「同好会のみんなにもヴァンガードを初めてもらう!?」
「はい!」
颯とのティーチングファイトを終えたせつ菜は残りのチームメンバーをどうするか考えている時に他のスクールアイドル同好会のメンバーにもヴァンガードを初めてもらいその中からチームを組むメンバーを決めるのはどうかと提案してきた。
「そりゃみんなもヴァンガードをやってくれたらなって思った事はあるけどみんながやってくれるかどうか・・・・」
「それなんですけど、皆さんの前で私と颯君でファイトするのはどうですか? それも今回のようなルール説明込みのファイトではなく全てのルールを解禁した本気のファイトで!」
「本気のファイト!?」
颯はせつ菜からの突然の提案に驚いた。
「ファイトは明後日、同好会の部室で皆さんの前でやりましょう! それまでに私も自分のデッキを用意しますから! 」
「せつ菜・・・・」
「私、今回のようなクイックスタートデッキとは違う。お互いが自分のデッキ同士での本気のファイトがしてみたいんです! でも、颯君から見たら私はまだまだ未熟者の初心者です。それは分かってます。それでも・・・・いえ、だからこそ!貴方のチームメンバーとして、仲間としてもっともっと強くなりたいんです! その為にも本気の颯君と戦いたい。お願いします! 私と本気でファイトしてください!」
せつ菜は颯に自身の思いを伝えると頭を勢いよく下げて本気でファイトする様に頼んだ。
「せつ菜さん・・・・」
「・・・・わかった。売られたファイトは買うのが礼儀ってね。せつ菜からの挑戦。受けて立つぜ!」
「ありがとうございます!」
「これは私もうかうかしてられないかもね」
せつ菜と颯のファイトが決定するとそれを横で見ていた杏沙は自分もうかうかしていられないと彼女の闘志にも火がついていた。
その後は杏沙も交えた3人でスキルやその他のルールも解禁した大会と同じルールでのファイトを行ってせつ菜が大体のルールを覚えた所でその日はお開きとなりせつ菜は自宅へと帰宅した。
帰宅してから食事やお風呂などのやる事をやった菜々は髪は下ろして眼鏡をかけ、長袖長ズボンのパジャマを着た状態で自身のスマホを使ってVCSを開催しているヴァンガード協会が運営しているアプリを使って新しいデッキに入れるカードをどうするかを決めていた。
そのアプリには大会へのエントリーや対戦相手の組み合わせの発表や勝敗登録も出来て、他にも自身が使うデッキをアプリ内で構築する事も出来る優れものなのだ。
「・・・・っ!? このカードは!?」
画面越しにカードを見ていた菜々はある1枚のカードを見た瞬間に彼女の中で稲妻が走った様な何かの閃きを感じた。
「・・・・よし! 私の相棒はあなたです!」
せつ菜はそのカードを中心にしたデッキを作る事を決めると動画サイトに投稿されているそのカードに関するヴァンガードの対戦動画や解説動画、そしてネットに投稿されているそのカードに関する記事を片っ端から観たり読んだりしてカード達に関する情報を頭の中に叩き込んだ。
「ハァ・・・・ハァ・・・・できました!」
そうしてせつ菜はそれまでに得た情報を元に自身が使うデッキの構築を終えるとそのデッキレシピをアプリ内に登録した。
しかしそれら全てが終わったのは午前4時頃だった事から菜々は慌ててベッドに潜って眠りにつくが結局2時間ぐらいしか眠れなかった。
結局寝不足の状態で菜々は学校での1日を過ごす事になるがそれでも足りない睡眠は休み時間を使って補いつつやる事はきちんとやってその日を乗り切って放課後になった。
「ごめんなさい! 今日は用事があるのでこれで失礼します!」
「あぁ。理由は知ってるし、練習を休む事は俺からみんなに伝えておくよ」
「すみません。よろしくお願いします! それでは!」
そう言って菜々は後の事を颯に任せると慌てて教室を後にした。
「颯君!」
「歩夢? どうした?」
