僕が蒼を纏う理由 ―かつて十天の頂点だった男のハーレム戦記― 作:鵲くん
本日二話目、一個目から読むことをお勧めします
書き溜めは考えない、書けなくなってから対応します
開幕の視点わからない人ように書くとガブリエル視点です
蒼が舞い降りた瞬間ブレスは一瞬で霧散する、あんなに熱かった空気が今は元に戻っている
その蒼は鎧を着た誰かだった、全身鎧の周りには淡い黄金の光が漂い、とても美しい…神々しいとまで言えるだろう
腕を軽く握ったり、放したりをゆっくりと繰り返している、そのため鎧のみではなく誰かが中に居ると思ったのだ
アザゼルとサーゼクスが走ってこちらにたどり着く
「大丈夫か⁉二人とも⁉しかしあれは一体…」
サーゼクスの疑問ももっともだ、あんな鎧を着た者は居なかったはずだ
「あんな奴、こっちの陣営に居なかったハズだが…味方だったら助かるんだがな、これ以上敵が増えたら手に負えねぇ」
アザゼルの言う通り、今はどんな敵が来たとしても手に負えない、ましてやドライグのブレスを跡形もなく霧散させるような存在だ、とてもじゃないがドライグ、アルビオンの片方と組んだとしたら私達は全滅、良くて冥界崩壊、最悪他の天界、人間界にまで影響を及ぼすだろう
ドライグは今は驚いた様子で呆然としていたが今は蒼き鎧の方を鋭く睨む
「貴様…何者だ?俺のブレスを跡形もなくかき消すとは只物ではない、ただの奪われるだけの弱者ではない、奪う強者のこちら側だろう…何故そいつらを守る‼」
その一言に私は先程のドライグとの問答を思い出す…
そうだ、弱者から奪うのが強者、それも絶対的な存在だ、そんな存在が弱者なんて歯牙にもかけないはず…
―――――
ん~なんでって言われてもなぁ…まぁ言いたいことは解る、俺だって強者は奪い、弱者は奪われる者ってスタンスだし、でもさぁ…な~んか被るんだよね『アイツら』と
必死に力量不足なのを理解しながらそれでも立ち向かう…そんな所をずっと見てきた
多分分の悪い賭けが面白いってのもあるよ、でもさ俺の心が多分震えたんだ…今わかったんだ、お互いに手を取る彼女たちを見て。
そして師匠に教わった一番大事なこと…それは…
―――――
「確かにさ、解るよ、強者は好きに生きて、好きに奪う…弱者は奪われるしかないってさ…でもさ、弱者にもできることあるんだよね」
あの人、声からして男だろう彼も弱者は奪われるだけだって思ってるんだ…でも弱者の私たちにできること?
「ほう、面白い。なんだ、弱者にできることとは、強者のお前の視点から見えたものを聞いてみたいものだな」
ドライグは興味深そうに首を傾げながら彼に問いかける
「それは別の強者の心を震わせることができる」
え?心を震わせる?
「そして努力して強くなることができる」
ホントに?ホントに強くなれるの?私達が…
「その二つができれば、後は簡単だ、強くなるまで守ってもらって、努力して強くなって強者と共に歩むことができる…簡単だろ?そうすりゃ後は奪われるだけの弱者はだいぶ少なくなるさ」
なんもやる気なく奪われるだけの奴はどーでもいいなんて言って彼は締めた
私、セラフォルー、サーゼクス、アザゼル…四人全員が唖然としていた
それも当然私達天使、悪魔、堕天使は元々ある一定の実力を持ち、それ以上となるには生まれ持った才能が必要、強くなる方法なんてすぐに頭打ち、努力なんて無駄なんて考える者もいる位だ
そんな私達でも彼は強くなるまで守り、私達が努力して強くなれば共にいてくれるというのだ、こんなに嬉しいことはあるだろうか?
「だから俺はアイツら…アイツと居たんだ。最初は弱っちかったさ、俺が眠ってても倒せる雑魚に苦戦してた。」
彼は急に声色が変わった様子で話す、懐かしくそして何よりも慈しむように…
「でもそんな中一人の女の子と出会ってんでその子を守るために自分たちが勝てないような連中に挑んで立ち向かい続けた…そして世界を救った」
世界を救う?そんな話聞いたことない
「俺は確かに見たんだ、アイツの中にその『蒼』を。んで俺は変わっちまった…だからよ、あんまり…『アイツら』をバカにすんなよ?」
そう言って彼は剣の切先をドライグに向ける
ドライグが叫ぶ
「なんだというのだ⁉…なんなんだというのだ⁉弱者は奪われるだけ出来ることなどない‼我らの心が震える⁉震えたからなんだ、なぜ我らが守る‼なぜ我らが見守り共に生きなければならない‼そんな事をしなくても我らは生きていく事ができる‼」
セラフォルーが絞り出すように、そして涙を流しながら彼に問いかける
「そう、私達が居なくてもあなた達は生きていける、振り向く必要なんてないんでしょ?」
彼は剣をドライグに向けたままこちらを振り向く
「それで満たされるのか?ただ奪って生きて…生きてるだけで幸せなのか?自分の心の震えに従わず、ただ悲鳴と泣き顔だけ見て生きて幸せなのか?」
彼は私達を諭すように、優しい声で問いかける
アザゼルが疑問を問いかける
「けどよ、弱者を食い物にする連中、俺も昔はそうだったが…そんな連中ばかりのこの世界で誰を信じろってんだ?」
「今は『俺』が居る」
全員が唖然とした、どういう意味?
