初投稿となります。ものすごくドキドキしておりますが、これもまた楽しみたい所存です。
私の超かぐや姫という作品との出会いについてなのですが、私の中学生時代の友達がアニメーターでこの作品にも関わっています。自分が携わったアニメ映画を一緒に劇場で見ないかと誘われました。そして、この映画のクオリティに圧倒されました。それからというもの、私の心の中は寝ても覚めても超かぐや姫なわけです。心の中であまりにも内圧が高まっていきます。そしてついに耐え切れなくなり、キーボードをたたいています。
ここから少し小説について補足です。本編を読んでみればわかると思いますが、原作映画の一年以上前からのスタートです。本編にたどり着くまではかなり時間がかかります。また、私の彩葉とかぐやの関係性の解釈が万人に受けるものではないかもしれません。簡単に言うならば、滅茶苦茶仲はいいんですけど、百合百合イチャイチャはあんましません。百合百合ワチャワチャはします、おそらくね。
ふと目が覚める。目覚まし時計を見るとまだ6時前である。窓に目を向けると雪がかなり降っていた。どうやら私は、あまりの寒さに予定より早く起きてしまったらしい。とはいえ今日は1月1日元日、早起きで何らかの御恩を承れれば御の字だ。そんな都合のいいことを信じるには私は年を取りすぎてしまったが。けれど、今日の私はハイテンションのようだ。年甲斐もなく雪を実際に触りたくなり玄関へ向かいドアを開く。そこには、この東京ではなかなか見られない銀世界が広がっていた。しかし私にはその銀世界が目に入らなかった。そんなものよりも今すぐこの手で救わなければならないものがいた。泣く声がする。それは玄関に広げられておいてある傘の下からだ。私は傘の下から覗き込む。そこにはこの銀世界よりも美しい小さな命があった。毛布に大事そうにくるまれたその子は、私の顔をみてさっきまでの泣き顔から一転、安心したかのように笑いだす。なぜこんな天使のような子を捨てるような真似をしたのかは知らない。ただ、この私の家に置いていったという意味を考えれば、その親は心の底までクズというわけではないのだろう。毛布の間に差し込まれていた手紙を読む。ふむ、ここに書かれていた言葉を信じて、この子の名前はあんたが考えたこれにしといてやる。
「眞白、あなたは清水眞白。精々幸せにしてあげるから覚悟しな。」
……
この子の目の前に広がる世界が多様な色で鮮やかに彩られることを祈ろう。
15年後
第一話
4月、中々悪くない日々 表
2029年4月9日、この日から僕は高校生となった。これからの3年間について色々なことを頭の中で浮かべながら、入学することになった高校の校門を通過する。どんなクラスメートがいるだろうか。その中のどんな奴と友達になるのか。もしかしたら恋愛なんてものもしてしまうのでは!など三回目となる入学式であるが期待で胸が膨らむ。しかし入学式までには時間があり、これから苦楽を共にするかもしれない新入生たちの姿はそこまで多くはなかった。校門横に立てかけられている入学式の看板にもまだ家族連れが見えていない。入学式といえば、写真撮影をいまかと待っている家族連れがずらっとここら辺に並んでいるものだろう。その光景を想像した僕は、おそらく今日も起こるであろうそれに少しまぶしさを感じた。過去の自分を思い返しながら先に進み、僕は張り出されている壁紙から自らの所属クラスを確認しに進んでいく。
「1-8…、か。」
一学年8クラスである為、自分の名前を探すのに少し手間取ってしまった。
どうせなら1-1とかにしてくれれば楽だったなぁと早速くだらない悪態をつきながら教室へと向かっていく。道中の教室の中はいまだ新入生はいないようで、これなら自分の教室にもまだ人はいないだろうとなんて考えていたらもうそこまでついていた。ドアに手をかけて、横にスライドさせた。そして目の前に出てきた教室の様子は自分の予想していたものとは些か違うものだった。一人の生徒が既に席についていたのだ。後ろ姿しか見えないが、制服を見るにおそらく女子生徒であろうと検討づけながら自分の席を探していく。出席番号から大体の席の位置を推測し、一つ一つ確かめていく。そして自分の席を見つけ、僕は内心焦りを覚えることになる。
「まじすか。」
僕の席は見事に女子生徒の後ろの席であった。教室にある席はおよそ40個はある。その中でこの早い時間に来てかつ前後の席である確率は中々に低い。すぐに調子に乗ってしまう僕は、目の前のクラスメートに少し運命を感じてしまう。
