東方魔導録   作:いつも活き活きと

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紅魔郷リメイク熱すぎる!!


『龍王』

「『龍王』?」

 

「はい、数十年前から村の近くにある谷に住み着いたのですが…」

 

翔馬は旅に出て数年後、ある村に来ていた。そこは他の村と比べると圧倒的に女性と子供が少なかった。

 

「それを討伐してほしいと?」

 

「はい…………失礼なお願いというのは重々承知しています!しかしッもう生贄の女、子供は尽きかけている!!貴方様の実力ならきっと!!あの邪竜を葬れるはずですッ!!」

 

「その龍の特徴は?」

 

「8つの頭と尾を持ち再生能力があるということまでしか……」

 

「……………」

「(特徴からして………『八岐の大蛇』か?だが…)」

「なあ、それって八岐の大蛇何じゃあないのか?」

 

「いえ…アレは似て非なるものです。確かに特徴は同じですが八岐の大蛇は遠い昔に討ち滅ぼされました。」

 

「(神話は伝わっている…)」

「なら、酔わせてから首を取る方法も…」

 

「既に試しました。しかし、神話と違い奴は首を再生しました。」

 

「……分かった。俺がその龍を倒そう。」

 

「おお!!それはありがたい。」

 

そうして翔馬は八岐の大蛇退治をすることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う〜ん…………やっぱおかしいんだよなあ。」

 

翔馬は村人から与えられた客室で八岐の大蛇について考えていた。

 

「妖怪なら人間たちの恐怖から生まれてくるはずだから神話と相違点が出てくることなんてないはずだし……………いや…もしかして『神』なんじゃあないか?」

「(確か八岐の大蛇は神として扱われている事もあった……その信仰によって復活したのか?)」

 

顎に手を当てながらあれこれ考えた翔馬だが結論が出ることはなかった。

 

そして次の日…………

 

「それじゃあ行くとするか。」

 

翔馬は八岐の大蛇がいる谷へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……………確かこの辺だったな。」

「(とんでもない妖力だな………神じゃあ無くて妖怪だったか。どちらにせよ只者じゃあない。)」

 

翔馬は突き刺すような妖力を感じながら谷を降りていく。

そうして翔馬は自身の足音が反響し耳をふるわせながら谷の最深部へと歩みを進めると件の『八岐の大蛇』らしき妖怪が目に入った。

 

「お前が『八岐の大蛇』か?」

 

八岐の大蛇は翔馬の何十倍の身体、そして村人が言っていた8つの頭を持っていた。

 

「如何にも………我こそが『八岐の大蛇』である。それで…貴様は何をしに来たのだ?」

 

「わからないのか?お前を退治しに来たんだよ。」

 

すると八岐の大蛇は空気を震撼させる声量で笑い始める。

 

「カカカカカカカッ!!!まだ我を倒そうとする者がいたのか!!」

 

「何がおかしい。」

 

「人間は実に愚かな生き物ということが分かったからな。まさか懲りていなかったとは。」

 

「一応聞こう。お前はこれ以上生贄を要求しないか?要求しないなら見逃してやる。」

 

「……………言葉には気をつけろよ、小童が。我に対しお願いをする態度ではないな。」

 

「つまり交渉決裂ということだな?」

 

「何故我が人間なんぞに譲歩しなければならん。」

 

翔馬は八岐の大蛇の返答と同時に魔法を放つ。

 

「『生物を殺す魔法(ゾルトラーク)』」

 

生物を殺す魔法(ゾルトラーク)』は凄まじい速さで八岐の大蛇の頭に直撃しその頭はボロボロと灰になった。

 

「ッ!!この矮小な人間がッ!!!!木っ端微塵にしてくれる!!」

 

八岐の大蛇は口から炎と風を吐き出す!!

炎は谷の岩を黒く染め上げながら迫り、風は目に見える密度になって近づいてくる!!

しかしッ!!翔馬はその攻撃を焦ること無く冷静に対処する。手に赤く刺々しい魔力を集める。

 

「『イオラ』」

 

翔馬が唱えると手に収まっていた魔力が前方に静かに移動し八岐の大蛇の攻撃と接触する。すると全ての攻撃を掻き消す爆発が起こる!!

しかしッ八岐の大蛇はその間に細胞が新しく創られ頭が再生していた。

 

「(再生が思っていたよりも速い!)」

「一気に削らないとダメなのか……」

 

「フム…………我の攻撃を相殺するか。いくら本気ではないとしても簡単なことではない。」

 

「あんなそよ風で本気と言われても困るな。」

 

「減らず口をッ!」

 

八岐の大蛇は炎を出した口に先程よりも長い時間チャージする。

 

「させるかッ!!」

 

手には青く冷気を纏った魔力が発生する。

 

「『ヒャダルコ』!」

 

「燃え尽きるが良いッ!!」

 

奇しくも先ほどと同じ様に両者の中央で技がぶつかり衝撃波が発生する。

翔馬は間髪入れず次の魔法を放つ準備をする!