そこへ別のクラスの同級生で菜々や颯と同じスクールアイドル同好会のメンバーの【上原 歩夢】が颯の所へ駆け寄ってきた。
「菜々ちゃんどうかしたの? 何か慌てて帰ったみたいだけど」
「あぁちょっとな。用事があるから今日の同好会の練習を休むってさ」
「そうなんだ。あの菜々ちゃんが休むなんて珍しいね。何かあったのかな?」
「あぁ、まぁな」
「ん? 颯君何か知ってるの?」
「そうだな・・・・とりあえずそれについて明日菜々がいる時に話すよ。ほら、部室に行こうぜ。今日は久しぶりに俺も行くからさ」
「ホントに!? 最近は颯君全然練習に来れてなかったからみんなきっと喜ぶよ!」
「そうだと良いけどな」
それから颯は歩夢と共に部室へ行って同好会の練習に参加していた頃、菜々は颯が通っているカードショップ
「いらっしゃいませ!」
来店してすぐに菜々はヴァンガードのカードが並ぶショーケースがある場所へ足を運び自身が欲しいカードがあるか確かめた。
「えぇっとえぇっと・・・・っ!? ありました!」
菜々は欲しいカードを見つけるとその後はショーケースにあったカードと他のカードをお店に置いてあるタブレットを使って注文するとその他にもスリーブにデッキケースなど必要な物も無事に購入した。
「ありがとうございました!」
目当ての物を無事に買えた菜々はすぐに帰宅すると購入したカードを広げてカード達をスリーブに入れていった。
そして・・・・
「できました! これが、私のデッキ・・・・」
菜々はメインデッキが黒、ライドデッキは赤いスリーブに入れたデッキを赤いデッキケースに入れるとこれが自分のデッキなんだと気持ちがとても昂っていた。
「待っていてください颯君。明日のファイト、私が勝ってみせます!」
その後は前日の寝不足もあってすぐに眠りについた。
「おはようございます!」
「おはよう菜々」
翌朝、菜々はいつも通り颯と2人で登校していた。
「それで? デッキは完成したのか?」
「はい! 私が一生懸命考えて組んだデッキです! 甘く見たら痛い目にあいますよ!」
「それは怖いな。俺もそうならない様に全力でやらせてもらうけど、後で大人気ないとか言っても聞かないからな」
「望むところです!」
実は颯も菜々とのファイトをとても楽しみにしていた。当然颯は菜々がどんなカードをデッキに入れているのかは知らない。だからこそどんなファイトになるのかが今から楽しみで仕方ないのだ。
そんなこんなであっという間に放課後になると颯といつの間にか髪の三つ編みを解いてせつ菜になっていた菜々は自然とお互い事を見て何も言わずに頷くと2人揃って教室を後にして同好会の部室へと向かった。
「いよいよですね」
「あぁ」
颯はその時がいよいよ間近に迫っていると考えているとなんだか緊張してきていた。
しかしその理由はせつ菜とのファイトが理由ではなかった。
「どうしたんですか?」
「ん? あぁいや、みんな俺達のファイトを見てヴァンガードをやってくれるかなって思ったら少し不安というか緊張してきただけさ」
颯は同好会のメンバーがヴァンガードに興味を持ってくれるのかが不安で彼の緊張はそこからきていたのだ。
「大丈夫ですよ。私もこの前初めてファイトしましたけどそんな私でもここまでヴァンガードに夢中になってるんです。だから大丈夫です!」
「そっか、そうだな」
それから2人が部室の入口へと辿り着くと誰か着替えている人がいないかを確かめる為にせつ菜が先に部室へ入った。
「こんにちは!」
「あぁ!せつ菜先輩! 昨日はどうして練習に来なかったんですか!」
そんなせつ菜の所へ真っ先に近寄ってきたのはこのスクールアイドル同好会に所属する1年生にして部長の【中須 かすみ】だった。
「用事があるからって颯君から聞いてるけど何かあったの?」
続けてせつ菜を心配して話しかけてきたのは同好会メンバーの3年生でスイスからやってきた【エマ・ヴェルデ】だった。