どうやら前に座る女子生徒はかなり真面目な人間なようで、高校が始まるこの日からすでに本(参考書?)を真剣な表情でにらみつけていた。確かにこの高校はかなりの進学校であり、毎年東大・京大をはじめとする旧帝大や国公立大学、早慶上智等の有名大学の合格をかなりの数を輩出している。
それにしても、入学式の日から教室で自習に励むやつなんて目の前のこの人だけだろうと思うが。普段ならここでスケッチブックを取り出しイラストの一つでも描き出しているところだが、それではなんか負けた気分になる気がしたので、リュックサックから読みかけであった小説を手に取り読み始めた。
しかし、5分もすればこの状況に耐えられなくなってきた。この忍耐のない自分の性格というか性質に少し心の中で苦笑いをしてしまう。けれどこれはしょうがないことなのだ。こちとら興味は小説ではなく、目の前のクラスメートへと向いているのだ。心の中で誰も聞いてはいない言い訳を唱えながら、僕は早速行動に移すことにした。
「あの、少しいいですか?」
そう言葉を前の子にかけると、鎌倉の大仏様のように微動だにしなかった彼女の体が少し震え反応が帰ってくる。
「ええy…、あっ…いいですよ?」
微かに聞こえた気がした関西弁?は気にせずに振り返ってきてくれた彼女の顔を見つめる。うーん、これはすごい美人さん。自分の前の席がとても美人な女の子という時点で、高校生活一日目として現在百点である。しかし悲しいことに男という生き物は、美人が好きだという割に美人を目の前にしていつも通り振舞うことなんてできないものである。その特徴は思春期の男子には顕著にみられ、僕もその例の一人にすぎないのだ。よって…
「少し会話しませんか、まだ時間はあるし、何よりほら…えっと、入学式の日から自習をする真面目さんとしてのよしみといいますか…」
こうなってしまう。僕、言葉詰まりすぎだろ。慣れない敬語もどきでしゃべるからである。
それに、自分は別に自習してない。えっ君、勉強してたっけ?と言われてしまえば一発でアウトである。しかし目の前にいる真の真面目さんはおそらく集中していて僕が本当は何をしていたかなんて知らないだろう。これにより僕のことを真面目な人間だと勘違いしてくれたら面白いし御の字だ。まぁどうせ数日もすればばれるのは自分でもわかっているのだが。そんなことよりも、自分の初対面の人に対する会話スキルの低さに呆れが止まらない。しかし小学校のころから比べたらこれでも一万倍ましになっているのだから凄い。まぁその頃の僕は他人が怖すぎて顔を見れないという会話スキル以前の問題だったが。
少し間が空いてきたせいか、だんだん心の中がざわついてくる。そろそろ相手の反応を見たくなってきてふと顔を上げてみる。すると、少し訝しげな顔になっていた彼女の表情は少し柔らかいものなっていた。
「はぁ~ 変に緊張して損したわ」
やっぱこの人素は方言がでるんだな。関西の方には生まれてから行ったことがないので本場の味を実際に味わっているみたいで新鮮だ。テレビで見る関西の芸人の方の者よりもなんか上品な感じがする。気が抜けたように言葉を吐いた彼女は、笑いながら困ったように続けた。
「いきなり声掛けられて何言われるかと思ったけど、おしゃべりのお誘いね」
自然な笑顔を向けられて少し動揺してしまう。この娘、中々やりおるな。
「いいよ、先ずは自己紹介からかな」
確かに、会話をしようと提案したがお互いのことを何も知らないままで楽しい会話など不可能だ。高校一年生にしてこの子、人間としてかなりできているなと感じる。なんか上から目線じゃない今の僕。そもそも、クラスメートに抱く感想ではない気がする。
そんなことよりも彼女からのありがた~い心遣いに報いる為、こちらから喋るべきだろう。
「えっと、じゃあ自分から。
清水 眞白って言います、好きなことは絵を描くこと。
座右の銘は雲外蒼天で… とりあえず一年間よろしくおねg……硬すぎるかな
よろしく!」」
勢いでしゃべっては見たものの、今どきの高校生の自己紹介で座右の銘を語るやつはどうなんだ?
最近実家に帰ったときに姉ちゃんが就活対策でいろいろとやってるのを見て、その時の様子がいつもと違いすぎて面白くてつい覚えてしまった。
目の前の彼女の顔をみるに……どっちだ?
なんか悲し気なようで、でも何かを懐かしんでるような。
これは響いているのか? それともこいつ中々やばいと引かれているのか?
