賽目少女ノ魔女裁判   作:DUN.ネコノカンリニン

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私は、いつまで、繰り返すのか。同じことを。


―――だってまだ一作も完結できてないのに! 一作ぐらい完結させろよ(ブチギレ)
一応言っておくと私はツシマイズモさん好きです。めっちゃおもしろいから見ろ。


一日目・TS転生者はダイス次第

 2025年を代表する鬱ゲーを知っているだろうか。魔法少女ノ魔女裁判の話をしよう!!!!(迫真)

 魔法少女ノ魔女裁判、通称「まのさば」とは、牢屋敷とかいう館で繰り広げられる美少女たちのデスゲームである! 人の心とかないんか?!

 ―――なぜ俺はこんな叫んでいるか。それにはちゃんとした理由がある。それは、

 

 俺、まのさばの世界に転生してしまったかもしれん。しかもTS。

 

 なんてこったい。しかも堂々と牢屋敷に収監されてるし、魔法使えそうだし。……極めつけは!

 俺の推しである氷上メルルと同じ部屋である。―――これに興奮せずにいられるか!

 ああ、俺はなんてもったいないことをしたんだ。キャラPVを見て一目ぼれして、メルルの活躍を待ちに待っていたというのに……俺は発売当日に、St〇amの購入確定ボタンを押したと同時に心臓麻痺によって死んだ。多分新世界の神に名前書かれたんだと思う。

 まあ、恨みつらみを嘆いていてもしょうがない。ここからはどんなデスゲームが繰り広げられるか特等席で見ようじゃないか。

 まずは起き上がろう。かったいベッドやな~、ほんま。

 

「おはよう、メルルちゃん」

「え、は、はい……おはようございます? ……って、なんで私の名前、知って……?」

 

 やべ、初手でミスったかもしんない。確かに牢屋敷って収監されるものだから囚人同士面識ないのか。……どう誤魔化すかな。

 そんなときだった。俺の視界の端に、奇妙なウィンドウが現れたのは。

 

【ロール:信用 1d100・45%をしますか? YES or NO】

 

 ん? 何これ? ……とりあえずYESで。

 

【ロール中……56。失敗。氷上メルルからの信用が3減少。残り7】

 

 ファッ?! なんか勝手に失敗してメルルちゃんからの信用下がったやんけ!

 そう思っていると、俺の口が勝手に動く。

 

「いやぁ別に? あやしいものじゃないんだけどねぇ……少し、ね」

「そ、そうですか……でも少し怪しい、です

 

 おーじーざす! なんてこったい! 私はメルルちゃんに怪しまれてしまったようです。もう生きてはいけません本当にありがとうございました。

 うぅ……こんなことになるなら振らなきゃよかった。多分これあれだろ。旧ルールのCoCを再現した魔法だろ。

 CoCってなんやって思う人(誰?)はいると思うが、今はそれどころではないので少し放っておいてほしい。

 そんなことを考えていると、無機質な牢屋の中に一つだけ明らかに場違いなモニターに、荒い画質のフクロウらしき生物が映し出された。

 

『あ、もしもし……映像って見えてます? なんせ古くて故障が多いので……やれやれ』

 

 多分こいつPVにあったゴクチョーってやつだろ。デスゲーム特有のマスコットかな。

 

『私、ゴクチョーといいます。詳しい説明がしたいので、ラウンジに集合してください。監房の鍵を開けますので、看守の後についてきてください。抵抗とかは自由なんですが……命とかなくなっちゃうので……はい……』

 

 そこまで言って、モニターは落ちた。

 

「な、なんですか……あの化け物……」

 

 メルルはただ恐怖にふるえている。小動物みたいでかわいいね。

 しばらくすると、牢屋の鉄格子の奥から、ぬっと別の化け物が出てきた。多分、こいつが看守だろう。背中に鎌のような刃物を負い、ゆっくり、ゆっくりと廊下を歩く。

 俺たちがいる牢まで来ると、その鉄格子を開けて去っていく。

 

「開いた、みたいだね」

「そのようですね……い、行かなきゃダメなんですよね」

「……ああ。行かなきゃ、殺されると思うよ」

「そ、それなら早く行きましょう!」

「わかった」

 

