推しの子が歳下になっている恐怖
皆さんには初恋の人はいるだろうか。
この俺、福村剛輝の場合、初恋の人は三次元の女の子ではなかった。子供の頃見ていたプリキュアの青木れいか/キュアビューティだ。
妹が見てたので、ついでで見ていたら一目惚れしてしまった。
その後、妹よりもプリキュアにハマってしまい、推しが順調に増え続けていた。
気づけばもうれいかよりも年上だ。いやー、気づけば推しキャラクターが年下にって怖い現象だよな。
さて、なぜそんな話を唐突にしているのかと言うと......
その初恋のキャラが目の前にいたからだ。
「......あ、えと......福村剛輝、17歳、学生です」
「......青木れいかと申します......プリキュアとしてはキュアビューティと名乗ってます。......あなたがわたしを召喚してくださった方ですね」
本物だ......本物のビューティだ。やっべえ......メッチャクチャ可愛い
なぜこうなったのかと言うと......
いつも通りの放課後、部屋で何気なくスマホを眺めていると
突然
『おめでとうごさいます!貴方は数々のオタクの中からアニメキャラを呼び出して戦わせるマスターに選ばれました!今日の夜7時から始まる戦いに備えて呼び出すキャラを決めるガチャを引こう!!』
というメッセージが現れた。
「huh?」
思わず猫ミームになってしまった。で、半信半疑で引いたところ、ビューティが現れて今に至る......。
ビューティ......れいかと少しばかり話したあと、バトル開始の合図を聞き、外に出ると......
炎やら雷やら色んなものが飛び交っていた。
「もうおっぱじめやがってる」
「......お祭りでしょうか」
(ちがうよ、れいかちゃん。......そこがかわいいんだけどね」
「ふえ!?か、かわいい......!?」
「聞こえてた......?」
「と、途中から声に出てました」
何とも言えない空気の中、マスターの1人がバトルを仕掛けてきた。
相手はワニのような姿の戦士、クロコダインだ。
「獣王会心撃ッ!!」
開幕から大技である。なんとか躱したが、その威力を垣間見て戦慄していた。
「すごい威力です......会心というよりは、痛恨ですね......」
ビューティは素早く移動しながら冷気を鎧に集中的に吹きかける。
「オレは爬虫類だが......その程度では倒れんぞ!」
「なんというタフネス......ですが!」
ビューティの繰り出した一撃で、クロコダインの鎧が砕けた。
「鉄は冷やす事で水素が入り脆くなるのです!」
「なん......だと!?」
そしてビューティは氷の剣で砕けた鎧の隙間を縫うようにクロコダインへ攻撃を仕掛けた。
「ぐわああああ!?」
「プリキュア、ビューティブリザード!」
そしてトドメの猛吹雪。クロコダインは凍りついてしまう。
それと同時に戦闘終了の合図が流れた。
氷像となったクロコダインと慌てふためくマスターを尻目に、とビューティは帰宅するのだった......
帰りがけにコンビニに寄ってプリンなどを買い、家に戻ることにした。その道中で詳しいルールなどを確認すると......
・貴方を含め200人のアニメオタクがマスターとして選ばれました。最後の1人になるまで戦ってください。
・自分が呼び出したアニメキャラが全滅するかマスターである貴方が死ねば負けです。
・呼び出したキャラはこの戦いで選ばれたマスター以外の人間に危害を加えることは不可能です。
・戦闘時間は予め予告されます。制限時間は30分。初日は夜7時から7時半までです。2日目以降の予告は5分前に行われます。
・戦闘はあっても1日に1回です。戦闘がない日もあります。
・現在は1人しか呼ぶことは不可能ですが後日以降ガチャが解禁されます。
・最後の1人にはスペシャルな特典があります!お楽しみに
ということだった。
「頑張りましょうね、マスターさん」
「......剛輝でいいよ。マスターってなんか距離感感じる」
「......わかりました、剛輝さん」
「......そーいや部屋、鍵閉めたっけ......」