いや別に雲外蒼天という言葉は小難しい意味でもなく、いいこと言ってると僕は思う。
大丈夫だ、眞白。どうにかなっているぞと自らを鼓舞しながら、彼女の言葉を待つ。
「私は酒寄 彩葉 , 好きなことはヤチヨの、月見ヤチヨの配信をみることで…
座右の銘は…、…まぁ色々かな」
座右の銘が色々ってそれありなのか?という疑問はあるが、それはそれで彼女の人柄や考え方が表れている気がしていいのかもしれない。それにしてもうん、とても美人だ。職業柄といっていいかわからないが、美しいものやきれいなものは好きだし、興味が惹かれるものだ。いつか絵の題材になってくれないかと頼んでみようと思いつつ、わざわざ座右の銘まで考えて答えてくれた彼女改め酒寄さんに心の中で感謝をし、ここからパーフェクトコミュニケーションに向けての挽回を図って会話を広げようと口を動かしていく。
「おー、 ヤチヨファンですか…
いいですよねぇ~ 僕は配信を全部追っているわけではないですけど、彼女の歌だけはなんか自分でもわからないけどずっと聞いてしまうっていうか…」
やはりここは好きなものについて話を広げるべきだろう。ここで酒寄さんの趣味が僕の知見の外にあるものであったら厳しい戦いになったかもしれない。しかし月見ヤチヨならば俗世に少々疎い可能性が高い自分でも語れるものはあるだろう、そう思っていた。
しかし自分は月見ヤチヨをなめていたのだろう。その存在はこの日本においてどれだけ大きな存在であるのか。そして酒寄さんにとってどんな存在なのか。
「わかるっ!」
「へ?」
「ヤチヨの歌声は、もう国宝級だよね。文部科学省はもうさっさとヤチヨの声を無形文化財として指定するべきで、というかそんな当たり前なことはおいといて…、他にも!…」
さっきまでの落ち着いた雰囲気はどこへやら。
酒寄さんのそれは、まさに好きなものを楽しそうに語るJKそのもの…。いやこれ違うなこれは、目の前にいるのは宣教師だ。キリスト教を日本に広めようとしたフランシスコ・ザビエルのように、この酒寄彩葉という少女は月見ヤチヨという存在のすばらしさを説いてくる。流石にさっきまでのギャップが大きく僕は少し呆気に取られてしまった。3分間程ガッツリ語っていた酒寄さんはそんな僕の様子に気づいたのか、恥ずかし気な表情を隠しきれずに話題転換を試みる。
「あ、えっと
清水君は絵をかくのが好きなんや…好きなんだっけ?」
すまない、酒寄さん。自分が軽率にした質問によって、おそらく君があまり人には見せたくない一面が出てしまったのかも。けれどクラスメートの隠された一面を知ってしまった!みたいなよくある学園系アニメのイベントみたいで僕は少しうれしいです。登校一日目だけど。おそらく一日目のイベントだったら食パンくわえたまま登校してたら曲がり角でぶつかるやつが鉄板だろう。今からでも間に合うか、どうする食パン買ってくる? ダメ?そっかぁ。
くだらない冗談は置いといて。恐らく照れ隠しでこの場を何とかするための話題、しかし僕はそれを待っていた。その質問は僕が自己紹介において持っている一番強い手札なのである。僕は初めから強い手札を切っていくタイプの人間だ。何事も一度手にした有利を離さず、スノーボールするに限る。
「ふふっ、よくぞ聞いてくれました。」
僕はカバンからいつも持ち歩いているスケッチブックを取り出した。そして最近描いたあの絵を見せるためスケッチブックのページをめくり、酒寄さんの目の前に差し出す。
「どうでしょうか!? いい品入ってますよ!」
「いや八百屋かっての…
こ…これって、まさか」
見せたのは、まだ自らのSNS上に投稿していない月見ヤチヨのイラストだった。中学卒業前に同級生からリクエストされ描いたものだ。話が少し変わるが僕は、絵描きとしてそこそこの知名度を誇っている。小学生のある出来事から絵を描くことに魅了された僕は、数えるのをあきらめるくらいにはたくさんの絵を描いた。中学生になってからは気まぐれに描いたものをSNSにアップしている。僕が得意としているのは風景画であるため、人間やキャラクターを描くのは不得意で誰かに見せるのは少し恥ずかしくもある。しかし中学生時代の経験から考えるに、同年代にはこちらの方が刺さるのだ。
「う、うまい…。
絵に関してはそこまで知見がない(当社比)私でも分かる。
それにこの線の引き方とか構図、背景の書き込み具合……
どっかで見たような気もしなくはないような…?」
酒寄さんはイラストを食い入るように見続けている。その光景をみた僕は自分の作品を好意的に見てくれるうれしさを感じ、いつものを行うことにした。
「酒寄さん、 気に入ってくれはりましたか?」
「何その似非関西弁?
