」

 

「分かったよアリサちゃん」

 

エマはアリサと共に湖畔の周りを探索していた。

 

 

アリサが湖の近くで横になっていると、近くからゴソゴソと音が聞こえてきた。起き上がり音の方を注視するアリサ。

出てきたのは草木にまみれたエマだった。

アリサは舌打ちしエマに話しかける。

 

「桜羽、おめえこんなとこで何してんだ」

 

「えっと、ボクは何かないかと思って……アリサちゃんは?」

 

「ウチは……どうだっていいだろおめえには関係ねえ」

 

「そっか、邪魔しちゃったかな?そうだ!良ければ探すの手伝って欲しいんだ」

 

エマはアリサのマスクに隠れた顔色を伺い、提案する。

不機嫌に見えるがそれはいつものことだし、一人でも人手がある方がいいと思ったからだ。

 

「ボク一人じゃ探しきれない、見つけられないことだってあると思うんだ。お願いだよアリサちゃん!」

 

アリサは少し考え、また舌打ちをしてからポツリと答えた。

 

「チッ…今日だけだかんな。明日からはやらねえぞ」

 

「ありがとうアリサちゃん!それじゃあもう少し先見てみようよ!」

 

エマはアリサの手を取るがすぐにふり払われてしまう。

しょんぼりしながらエマはこっちだよと先導する。アリサは少し後ろを周りを見ながらついてきているようだった。

 

(アリサちゃん、今日だけじゃなく明日も……いつも手伝ってくれたらな……)

 

少し考え事をしながら草木をかき分けているエマ。

 

「いたっ」

 

何かに噛まれたのか、痛みが走った手を引っ込む。少し血が出ていた。

 

「おい、大丈夫か?」

 

「うん、大丈夫だよ。噛まれちゃったのかな」

 

「こんな意味のわからねえとこに生きてる生きモンに噛まれて大丈夫なわけねえだろ!」

 

アリサが近づき手を取る。エマは大したことないと告げるがアリサはマスクをおろし指先を吸う。

その時、アリサは目を見開きエマを見つめた。少ししてゴクリとつばを飲むような音がした。血を吐き出す事なくマスクをし直したアリサが口を開く。

 

「……戻るぞ。氷上に治療して貰わねえとな」

 

「わ、分かったよアリサちゃん……ありがとう」

 

手を引かれながらエマとアリサは牢屋敷に戻るがアリサは考え事をしていた。

エマの血だ。それは今まで味わったことない甘美なモノだった。アリサは頭を振り、考えるのをやめた。もう一度あの血を味わってみたいと、考えるのを。

 

メルルの治療を受けている間もアリサはエマに付き添っていた。

 

「今日はありがとうアリサちゃん!ボクのせいであんまり探せなかったけど……」

 

「別に構わねえよ。……なあ、明日もあそこの周り探索すんのか?」

 

「え?うん……どうしようかなって考えてて……」

 

「そうかよ……もし来るんなら言えよ。……手伝ってやるよ」

 

「本当に!?ありがとうアリサちゃん!」

 

 

医務室から出て分かれた後、エマは明日こそはと意気込みいつもの4人で食事を取り、就寝のアナウンスを聞き監房に戻り眠りについた。

 

 

翌日、昼前から湖にエマは来ていた。アリサはすでに来ており、エマが声をかけると立ち上がる。

 

「そんじゃあ……昨日の続きと行くか。その、気をつけろよ」

 

「アリサちゃんが手伝ってくれると百人力だよ!頑張ろうね!」

 

これからも手伝ってくれるかもと思ったエマはアリサにチャットの交換を申し入れ、アリサは断ることなく交換しそのまま歩き出した。

 

雑木林を歩いていく。二人に会話はなく木々が風に揺れる音がしていた。

しばらくしてアリサが口を開く。

 

「なあ桜羽、そのよ、昨日の傷はもう平気か?」

 

「うん、メルルちゃんのおかげて塞がってるしもう平気だよ」

 

「そっか。ならいいんだけどよ……」

 

アリサは何か煮えきらない言い方をしていたがそれは置いておきエマは探索を続けた。

 

陽が落ちて来た頃、アリサが帰るぞと言いエマはそれを了承した。

帰り道エマが何度か話しかけるがアリサは何か思いつめているようだった。

湖畔に辿り着いた時、アリサが立ち止まる。エマは少ししてアリサを振り返る。

 