 

「(恐らく頭を一気に破壊できれば再生できないはずだ!)」

 

『イオラ』の比にならないほどの高密度な赤い魔力を込める!

 

「『イオナズン』!!」

 

『イオナズン』、翔馬が持ちうる全体攻撃の中で最高火力を持っている魔法である。八岐の大蛇は連続で放たれた『イオナズン』に反応が遅れ大地を揺るがす爆発を相殺できずに喰らってしまう!

 

ドォォォォォォォォォン!!!!

 

八岐の大蛇の身体は全体が爛れ骨が露出する部分があり頭も3つを残し原型が無くなっていた。

 

「ガァ……ガァァァ…この、小童ッがァァァ!!!」

 

周囲には焦げた匂いが充満し翔馬の身体には熱い風が吹き抜ける。

 

「どうした?粋がってた割には随分みっともない姿になったな。格下の存在しか戦って来なかったからこうなんだよ!」

「(とは言ってもアレは今の俺が出せる最高火力……再生されると面倒になる。)」

 

「ッ……確、かに…そのと、、おりだ。だがッ!!」

 

翔馬が勝利を確信していたその時!!八岐の大蛇の身体が緑色の光で包まれていく!

 

「ッ!!待てッ!!!」

 

しかし、制止の声は届かず翔馬は目を閉じる。光が収まり翔馬が再び目を開けると……………

 

「フフフフ…………フハハハ………カカカカカカカカ!!!!!どうした、人間!!そんなに蒼白な顔色をして!」

 

爛れた皮膚は全て塞がり、頭も全て揃っている八岐の大蛇が悠然といた。

翔馬は呆然とした表情で八岐の大蛇を見る。

 

「ど、どういうことだ…………」

 

「それはこういうことだ。」

 

八岐の大蛇は独り言のように呟かれた翔馬の声に応え、自身の尾の1つを翔馬に見せる。

 

「ここには『ある剣』が入っていてなぁ………この剣は実に素晴らしい。我に圧倒的な妖力、そして再生能力を与え今のように任意のタイミングで回復できる。」

 

「なッ!?」

「(『剣』だと!?まさか……神奈子の言っていた売人の物か?いや、今はどうでもいい。重要なのは……)」

「つまりお前は厳密には『八岐の大蛇』じゃあないのか。」

 

「そうなるな。最も我は八岐の大蛇に対する畏怖の気持ちから生まれた妖怪だ。大差はないだろう。」

 

「(どうする……奴の再生能力を封じる手段はないのか?)」

 

「話は終わりだ。もう油断はせん。これで終わりにしてやる。」

 

八岐の大蛇は7つの口からそれぞれ炎、水、風、土、雷、氷、光を放とうと力を溜める。

 

「(『防御魔法』は意味がない!!おそらく『イオナズン』での相殺も望みが薄い!!)」

「どうする…この状況ッ!『彼ら』ならどうする!!」

「『高速演算魔法』!!」

 

翔馬は八岐の大蛇を倒すために必死に思考していた!

 

「(………ッ!!奴は何故1つだけ攻撃に使用していない?思えばさっきから放たれている炎は同じ口からだった………)」

 

その事実に気づいた時ッ!翔馬の脳内で全てのピースが繋がる!!

 

「ッ!!『八坂の蔓』!!!」

 

翔馬は急いで神奈子から貰った『八坂の蔓』を取り出ししならせながら攻撃準備をしていない八岐の大蛇の頭に巻き付ける!!

 

「ムッ?なんだこの蔓は?まあ良い……死ねッ!!!」

 

それと同時に翔馬に向かって八岐の大蛇から無数の攻撃が放たれる。1つ1つが当たれば致命傷を負う危険な攻撃!!だがッ!!!翔馬は動かない!!!それは恐怖によってなのか?いや、違うッ!!!

 

「(これは賭けになる。だがッ勝率は十分ある!!)」

「ウォォォォォォォォォ!!!!!!!」

 

そして翔馬は無数の攻撃の波に飲み込まれていった………

 

「フン……所詮は下等生物。我を超えることはない。だが、あの魔力量は中々だ。残っている部分があるか怪しいが喰らうとする………か……」

 

八岐の大蛇が犯したミスは3つだった!!

 

1つ目は!!

 

「『魔力を放出する魔法(プリミティブレーザー)』」

 

八岐の大蛇が翔馬のいた場所へ近づくと純白のレーザーが首を2つ消し飛し頭が地面に転がる!!

 

「グァッ!!!」

 

無防備に近づいたこと!!

