超かぐや姫!~夏を死に戻りした少年の成り代わり~ 作:ホシノ推しのコータ(偽名)
かぐや、嫉妬する。
ちなみに前編と後編に登場する施設は実際にありますので、是非お確かめください!
翌日…
早朝の5時に目が覚めた。
なんか…身動きが取れない…
そう思いながら俺は自分の体を見ると…
「ぐへへぇ…」
隣で寝ていたかぐやが布団から移動して、わざわざ布団に入って俺を抱き枕にして寝ていた。
かぐやも浴衣、似合ってるなぁと思いながらもなんとか引き剥がそうとするが…
「だめ…!慎平はかぐやのお婿さんになる男だぞ…!彩葉も、一緒だ…!えへへぇ。」
「なんつう夢見てんねん…」
かぐやの寝言に小声でそうツッコミながら試行錯誤し、なんとかかぐやを引き剥がした。
するとかぐやは「しんぺぇ…」と言いながら虚空に向かってじたばたしていた。
どんだけ俺を抱き枕にしたいんだ…
立ちながら隣を見ると、寝ていた彩葉がいない。
鍵もひとつ減っていたため、朝風呂に行ったのか、と考えた。
俺も朝風呂に入る準備をして、部屋を出る。
自分は浴衣を着ないで、私服で寝ていたため浴衣を直すという手間がない。
かぐやは最初に「慎平の浴衣姿見たい!」何て言われたっけ。
今度夏祭りの時にでも着てみようかな。
そう思いながら男湯の部屋に入り、朝一番の疲れや寝起きを吹っ飛ばせた。
………
「ふぅ、やっぱり朝風呂は最高や、な…」
バスタオルを首にかけながら、ふと左側湯上がりラウンジを見ると、朝の風景を見ている浴衣姿の彩葉がいた。
「おはよ、彩葉。」
「あ、おはよう慎平。かぐやに抱き枕にされてたけど…大丈夫?」
「大丈夫や。なんとか引き剥がしたわ。」
「そう…」
彩葉は湯上がりラウンジにあるアイスキャンディーを食べながら話してきて、俺はそう答えた。
昨日の告白は、一旦保留にした。
かぐやの問題もあるし、一度期間を空けるが、必ず答えは出す。
彩葉も納得してくれたし。
だが、昨日を境に…
「あの、彩葉?距離近くないか?」
「ん?好きな人の隣にいたいから。なんか文句ある?」
「いえ、なんでも…」
彩葉のアプローチが増えた、まあそれは2人きりだけの時ではあるが。
とりあえず話題を変えよう。
「なぁ彩葉。疲れとかはどうや?」
「ん~、少しとれたかなってくらい。完全には取れ切れてないけど、多少は頑張れそう。」
「そっか、無理すんなよ?」
「…善処します。」
「善処はだめや、約束やぞ?辛かったら俺かかぐやを頼る。ええか?」
「…わかった。」
そう言って俺達は子供以来のゆびきりげんまんをする。
この彩葉との時間が、とても落ち着ける時間だなと、思わされた瞬間だった。
「…ずるい。」
俺と彩葉、両方に嫉妬を向ける金髪少女の影に気づかず…
~~~
朝7時半。
俺たちはバイキング会場に来ていた。
朝食は和を中心としたバイキング形式で、やはり豪勢である。
かぐやは色々な食材を取っていき、バカスカ食べていた。
かぐや…昼食もあるんだからな…
そう思いながらも俺たちも持ってきたものを食べ、朝食バイキングを食べ終え、ホテルでの楽しいひとときもこれでおしまいだ。
そして10時…
「チェックアウトをするが、各自忘れ物はないか?」
「俺は大丈夫。」
「私も大丈夫です、かぐやは?」
「大丈ブイ!」
ミナモ姉さんが忘れ物はないかと伝えられ、俺たち三人はそう答えたのだった。
かぐやは後から言わないか心配だったため俺と彩葉が確認し、最終的にはなかったため俺たちは安心して部屋を出たのだ。
きっと大丈夫だ。
「よし、ならチェックアウトを済ませて、目的地に向かうよ?」
「「「は(ー)い!」」」
俺、彩葉、かぐやの返事がシンクロし、少しクスッとしてしまう。
宿泊客やスタッフさんは、「仲良しだなぁ」とその光景を見ていた。
~~~
次の目的地はテディベアミュージアムである。
どうやら熊のぬいぐるみの博物館らしく、各国の熊たちがいるらしい。
ちなみに展覧会も開催しており、今回は運良く「月見ヤチヨ&FUSHI展」というものがやっていた。
彩葉は興奮気味で「ありがとうございます!」とミナモ姉さんにお礼を言っていた。
『テディベアミュージアムへようこそ。』
