ブラックダウンロード-Black Download- 作:キヴォトスの外からこんにちは系作者
これまで作者が匿名で投稿してきた作品を読んでくれたらわかると思うが、この作品も例に漏れずカオスだ。
さらに、タグでも記載したが、本作は『読者に喧嘩を売っていくスタイルの主人公』を採用している。
誹謗中傷、暴言、論理的矛盾、人権侵害、人格否定、最悪は差別。そう捉えられる言葉が散逸される。
……え? それは言い過ぎ? ……まぁ、言い過ぎかもしれない。それでも、その覚悟を持って読み進めることは本作にとって重要だ。少なくとも、違和感、不愉快、怒りや憤りなどの感情を覚える人は多いだろう。
また、覚悟だけでは意味がない。それらの言葉や表現、文章などを丸ごと一つにひっくるめて、スルーするスキルも、また、責任ある大人のあなたには必要だろう。
……なるほど? 覚悟もないしスルースキルもない。けれども、読んでみたい。所謂、好奇心猫をも殺す系読者が、あなた、なんだね。
それなら無理には止めない。けれど、悪い大人である作者は、責任を取らない。責任は、全て、あなたが背負うべきだろう。
そうあるべきだよ、先生
転生した。元男の幼女全裸案件。俺が加害者で私が被害者。……何言ってるかわかんねぇって? この味は俺が食べてもわからんわからん。
周りは……うーん、水。海のようにどこまでも遠く、左右に伸びる水平線は、不思議な程に直線。ここでは地球平面説を推奨しております。つまり、地球じゃない。
背後をチラリと確認。砂浜。ワカメもないし、クラゲもないし、ペットボトルもない。不純物は一切ない砂色に染まっている。白紙のような白さではない。砂粒もキラキラと反射しない。ペタリと貼り付けたような、複数の開始点/線ランダムなグラデーションが広がっている。経験的に考えれば違和感、不自然。しかし、実際に目の前にすると、綺麗だなぁ〜、としか感じない。
その砂浜はどこまでも左右に直線。水平線と平行する。その端を見ようとするが、どうなっているかわからない。〝見えない〟ではなく、〝わからない〟。暗い訳でも、隠されている訳でもない。一番的確だと思う喩えは、路傍の石ころ? 風景版認識阻害? 意識していない部分の視界? ついでに、砂浜の向こう側もわからない。ここは哲学的空間なのか? それとも夢? ほっぺたが落ちるくらい抓ったらめっちゃ痛かった。少なくとも一般的な夢ではないことがわかる。ふっしぎっだねー。シュールレアリスム。
足元を見る。透き通るような爽やかな水色。水底の砂が見える。砂浜と同じ砂。波が
それとささやかだが、爽やかな潮風。日本的な茹だる湿気と磯臭さはなく、ヨーロッパやオーストラリア西海岸的な空気感。心地良い。
とりま、砂浜に上陸した。
再び砂浜の伸びる先を見る。……うん、わからん。水平線と砂浜が交差しているのか、永遠に水平なのか。わからんたんはわからんたん。
砂浜の奥を見る。……うん、わからん。もうこれ以上は無意味だ。あたちあたまいたい。
さて、こっからどうするか……。
ここがどこで、俺の身体は誰で、どうすれば出られるのか。色々と考え出せば無限に取り留めもなく疑問が湧き出すだろう。だから、重要な質問から解いていこう。
まず、ここにいる理由。補足すると、ここにどんな
記憶を掘り返そう。集中する。
……あの日は、しとしとと……いや晴れてたな。え? やっぱ雨だった気が……でも、青空が見えた気がする。……そうそう雨上がりの横断歩道に咲いた水溜り。そこに映る青空。その光景を思い出す。
場所は……室内だな。明かりもついていない。ん? でも、青空が見えた? おやおや記憶が混線してますね。俺の記憶力は優秀で素晴らしかったが、完全記憶能力という訳ではなかった。人よりいくぶんか憶え、人並みに忘れた。そもそも前世の話。この身体では知らん。
……そんなこと言うと、この記憶はどこから? ってなる。科学に真っ向から反論している。そういや最近は反科学主義というのが少なくない数広がっていて、根拠のない風説が飛び交って、民主主義がどうたらこうたら。……まぁ、どーでもいいけど。そもそも前世の話だし、死に際も気にしてなかったな。
前世の記憶。どうせ輪廻転生時に洗い流すの忘れて来ちゃったとか、脳神経が何故かたまたま前世の俺と同じになっていたとか、そんなとこだろ。また、つまらぬ思考をしてしまった。
気を取り戻して、前世の死に際。
……うーん。青空が見えるけど、雨が降っていて、暗い室内の中。
晴れなのに雨ってのは、たまたま雲間ができたのか、狐の嫁入りだったのか、で予想はできる。……え? 狐の嫁入りを知らない? はぁ~〜っ、これだから最近の若者は! ググれカス! ……え? ググれカスを知らない? ……それは、えっと……あれだあれ。安西先生も言ってたろ? 「諦めたら?」って。
そして、室内。窓でも開いてたのか? ……いや、カーテンが閉まってたな。本当に暗い。……うーん、わかめ。
えっと、次は死因。
……うぇぉっ。……何も思い出さんのに気分が悪くなった。これ以上は、踏み込んではいけない。
……うーん。行き詰まった。ここにいる理由は保留にしよう。
次。ここはどこか?