2つ目は!!

 

「やっぱり…その頭が再生に関わる部分だったんだな。」

 

「何故だ………!!何故生きているッ!!!」

 

「その首に巻き付いてる蔓のおかげだよ。その蔓には『パワー』を奪う能力がある。だからお前の首から『再生力』を奪った。」

 

攻撃前に蔓を破壊しなかったこと!!

そして…

 

「お前は人間を舐めすぎだ。」

 

「ほざくなッ!!!」

 

八岐の大蛇は自身の鋭い牙で翔馬の身体を噛み殺そうとする。

しかしッ体に触れた瞬間その頭は突然爆発する!!

 

「ガァァァァァァァァ!!!!!!」

 

「『爆弾にする魔法(キラークイーン)』……既に私の服は爆弾にしてある。」

「どんな気分だ?見下していた存在に見下されるのは。」

 

「ガッ………グゥゥ………」

「(小童がッ!!)」

 

「これからお前を退治する。だが、その前に聞かなくちゃあならない事がある。」

「お前は何処でその剣を手に入れた?嘘は言うなよ。」

 

翔馬は冷たい目線で目の前にいる八岐の大蛇を見る。

それに八岐の大蛇は見たもの全てが震え上がるような視線を翔馬にぶつける。

 

「…………剣はこの谷で見つけた。本当だ。」

 

「なら、怪しい男を見たことは?」

 

「知らん。」

 

「そうか…」

「(嘘をついているようには見えないな……)」

 

翔馬が八岐の大蛇から意識を外した瞬間だった!!

 

「死ねッ!!!!」

 

なんと『魔力を放出する魔法(プリミティブレーザー)』で飛ばされた頭から全てを凍らせる氷と『生物を殺す魔法(ゾルトラーク)』を彷彿とさせるレーザーが放たれる!!

しかしッ!!翔馬は既にそれを読んでいた!

 

「『イオラ』」

 

ノーモーションで放たれた『イオラ』は苦し紛れで放たれた八岐の大蛇の技を全て散らす!

 

「なッ!?」

 

「これで終わりだ。」

 

「ま、待てッ!!!我を生かせば……」

 

八岐の大蛇は何かを言おうとしたが翔馬は既に手に魔力を集中させ攻撃の準備を終わらせていた。

 

「懺悔は地獄でしな。『生物を殺す魔法(ゾルトラーク)』」

 

翔馬の魔法は八岐の大蛇の身体を跡形もなく消滅させ声を上げること無く八岐の大蛇は葬られた。そしてそこには神々しいオーラを放つ剣だけが残されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔馬はその後村人に八岐の大蛇を退治した事を報告した。すると村人たちは滝のように涙を流しながら喜び宴会が行われることになった。

 

「今回は本当にありがとうございます!!!貴方は村の英雄だ!!」

 

「ありがとうございます!!!」

 

「ありがとうございます!!!」

 

宴会で翔馬は村人から感謝を伝えられながらお酒を飲んでいた。

そして夜が更け宴会も終わりになり翔馬は部屋に戻り八岐の大蛇が取り込んでいた剣を見つめていた。

 

「(……やっぱりこの剣からも『八坂の蔓』と同じ魔力がある。八岐の大蛇はこの制作者が生み出したのか?それとも偶然?)」

 

翔馬は思案したが戦いで疲れた脳は休息を求めていた。

 

「まぁ今は良いか。とりあえず寝よう。」




『イオラ』…ドラクエの魔法。熟練度5
説明:物体に接触すると爆発する魔法。『イオ』より威力が高く、『イオナズン』より燃費が良い魔法。

『イオナズン』…ドラクエの魔法。熟練度5
説明:『イオ』系統の最上位魔法。全てを木っ端微塵にする威力であり生半可な防御は容易く貫通する。

『魔力を放出する魔法』(プリミティブレーザー)…オリジナル魔法。熟練度1
説明:魔法と呼べないような魔法。ただ自身の魔力を放出するだけだが縛りを結ぶことで威力を底上げしており、
・この魔法を発動前、発動中は一切動くことが出来ない。
・魔力を放出する時は必ずレーザーにする。
・溜める時間は3秒以上。
・1対1でしか使えない。
・自身の魔力の最大量の3分の1を消費する。
この5つの縛りが課せられている。しかし威力だけならこの作中でトップクラスになる。神奈子を破ったのもこの技である。

『爆弾にする魔法』(キラークイーン)…ジョジョの奇妙な冒険が元ネタ。熟練度1
説明:自身が触れたものを1つ爆弾にする。爆弾には2種類ずつ起爆方法と爆発の仕方があり起爆方法は、点火式と接触式、爆発は触れた物体が爆発するものと、触れた人物が爆発するのがある。
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