輝夜と対面した次の日の朝、翔馬はある貴族の屋敷の前まで来ていた。
「ここが車持皇子の屋敷か…」
「(記憶が正しければ『蓬莱の玉の枝』は車持皇子に出された難題だったはず。)」
そして翔馬が正面の門から入ろうとした時だった。
小さな少女が勢いよく飛び出してきたのだ!
「ッ!!」
翔馬は突然のことに驚き少女にぶつかってしまう。
「あッ!!ご、ごめんなさい!!」
「ああ、こちらこそ済まないね。怪我はないかい?」
「うん。大丈夫!」
「それは良かった。君はここに住んでいるのかな?」
「そうだよ!私、『藤原妹紅』って言うんだ!」
「(なッ!?黒髪で小学生くらいの体型だから気づかなかった……)」
「妹紅ちゃんか。どうしてあんなに急いでたんだい?」
「それは………」
「(恐らく父親と輝夜に関することだろうな。)」
「言いづらいなら言わなくていいよ。」
「………お父様を馬鹿にした姫に怒りに…」
「そうか…でもな、姫は警護の人に守られてるから1人じゃあ行けないよ。」
「うう………」
妹紅は翔馬の言葉を聞き俯いてしまった。
「(言い返さないってことは理解してるんだな………自分が言っても文句を言えないって。)」
「けどな、妹紅ちゃん。私なら姫のところまで気づかれずに行けるぞ。」
「えッ!本当!!」
「ああ。その代わりにお父さんが探してた『蓬莱の玉の枝』について教えてくれないかな。」
「うん!分かった!!」
翔馬は幼い少女を誑かしているようで罪悪感があったが仕方がないと割り切った。
そして輝夜の屋敷まで妹紅と一緒に行く。
「ここが…!」
「そう、姫の屋敷だよ。良いかい?今から不思議なことが起こるけど声を出しちゃいけないよ。」
「分かった!」
「『
翔馬は使い慣れた魔法を使用し自分と妹紅の姿を隠す。
「わッ!!凄い!!」
「しー!」
「あ、ごめん。」
妹紅は驚いた声を出したが護衛の人達には聞こえなかったらしい。
「それじゃあしっかり捕まってくれ。」
「え?」
「『飛行魔法』」
そして昨夜のように柵を飛び越え屋敷に侵入した。
「お、お兄ちゃんは陰陽師だったの!?」
「まあ似たようなものだな。」
そして妹紅に説明していると輝夜が中から表れた。
「あら?貴方は昨日の………もう見つけたのかしら?」
「生憎今日は付き添いだ。」
「おい!お前がお父様に恥をかかせた奴だな!!」
「?貴方は誰かしら。」
「私は『藤原妹紅』!車持皇子の娘だ!!」
「車持皇子……車持皇子……ああ!あの人ね。恥をかかせたもなにもあっちが勝手に自滅しただけよ。代金を前倒しにしたせいでね。」
「ッ!!」
妹紅は輝夜に殴りかかろうとするが翔馬が急いで止める。
「待つんだ!妹紅ちゃん!!今殴るのはマズイ!」
「でもッ!アイツはお父様を馬鹿にしたッ!!」
「そうだとしてもだ。君には酷な話かもしれないが輝夜の言っていることは事実だ。」
「ッ………」
「今は帰ろう。輝夜、すまなかったな。」
「別にいいわよ。……私はいつでも暇だから好きな時に来なさい。」
翔馬は輝夜の言葉を聞き妹紅を連れて屋敷から外に出た。
「お兄ちゃんはどっちの味方なんだよ!!」
妹紅は屋敷から出たと同時に翔馬に怒りをぶつけた。
「どっちの味方でもないさ。ただお互いに話し合いができるようにするだけ。」
「でもッ!」
「それに君が輝夜の立場だったらどうだ?」
「え?」
「輝夜からしてみれば見知らぬ男達に急に求婚され結婚のための難題を出した。その難題に偽物を持ってくるのは誠実じゃあないと思わないかい?」
「………お父様は…お父様はそんなことしない!!」
妹紅は翔馬から逃げ出し自分の屋敷に走り去ってしまった。
「(子供相手に厳しいことを言ってしまったか……次会った時は謝らないとな。)」
翔馬は追いかけることはせず泊まっている宿に戻った。
「(………妹紅ちゃんの様子だと車持皇子の屋敷にはいけないな。自分で行くしかないか。幸いにも移動手段には困らないしな。)」
「明日の早朝には行くとするか。」
翔馬はいつもの魔法の研究をせず早めに寝ることにした。
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「よし、行くか。」
日が出始める刻より少し前に翔馬は宿から出発していた。
「(とりあえず輝夜が言っていたとおり西端の島に行くか。)」
「『
すると魔法によって出現した白い玉が先行するように動き出した。
「何も起こらなければ良いんだけどな……」
オーエン視点はこまめに入れるか章の終わりに一気にいれるか
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こまめに入れて
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章の終わりに一気に入れて