「あのさ……ウチ、昨日からずっとおかしいんだ」

 

エマはアリサを見つめて話の続きを促す。

 

「こんなの変だってウチだって分かってる!けどよ……ずっと考えちまうんだ!」

 

「アリサちゃん……?」

 

「桜羽の噛まれた跡をウチが吸っただろ?そん時、血が……舌についたんだよ……そしたら、あんな、あんな……」

 

アリサはぎゅっと両手の拳を握りしめ続けた。

 

「あんな美味えのは味わったことがねえって……血が……美味えって……そんなのおかしいだろ!?」

「頼む、桜羽……怪我をした時でいいんだ。ウチに一度だけでいいから、おめえの血を……」

 

アリサの目が血走っているのが分かる。エマはたじろぎ一歩後ろへ下がる。

 

「違う!違うんだ!ウチはそんなんじゃ……桜羽……先に戻っててくれ……ウチは頭冷やす……」

 

頭を抱えしゃがみ込むアリサを見てエマは一度固唾を飲んで近づく。

 

「大丈夫だよアリサちゃん。アリサちゃんはおかしくなんてないよ。」

 

しゃがみ込みアリサと目線を合わせたエマは続ける。

 

「過去の囚人の魔法のせいかも知れない……だからアリサちゃんは悪くないよ。痛いのは嫌だけど、指先くらいなら……」

 

エマは指を噛む。八重歯で血が出るように。

ぷくりと血が出る。ゴクリとアリサが喉を鳴らしたのをエマは間近で聞いた。

 

「舐めてみて?そうしたら、きっと、分かるはずだよ。アリサちゃんは変じゃないって」

 

涙目になったエマが指先をアリサに向ける。アリサはエマに謝りながらエマの指を口に含んだ。

ぺろりと舌先で舐められるのが分かった。

 

(くすぐったいかも……)

 

舌が数回往復した後、ちゅうちゅうと指を吸われていた。

しばらくしてアリサが口を離す。そのまま顔を下に向けたままアリサは黙っていた。

 

「えっと、ね?アリサちゃんなんともなかったでしょ?……戻ろう?」

 

「……ああ。桜羽、悪かった……それとありがとうな……」

 

アリサを立たせたエマはそのまま手を取り牢屋敷に戻った。連れられたアリサがエマの背を見つめているのに気づかず。

 

 

数日の間エマはハンナ、シェリーと共に探索をしていた。

アリサのことは心配だったがあの日の翌日、アリサにしばらく一人でいたいからと告げられ湖畔に近づかなかったのだった。

あの事は自分の胸に秘めておこうと思うエマ。忘れた方が良いのかも…そう思い頭痛がしたエマだったがスマホからチャットの通知が届く。アリサからだ。

 

会いたい。いつもの場所で待ってる。

 

シンプルな内容だった。エマは分かったよと返信し湖畔へ向かった。

 

 

湖のほとりは静かだった。風のせせらぎ、揺れる水面。

辺りを見回すがそこにアリサはまだいなかった。

 

(先に着いちゃったのかな?でも、待ってるって……)

 

スマホを取り出しチャットをしようとするエマ。どこにいるの?と送信し少し遠くから通知音が聞こえてきた。

そちらの方を向くとアリサが立っていた。ふらふらとこちらへ向かってくるアリサにエマは話しかけた。

 

「良かった。アリサちゃんそんなところにいたんだね!あの、話ってなんなのかな……?」

 

アリサは目の前に立っていた。

言い終わるやいなやエマは首が熱くなったのを感じた。

 

(え……?)

 

エマは自分の首を触る。何かが突き刺さっている。アリサが首を突き刺していた。

アリサはエマを押し倒す。ナイフを抜きそのままエマの元首の……傷口へと口を押し当てる。吸血鬼が血を飲む様のように。

 

「どうして……ボク、まだ死にたくないよ……」

 

エマの言葉にアリサは何も応えない。エマの血を夢中になって飲んでいたからだ。

エマは意識が朦朧とする中もがく。アリサは強くエマを抱きしめそのまま吸い続ける。いつしかエマはピクリとも動かなくなっていた。アリサはいつまでもエマを吸い続けていた。血が出なくなった事に気づいたアリサはエマを抱きしめたまま眠りについた。

 

 

 




エマアリスチルを見てアリエマしたかった。出来てると言えるのか分からない
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