ようこそ演じる者達の教室へ   作:雨宮唯

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中間テストに向けて①

「次は本題の中間テストについてなんだが――勉強会を開く以外になにか案はあるか?」

 

「う〜ん、私達のクラスは平均学力が高めだからそれでどうにかなると思うかな」

 

「私もそんな感じ、対策において特に案は無いよ」

 

「そうか、それなら基本的に俺と一之瀬が教えてそれを補うように早坂と誰かが教える形でよさそうだな」

 

「うん。それとその誰かっていうのには麻子ちゃんがいいんじゃないかな?麻子ちゃんなら多分オッケーしてくれると思うし!」

 

「網倉か…ありだな。そうしよう」

 

「水を差すようで悪いんだけどさ……」

 

そう言って私は申し訳なさそうに小さく手を上げる。

 

「私、勉強会基本参加できないかも…」

 

「え!?」

 

「なぜだ?クラスに協力しないというのは簡単には認められはしないぞ」

 

「神崎くん!その言い方はだめでしょ!」

 

少し怒ったかのように神崎くんを注意した一之瀬さん、そのままこっちを見て再び口を開く

 

「でも理由を聞きたいのは私も同じ。どうして参加できないのかな?」

 

「須藤くんの勉強を見てあげようと思ってるんだ」

 

「須藤……昨日言っていたやつか…」

 

「そんなに点数悪いの?」

 

「うん、このままなら確実に赤点で退学するくらいには」

 

「しかも彼、プライドが高いからクラスメイトに教えてもらうこともしなさそうだしね」

 

私が言い切ると二人はう〜ん唸りながら首をひねる。

 

「正直、早坂を失うのは痛いが…」

 

「私個人としては、愛ちゃんのしたいようにしてほしいいけど…」

 

「…いや、今回の説得において俺達は早坂に力を借りたんだ、なら次は俺達が早坂に力を貸すことにしよう」

 

「二人ともありがとう!もしなにかあって必要そうになったら連絡してね!その時はそっちに参加するから!」

 

「あぁ、そうしてくれると助かる」

____________________

「それじゃあ中間テストの話はこれぐらいでいいとして――他になにか話すことってあるかな?」

 

「そうだな、俺から一之瀬に意見を聞きたいことがある」

 

「私に?なにかな?できることなら協力するよ!」

 

「ありがたい、一之瀬に聞きたいことというのはこないだ早坂と話し合ったことについてだ」

 

「ふんふん」

 

「一之瀬は特別試験、つまりクラスポイントが大きく動く可能性がある試験の有無についてどう考えているかを聞きたい」

 

「クラスポイントが大きく動く試験かぁ…私はあると思うな」

 

「なるほど一之瀬もある派か。理由は?」

 

「えっとね、今のままだと数カ月に一回しかテストがないからポイントの増減が全然おきなくなるよね。それじゃあクラス順位が入れ替わることなんてないだろうから、先生が言ってたみたいに順位が変わる可能性があるならそういう試験がないと無理じゃないかなって思ったんだけど、どうかな?」

 

「うん、私達も同意見だよ一之瀬さん。このままじゃ私達がAクラスに上がる可能性は無いよね」

 

「だから特別試験がある。俺としてはいい推測だと思っている」

 

「それで?私にそのことを聞きたかったのかな?」

 

「いや、本題はここからだ。今からどんな試験が有り得るのかを予想して少しでも対策を考えておきたい」

 

「なーるほど、その話題を切り出したのはそれが理由か」

 

「あぁそうだ、さあ考えてくれ」

_____________

「クラス対抗の人狼とかどうかな?グループの中にいる人狼を見つけ出せたら見つけ出したクラスの勝ちで見つけられなかったら人狼のクラスが勝ちっていうルールの」

 

「学校中を貸し切ってケイドロとかどう?なかなかおもしろそうじゃない?」

 

「定期テストの問題を各クラスが作って他のクラスに解かせる……いや、Dクラスが不利すぎるなこれは無さそうだ」

 

「あってほしくは無いけど誰かを退学にさせないといけない試験とかね」

_____________

それから私達は小一時間ほど、意見を出し合い、批評し合い、考えを練った。

 

「う〜ん、色々考えてみたけどあまりに可能性が多すぎて対策のしようがないね」

 

「そうだな、だが前もって考えておくことに意味はあったはずだ、二人とも協力感謝する」

 

「全然いいよ〜。って、わわっもうこんな時間!そろそろ解散しないと門限になっちゃうよ!」

 

「なに、もうそんな時間か、仕方ない今日はここまでとしよう」

 

そうして荷物をまとめた私達はいそいそと一之瀬さんの部屋を出る。

 

「ごめんね一之瀬さん、片付け任せちゃって」

 

「ううん全然!このぐらいへっちゃらだから!料理作ってくれてありがとね!おやすみ!」

 

「そう?ならお願いするね。おやすみー」

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