「そうね。あの練習熱心だったせつ菜が体調不良でもないのに練習を休むなんておかしい。もしかしたら何かあったんじゃないかって昨日からエマがソワソワしてたもの。だからこそ理由はしっかり説明してもらわないとね」
「もう果林ちゃん! 私そんなにソワソワしてないよ!」
「あら? そうだったかしら?」
エマとそんな会話をしているのは彼女の同級生で同じ虹ヶ咲学園の寮から通っている3年生にしてモデルの【朝香 果林】だった。
「もう2人ともそのくらいにしとこうよ。これじゃあいつまで経ってもせつ菜ちゃんが話せないでしょ?」
「それもそうね」
「ごめんね彼方ちゃん」
2人の会話に割り込んだのは彼女達と同じ3年生の【近江 彼方】だった。
「さぁ話してせつ菜! どんな問題でもこの嵐珠が解決してみせるわ!」
「もう嵐珠! 何かあったと決まったわけじゃないんですから落ち着いてください!」
今度はせつ菜達の同級生にして香港からの留学生【鐘 嵐珠】がせつ菜に話しかけるとそんな彼女の姿を見て1年生で嵐珠の幼馴染にしてこの虹ヶ咲学園の生徒会長を務める【三船 栞子】が嵐珠を落ち着かせようとしていた。
「でもでも! あのせっつーがなんの理由もなく練習を休むなんて愛さんどうしても思えないんだよね!」
「同じく。だから何かあるなら話して欲しい。【璃奈ちゃんボード(うるる)】」
同好会所属の2年生にして運動神経抜群で様々な部活の助っ人もこなす【宮下 愛】と1年生にして表情での表現が苦手な事から自身で描いた絵を使って表情の表現をする【天王寺 璃奈】が涙目の表情の絵を出してせつ菜に訴えかけた。
「皆さん。ありがとうございます。それとご心配をおかけしてすみませんでした! これにはちょっと事情がありまして・・・・」
「事情? 一体何があったんですか?」
せつ菜が謝罪すると颯と同じく演劇部と兼部しているしずくがその理由を聞いた。
「それについては俺から説明するよ」
「颯先輩!?」
「どういう事? せつ菜が昨日休んだ理由に颯が関係してるって事?」
そこへ颯が部室へ入ってくるとそれにしずくは驚き、その近くにいたアメリカから飛び級で高校3年生として虹ヶ咲にやってきた14歳の少女【ミア・テイラー】が反応した。
「教えて颯君。昨日は教えてくれなかったけど今日は教えてくれるんだよね?」
「あぁ」
「えっ? 歩夢は颯君が何か知ってるって知ってたの?」
「うん。黙っててごめんね侑ちゃん」
歩夢と話しているのは彼女の幼馴染にして他の同好会メンバー達とは違ってステージに立たない代わりに彼女達が歌う曲を作ったり、颯と一緒にみんなのサポートをしている2年生【高咲 侑】だった。
「せつ菜が昨日練習を休んだのはヴァンガードのカードを買いに行く為だったんだ」
「ヴァンガード?」
「って何?」
「私知ってるよ。1体1で対戦するカードゲームだよね」
「りな子知ってるの!?」
颯からヴァンガードの話をされてエマと彼方は分からなかったが璃奈が知っていた事にかすみが驚いた。
「僕と璃奈はネットでヴァンガードの対戦をファンの人達とやった事があるからどんなルールかは知ってるよ。ただリアルのデッキは持ってないけどね」
するとミアが璃奈の代わりに彼女がヴァンガードを知っている理由を説明した。
「それで、どうしてせつ菜がそのヴァンガードを買う為に練習を休む必要があったのかしら?」
「それは、せつ菜には俺と一緒にVCS、ヴァンガードチャンピオンシップっていうヴァンガードの3人1組のチーム戦での大会に一緒に参加してもらう為です」
「大会!? なんだか面白そう!」
「良いじゃない! 嵐珠もそういうの好きよ!」
果林が颯に理由を聞いてそれを説明すると愛と嵐珠が反応して盛り上がっていた。
「ちょっと待ってください! 3人1組の大会って事は・・・・」
「えぇ、颯先輩やせつ菜先輩だけではあと1人メンバーが足りません」