うん、本当に上手だと思う。」
あ、やっぱりこれ似非なの。いやそんなことどうでもよいのだ。大事なのは酒寄さんがこの絵を評価したことである。
「それは良かった。
なら、それ差し上げます!」
「は? えっいや流石にそれは… 申し訳ないというか… 、
てかいきなり話が飛躍しすぎでは?」
予想してはいたが、簡単には受け取ってはくれないようだ。孤児院の子供たちや中学までの友達はいい反応で受け取ってくれたものだが、この酒寄彩葉という少女はそういかないらしい。しかし、この15年間生きて培ってきた自身の勘と目はこう言っている。この絵を目の前の少女に渡すべきであると。少々強引にでも渡そうかなと思っていた時、ガラガラっとドアが開く音が聞こえた。人の声がどんどん聞こえてくる。どうやら、二人きりの会話はもう終わりに近づいているらしい。しょうがない、こういう時はこの手に限る。いつもの名案が浮かんだ僕は早口でまくし立てる。
「いやぁ~ 酒寄さん楽しい時間ありがとうございました~
これはそれのお礼と… これから掛けるであろう迷惑の前払いということで…
それではっ!」
それは勢いとノリでごまかすことだ。
何か言いたげな酒寄さんに手早く押し付けるように絵を渡した僕は、教室へと入ってきた同級生へと声をかけに行くのであった。この後も僕はクラスメートと会話を試みた。酒寄さんのおかげなのか緊張することはなかった。
入学してから既に2週間以上経とうとしている今、高校生活や同級生に対して少しずつ理解というものが芽生えてきだしたこの頃であるが、確実に言えることが2つだけあるそれは…
問題
「2つの数x,yの和も積も正の数で、x+y=?,xy=? とすれば、x²+y²=2,
x³+y³=?x⁴+y⁴=-14,x⁵+y⁵=?である。」
5分経過後…
「それじゃあ…この問題を誰かお願い出来ますか?」
この数学教師の出す問題のレベルが少々高いこと、そして…
「はい」
「じゃ、お願いしますね…
酒寄さん」
それにこたえる酒寄彩葉という人間のスペックは、色んな意味でとても高いということ。
「出来ました」
「おー素晴らしい!
酒寄さんはすでに対称式について中々高いレベルで理解できているみたいですね」
教師の酒寄さんに対しての純粋な称賛の声があがるのは、新学期の授業が始まってからすでに何度目なのだろうか。なんとこれは数学だけにとどまった話ではなく、全ての教科において酒寄さんはこの状態を地でいっている。この高校に入学できている時点で全員が上澄みではあるのだが、それをよせつけないだけのものをすでに発揮しているのだ。
それ故に酒寄さんに対しての妬みも…
「流石だな… 俺も頑張らないと」
「うん、マジでモチベ出るわ」
とならないのが進学校というもので、それどころかクラスメイトを刺激しモチベーションを生みだす、ゲームでいう人権バッファー的存在になっていた。そんな生きているだけで褒められてしまう可能性をもつお方がこちらへ戻ってきた。席に戻ってきた酒寄さんに声をかける。
「流石ですな、酒寄殿」
「私のこと、どっかの大名だと思ってない?
まぁ褒められて悪い気はしないけど…」
ふむ、大名では不満だったのか。ならば次は聖人として扱ってみるか。
彼女は大変真面目な性格をしているのは会った時からなんとなく察していたが、意外とこういう軽口にノッてきてくれるのだ。こういった会話は、僕にとって大好物なので、応じてくれる人がいることはとても喜ばしいことだ。
席に座った酒寄さんは、そんな僕に背を向けながら
「けど、清水だって解けてたでしょ 今の問題」
こんな適当な僕だが、意外にも勉強はかなりできるタイプである。主要5科目なら社会以外の全てでこの学校でも上から数えた方が早い順位にいさせてもらっている。ただ社会だけはどうしても勉強に気が進まない。美術史だけならいいのだが。
「まぁ 数学は自分の得意科目なんでね。
けどそんなこと言ったら、ここにいる奴らならあと5分10分くらい時間与えれば全員解けてるし、もう解けてるやつだってたくさんいる。結局は、みんなの前で堂々と自らの答案を書けることがすごいってこと。」
これは結構あるあるだと思う。世の中こんなにたくさん人間がいるのだから、技能的に同じようなことができる人間はたくさんいる。しかしそれを実際にやり通せるかは結構話が変わるのだ。つまり僕が言いたいのは、酒寄さんはやらなくちゃいけないとき確実にやれる人間だ。
「ハイハイ、ほめても何も出ませんよ~」
「僕としては酒寄さんとこんな会話できるだけめっちゃワースなので。」
そんな僕の発言にため息をつきながら、酒寄さんは先生へと視線を向け、
授業へとふたたび集中したようだ。
そんな真面目な酒寄さんとは対照的に、僕は机に広げているスケッチブックへと目を向