 メルルに連れられて、俺は看守の後をついていく。俺たちの前にも、収監されていた囚人が続々と続く。

 あ、知ってる人たくさん。……俺、この中で仲良くしていくことできるのかな。さっき信用ロールで失敗したばっかりだからマジ自信ない。

 大人しく看守についていくと、一転して少し広い場所へ出た。恐らく、ここがラウンジなのだろう。珍しいものがたくさん飾られており、暖炉がパチパチと火花を散らしている。

 少し遠くで言い争いをしている声が聞こえる。

 そちらの方を見てみると、なにやら騎士のような恰好をしている背の高い少女―――多分蓮見レイアとお嬢様めいた小柄な少女―――多分遠野ハンナが喧嘩をしているようだった。いや、喧嘩というほどでもない。どちらかというとハンナが一方的に吠えているだけの様だ。チワワみたいでかわいいね。

 すると、レイアがいきなり

 

「みんな初対面だと思うから、良かったら自己紹介をしていかないか?」

 

 と言い出す。まあ良いのではなかろうか。俺名前わかんないけど。

 

「先に名乗らせてもらうよ。私は蓮見レイア」

「……ふん、遠野ハンナですわ。お見知りおきあそば……お見知りおきあそばせせ?」

 

 ハンナだが、無理してる感じがする。まあ、多分本当にお嬢様ではないのだろう。

 そんなこんなでそれぞれが名乗りを上げる。そして最後の一人―――城ケ崎ノアが名乗りを上げて、なんとまだ気づかれていなかった俺にスポットライトが当たる。気配察知能力ゼロか? いや、多分俺が気配遮断Aを持っているのだろう。……私は悲しい。

 でも俺まだ自分の名前わかってないんだよね。どうしようかな……どっかにキャラシみたいなのないのかな?

 そこでチラッと期待を込めて視界の端を見る。すると―――あった。【キャラクターシート表示】という選択肢が。

 

「それで、君はなんて名前なんだい?」

「えーっとね……ちょっと待って」

 

 俺はちょちょいと操作して、キャラシをのぞく。するとその名前欄には大きく【半丁フリル】という名前が書いてあった。

 

「お……私は半丁フリル。よろしく」

 

 あっぶねー! 俺って言いそうになった。なんかこの姿で俺っていうと多分怪しまれてまた信用ロール入るんだよな……気をつけよ。

 全員の自己紹介が終わると、一瞬暗転する。

 びっくりして次に照明がつくと、ある一転にスポットライトが当たっていた。

 ……ゴクチョーと看守。

 

「あ、人がいっぱい……。えっと、改めまして……この屋敷で管理を任されている可愛いフクロウ、ゴクチョーと申します。定時とかもありますので、さっさと説明をしていきますね……」

 

 定時とかあるんだ。フクロウなのに。

 そしてそこからの話をまとめると、こうだ。

 まず、俺たちは人に害をなす存在―――【魔女】になる因子である【魔女因子】を持っていて、国の極秘の調査によってそれが持っていることを明らかにされたために、ここ……【牢屋敷】に収監されたらしい。まあこっから死ぬまでここで過ごせということである。

 一応救済もあるらしく、【大魔女】が見つかればあるいは……みたいなことを言いかけてゴクチョーはそこで言うのをやめる。なんでやめるんだよ。めっちゃ重要な情報だろ、それ。開示してくれ。必要だろ。

 周りを見渡してみると、うす桃色のショートカットらしき髪型の少女―――桜羽エマが動機を抑えるようにして胸を押さえていた。俺はすっと移動して彼女に話しかける。

 

「大丈夫か?」

「う……うん。大丈夫だと、思うよ」

「そうか……」

 

 一応ダイスロールもないか見てみる。あ、あった。精神分析11%……振るか。

 

【ロール:精神分析 1d100・11%を実行中……03! クリティカル!】

 

 え。

 

【クリティカルボーナス付与:任意のロール成功率100%】

 

 おお、マジか。

 クリティカル引いたらしく、俺の口が勝手に動く。

 

「大丈夫だ。私たちなら、絶対に乗り越えられる。今は少し落ち着け」

「はー……うん。大丈夫になった。ありがと!」

 

【桜羽エマの信用度が9上昇。残り39】

 

 お、上がった。……てか最初のメルルちゃんの信用度低くない? もう最低レベル、地の底よ? なんなら信頼されてないまである。

 と、こんなことをやっていると黒髪の委員長っぽい人―――二階堂ヒロが前に出る。

 