そして大会に参加する為のメンバーが足りない事にしずくと栞子が気づいた。
「そこでみんなに相談があるんだ。誰か俺達と一緒にヴァンガードの大会に参加してほしいんだ」
「ええっ!?」
「でも私、ヴァンガードなんてやった事ないよ」
「かすみんもです!」
颯が他のメンバーに自分と一緒にヴァンガードの大会に出てほしいと頼むと侑は驚き、歩夢はやった事がないから難しいと考えているとかすみも同じ事を考えていた。
「分かっています。ですからまず、ヴァンガードがどういうカードゲームなのかを知ってもらう為に私と颯君で皆さんの目の前で実際にファイト、対戦する事にしたんです」
「なるほど。その為にせつ菜ちゃんは昨日は練習を休んでカードを買いに行ってたんだね」
「はい。その通りです」
みんなが戸惑う事は最初から分かっていた。だからせつ菜は彼女達の前で実際にファイトしてヴァンガードがどういうものなのかを知ってもらう為にカードを買いに行ったのだと彼方は悟った。
「良いじゃん! 愛さんヴァンガードがどういうものか見てみたい!」
「嵐珠もよ! 早速初めてくれるのよね!」
「あぁ。時間はそんなにかからないからすぐに準備する。それまで少しだけ待っててくれ」
愛と嵐珠は2人のファイトが見てみたいとずっとワクワクしていてそんな彼女達に颯が待っているように伝えると颯とせつ菜は自身の鞄からそれぞれのデッキケースを取り出して机の上にお互いが向かい合う形で立ち、その周りを他のメンバー達が取り囲む形で見守っていた。
「これからヴァンガードが始まるんだね」
「何だか見てるこっちが緊張してしたよ」
「あはは。そんなに緊張しなくても大丈夫だよ」
2人がカードをデッキをシャッフルして準備する様子を見ていた歩夢と侑が緊張しているとそんな2人に颯が話しかけてリラックスするように伝えた。
「準備できました」
「俺もだ。せっかくだからみんなもイメージしてみてくれ」
「イメージ?」
「何をイメージするんですか?」
準備が整うと颯はみんなにもイメージするように伝えるとエマや栞子など何を言っているのか分からない人の方が多かった。
「これから俺とせつ菜が戦うのはヴァンガードに登場するユニット達が暮らす星、惑星クレイだ」
颯とせつ菜がイメージするとそれにつられて他のメンバーもイメージに引き寄せられた。
「えっ?」
「何っ!?」
その結果、颯とせつ菜が見ているイメージを他のメンバーも見る事ができて、彼女達は以前颯とせつ菜がファイトした時と同じ惑星クレイの何もない荒野の世界をそれぞれが見ていた。
「何これ!?」
「ここが、惑星クレイ?」
「
「
「【璃奈ちゃんボード(ビックリ!)】」
その光景を見た侑、彼方、嵐珠、ミア、璃奈はそれぞれ驚きを隠せずにいた。
「みんなようこそ! ここが俺達の戦う舞台。惑星クレイの大地だ」
「凄い! 凄いです!」
「
颯が説明を続けるがしずくとエマはそれよりもこの光景への興味が止まらなくなっていた。
「さぁ、皆さん! 私と颯君をよく見ていてください! これからもっと凄いことが起こりますよ!」
「もっと凄いこと!?」
「なになに! 何が起こるの?」
せつ菜の言葉を聞いて歩夢と愛が反応した。
「さぁ、舞台は整った。いくぞせつ菜!」
「はい! 颯君!」
そうして2人はそれぞれのヴァンガードサークル(以降はVC)に裏向きで置かれたカードへと手を伸ばす。
その光景を現実で見ていた他のメンバーにも緊張が走る。
「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」
「
「
熱気の刃 アルダート パワー6000
大望の翼 ソエル パワー6000
裏向きになっていたカードを表にした事で颯とせつ菜はそれぞれのユニットにライドした。
「へ、へ、変身した!?」
「嘘でしょ!?」
「何がどうなってるんですか!?」
「これがライド! リアルのヴァンガードはカードに憑依、ライドしてユニット達の力を借りて仲間達と力を合わせて戦うんだ」