けて、暇つぶしに書いていた絵を完成へと持っていくのであった。
今日最後の授業が終わり、教室の中の生徒たちはそれぞれ異なる動きを見せる。うちの学校は、そこまで部活動にこだわっていないため部活動に所属している生徒は多いわけではない。所属しない生徒のうち多くは、アルバイトに従事しているものが多いだろう。そこで僕はどちら側の人間であるかというと、どちらであるという答えが一番適格だろう。僕は美術部に籍を置かせてもらっているが、部活へと顔を出すことをそこまで求められていない。そこには少し特殊な理由があるのだが、また後にする。そんなわけで時間に余裕がある僕は、他の生徒同様にアルバイトもしている。アルバイト先の店長には、中学生のときからお世話になっており、僕の特殊な事情を理解して雇ってくれている。全くもって店長には頭が上がらない。そんなこんなで、今日もアルバイトのシフトが入っているのでアルバイト先へと向かう。
ついた先は住宅街にあるカフェ、BAMBOOcafeである。ここはいわゆる隠れ家カフェというところで、日中は近所の奥様方がお茶をしに、夕方から夜にかけては家族連れが訪れる。つまり、この学校終わりの時間帯は両方のお客様が重なる時間帯なのである。なので…
「あのー、 すみませーん! 注文おねがいしまーす」
「あの、私これ頼んでないんですけど」
「す、すみませんでしたお客様」
ご覧のざまになってしまっている。周りに同じようなカフェが存在しないせいなのか、おかげさまで大盛況である。しかし、その需要に供給はとてもじゃないが追いついている様子ではない。理由は単純に人手不足が深刻であるだけなのだ。その事態を店長も重く見て募集してもなかなか人は引っかからない。うちの学校周辺は一面住宅街なので人口は多いはずなのに。もしかして悪い評判でも流れているのだろうか。そしたらこんなにお客さん来るわけないか。
いつも通りに大変な状況下にあるこの店をなんとかする為に、僕はそそくさとスタッフルームへと急ぐ、その途中で常連さんから声を掛けられる。
「清水君やっときたの?」
「これでも学校終えてすぐ来たんすよ、前田さん
ま、楽しみにしといてください」
そういって常連さんとの会話を済ませてスタッフルームにむかい着替えを済ませた。その後、主戦場である厨房へと急ぐ。そこに広がるは死屍累々となった厨房スタッフたちの姿。そして、その中でもなんとか立ち上がる我らが店長である。
「店長、お疲れ様です。」
「おっ! 清水マジでいいタイミングだわ!
早速で悪いけど、結構オーダーがたまってる。さばいてほしい。
後、いつものやつやっちゃっていいか?」
いきなりかましてくれるなこの店長は。しかし、この要望を答えることができると期待されてのことだ。人から期待・信用されているということが現在の僕にとって、何よりも代えがたく大事なもので、それに応えないという選択肢は清水眞白にはない。
「全然大丈夫ですよ。
あのメニューがあれば、この時間帯のお客さんたちならほかの注文しなくなってくれるんで
やりやすいでしょ。」
「OK, じゃあお願いするわ!」
そう言うと店長は厨房から出ていき、ホールへと出ていく。
「お客様、これよりシェフのお任せ季節のパンケーキが解放です!」
その人声が入った瞬間、各テーブルから注文の声が一斉に出始めた。
それを聞いた瞬間に少し後悔の念がわいてきたが、そんなものよりも自分が作る料理を待っている人がたくさんいることの嬉しさを感じる。
「やば、そういえば忘れてたけどホールスタッフなんか足りてないじゃん。」
厨房スタッフは今僕が来たことで何とか耐えられるレベルに達したが、ホールはいまだ足りていない。いつもならあと二人くらいいるのだが、今日はシフトを入れてはないらしい。今日この時間帯から入るスタッフは僕だけだったはずなので、これは少々まずいかもしれない。そんなこと思った時、
「酒寄入りました。」
この人は、一日10善を達成しなくてはいけない縛りで生きているのだろうか?
そう思わせるほどにはナイスタイミングである。例えるならば、おなかが痛くなってきてふと顔を上げたらトイレが設置してるコンビニがあったときぐらいのナイスタイミングだ。
「あぁ、酒寄さん来てくれて本当に助かるよ
いきなり、電話して申し訳ない。ほんとに予定大丈夫かい?」
「はい、元々今日はこの後から入る予定でしたし、少し早くなったというだけです。」
「ありがとう。早速だが、色々頼みたい。
とりあえず、少し厨房で清水を手伝った後にホールを頼む。
いつものですごいことになってしまったから。」
「了解しました。……店長、入ったばかりの私が言うのは何だとは思うのですが…
あれはもうちょっと客足が消えてから出した方がいいのでは?
