超かぐや姫!~夏を死に戻りした少年の成り代わり~ 作:ホシノ推しのコータ(偽名)
かぐや、動く。
(平均評価出るようになりました。ありがとうございます)
「潮ォ!!!っ…はぁ…夢か…」
深夜、俺はベッドから飛び起きる。
俺は今、夢で潮を見た。
なんで潮の夢なんか見たんだ…
そう思っていると、
『『天元突破!グレンラガン!俺達を!誰だと思ってやがる!』走り出した、思いが今でも。この胸を確かに叩いてるから。』
俺のスマホから電話の着信音が鳴っており、着信音は昔やっていたロボットアニメ「天元突破グレンラガン」のOP主題歌、「空色デイズ」という曲を設定している。(セリフ付きで)
…いやいや、今はそんなことはどうでもいい。
着信名は「彩葉」。
こんな夜中にどうしたんだ。まさか…
そう思いながら、電話に出る。
「もしも『慎平!?今すぐ上に来て!大至ky『ねえ、お腹空いたー。』ちょっと待ってて!!お願い!』…」ブチッ、ツー、ツー、ツー…
…頭がだんだんと状況を理解した。
多分、赤ちゃんが成長した。さっきのもう一人の声がその証拠だ。
俺は冷蔵庫から卵、玉ねぎ、鶏肉、ケチャップ、残ったご飯を袋に入れ、部屋を出て階段を上がる。そして彩葉の部屋の扉の前につく。
潮の話はあとだ。
そう思いながらドアノブに手を回し、鍵が空いていたためそのまま開けると…
「お腹空いt… あ、よっ!慎平!」
俺の名前を呼ぶちゃぶ台に手を置く少女…もといかぐやと、右手にスマホを持ちながら眉間を左手の指で押さえ、この世の終わりみたいな顔でうつむいていた彩葉の二人というなんともカオスな光景が俺の視界を支配した。
~~~
「「いただきます。」」
俺は夜中、彩葉の部屋でオムライスを3皿作った。
かぐやの腹減ったコールが絶えないのと、俺と彩葉が夕飯を食べていなかったからだが。
かぐやはスプーンを子供が持つような持ち方でオムライスを口に運んだ。
「ーっ!すごい!何これ!!」
かぐやは目をキラキラさせながら俺に聞いてくる。
「それはオムライスや。旨いか?」
「うん!美味しい!オムライス!大好き!」
「…あ~、やっぱり慎平のご飯美味しっ…」
質問してくるかぐやに俺が答えていると、彩葉は俺の作ったオムライスを食べて落ち着いていた。
あの時映画で見たかぐやを見て、内心ワクワクしていた。
まあ、赤ちゃんの時からワクワクしていたが。
「うんまぁ、うんまぁ!!!」
「ねえ、慎平…」
「ん?どした?」
うまいうまい言いながらかぐやを見ながら、彩葉が俺に声をかける。
「慎平はさ、その…怖くないの?赤ちゃんが急にこんな成長してさ…」
「ん~…小説家の俺にとっては、怖いってよりかは興奮とかが勝つな。そういうの大好きやし。」
「やっぱそうなるかぁ…」
俺がそう答えると、分かっていたかのように顔に手を当て、彩葉はかぐやにとあることを聞いてきた。
「あんた、どこから来たの?」
「ん?…ん。」
かぐやは月を指差す。
やっぱりそうだよなぁ…そうなるよなぁ…
彩葉が頭を抱えたため、俺が変わりに話をする。
「…お前は、ここに何しに来たんや?」
「う~ん、何かあんまりよく覚えていないんだけど~。とにかく、毎日超つまんなくて~。楽しいところに逃げた~いって、思った気がする。」
「へぇ…かぐやは楽しいことが好きなんやな?」
「そう!毎日楽しくないとやってらんな~い!…って、え?かぐや?それ、私の名前!?」
「ちょ、慎平!?」
…あ、やべ。
不意にかぐやと呼んでしまった。
それを聞いた彩葉は驚き、俺は撤回しようとしたが、既に手遅れだった。
「かぐや…かぐや…そっかぁ、かぐやかぁ~!」
かぐやは腰をクネクネし、頬に手を当てて喜んでいる。
本当は今日の夕方に彩葉がかぐやと名付けるのだが、俺がそれを破壊してしまった。まずいと思ったがもう遅い。
「今日から私はかぐやだぁ~!!!」
「ちょっと慎平!こんな奇妙で得体の知れない宇宙人に名前つけないで!!!」
「宇宙人じゃないよ!かぐやだよ!」
「ああもう!あんたは黙ってて!」
「あんたじゃないよ!かぐやって呼んでよ!!」
「あーもう!二人とも落ち着けや~!!!」
その後、俺は何とかして二人の火を鎮火させた。
ちなみにかぐやはオムライスを食べ終え、俺の半分残ったオムライスを見ていたため、渡してあげた。
~~~
「ごめん、慎平…取り乱して…」
「大丈夫や。彩葉も疲れたやろ。ここは俺に任しとき。あと、タブレット借りるで。」
「…わかった。あとは頼むね。」
「んむんむ…ねえ、かぐやってどういう意味なの?」モグモグ
俺と彩葉が話していると、かぐやは自分の名前の意味を聞いてきた。
「名前の意味?意味はな…かぐや姫~言うてな?実際に見せた方が早いか…」
俺は彩葉のタブレットを使い、竹取物語を開いてかぐやに見せる。
「これに見覚えあるか?」
