でも続きまで含めると文字数が爆発的に増えそうで……すいません。
「おはよっ!愛ちゃん」
中間テスト本番の朝、私がいつも通り登校をしていると後ろから一之瀬さんが話しかけてきた。
「一之瀬さん、おはよ!」
横にたった一之瀬さんが再び口を開く。
「いよいよ本番だね。愛ちゃんは何点ぐらい取れそう?」
「満点!って言いたいとこだけど多分何個かは90後半ぐらいになるんじゃないかな。一之瀬さんは?」
「私は今回自信あるよ!負けないからね!」
「言ったね〜。じゃあ私も本気だそうかな」
「ありがとうね、愛ちゃん」
「ん?突然どうしたの?」
「今日のテストこんなに安心しながら挑めるのは愛ちゃんが過去問を見つけてくれたからだよ。おかげで退学者が出なくてすむよ」
どこかしんみりした調子で感謝を告げられたのが妙におかしくて、私は思わず声を上げて笑ってしまった。
「むぅ、なんで笑うのかな。私は真剣なんだよ」
「だってまだ結果どころかホントに過去問のままかすら分かってないのにそんなに真剣なのが面白くって」
「お礼はテストの結果を含めて全部分かったら受け取るよ。頑張ろうね!」
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「今から一学期中間テストを始めます」
教室に入ってきたいつもより少し表情を固くした星之宮先生の宣言を聞いて私達は改めて気を引き締める。
「こないだの小テストと同じでカンニング等の不正が発覚したら問答無用で退学だから気をつけてね。それじゃあ始め!」
合図を受け問題用紙をめくる、そこには予想通り過去問と一言一句違わない問題が並んでいた。
(よかった、これなら退学者は出ない)
私は心のなかでガッツポーズをして問題を解いていく。そのまま特に異常もなく全教科を解き終え長い中間テストは終了したのだった。
放課後になると、一之瀬さんの周りにはあっという間にクラスメイトの輪ができていた。
「ありがとう!」 「助かったよ!」 感謝の声が次々に飛ぶのが聞こえてくる。
そんな光景を尻目に見つつ私は教室を出て帰路につこうとした。
「テストお疲れ様だ。早坂」
私が靴を履いて昇降口から出ようとしたタイミングで横から声がかかる。
朝と似た出来事に僅かに顔がほころびる。
「なんだ、何がおかしい?」
「大したことじゃないよ。朝、一之瀬さんにも同じような感じで話しかけられてね。似てるな―って思って」
「そうなのか…。まぁなにはともあれ中間テストお疲れ様だ。お前のおかげでみんな高得点を取れそうだ」
「今回は結局色々お前に助けられてしまったな。月初めの借りを返すつもりだったが……逆に借りを増やしたな」
「気にしなくていいよー。私としても友達を助けたいがために動いただけだからね。それに私もBクラスの一員なんだからクラスに貢献しないとだし」
「そう言ってもらえるとありがたい。だが俺はお前に大きな借りがあると思っている。だから何かあれば頼ってくれ、俺は必ず力を貸そう」
そう言って離れていく神崎くん。その背中を見送りながら私はふと息をつく。
これで全部終わり――そう思いたかった。
けれで本当に結果が出るのは、まだ数日後。
運命のテスト返しまであと少し。