東方魔導録   作:いつも活き活きと

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データが消えるのは聞いてない………



side:??? 『目的』

諏訪大戦を記した古文書の殆どは諏訪子と神奈子の戦いで終わっているが、極稀に『名無しの神』が出てくることがある。そこにはこの様に書いてある。

 

両者は姿を消し我々には認識することが出来なかった。数刻が過ぎると突然両者の姿が現れた。神は気を失い、男は満身創痍になりながらしっかりと立っていた。

 

現代では資料の少なさからこれは創作であるという結論になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パリィィィィン!!

 

両者の技によって神奈子の領域は破壊され元の世界に戻る。

 

「ハァ…ハァ…ハァ…危なかった……………万全の状態だったら確実に負けていた。」

 

そこにはボロボロになりながら立っている翔馬がいた。

 

「翔馬!!勝ったのかい!?」

 

「ああ…諏訪子か………一応勝った……は…………ず……」

 

バタ………

 

しかしすぐに倒れてしまい意識は深い闇に落ちる。

 

そんな中翔馬が最後に聞いたのは……………

 

テレレテッテッテ〜〜!!

 

レベルアップの音だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、う〜ん…………」

 

「おッ!目を覚ましたぞ!!」

 

翔馬が目を覚ますと諏訪子と神奈子の顔が見えた。

 

「あれ?………ここは…?」

 

「洩矢神社だよ。あの後数時間くらい寝てたんだよ。」

 

「そうか……そういえば勝負は?」

 

「引き分けって事になったよ。話し合いは後日だ。」

 

「神奈子は大丈夫なのか?結構ダメージを受けていたと思うんだが………」

 

「私くらいの神になると傷なんてすぐに塞がるんだ。」

 

「(そういえば神の力は信仰が元になっているんだったな。)」

 

「それじゃあ早速で悪いんだけど報酬についての話を………」

 

「ああ、そういえばあったな。」

 

「神奈子とも話し合ったんだけど『八坂の蔓』を渡そうと思うんだ。」

 

「えッ!?神の道具を!?」

 

「……いや…実は………アレは私の道具じゃあないんだ。」

 

「………え?」

 

「大戦の始まる数週間前に大和国にある売人が来てな。そいつが私にこれを売ってきたんだ。」

 

「怪しいとは思わなかったのか?」

 

「当然思ったさ。それで一応色々な質問をしてみたんだけど特に危害を加えようとしてなかったから買ったんだ。」

 

「(あれほどの道具を売る?アレには『魔力』があった。そこら辺の蔓に魔力を籠めてもあんな能力は付与されない。)」

「その売人の特徴は分かるか?」

 

「う〜ん………顔を見せないように布を被っていて分からないんだよな……………あッ!」

 

「おッ!!何か特徴が!!」

 

「特徴というか……そいつはやけに能力関係の知識が豊富だったな。」

 

「知識?」

 

「ほら、最後の『領域展開』があっただろう?アレはそいつの知識から着想を得たんだ。」

 

「(まさか転生者か?だが諏訪大戦を見ずに道具を売るだけ……………よくわからないな。)」

「………ん?そういえば諏訪子のあの道具は…」

 

翔馬が声を掛けると諏訪子はビクッと肩を動かす。

 

「え〜っと…………実は……」

 

「まさか諏訪子もその売人から……」

 

「いや…拾ったんだ………あの鉄輪。」

 

その場の空気が凍るかのように全員の動きが止まる。

 

「………私との大事な戦いにお前は拾い物で戦ったのか。」

 

「流石にそれは…………」

 

「いやいやいや!!ちゃんと事前に確かめたんだよ!!ホラ!!実際神奈子の意表を突く使い方が出来ていたでしょう!!」

 

「それはそうだが………」

 

「(拾い物…………売人の道具か?)」

「とりあえずこれ以上は道具に関しての情報は無さそうだな。」

 

「それじゃあ翔馬はもう少し休んでな。大分体力を消耗してたみたいだし。」

 

「そうさせてもらうよ。」

 