それを見ていたかすみ、果林、栞子は颯とせつ菜の姿が変わった事にとても驚いている中で颯がどういう事かを説明した。
「今回の先行は私がもらいます! ドロー! 手札を1枚捨てて・・・・ブレイズザンバー・ドラゴンにライドです!」
ブレイズザンバー・ドラゴン パワー8000
「また変身した!?」
「わぁ!」
せつ菜がライドして姿が変わるとそれを見ていた彼方が驚きエマが楽しそうにしていた。
「そして、エネルギージェネレーターをセットします!」
「エネルギージェネレーター? 何それ」
「エネルギージェネレーターは颯先輩達プレイヤーがカードのスキルを使う時のコストを支払う時に必要なエネルギーを生み出してくれる物なんだよ」
「へぇ、そうなんだ」
愛がエネルギージェネレーターとは何か気になっていると隣にいた璃奈がその説明をした。
エネルギージェネレーターとはユニット達がコストを支払うのに必要なエネルギーを生成してくれる物で後攻1ターン目以降からターンの初めに3つずつそれぞれのプレイヤーにエネルギーが貯まる仕組みになっていて最大10まで貯まりそれ以上は増えない。しかしエネルギージェネレーターはユニットのスキルを使わなくてもエネルギーを7つ支払えば山札(メインデッキ)の上から1枚引く効果を持っているから強引にユニットのスキルを使う必要はないのだ。
「先行は攻撃できないので私はこれでターンエンドです!」
せつ菜の盤面
R ブレイズザンバー R
R R R
せつ菜の手札 5枚
せつ菜のダメージ 0枚
せつ菜のカウンター 0枚
せつ菜のソウル 1枚
せつ菜のエネルギー 0枚
「なら今度は俺のターンだな! ドロー! 手札を1枚捨てて・・・・
風巻の斥候 ベンテスタ パワー8000
「颯君も変わったよ!」
「面白いわ!」
颯がライドした姿を見た歩夢と嵐珠も自分達の知らない世界に興味津々だった。
「ライドされたソエルのスキル発動! 自身がライドされた時にそのプレイヤーが後攻なら山札の上から1枚ドローできる! そしてエネルギージェネレーターをセットして3枚エネルギーチャージ!」
ソエル達ライドデッキのグレード0のユニット達はみんなライドされた時にそのプレイヤーが後攻なら山札の上から1枚引けるスキルを持っている。
そして颯もせつ菜と同じようにエネルギージェネレーターのカードをセットするとそれとは別に【エネルギーカード】というエネルギージェネレーターに貯まったエネルギーを現すカードをエネルギージェネレーターのカードの上に3枚重ねて置いた。
「続けてエーリアル・セージをコール!」
エーリアル・セージ パワー8000
「何か出た!」
「あれはリアガードと言ってもヴァンガードと一緒に戦う仲間をリアガードサークル(以降はRC)にコール、召喚して一緒に戦う事が出来るんだ」
「仲間を召喚!? スゴーイ!」
今度はミアが愛に説明してくれてそれを聞いた愛は瞳をキラキラさせながら颯達のファイトを見ていた。
颯の盤面
R ベンテスタ R
R セージ R
颯の手札 5枚
颯のダメージ 0枚
颯のカウンター 0枚
颯のソウル 1枚
颯のエネルギー 3枚
「いくぞ! エーリアル・セージのブースト、ベンテスタでヴァンガードにアタック!」
風巻の斥候 ベンテスタ パワー8000+8000="16000"
パワー16000➡︎パワー8000
「ノーガードです!」
「ドライブチェック! ・・・・『ギガンテック・マッシャー』・・・・ノートリガー」
「ダメージチェック・・・・『ドラグリッター シュウラ』・・・・ノートリガーです」
せつ菜のダメージ
1. ドラグリッター シュウラ
「ターンエンドだ」
「えっ? 何がどうなったの?」