「うわっ、すげぇ!でかい熊さんが喋って動いてる!すげえ!こっちは熊さんの結婚式!ファッションショーまで!やばぁ!楽しいっ!」
「こらかぐや!暴れないの!」
「アハハッ、ボクも最初はかぐやくんみたいな反応をしたなぁ。」
かぐやが入棺するや否や、興奮気味で館内をぐるぐると回る。
ファッションショーみたいな場所では、熊たちがからくりで動いているようだ。見てるこっちまで楽しい。
そして一階を隅々まで見て、お目当てである二階へと足を運ぶ。
するとツクヨミを模した飾りつけがされており、どでかいFUSHIや、ヤチヨのぬいぐるみ、更にはヤチヨのゆるキャラ風の着ぐるみがお出迎え。
「ヤチヨォォォオ!写真と、撮っても、いい、ですか!?」
「…♪」コクコク
彩葉はヤチヨヲタクを出して、一緒にツーショットを撮っている。
ちなみに俺とミナモ姉さんは…
「もふもふやぁ…」
「そうだねぇ…」
FUSHIのでかいぬいぐるみに抱きついてモフモフ堪能である。
ちなみにかぐやは売店とワークショップのブースに勝手に入っていた。
勝手におこづかいで熊のぬいぐるみを作るワークショップをやっていて、「勝手にやらないで!」と彩葉に怒られていた。
そして色々見て回り、テディベアミュージアムを後にすると…
「次は牧場に行くよ。さて、君達もいっぱい楽しめるところに連れていってあげよう!」
「おぉ!彩葉彩葉!牧場って!牛さんとかいっぱいいるところだよね!!」
「そうね。でも、近くにあったっけ?」
「あぁー、あるな。ミナモ姉さん。ここやろ?」
そう言って俺はスマホの検索を見せる。
「うん、ここだね。よし、皆!早速車に乗りたまえ!」
そう言われて俺達は車に乗る。
彩葉とかぐやが後部座席。俺が助手席である。
「さぁて、行こうか!出発進行!」
「おー!」
ミナモ姉さんの陽気な声に釣られ、かぐやが声をあげる。
そんなかぐやを見て、俺と彩葉はクスッと笑う。
そして車は出発し、次の目的地へと向かった。
「おぉ!牛だぁ!!!」
俺達は、那須高原にある南ヶ丘牧場に来た。
ここは牛や馬の他にも様々な動物がおり、更にはアーチェリーもできる牧場だ。
かぐやは更にはしゃいでいる。
「牛さー…って臭っ!!!」
「ハハハ、動物特有の臭いがあるのも牧場ならではだよ?かぐやくん。」
「うぇー…」
かぐやに説明しているミナモ姉さん。
確かに牧場は少し臭うが、慣れてしまえばどうってことはない。
ちなみに彩葉は…
「ホンマに大丈夫か?無理しなくてもええよ彩葉…」
「…大丈夫。」
マスクをつけて臭いを消していた。
彩葉は昔から刺激のある臭いは好きじゃない。
そのためこういう牧場ではマスクをつけているのだ。
「…おっ!馬に乗れるコーナーある!ねえねえ行きたい行きたーい!」
「ふむ、乗馬体験…よしかぐやくん、やってきたまえ。」
「やったぁー!」
そう言って一目散にそのコーナーに向かったかぐや。
「カズサさん、あまりかぐやを甘やかし過ぎないで…」
「アイツ下手すると調子乗りますよ?ミナモ姉さん、彩葉もこう言ってるんで…」
「?何を言ってるんだい。子供が大人に甘えるのは当たり前だろう?」
…そうだった、この人はそういう人だった。
ミナモ姉さんはこういう子供には甘いのだ。
しかも俺とかぐやには特に甘い。
前だって自分から「弟くんを甘やかさせろ!」と言われて強制的に俺の頭をのせられ、膝枕をされた。
「はぁ…」
彩葉もだんだんとミナモ姉さんの人間性に気付き、何も言えない始末である。
その後、かぐやは初めての乗馬でハプニングを起こした。
馬が自分から飼育員さんを振りほどき、競馬でしか見ないような早さで走り出したのだ。
かぐやは「行けぇ!ヒンデンブルク号!」とかいう変な名前をつけて馬とぐるぐる回っていた。
…その後4人仲良くお店の人に謝罪しました。
ちなみに飼育員さんは「最近興奮していたから仕方がない」と言い、許してくれた。良かった…
その後…
「プイプイプイプイ」
「もふもふ可愛い~!」
今はモルモットとふれあっていたかぐや。
すげぇ、初めて会ったモルモットになつかれている。
撫でろ撫でろとせがむように鳴いている。
かぐやは癒されながら撫でていると…
タァン!
