僕が蒼を纏う理由 ―かつて十天の頂点だった男のハーレム戦記―   作:鵲くん

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終わりの始まり

空の世界スカイレルム。ここでは今世界を揺るがす戦いが行われていた。

 

「羽虫、とは呼べんな、この有様では、狡知を無様と言いつつ一人の空の民にここまでされるとは。」

 

 

そう言って攻撃の構えを崩さないのは堕天司最強のルシファー

 

 

「上ばっかり見てっから足元掬われるんだよ、空の民なめんじゃねーよ。」

 

 

対するは全身鎧を身にまとい光り輝く剣を持つ、十天衆番外と呼ばれ、空の民最強の存在、アマタ

 

 

ルシファー側には胸に切り傷、これは今先ほどアマタが付けた傷がついているもののアマタ側は鎧はかなりのダメージを受けている、鎧には所々傷ができており衝撃で内臓の一部が痛んでいる。

 

 

「我に一撃を入れたのは認めよう、貴様なら中々食い下がるだろう、だがそれで終わり、エテメンアンキがパンデモニウムに落ちれば世界は滅ぶ、そして貴様の努力は無意味だ。」

 

 

ルシファーのその一言にアマタは剣を握り直し切りかかる。

 

 

二人の応酬が続く、もはや並みの存在では近くにいるだけど消滅するであろう理の力と神域に達する剣の応酬

 

 

その戦いの中二人は問答を続ける

 

 

「俺が勝つ必要はないさ、俺が削ればサンダルフォンやジータ達がお前を倒してくれる、そうすりゃ、世界は救われてみんなハッピー…言うことないハッピーエンドじゃねぇか。」

 

 

アマタがそう返すとルシファーはフンッと軽く鳴らしまるで諭すように告げる

 

 

「それが貴様の狙いか、犠牲前提の戦いで我をどこまで削れるか…命を無駄にしたな、お前ほどの存在が。」

 

 

「俺は無駄にならないし、死ぬつもりもない、あいつらが来るまでにお前を削ってみんなで倒す、簡単じゃない?それに俺には夢があってね。」

 

 

「夢?」

 

 

「そう、夢さ、ハーレム作っていつか死ぬんだ、これ以上ない人生だろ?」

 

 

ルシファーがは少し苦い顔をする

 

 

「そんな下らぬ夢とやら、果たせずここで散るがいい。」

 

 

切結びあってた状況をルシファーの重い一撃が飛び、アマタがのけぞる。

 

 

アマタが態勢を立て直すとルシファーが力をためている、とても、とても強い力の奔流だ

 

 

 

「ちっ大技で決める気かよ、なら俺も奥の手出すか。」

 

 

「ほざけ、貴様はここで消滅しろ、それが救いだ。」

 

 

二人が力をためる、ものすごい力の奔流、その余波だけでエテメンアンキが揺れる。

 

 

少しの後揺れが収まり両者は光り輝いていた

 

 

「これが最後の問答となるだろう、言い残すことはあるか?」

 

 

アマタは不敵に笑う

 

 

「最後じゃねーよ、これが(未来)だ‼」

 

 

ルシファーは少しの間目を閉じ、そして開く、二人は叫ぶ

 

 

「パラダイス」  「十天極光」

 

 

「ロスト‼」   「蒼穹の理(アーク・ノヴァ)‼」

 

 

幾重もの光と一つにまとまった光がぶつかり合う、そしてその後は…

 

 

「…タ」 

 

 

なんだ、俺は…

 

 

「…マタ‼」

 

?なんだよ、眠いんだよなぁ…

 

 

「アマタ‼」

 

 

頬をひっぱたかれ、軽く痛む、目を開く

 

 

「アマタ‼」

 

 

目を開いた先には見慣れた少女の泣き顔が映る

 

 

「まいったな、お前を泣かせたいわけじゃないんだけどな、お前には笑顔が似合うよ、ジータ…」

 

 

その一言に涙を流していた少女が涙を流しながら笑う

 

 

「アマタのせいなんだから、私を守ろうとしてこんなに傷ついて…バカだよアマタは…」

 

 

「ジータだってルリア達やみんなの為に無理するだろ?ならそんな女の子を誰かが守ってもいいだろ?」

 

 

「バカッ、バカだよアマタは…」

 

 

苦笑いしながら体を起こし周りを見るとグランサイファーの面々とサンダルフォンがいた

 

 

「ルシファーは?」

 

 

そう皆に問いかけるとサンダルフォンが頷く

 

 

「倒した、俺たちがな…アマタのおかげだ、お前のおかげで力はだいぶ削られていた…だからもう大丈夫だ、あとはエテメンアンキが落ちないようになんとかしなければならない。」

 

 

「そっか、なら後はそれを何とかするのが俺の役目ってわけだな。」

 

 

皆が驚く

 

 

ラカムが皆を代表して俺に話しかける

 

 

「おいおい、そんなボロボロの状態でなんとかできるってのかよ、お前だって限界だろ?」

 

