まのさばで思いついた一発ネタ集 作:ないでーす!
エマが牢屋敷を探索していると、不意ににゃあと鳴き声が聞こえてきた。
足を止め辺りを見ましてみるが、猫らしき姿は見当たらない。
「ここに猫なんていたんだ……知らなかったな。見かけたら撫でたいな……」
エマはシェリー、ハンナと合流し猫の鳴き声が聞こえたことを二人に話した。
二人も猫など見たことがないらしく驚いていた。
「猫…ですの?わたくしは見てませんわね」
「私もです!見つけたら撫で回したいですねー」
「わたくしが猫だったらあなたには撫でられたくはありませんわね…なにせゴリラに撫でられたら命がいくつあっても足りねえですわ」
三人で談笑しもしいるなら餌でもあったら出てきてくれるかもしれない。そう思ったエマは食堂、厨房見て見ようと思った。
次の日エマは脱出の手立てを探しつつ猫を探してみようと思った。
あいにく猫にやれるような食べ物はなく、出されている得体の知れない食事を猫に与えるのもどうかと思いそのまま牢屋敷を出た。
昨日猫を見た付近までやってきたエマは昨日よりも奥へ行ってみることにした。鬱蒼とした木々が風に揺れ少し心が落ち着いたエマの耳にまたしても猫の鳴き声が届く。
「また聞こえた……やっぱりいるんだ!」
迷い込むように奥へ奥へ行くと少しずつ、よりはっきりと鳴き声が聞こえてくる。
にゃあ。とはっきりと声が聞こえた。
聞こえた方へ早足で進んでいくと一本の大樹がそびえ立っていた。
「わあ……こんな大きな木があったんだ……」
エマは見上げながら呆気にとられる。いつの間にか森の奥へと来たことに気づかずのんきに。
「きっとこの辺りにいるはず!どこにいるのかな?」
大樹の周りは開けていた。しかし軽く見回すが見当たらない。
エマは諦めて帰ろうと踵を返した。その時、
にゃあ。
後ろから鳴き声がはっきりと聞こえた。振り返り大樹を見つめる。
根本には大きなうろがあり、暗く見えないがそこにいるだろう。
「猫ちゃん?ねえ、そこにいるのかな?」
エマが声をかける。
にゃあ。
鳴き声が返ってきた。
(わあ!やっぱりいたんだ!)
エマは嬉しくなりしゃがみ、ちっちっと舌を鳴らし呼びかける。
しかし猫は一向に姿を見せない。
(恥ずかしがり屋さんなのかな?……そうだ!)
エマは思い切ってうろに頭を入れる。顔を引っかかれちゃうかも、と考えたがいても立ってもいられなかったのだろう。
少しずつ身体をうろに入れていくエマ。暗闇に目が慣れた頃、そこにいたのは……
何もいなかった。そこには空間だけがあった。
「えっ……?」
困惑するエマ。がっかりして外に出ようとする。
「あ、あれ?なんか、窮屈になってきちゃった……」
腹部が圧迫されていくのを感じるエマ。焦り、もがくがびくともしない。その間にもどんどんと圧迫されていく。
「あっ……!痛いよ!待って!出して…出して!」
ぎりぎりと圧迫され息苦しくなるエマ。
「やめて!助けて!!」
叫び、懇願しながらジタバタするがついにはエマの身体は潰れ2つに別れた。
大樹の根本には少女の下半身が残されているだけだった。
うろなど初めから存在しないかのように美しく整ったその樹はそこに立っているだけだった。
猫の鳴き声は聞こえない。
擬態系のやつ。
枝が動いて下半身も食べるかそのまま下半身が朽ちるか。どっちでもいいかそんなこと…