「後攻からは相手の前列のユニットに攻撃が出来るようになるの。そしてヴァンガードが攻撃する時はドライブチェックと言って山札の上から1枚捲ってそのカードがトリガーユニットっていう特別な効果を持つカードが捲れた時はその効果を発動出来るんだ」
「そうなんだ・・・・」
「でも、さっきの様子から見るにそのトリガーとやらは出なかったようね」
「うん。だからせつ菜先輩はそのまま1ダメージ受けちゃったんだ。そうやって交互に攻撃して先に相手に6ダメージ与えた方が勝つのがヴァンガードっていうカードゲームなの」
「なるほどね」
「そうなんだ。教えてくれてありがとう璃奈ちゃん」
2人のプレイを見ていて戸惑っていたエマに対して璃奈が解説をするとそこへ果林も加わり璃奈の説明を聞いた果林やエマは納得した。
「私のターン! ドローして3枚エネルギーチャージして・・・・ボルダーアクス・ドラゴンにライドです!」
ボルダーアクス・ドラゴン パワー10000
せつ菜はエネルギージェネレーターに3枚エネルギーチャージすると手札を1枚捨ててライドデッキからボルダーアクス・ドラゴンにライドした。
「そしてライドされたブレイズザンバーのスキル発動! このユニットがボルダーアクスにライドされた時、ソウルにこのカードがあるなら自身をRCにコール出来るのでブレイズザンバーをコールして山札の上から1枚をソウルに置きます!」
ソウルに置かれたカードは『妖獣 スネゴスリ (★)』
ブレイズザンバー・ドラゴン パワー8000
せつ菜の盤面
ブレイズザンバー ボルダーアクス R
R R R
せつ菜の手札 5枚
せつ菜のダメージ 1枚
せつ菜のカウンター 0枚
せつ菜のソウル 2枚
せつ菜のエネルギー 3枚
「えぇっと・・・・ソウルって何?」
「何だ、子犬ちゃんはそんな事も知らないのかい?」
「子犬じゃない! そもそもかすみんは今までヴァンガードやった事ないんだから知らないのは当然なの!」
「かすみちゃんどうどう。私が説明するから」
「りな子〜〜っ!」
かすみがソウルとは何かを気にしているとミアがかすみに挑発的な発言をしてかすみが怒っているとそこに璃奈がやってきてかすみへの説明を始めた。
「まずソウルっていうのはVCにあるヴァンガードの下に重ねられたカード達の事をソウルって言うんだ。ユニット達の中にはそのソウルをスキルを使う時のコストとして支払う事でスキルが使えるカードがあるんだ」
「なるほど」
"ソウル"とはVCにあるヴァンガードの下に重ねられたカード達の事でソウルのカードを取り除いてコストとして支払う事を"ソウルブラスト(以降はSB)"、カードをソウルに入れる事を"ソウルチャージ(以降はSC)"という。
「他にもダメージゾーンにある表向きのカードを裏向きにする事でスキルを発動するカウンターブラストや裏向きのカードを表向きに戻すカウンターチャージといったコストを支払う手段もあるよ」
「カウンターブラスト・・・・」
ダメージゾーンにある表向きのカード裏向きにしてコストを支払う"カウンターブラスト(以降はCB)"や裏向きのカードを表向きに戻す"カウンターチャージ(以降はCC)"がある。
「他にもエネルギーを支払ってスキルを発動するエネルギーブラストとターンの始めなどにエネルギーを貯めるエネルギーチャージもあるね」
「エネルギーブラスト・・・・」
璃奈に続けてミアがエネルギーについての説明をした。
エネルギージェネレーターには貯まったエネルギーを使ってスキルを発動する為のコストとして支払う事を"エネルギーブラスト(以降はEB)"、ターンの始めなどにエネルギーを貯める"エネルギーチャージ(以降はEC)"がある。
「つまりヴァンガードにはエネルギーをコストにするEB、ソウルをコストにするSB、ダメージゾーンにあるカードをコストにするCB、この3種類のコストの他にもそれらのコストを支払わずにスキルが使えるカードもあるんだ。さっきの颯のソエルやせつ菜のブレイズザンバーのようにね。そういったカードを使い分けて戦うのがヴァンガードって事なんだけど今の説明で分かったかい? まぁ子犬ちゃんには少し難しかったかな?」