まぁお店の利益考えたらこの方がいいというのはわかるんですけど。」
ほんとそれな。いくらオーダーが入ったとしても店側が提供できない状態にあるんじゃ意味がない。本末転倒だ。だけど、これからもやらせていただきます。これ以上何か言おうと変わらないのでさっさと作業再開である。
「至極全うで、ぐうの音も出ないね…
けど清水のパンケーキを楽しみにする人が多いのも事実だからね。
期待には応えたいというか…」
「まぁ店長と清水がいいならいいですけど。
では店長、清水の手伝いから行きますね。」
「頼んだよ」
二人の会話が終わり、酒寄さんがこちらにやってくる。ふむ、やはりうちの何とも言えない普通の制服でも彼女が切ればまるで都心のお洒落なカフェのように見えるものだ。素晴らしい、その一言に尽きる。
「なに? その顔」
酒寄さんは少し鋭い目で僕を見る。美人にそういう目付きされると過去の経験も合わさって背中が震え上がってしまう。あの時の僕は中々に生意気なガキだったなぁと黒歴史をこんな時に思い出してしまった。しかしあの時の僕とは違う。成長?した僕はこういう時には、意味わからんジョークをいえばうまく収まると僕は知っている。これはよくわからん海外ドラマで学んだ技だ。ちなみにその後主人公はビンタされていた。
「いやぁ、自らの心の中にモナリザを見たというか…」
「はぁ? 意味わかんないこと言ってないでほら。
私は何をすればいい?」
作戦成功?である。よかったビンタはもらわずに済んだようだ。心の広い酒寄さんの切り替えの速さに助けられただけなのだが。しかし細かいことを気にしてジョークは言えない。僕のジョーク道はここからも続いていく。いや気付け、こんなくだらないことに時間を使えるほど現場は余裕がない。僕は仕事モードへと移りオーダーを出していく。
「目の前に沢山あるハンバーグをオーブンの中に入れといて。
その間に僕は、ちょうど切らしちゃった仕上げのソースを作るから。最後の仕上げは僕がやるから大丈夫。あともう一つなんだけど、パスタ茹でといてほしい。気づいたらパスタのオーダー溜まっててさ。」
「OK, それ終わったら私ホールだから。
もし、何かしてほしいことできたら早めにいってね」
「助かる。まぁ正直ここからのオーダーはパンケーキ一色になると思うから大丈夫だと思うよ。」
「そのことを気にするんだけどこっちは」
「これ以上後輩にカッコつけさせられないからね。先輩にまっかせなさーい。
……やっぱりなんか頼もうかな」
「ハイハイ、頼みましたよ先輩」
「あれっ、酒寄さん?」
僕の軽口に呆れたような物言いで彼女は仕事に取り掛かる。
酒寄さんは4月からこのカフェでアルバイトをしている。まだ2週間ぐらいしか経過はしてないが、彼女はうちに完全に適応して仕事をこなしていると言えるだろう。彼女がアルバイト先を探していると知ったのは完全に偶然で、クラスメイトの女子と酒寄さんの会話を聞いてしまったのだ。酒寄さんは少し?いやかなりの事情をお持ちだったようで、アルバイト先を探すことに苦戦しているようだった。そこでアルバイト先の条件諸々を聞いてみたところ、うちの店はそれを満たしており、こっちは人手不足で苦しんでいる為優秀な人材は喉から手が出るほど欲しい。そこで僕が店長に酒寄さんを紹介して無事に採用され今に至るというわけである。
アルバイトをするのは初めてだと言っていた酒寄さんだが、心配は全く無用であった。接客も上手だし、料理も普通にうまい。何よりは周りがよく見えていることだ。これが何よりうちの店に足りなかったもので、彼女が入ってからは仕事がよく回るようになった。
「ほんとに感謝してもしきれないっす…」
そんなことを小さくぼやきながら、色々な人の期待に応えるためにパンケーキケーキづくりへと邁進していくのであった。
閉店時間である20時になり、閉店作業を手早く終わらせていく。正直この時間帯まで残っている客もそんなにいないため、前もってある程度のことは片づけている。それと同時に僕は、最後の仕事を同時に取り掛かっていく。残された仕事を完璧に終わらせて、店長へ声を掛ける。
「店長―、賄い出来ましたー」
「おう、センキューな。今日はなんやろなっと。」
店長は僕が持ってきた料理をカウンターから覗き込むようにして確認する。店長の顔を見るにかなり好評を頂けそうだ。ホールを見るとさっきまで素早く動いていた酒寄さんの動きが止まっていた。おそらく酒寄さんの方もひと段落ついたのだろうと思い、声をかける。
「酒寄さーん、ホールの締め作業どうすか?」
「あっうん、終わったよ大体。」
「じゃあ食おう賄い、冷めるともったいないし。」
他のスタッフにも声を掛け、作業を止めてもらい腰を掛けてもらう。
僕の最後の仕事というのは賄いである。店長から夜飯作るのめんどくさいんよなという声を聴き、金払わなくていいなら賄い作りますよと冗談を言ったら採用されてしまった形である。さすがに個人的にお金を払わせていただいているが。まぁ皆さんが夜ご飯を実質無料みたいな値段で食えるなら、メリットしかないので嬉しい限りではある。店長曰く、皆には結構ハードな労力与えちゃってるからそのお詫び、らしい。
なんかスタッフへの還元のやり方を少し間違っているような気もしなくはないが、それを一番活用し享受している僕は何か言うことはないし、必要がない。
「今日はハンバーグ用のひき肉とサンドイッチ用の野菜とか色々余ってたんで、ハンバーガー作ってみました。」
「お前の料理のレベルも流石に上がってきてるなぁ…
こんなソースうちにあったっけ?」
「ソースは適当につくりました。まぁいつも色々作らせてもらってますし、流石に上達しますよ。