「「「「「おぉ~。」」」」」
彩葉はアーチェリーのコーナーにある的に全部の矢が中心に命中。
近くにいたスタッフやお客さんはハモるように声を出し、拍手している
「FPSには鍛えてるのよこっちは!」
彩葉は清々しい顔でそういう。
「ゲームでそうはならんぞ彩葉…」
「かぐやくんも彩葉くんもすごいねぇ…」
俺達は遠い目で二人の様子を眺めた。
そして昼時には牧場内のレストランで昼食にした。
俺達は自分の頼みたい物を頼み、全員が舌鼓を打った。
かぐやは「今度は生地からピザ作ろうかな…」なんて言う始末で、俺と彩葉は食べるのに集中しており、その言葉に気付かなかった。
~~~
「…zzz」
「彩葉。熟睡だねぇ…」
「そうやなぁ。」
「いっぱい動いたからね。無理もないよ。」
俺達は最後に道の駅で買い物をし、車に乗って東京に向けて高速道路を走っていた。
かぐやは車に乗る際に、「慎平の隣がいい!」と言い、彩葉は渋々了承して、今に至ります。
彩葉は助手席で快眠。すごく気持ち良さそうである。
「ねぇ、慎平。」
「なんや?かぐや。」
「こっち、向ーいて?」
「?どした急n!?」
似た感覚。
また頬に、キスをされた。
彩葉とは反対の、右の頬に…。
「…!?///」
「えへへ、キスしちゃった…。ねっ、慎平。かぐやは彩葉が好き。勿論『ラブ』の方だよ?でもね、それ以上に、慎平も大大大大…だーい好き!昨日と朝の彩葉と慎平見てさ…こう…モヤモヤっとしてさ。今ここで伝えないと…なんだか、彩葉に先越されちゃうかもって思っちゃって…だから…慎平、かぐやも慎平が大好きってこと!覚えといてね!ちなみに、今のは彩葉には秘密ね?」
「…かぐ、や。」
昨日と今日に続いて、俺に二人目の告白。
ライクとラブなんて言葉どこで覚えたなんて考えよりも先に、胸が幸せではちきれそうになる。
俺は、かぐいろの輪の中に入ってもいいのか?
でも、二人が好いてくれていると言うことは、いいのだろう…
すると、かぐやは消え入りそうな声で…
「どんな結末になっても…かぐやのこと、慎平は…見捨てないでね?」
少し湿ったような言葉で俺の手を繋ぐ。
「…約束や。絶対、何がなんでもハッピーエンドにしてやる。俺が彩葉とかぐやのこと、守っちゃる!」
「…!うん!」
そう頷いて、俺に満面の笑みを見せるかぐや。
「…お暑いねぇ。」
ミナモ姉さんがそう言いながら、二人をミラーから親のような目で見ていた。
………
『…慎平、私のこと…忘れてるんちゃうか?まあええか…いつか、私のことも愛してもらうからな!待ってろ慎平!すぐに会いに行っちゃる!』
彩葉の貝殻のネックレスから、潮の声が聞こえていたのを…この場にいる全員は知らなかった。
~番外編2 完~
こっからハーレム展開になります(確定)
ちなみにぶっちゃけると、貝殻のネックレスは小舟潮(前世:???)の影が擬態した物になります。
どうして影がいるのか、どうして潮の姿になっていないのかについては後のお話で!
ちなみに明日は投稿お休みする可能性大です。
ご了承ください。