「なにこれ?」
「竹取物語って言ってな?昔々…」
俺はかぐやに休み休み聞かせながら、すべて読み終える。
そこでかぐやの名前の意味を教えたりした。
途中で俺のことを翁だと呼び始め、俺は「まだピチピチの17才やぞ」とツッコんだ。まあ、精神年齢は前世の18才と合わせて35才だが…
「…月からお迎えが来て、翁達は引き渡すまいと戦うも空しく、姫は羽衣を着せられて、地球のことはさっぱり忘れて月に帰りましたとさ。めでたしめでたしや。」
「…え?終わり?」
「…終わりやよ?」
「月に帰って終わり?なにそれ、なにがめでたいの?超バッドエンド!かぐや姫絶対不幸じゃん!しかも何かいい話風になってるのが余計許せないよ!」
そう言ってプンスカ怒るかぐや。
確かに日本の昔話はバッドエンド系が多い。
今思えば、良くこんなものを幼い子供に見せられるなと思う。
「しょうがないでしょ。そういうお話なんだから。」
「バッドエンドや~だ~♪ハッピーなのがい~い~♪」
彩葉が復活し、そのような言葉を投げかけるが、かぐやはそう言いながら歌う。
「どうしようもないじゃん。暴れたって、歌ったって、決まってることが変わる訳じゃないし。」
「確かに、そうやな。」
まあ、今俺という異物のせいでその決まった未来がことごとく破壊されているがな。
「…よし、決めた!」
「…ん?何を。」
「なんやなんや?」
かぐやは何かを決断したような目で俺たちを見て、こう言った。
「自分でハッピーエンドにする!そんでかぐやが、ハッピーエンドまで彩葉と慎平も連れてく!一緒に!」
そう言ってかぐやはビシッとポーズを決めた。俺は「おぉ。」と言いながら拍手をしていた。
「ハッピーエンドいらない。フツーのエンドで結構です。」
「なんで!?!?」
そのように言って切り捨てる彩葉に驚愕するかぐや。
俺はハッピーエンド側だと伝えると、かぐやは大喜びで謎のハッピーエンド音頭を踊った。
その後俺達は眠いということで、再び寝ることにした。
翌日
6時に起き、俺は彩葉のために弁当を作った。今回はアスパラの味付け肉巻き、マカロニたまごポテサラ、たくあん、ご飯はわかめごはん。そして保温の水筒には味噌汁を入れた。水筒は蓋がお椀になるタイプのだ。
作り終えると7時に俺は彩葉の部屋に行き、弁当を渡してかぐやには弁当の残りで朝飯を渡した。
テーブルには俺に頼らなくていいようにと開発した彩葉特性の画期的貧乏飯「水と粉のパンケーキ」が数枚置かれていた。
一枚減った感じで、多分かぐやが「クソまじぃ…」と言った後だろう。
聞いてみたかったなぁ。
そんなことを思っていると。
「行ってきます。」
「行ってらっしゃい、彩葉。」
「いーやーだ!彩葉一緒いて!」
俺が出迎えようとすると、かぐやがしがみつこうとしていた。
…また大きくなったな。かぐや。
「私は今から学校なの!あと、慎平もいるから!」
「えっ、慎平は家にいるの!?」
「いるけど…午前中はオンライン授業やから、一緒に遊べないで?午後ならええけど…」
「ぶぅ…」
そう言って拗ねるかぐや。それを横目に彩葉を出迎え、俺はかぐやのために部屋にあるサマータイムレンダの漫画本を貸して時間を潰させた。
俺の作った文章が漫画化したものと伝えたら、めっちゃ読んでた。
そしてかぐやにお昼を渡して、午後…
「いやぁ~、すまないね弟くん。急に来てしまって。」
仕事を終え、私服姿のミナモ姉さんが俺の部屋にやって来ていた。
「いやいや、別にええですよ。何か話があって来たんやろ?」
「あぁ、そうだ…実はな…あの赤ちゃんは住民票も戸籍も保護者もないだろう?だから、大人であるボクが形式上保護者となって、彼女をちゃんといきているという書類関係をやろうと思ってね。どうだい?」
「ええんか!?」
「うむ、君の姉であるボクに任せてくれたまえ♪」
なんと、未成年では難しい保護者関係や戸籍を、ミナモ姉さんがやってくれるという。
とても心強い。
「ありがとうミナモ姉さん。ちなみにあの赤ちゃんなんやけど…彩葉サイズまで伸びた…あと、名前はかぐやになった…」
「…ボクはもう驚かないぞ。それと、かぐや…かぐや姫が由来かい?」
「正解や。ちなみに、いま会うか?」
「うむ、一応話もしてみたいしね。」
そう言ったミナモ姉さん。そうとなれば俺はミナモ姉さんをつれて、共に上へと上がり、扉を叩く。
「かぐや~。入るで~。」
ガチャリ。
俺はドアを開け、中を確認する…
………待って、かぐやがいない!?
「おおっとぉ。最悪な未来が予想できたねぇ。」
「…あいつ、脱走しよった…」
かぐやが、脱走した…
~続~
かぐやの名付けは彩葉でなく、慎平になってしまいました(白目)
ちなみに慎平くんの二番目に好きなアニメが超かぐや姫!と天元突破グレンラガンです。
それではまた、ばいなら!