ていうかハンバーガーなんてやること簡単なんですから大袈裟ですよ。」
「謙遜しなさんな。お前の場合、その手で何かをつくることにかけちゃそこらへんの人間寄り付かせないだろ。なぁ酒寄さん?」
自慢じゃないが正直その通りだ。僕は、料理はやればやるほど比例的に腕前も上達する。色んな調理法を習得し、調味料の組み合わせ・分量、タイミング等の様々なことを知って理解する。そしてそれらを完璧に再現することができればいい。料理はとても僕に向いている。それは正確で、きれいなものをつくるだけと言われた僕に向いている。だから料理をすることは得意で●●だ。
なんかいきなりナイーブになっちゃった。切り替えないと。
「へ? あっそうですね。うん。」
酒寄さんは目の前の料理に夢中らしい。
そういう反応はとても嬉しい。それでこそ僕が料理をしている意味があるというものだ。
「ま、こんな話はいいか。じゃ、いただきます。」
店長が話を切ってくれる。ありがたい、これ以上は料理も冷めてしまう。
「「いただきます。」」
そういって目の前のハンバーガーへとかぶりついていくのであった。
「「「うまっ、これ。」」」
いやこれ我ながら天才だな。もう僕、絵描きではなくシェフに転職したろうかな。
これを作ったシェフを呼んで。
そして酒寄さんの口から小さくつぶやかれた言葉を僕は聞き逃さなかった。どうやらこのハンバーガーは彼女の口にあったらしい。嬉しくなった僕は、思わずそのまま返事を返してしまう。
「ふぁい、なんでふか」
自分が口にしていたことに気づいていなかったのか、酒寄さんは顔を赤くしている。
「食べながらしゃべらないで」
「ひどくない?」
確かに行儀悪かったけどさ、労いの言葉ぐらいあってもいいのよ。
このシェフ清水に!
それから少し時間が経ち、三人とも食べ終わり食後のコーヒーを嗜んでいるときのこと。
「いやぁ、本当に今日助かったよ。ありがとう酒寄さん。」
それな。まじのマジでBIG Thank You である。
「いえそんな、ちょっと予定が前倒しになっただけですし。
それにその分の給料もらえますし、この賄いも格安でいただけて…
逆に少し申し訳ないっていうか…」
この真面目さんはほんとに…、すごいなぁ。
「そんな謙遜しなくていいのに。まだこの店はいってから少ししか経ってない新人さんなのに、この仕事っぷりはすごいよ。ねぇ店長?」
「その通り、酒寄さんはよくやってくれてるよ。逆に言えば、これ以上はだせないみたいなところあるからね。酒寄さんぐらい優秀な子だったらもっといい条件のバイト先いくらでもあるだろうからね…」
「いえそんなこと、私も私で複雑な事情あるので…
それを満たしてくれるバイト先があるだけでありがたいので。
これ以上望んだら罰が当たっちゃいますよ。」
どうしてこの人は自己評価がこんな低いのか。一か月も知り合って経過していない僕だが、君がすごい人ということはなんとなくわかるし、それ以上に君が頑張っていることは見ればわかる。
「酒寄さんはいい子だねぇ、うちの娘はもう俺の話聞いてくんなくて。
やっぱり子供との接し方とか教育の違いなのかねぇ。酒寄さんの親御さんはすごいねぇ。」
「あー、そうですね。まぁかなり?いや結構すごく優秀な親ですね…」
そう言う酒寄さんの顔はいつもより悲しげで、語った言葉以上の何かを含んでいる、そう思わせるものだった。親を知らない自分には酒寄さんの気持ちを到底理解できるものではないのだろうが、彼女が親御さんに対して複雑な思いを抱えていそうなことは察することができた。願わくば、その気持ちの10分の一でも僕が理解できればいいなと思う。しかしその僕の思いは単純に彼女への配慮の気持ちだけではなく、そうすれば僕が○○を描けるようになるかもしれない、という打算的な思いも持ち合わせていた。僕はそんな自分の性質が気に入らなかった。
会話もひと段落し使った食器を洗い終わった後、僕はスタッフルームへと向かい帰宅の準備を整えていた。バイトの制服から我らが学校の制服へと着替え部屋を出た後、店長へと声を掛ける。
「じゃ、店長お疲れ様です。」
「おう、お疲れ様。いつもありがとな。
あ、後たのむぞ」
「わかってますって、今日のMVPを無事に家まで送りますよ。」
グッと、サムズアップをした店長を横目に店のドアを開けた。そして、ドアを出た先で待ってくれた酒寄さんに声をかける。
「お疲れ様、酒寄さん。」
「うん、お疲れ様清水。」
「じゃあ行きますか。こっから移動中の約15分間は僕との会話を楽しんで頂きましょう!」
「はは…、お手柔らかに。」
そういって、僕らは家までの道を歩き出した。こんな調子がいいことをいった僕ではあるが、なぜか酒寄さん相手にいつもの調子で話しかけるのは気が引けてしまった。さっきの店長との会話で酒寄さんの親御さんの話が出てきてから酒寄さんのまとう空気が少し悲しそうに見えたからだ。自分もそういうあまり触れてほしくないような悩みを持ってるし、こういう時はそっとしておこうかな、なんて考えてるうちに帰り道の半分以上を歩いてきてしまった。隣を見ると、さっきまでの表情や雰囲気が鳴りを潜めた様子の酒寄さんが見える。おそらく今なら話しかけても大丈夫だろうが、時間的にも少しずつ静かな雰囲気を醸し出すわがホームタウン(正確には歩いているところは国分寺市なのだが)により益々話しかけづらくなっていく。
そんな風に僕がまごついてる間に酒寄さんが口を開く。
「清水ってさ、意外に人に気を遣うよね。」
いきなり何を言われると思ったら、褒められた。いやこれ褒められてるか?