後方をジョジョ立ちで見る。海。おそらく海。磯の匂いはしない。海水はしょっぱくない。潮風は薫る。なんか水平線が真っ直ぐだし、沖を見ても浅瀬にしか見えないし、色々と不自然だが、海だ。おそらく。特に、小島があったり、船が浮いてたり、魚影が見えたりはしない。何も情報がないということがよくわかる見本のような海。……海でいいのか? 広ければ海なのか? しょっぱくなくても海なのか?
空を見上げる。青い、雲い、広い。太陽は……太陽してないな。ボヤぁと光源があるだけ。雲に隠れている訳ではないが、ボヤぁとしている。場所は真上ということもなく傾いている。ここが北半球か南半球かで方角が違う。……いや、ここは地球平面説を採用してたな。地球平面説はヨーロッパで流行ったから北半球的に、太陽の方向は南? そうだとするならマップは描けるな。……他は……特に気づいたことはないな。次。
前方、砂浜。奥を見るのは諦めたし、端を見るのも諦めた。つまり、どうしようもない。進むにもどっちを選べば良いかわからない。……うーん、ここに勇者ヒノキの棒でもあれば倒れた方角に進むのだが。
…………右左右左右左左右左左右。……だんじょだんじょだんだんじょだんじょ。……どちらにしようかな天の神様の言う通り────。……よし、右に進もう。
……特に変わらぬ景色を堪能しながら、進む。足跡が続く。
……時々、足先で砂浜に線を描く。サクッサクッと音が心地よい。
……ふと思って、両手の平で砂を掬う。ずっしり重い。少なくとも砂埃は舞わない。
……進む。……進む。……進む。
……。
…………。
………………。
方向ガチャ外れた。
……え? 二択だぜ? 逆に外すの? えー、戻らんといけんのか? 結構進んだぞ? いーやーだー、もーどーりーたーくーなーいー。
俺はしゃがんで、不貞腐れる。
……とりあえず、休憩。座る。体操座り。海をポーと眺める。波が規則的に揺れ、雲は気ままに流れる。
……砂を掻き集め、小さな砂山を作る。……特に意味はない。波の音がするだけ。
……え? 引き返さないのかって? あんだけ歩いたんだぜ? それでまだ先はあるし、もしかしたらそのままもうちょっと歩くだけで何か見えてくるかもしれないし、引き返すのは躊躇われるし。
……はいはい、引き返せばいーんでしょ? まったくこれだから気の短いやつは困る。そんなんじゃもてないぞ?
……誰に話してるかって? お前だよお前。……まぁこの場には誰もいないが。
……ああ、別に俺の頭がおかしくなったとか、そもそも俺の頭がおかしいとか、そんな話ではない。俺の思考の癖だ。誰かに説明するように、思考するんだよ。これは誰かに伝わるということが自分も理解できるということだからだ。もっと言うと理解してないと説明できない。理解するために感覚を鋭くするし、思考を回すし、記憶を探る。状況判断や情報整理をする時は便利だ。
こう言った思考方法は書籍なんかでも紹介されてたりする。普段から物を読み書きするやつはこう言った思考が得意だとか何とか。言語化する習慣を身につければいいとか何とか。もちろん非言語的情報の方が圧倒的に多い。言語化できる情報なんて塩少々くらいだ。それでもその時感じたことは、言葉で思い出すことがある。無意味ではない。
……え? そんな御託はいいから引き返せって? ……それはそう。
クソデカため息を吐いて、振り返る。この後の行程を想像すると……いや、考えないでおこう。
と、頭の片隅でマルチタスクをしながら一歩進んだ。
「………………あれ?」
なんか建物あるんすけど……? え? 見逃してた? いやいや、通ってきたはずの道にドカンとあるんだぜ? それも振り向いた時にはなかった。一歩引き返して自然とそこにある。急に現れたとか、移動してきたとか、そんなチャチな話じゃない。もっと恐ろしい片鱗を味わったぜ……。
……いや、恐怖はないな。驚きもない。論理的に考えるとおかしいだけで、感覚としては何というか、普通。普通って何なんだよ! もうそれは普通じゃないんだよ!