サーゼクスが問う
「どういう意味だい?君が居て僕たちを助けてくれたとして、それが何の関係が?」
彼は笑う
「俺が居るからアンタらを助けれる、そしてその助けられたアンタらがまた誰かを助ける、ってのを繰り返せば世界も多少は良くなるだろ?」
言葉が出ない、確かにそう出来れば良いだろう、理想だろう、でも世界はそんなに優しくない
私は気が付けば彼に問いかけていた
「あなたがそんなに優しくても‼世界は優しくない‼」
ドライグが嘲笑う
「その通りだ、世界はそんなに甘っちょろくない、理不尽の押し付け合いだ‼悪意の塊がこの世界だ‼」
彼を信じたい、けどドライグに揺さぶられた感情がそれを許してくれない
「ホントに世界が良くなるって言うなら教えてください‼どうしてそんな考えが出来るのか‼」
止めて、この人は悪くない、むしろとても良い人だ、なのにドライグの言葉が私の心に巣食う
けれど次の彼の言葉に私たちは驚かされる
「だってアンタ達がいる。俺の心を震えさせたアンタ達がいるなら他にも居るだろ?」
言葉を失った
「アンタ達だけってならもっと今頃こんなに纏まって戦えてないはずだ。こんだけ集まった連中残り全員助けたら結構な人数になるぜ?世界の理不尽?世界の悪意?上等じゃん、俺は俺の救いたい心の震えに従う」
彼は何という人なのだろう、彼の言葉が染み渡っていくのがわかる、心の鎖がほどけていくのがわかる
「それによ、俺には夢があってね、その夢絶対に叶える為に生きるんだよ‼」
彼の夢…なんだろう?彼ほどの存在が絶対に叶える夢…とても気になってしまう
―――――
なんか悲観的な連中ばかりだなぁ、もっと気を抜いたらいいのに、師匠なんて「ハーレム&ギャンブルこそ人生の活力だ‼」
なんて言って嫁達だって言った相手に有り金全部むしり取られて山賊狩りに行って稼いだ金をギャンブルで溶かしてたけど楽しそうな人生過ごしてたぞ
まー向こうも似たようなもんか、十天衆入って後とかアイツらと会ってからは結構見どころある人見たけどなぁ
「つーか面倒だから二体同時に来てくれない?それなら一撃で終わるじゃん」
「ククッ、変わった奴だ、そんなに死にたいか?良いだろう、そこまで言うならこちらも手は抜かん…白いの‼」
数秒もかからず白きドラゴンが空より降り立つ
「どうした赤いの?うっとおしい連中より先に我を倒したくなったか?」
「ククッ違うぞ白いの、目の前のこいつは我ら二体を相手にしたいのだとよ」
「ククッ、ア―ハッハッハ‼面白い、歯ごたえが無さ過ぎて退屈していたところだ、一瞬で終わるのだとしてもそこまで吹かすなら相手をしてやるのも悪くないな、赤いの。」
「そうだろう、こいつは中々面白いんだ、白いの」
「「アーハッハッハ‼」」
「「そんな、ダメェ‼」」
なんかめっちゃドラゴンは笑ってるし、女の子二人は悲観的な叫びをするしでめっちゃ収拾つかないんだけど
「「さあ、この一撃で散るがいい」」
二体のドラゴンはブレスを溜める…先ほどのブレスとは比較にならないねありゃ
仲いいね君たち、喧嘩してたんじゃないの?
まあいい問答は済ませた、後はどの技で倒すか…だな
一撃でなおかつ周囲に被害を与えない技がいいか…ならサンちゃんの奥義…借りるか
あれなら改変能力でぶん殴るから目の前の二体にも通じるし、範囲とかもめっちゃ調整効くし
想いの力に関しては…あ
「そこのお嬢さんたち‼」
「「はい⁉」」
仲いいね君たち
「俺を想ってくれるかい?」
ダメだろうな~急に現れた傲慢な強者を想えって言っても…
「「はい‼」」
…まあいいや
俺は剣の切っ先を二体に向けたまま空いた左手を掲げる
とてつもない力が俺の左手に集まり球状になる、六つの色が奇麗に混ざり合った
「なんだありゃあ⁉あれだけの力が集まっているのに全然こっちには影響がねぇ⁉しかもこっちに来てた熱気まで無くなっちまってる‼」
「あれは、ダメだ、僕の消滅の力と比べるのすらおこがましい位の力だ」
「すごく、奇麗だね」
「ええ、どことなく神々しさまで感じます」
「名乗らないのも失礼なんでな、名乗らせてもらう。十天衆番外アマタ…推して参る‼」
それに呼応するかのように二体の龍のブレスが放たれる
俺はブレスにぶつけるように左手の力を解放する
「……少しだけ借りるぞ。あの日の空を、俺たちにくれた奴の理を」
――アイン・ソフ・オウル
赤の光と六色の光が天を切り裂くようにぶつかり合った
師匠はギャンブルで金溶かした後
アマタ君に金大丈夫?要る?とか言われたら弟子に金を恵んでもらう師匠が居るか‼ってちゃんと言えるタイプです
良かったら感想書いてもらえると嬉しいです
アマタ君どう?良い子?
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いっぱいちゅき
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爽やかだね
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ん~魅力が…