「えっ、そうかなぁ。自分では結構マイペースで適当な人間だとおもってるけど。」
「それはそう。」
即答されてしまった。自分で言ったことなので反論はないが、少ししゅんとする。
「だけど…」
「へ?」
「クリティカルなことにはあまり踏み込んでこなかったり、周りの人のことよく見てる。それは学校での清水の振る舞いやバイトでの仕事ぶりを見ればわかるよ。」
「へへっ、いやーお世辞だとしても嬉しいですよ~酒寄さん。」
「お世辞じゃないんだけどね。」
普通に嬉しい。酒寄さんからそんな評価をいただけていたとは。ならばこちらも相応のものをお返ししたくなる。
「酒寄さんも!」
「え、なに」
「謙遜は日本人の美徳とするところだけど、もう少し自信持ってもいいんじゃない。
自分はそこそこ凄くて、そこそこ頑張ってるってこと。
正直言ってそこそこのレベルじゃないけど…酒寄さんが威張ってるとこ想像つかないし。」
自分なりに励ましの言葉のつもりもあったのだが、また少し酒寄さんにマイナスな感じが出てきた気がする。けれど今度はそれを無視して話しかけていく。僕のくだらない話が少しは気を紛らわせることを期待して。
そんなこんな話していたら、目的地に到着である。目の前に見えるは、かなり年季の入ったアパートである。ここで酒寄さんは暮らしている。ちなみに、ここは保証人なしで契約ができて家賃は月に3万8千円である。なんでお前は酒寄さんの住んでるアパートのことに詳しいんだよ、ストーカーですか?と常人なら思うだろう。それに返す答えは簡単で…
「じゃ、また明日学校で
お休み酒寄さん。」
「うん、お休み清水。」
単純に僕もここに住んでいるからだ。僕は一階で彼女は二階に住んでいる。これに気付いたのは、酒寄さんがうちでバイトを始めてからで、知った時は大層驚いた。こうなってしまったのは、僕が登校時間ぎりぎりを狙い続ける挑戦者(愚か者)だからであろう。
そんなことを考えていたら自分の部屋の扉の前についた。とりあえず、風呂でも入るかと考えながら我が家に入るのであった。
風呂に入った僕は、机に向かっていつものスケッチブックを広げながら先ほどの会話を思い返していた。
「俺のこと…気が遣えて周りが見えてるなんて言う人いたんだな~」
―「あんた自身のこと、見てくれる人はきっとおる。
私の他にも、世の中にはたくさんね。
それから私はずっと楽しみにしてる。あんたの完成した絵を見ることをね。」
大事な人からの言葉を思い出す。そして、部屋の隅に置かれているそれを見る。何も描かれていないはずのそれは真っ白なはずなのに、どんよりとした灰色のもやが一面に広がって見えた。
「先生…、完成どころかキャンバスに筆も入れられないっす自分。」
気持ちは全くそういう気分ではないが、笑うしかない。
少し感傷に浸りながらも、手を動かしていく。結局この夜はスケッチブックに絵を描く手を止めることができず、次の日寝不足で登校することになるのだった。
ちなみに描いた絵はハンバーガーにかぶりつき満足そうにしてる酒寄さんの絵だった。相も変わらず人を書くのが下手で笑ってしまったが、彼女の素材の良さに助けられ中々悪くない出来だ。その絵を見て、僕は久しぶりに絵を描く時間を楽しめている気がした。
アニメーターの友達がネットフリックスで超かぐや姫を見るとき一生言ってる言葉
「彩葉たんは! ぼ~くがまもる!」
悲しいかな、君に守られずとも彼女は強く生きていきます。大切な人と共に。
この作品を見てくれた本人からこのあとがきにダメ出しが入り、これじゃただの百合に挟まろうとするただのオタクだから。俺はもっときもいから書き直せと言われました。