「……私は決して、悪ではない。この国に災厄をもたらす危険因子はこの子の方だ」

 

 そう言って、エマを指さす。

 え、ヒロさんマジんがー!? この善良そうな感じの女の子が災厄をもたらす危険因子、だと? いや、それはおかしい。ということで説得を振ります。まだクリティカルボーナスは使わんとこ。

 

【ロール:説得 1d100・35%実行中……93。失敗】

 

 あ、失敗してしまった。

 

「え、ヒロさん本当にそれあってます?」

「……フリル、口を挟まないでもらえるかな」

「あ、ハイ」

 

 くそ、守れなかった……俺は、弱い! ほら、なんかメルルちゃんもこっち落胆したような目でじっと見てるし。ジト目も可愛いけど、ここで使ってほしくなかった……。

 そうしていると、ヒロは歩きだし、「この世界を正せるのは、私だけだ」といいながら暖炉横の火かき棒を手に取った。……何する気だ?

 ……ヒロは、その目をまっすぐとエマに向け、ゆっくりと歩きだす。それにエマは怯え、後ずさる。

 もしや、もしやとは思うが……もしや?! それは危なくないか?

 ぎょっとして、目をつむる。しかし、いつまでたってもエマの悲鳴は聞こえてこない。

 代わりに聞こえてきたのは、そのはるか後方で肉を引き裂く音だった。

 

「悪は死ね! 死ね死ね死ね!!」

 

 火かき棒をブンブンと振り回して、看守をぐちゃぐちゃにするヒロの様子を見て、俺は少し取り乱す。……が、気づく。

 あれ、これって看守が再生したら返り討ちになるんじゃね、と。

 そう思った時には、もう身体が動き出していた。

 無意識にロールをする。

 

【ロール:マーシャルアーツ+キック 1d100・31%/55%実行中……

 結果:マーシャルアーツ・08。成功。

    キック・39。成功】

 

 俺は看守の鎌が振り下ろされる直前で、ヒロを蹴り飛ばした。マーシャルアーツも乗っているので結構遠くへ飛ぶ。死んではいないはずだ。

 だが、その代わり、俺の方に看守のヘイトが向く。

 ……どうしよう。どうしようどうしようどうしよう―――どうする?!

 俺はここで初めて、自分がデスゲームの【観客】ではなく【プレイヤー】であることを実感した。

 そして、必死に考える。振り下ろされる鎌が、異様に遅く感じる。

 そこで至る。―――避けてしまえばいい。

 

【ロール:回避 1d100・64%実行中……】

 

 いや、クリティカルボーナスを使う。すなわち……【自動成功しました】。

 ビュン! とおよそ人の域を超えた速度で放たれる鎌。その刃を慎重に見切りながら……俺は、後ろへのけぞり、事なきを得る。

 看守が俺にもう一度叩き込もうとしたそのとき。

 

「もういいです。少し反抗的だったのはそうですが……まあ今回は特別に許しましょう。死体処理とか、面倒なので」

 

 そうゴクチョーが言うと、看守はゆっくりと鎌を下ろして去っていった。

 

「あ、そうそう。最後に大事なことを言いますが……魔女因子が高まっている人はほかの人に殺意や被害妄想を抱いてしまい……殺人事件が起こることがあります。もし殺人事件が起これば、【魔女裁判】を開いて、その魔女を処刑します」

 

 え。

 

「まああとの詳しいことは【魔女図鑑】をご覧ください。では私はこれにて……」

 

 そう、爆弾発言をしてから、ゴクチョーは飛び去って行った。

 ……やはり、起きてしまうのか。殺人事件。

 先ほどの死の恐怖。それをかみしめながら……俺は、ゴクチョーが飛び去るのをただ見ていた。




見切り発車かつ投稿頻度が著しくない。こんな小説があっていいものか。
というわけで皆さんごきげんよう、私あんまし可愛くない物書きのDUN.ネコノカンリニンと申します。
まのさばに脳を焼かれた物書きがたどる道はただ一つ……本業のオリ小説を投げ出してでもまのさばの二次創作を書くことだァ……。
次回更新はもう遅くなると思いますが、少しでもこの作品を多くの方に読んでいただけるのを切に願っています。
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