……まぁ、いい。事実としてちょっと先に建物がある。白い建物だ。屋根はない。屋上がありそうだ。どうやって入る?
……ん? 建物の周りを机や椅子が乱雑に積み上げられている。そう、学校でよくお世話になった、金太郎飴もびっくりの同じ机と椅子。
……相変わらず、砂浜の奥を見ようとすると、わからない。建物がどこまで続いて、学校指定の机と椅子がどこまであるか不明だ。
……お、海側は建物に端がある。海水……いや、塩成分ないので、ただの水に、机と椅子が浸かっている。ゆらゆらと波が寄せては返し打ち付けている。これはバリケードを構築している、という訳でもなさそうで、ただ積み上げられている。何というか、そういうものとして見るのが適切だろう、と感覚が囁く。
海に進む。ジャバジャバと波を立て、建物の端を見ようと、回り込む。……おっ! 壁と天井が崩れている! 黒板が見える! 机と椅子がちょこっと見える。床が少し高い所にあるので、この幼女ボディーでは全体は見えん。……机と椅子の山を登るか。
……椅子に足掛け、机を掴み、ひょいひょいと登る。うん、前世で鍛えた腕力と脚力、体幹とバランス感覚、それらは健在だった。手足の短さと体重の軽さを考慮に入れつつも、運動感覚はほぼ同じ。前世で俺は最強だったので、足場が悪くガタガタする机と椅子の山もすんなり。
そう、俺は最強だった。そして、今も最強だ。これからも最強だ。それは揺るぐことは決してない、普遍の法則だ。
とまぁ、マルチタスクで事実を確認しつつ、机と椅子の山を登り終わった。
少ないが確かに机が教室の席のように並んでいて、教室だと確定した部屋の床を踏み、水浸しであることを若干不思議に思いつつ、教室の奥を見た。
机と椅子が並んでいる。その一つに、少女が座って寝ていた。
トレードマークの青いセーラー服にはホログラムのような光がゆっくりと揺れ動いている。ボックスの大きな白いプリーツスカート。頭には、青い輪がプカプカと浮いている。髪色は淡い水色で、インナーカラーはピンク。カチューシャに大きな白いリボンをつけている。足元はリボン飾りの付いた白いスニーカー。
……。
…………。
………………。
ついでに、スカートの中身を見る。水色と白の縞パン。
「むにゅ、イチゴミルクは……うひひ」
はい! 明らかにスーパーアロナちゃんですね! ごちそうさまでした! ブルーアーカイブ確定演出ですね! 対戦ありがとうございました! ……シッテムの箱スタートってま?
やぁ、作者だ
本作は基本的に、青春物語の方舟世界観を、〈作者〉が勝手に決めつけて書いていくだけの内容だ
ストーリーには期待しないで欲しいし、設定の緻密さも求めないでいただけたら幸いだ
さて、この作品の本質は何か?
ファンノベル? 二次創作? 哲学? 言葉の遊び? ネタだらけの見るに堪えない白黄の汚濁文?
色々考えられると思う。私はそのどれもが正しいと思う。しかし、それらの中に本質はない。
この作品は、喩えるなら、中学卒業と高校入学の狭間にある精神性から抜け出すことができない三十路の悪戯書きであり、もし仮に「実存が本質よりも先立つ」ならば、試行錯誤を繰り返して手遅れな青春を取り戻そうとする『彼女いない歴=年齢』の醜い絵空事。いや、文空事。
それでも1話を読み切った、あなた達を作者は信じて、続きを書くとしよう。
今後も先生との付き合いは長くなるだろう。これは確定事項だ。
よって、私は次にこう言うだろう。
「やぁ、作者だ」