「子犬じゃない! も、勿論分かったに決まってるじゃん!」
「ホントに?」
「ホ、ホントに分かったもん!」
「まぁまぁ・・・・」
ミアとかすみが再び言い争いを初めてしまったので璃奈は間に入ってなんとかそれを止めた。
「行きます! ブレイズザンバーでヴァンガードにアタックです!」
ブレイズザンバー・ドラゴン パワー8000
パワー8000➡︎パワー8000
「ガード! 『
迅弓の騎士 ニルベリス シールド5000
風巻の斥候 ベンテスタ パワー8000+5000="13000"
パワー8000➡︎パワー13000
【ガード成功】
「それなら! ボルダーアクスでヴァンガードにアタックです!」
ボルダーアクス・ドラゴン パワー10000
パワー10000➡︎パワー8000
「ガード! 『しゔぁるみゃー (★)』
しゔぁるみゃー (★) シールド15000
風巻の斥候 ベンテス パワー8000+15000="23000"
パワー10000➡︎パワー23000
「ドライブチェック!・・・・ 『バーニングフレイル・ドラゴン(★)』・・・・クリティカルトリガーゲットです! 効果は全てヴァンガードに!」
ボルダーアクス・ドラゴン パワー10000+10000="20000"
★1+1=★2
「ですが・・・・」
「あぁ。いくらトリガーを引いてもこのガードは突破できないぜ」
「くっ!」
パワー20000(★2)➡︎パワー23000
【ガード成功】
「えっ? せつ菜ちゃんはトリガーを引いたのにどうして攻撃が当たらないの!?」
「颯はせつ菜がトリガーを引いても良いように余分にシールド値を出して防御してたんだ。だからせつ菜の攻撃は颯に届かなかった」
「そんな!? それじゃあ颯君はせつ菜ちゃんがトリガーを引くって分かってたの!?」
「いや、分かってはいないだろうね。あくまでその可能性があると判断して余分にシールド値を出してガードしたんだ」
侑と歩夢はせつ菜がトリガーを引いたのに何故攻撃がヒットしなかったのかが気になっている所へミアが説明してくれた事で颯の先を予測した動きに驚きを隠せずにいた。
「ターンエンドです。まさか両方止められるとは思いませんでした」
「まぁな。ブレイズザンバーにボルダーアクスとくればグレード3は恐らく"あのカード"だろ? だったらこんな所でダメージは受けてられないんでね」
「やはり気づきましたか・・・・」
颯はせつ菜のライドデッキのグレード3のカードが何なのか見当がついていた。だからこそ、この先の事を考えてせつ菜のアタックを全て防ぐ選択をしたのだ。
「悪いな」
「いえ、寧ろ嬉しいです。颯君が本気で私と戦ってくれている。それが分かって私は凄く嬉しいんです!」
しかしせつ菜は約束通り颯が本気でファイトしてくれている事を理解するとそれを嬉しく思っていた。
「今度は俺の番だな。スタンド&ドロー!」
颯はレスト状態のカードを全てスタンドさせるとエネルギーを3枚チャージして手札を1枚捨てた。
「
躍進の騎士 アゼンシオル パワー10000
「そしてライドされたベンテスタのスキル発動! このユニットがアゼンシオルにライドされた時、ソウルにこのカードがあるなら自身をRCにコール!その後山札の上から1枚をソウルに置く!」
ソウルに置かれたカードは『
颯の盤面
R アゼンシオル R
R セージ ベンテスタ
颯の手札 4枚
颯のダメージ 0枚
颯のカウンター 0枚
颯のソウル 2枚
颯のエネルギー 6枚
「エーリアル・セージのブースト、アゼンシオルでヴァンガードにアタック!」
躍進の騎士 アゼンシオル パワー10000+8000="18000"
パワー18000➡︎パワー10000
「・・・・ノーガードです!」
「ドライブチェック!・・・・『