その後一週間の間翔馬は洩矢神社で療養した。

 

「それじゃあ俺は旅に出るよ。」

 

「そうかい………ここに留まらないのかい?」

 

「ああ。もっと外の世界を見たいからな。それに気がかりなこともあるし。」

 

「そう……じゃあまたね。」

 

「困ったらここに来ると良い。」

 

「分かった。それじゃあまた今度。」

 

こうして翔馬は諏訪の国を旅立った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時は遡り翔馬が縄文時代に降り立つ数十年前。

 

「……………」

 

『???』は迷っていた。その内容は自身の『作品』についてだった。

 

「今まで私に元から備わっていた知識から沢山の『作品』を創ってきた。だが、創るだけじゃあ意味がない………試したいがその相手が誰も居ない。」

「(そうだ…私の作品に少し細工をした後様々な土地にばらまこう。私はそれによって引き起こされた戦いを観察すれば良い。)」

 

こうして『???』は自身の作品に細工をした後『飛行する魔法(ヴォル)』を使用し世界各地に作品、自作の魔道具をばら撒いた。

 

「よし…………後は芽が出るのを待つだけだ。」

「……………ッ!!クソッ『また』だ………最近頭痛がひどい…」

「(しかもその時は決まって『変な知識』が入ってくる!!)」

「ッ…ハァハァ…………今回は…『呪術廻戦』とやらの知識か。前回は『ジョジョの奇妙な冒険』だった……………この現象は何なんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『???』は頭痛に悩まされながら数十年が経った。

 

「最近騒がしくなってきたな。」

「(あの原始人達が集団での行動を始めたのは驚きだった。そこからどんどん発明が出てくる。さらには畏怖の感情から新たな『神』や『妖怪』を生み出した。元々居たとはいえ…………もしかすると俺の作品もこいつらが使うかもな。)」

「……………そうだ。確か近々神の戦いがあるはず………私の『作品』の失敗作でも渡しておくか。」

「そうなると私自身に名前がないと不便だな……………………そうだ、『オーエン』にしよう。何者かわからない俺にはピッタリだ。」

 

こうしてオーエンは大和国に向かった。

そうして見事神奈子を説得することに成功し失敗作の実験をすることが出来るようになった。

 

「ここからなら気づかれずに観察できるな。」

 

その後オーエンは戦いの場から少し離れた場所で諏訪子と神奈子の戦いを見ていた。

 

「(チッ何だあの使い方は!!『八坂の蔓』はただ振り回すんじゃあない。地面に突き刺し地球からの養分によって圧倒的物量で相手を倒すという戦法が基本だと言うのに………それに、あの鉄輪は私がばら撒いた物の1つ。本来は『ジョジョの奇妙な冒険』に出てくる『黄金の回転』の技術を使うんだが…やはりその発想にはいかないか。)」

「まあ、知識がない状態だったらどう使うのかという実験にはなるか。」

 

そうしてオーエンは諏訪子と神奈子が大技を放った場面を見た後その場から撤退した。




『鳴神』…八坂神奈子の技。
説明:神奈子の最大火力の技。一箇所に雷を凝縮しレーザーとして放出する。発動には『霹靂』、『威光』、『神の裁き』と唱えなければならない。しかし、後述する技と組み合わせることで欠点をカバーできる。

領域展開『天孫降臨』…八坂神奈子の技。
説明:呪術廻戦に出てくる『領域展開』と同じ原理。中の景色は荒涼とした草原に荒れ狂った天気というものになっている。この中では神奈子の技が全て強化され、『鳴神』の詠唱を破棄することが出来る。(その分火力が低下する。)

『天地開闢』…洩矢諏訪子の技。
説明:諏訪子の最大火力の技。地面を津波のように流動させ敵を倒す。発動には『生命』、『祝福』、『大地の興り』と唱えなければならない。本来は多対一で使用するのが望ましい。

■■■■魔法…杉本翔馬の技。
説明:翔馬が即興の縛りと共に創り出した魔法。レーザーらしき物を放出するらしいが詳細は不明。

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