 

それに関しては事実なので俺は頷く、だがまだ俺にはできることがある、そうボロボロの俺でもな。

 

 

「それに船もない、どうすりゃいい?」

 

 

「ま、十天衆番外は伊達じゃないってことさ、みんなは先に行っといてくれるか?船に関しては俺の船がここの裏手に停めてるから、それで脱出してくれ…」

 

 

「それで止める方法に関してだけど、むしろみんなに見られたり周りに居られたりすると使えないんだ、そんだけのことやるからさ。」

 

 

ルリアが不安そうにこちらを見てくる

 

 

「大丈夫…なんですよね?死んだりしないですよね?」

 

 

それに関しては間違いない、大丈夫なんだよね、「俺自身」は…

 

 

「安心なルリア、俺の夢、知ってるだろ?師匠から託されたハーレムの夢があるんだ、俺はそれを叶えるまでは死ぬつもりは無いさ」

 

 

ビィが呆れた様子を見せてくる

 

 

「こんな時にまでその夢かよ‼お前ハーレムってどんなもんかわかってないんだろ!?」

 

 

何をおっしゃるビィさん、俺が何も知らずにハーレム作りてぇなんて言うわけないじゃないか

 

 

「何言ってるんだよ、俺がそんなこと知らずにハーレム作りたいなんて言うわけないじゃん、ハーレムってのは…」

 

 

皆がゴクリと唾をのむ

 

 

「大家族だ!‼」

 

 

みんながずっこける、なんでぇ?

 

 

ジータが態勢を立て直して俺に笑いかける

 

 

「それでこそアマタだよね、アマタはこうじゃないとね…」

 

 

ん~?なんか変なこと言ったかな?間違えてないとは思うんだが…

 

 

さて、時間も無くなってきたしそろそろだな

 

 

「みんな、それじゃそろそろ行ってくれ、時間がない…俺は「大丈夫」だから。」

 

 

皆がお互いを見やり、その後頷く

 

 

「アマタ、ありがとうアマタが居なかったらどうなってたことか…」

 

 

それは言いっこなしだぜジータ、お前には救われてるんだからさ

 

 

「言うなよジータ、そうだ、このお守りをやろう、無事にここから出れる「お守り」だ。」

 

 

そういって根付を取り出しジータに渡す

 

 

「これは?」

 

 

「ただのお守りさ、後で返してくれよな、結構大事なもんなんだから。」

 

 

ジータはお守りを大事そうに握りしめ頷く

よし、これでもう大丈夫、「みんな」は安全だ

 

 

「さっ、行った行った、間に合わないと意味ないだろ?」

 

 

俺がそう声をかけると皆は走り出す、だがジータは走りながらも何度もこちらを見てくる

 

 

しょうがないな~このまま引っ張られても困る、一言叫んでやるか

 

 

「ジータ‼」

 

 

ジータは立ち止まりこちらを向く

 

 

「ありがとう、お前がいたから世界は救われた、胸を張れ、ありがとう…またな。」

 

 

ジータに軽く手を振ってやるとジータは腕が千切れんばかりに手を振りながら走っていった

 

 

「…またな、か…ジータに嘘をつくのは初めてだな…」

 

 

でも仕方ない、彼女たち、ひいては世界を救うためには俺が、俺だけが別れる…それだけだ…

 

 

――星の礎、空の枷。終焉を刻むこの塔に、因果の境界線を引こう

 

 

ー十種の天星器が後ろに影となって浮かび光を増していく

 

 

俺にとってグランサイファーのみんなは大事な「家族」だ、それを守るために死ぬんじゃなくちょっと遠いとこに行くだけ

 

 

――理(ことわり)を断つ刃は、境界を越え。

 

 

ー光が増す、エテメンアンキを包み込んでいく

 

 

皆を守った代償がそれだけなら安いもんさ…これから苦難があるだろうが、お前に渡したお守り、助けになればいいが…

 

 

――数多(あまた)の願いは、地平の彼方へ。

 

 

ー光が増す

 

 

気張れよジータ、みんな、新しい時代を切り開くのはお前たちだ

 

 

『座標固定――異界転送(イグニス・ゲート)』

 

 

ああ、でも十天衆のみんなには…挨拶くらいはしたかったな、これで最後なんだから…

 

 

光の中に溶け込み意識を失った

 

 

意識を失う前に一瞬だけ見た空はとても奇麗な蒼だった…

 

 

脱出し、無事にエテメンアンキが光に溶け込んでいくのを見ているグランサイファーの面々の中にジータはいた。

 

 

「アマタ?」

 

 

光が収まったのちエテメンアンキはあったはずの場所から消え去っていた

 

 

どこまでも、空は蒼かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




アマタ君の師匠はジョブチェンジ婆さんがおじさんに変身して主人公を拾って育て、鍛えた設定です

アマタ君どう?良い子?

  • いっぱいちゅき
  • 爽やかだね
  • ん~魅力が…
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