躍進の騎士 アゼンシオル パワー18000+10000="28000"
パワー28000➡︎パワー10000
【アタック成功】
「ダメージチェック!・・・・『
せつ菜のダメージ
1. ドラグリッター シュウラ
2. 猛炎の武僧 ロクセイ
「ターンエンド」
「あれ? どうして颯君はせっかく呼んだ仲間を後列に下げたのかな?」
「確かにそうね。どうしてかしら?」
すると彼方はせっかくコールしたベンテスタが後列に下げられたのかを考えていると果林も同じ事を思ってきた。
「それは、ベンテスタだけではせつ菜のヴァンガードのパワーに届かないからだね」
「ミアちゃん」
「どういう事?」
「せつ菜のヴァンガード、ボルダーアクスのパワーは10000。だけど颯のベンテスタのパワーは8000。アタックがヒットする条件は自身のパワーが攻撃を受ける側のパワーと同じかそれ以上でないといけない。でも今のベンテスタのパワーはボルダーアックスのパワーに届いていないからベンテスタを後列に下げて攻撃するのを諦めたんだ」
2人の疑問にはミアが答えた。ユニットの攻撃を相手に命中させるには攻撃側のユニットのパワーが受ける側のユニットのパワーと同じかそれ以上でなければならない。しかし現状、颯のベンテスタのパワーは8000、せつ菜のボルダーアックスのパワーは10000とせつ菜のユニットの方が颯のユニットよりパワーが2000高い事から今のままではベンテスタの攻撃がボルダーアックスにヒットする事はない。だから颯はベンテスタを後列に下げてせつ菜からの攻撃からベンテスタを守ったのだ。
「そうだったんだ」
「でも、トリガーが出たらパワーが上がってこっちの攻撃が届くようになるんじゃない?」
「確かにね。でもトリガーが出るかどうかは分からない。さっきは運良くドロートリガーを引いてたけどもしもトリガーが出なかったらベンテスタのアタックは相手に届かないんだ。だから颯はそんな不確定な可能性に頼らずに現実的な判断をしたって事さ」
颯はトリガーを引いてそのパワーをベンテスタに与えれば確かにパワーが上がって攻撃は届くかもしれない。しかしもしも出なかったらパワーは低いままでこちらの攻撃は相手に届かない。だから颯はトリガーが出なかった時の事も想定してベンテスタがアタックされる可能性をなくす為に後列に下げたのだ。
「颯先輩のダメージは0点でせつ菜先輩のダメージは2点」
「これって颯先輩の方が有利って事なんでしょうか?」
ダメージ数だけ見ると颯の方が有利なのではとしずくと栞子は考えていた。
「ううん。そうとも限らない」
「えっ?」
「どういう事ですか璃奈さん?」
しかし璃奈はそうとは限らないと思っていた。
「璃奈の言う通りだ。次のターンでせつ菜のヴァンガードはグレード3になる。まだまだどうなるか分からないよ」
そしてミアも璃奈と同意見でせつ菜のヴァンガードがグレード3になる事でまだまだ逆転の可能性があると考えていた。
「やっぱり強いですね。颯君」
「そういうせつ菜だってここまでの動きは悪くないと思うぞ」
「ありがとうございます」
「さぁ見せてくれ。せつ菜が選んだ。共に戦うと決めたユニットを!」
「わかりました。それではお見せしましょう! 私のターン! スタンド&ドロー!」
そしてせつ菜は3枚エネルギーチャージして手札を1枚捨てた。
「いきます!
せつ菜がライドするとそこには頭に三度笠を被り、右手には白、左手には黒い刀身の刀を持った黒いドラゴンが立っていた。
無双の運命者 ヴァルガ・ドラグレス パワー13000
To Be Continued
次回予告
遂に登場した無双の運命者
そのスキルは強力で颯はどう立ち向かうのか?
次回 奇跡VS無双
スタンドアップ・ヴァンガード!!
※もしよろしければ、お気に入り登録や評価をお願いします。
感想やコメントがあれば送って下さい。
よろしくお願いします。