僕が蒼を纏う理由 ―かつて十天の頂点だった男のハーレム戦記― 作:鵲くん
楽しんでもらえたら幸いです。
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推奨BGM:この狭い世界で、ただ小さく / 成田勤(Vocal:小林太郎)
空の世界のシーンから再生推奨です
「それで、アーシアちゃんはどこか行きたいの?連れてくよ。」
「えっと、教会に行きたいです、そこで集まる予定だったので…」
教会…確か町はずれのあそこか…なんもない廃墟みたいな所だった気がする。
俺は後ろの草むらに声をかける。
「なぁ黒…おっと…」
後ろから黒歌が飛び掛かる様に抱き着いてくる。
「呼ばれて飛び出て…ってヤツにゃ‼ご主人様、話は聞いてたけどどうしたの?」
アーシアちゃんが目を丸くしている。
「いや、抱き着く必要ないじゃん…まぁいい、教会って一件しかなかったよなこの町って。」
「そうにゃ、あのボロボロの廃墟みたいな所だね。」
俺と黒歌は顔を見合わせる。
「ご飯位はご馳走してもいいよな?」
「あの話聞いた後にダメって言ったら私は極悪人にゃ、それに…」
黒歌はアーシアの方を見る。
「放っておけない感じがすごいのよね、あの娘。」
「わかる、なので晩御飯の為に家に連れ帰るのに反対は?」
「無いにゃ。」
「その後泊めても?」
「むしろご主人様が嫌だって言っても泊めるにゃ。」
俺はアーシアちゃんに向き直る。
「アーシアちゃん、良かったらなんだけど、ウチ来ない?ご飯ご馳走するよ。」
「それと良かったら、俺の家、今日泊ってかない?ちゃんと余ってる部屋にするから安心して。」
「なんか悪い気がします、いきなり家にお邪魔するというのは…」
遠慮するアーシアちゃん、でも俺は押すぞ。
「実はさ、晩御飯の食材買いすぎちゃってさ、アーシアちゃんが一緒だと助かるなって思ってるんだ、友達を家に呼んでみたいってのもあるし。」
友達…というキーワードが効いたのかアーシアちゃんが頷く。
「そういう事でしたら…ホントは友達の家にお泊りするのって楽しみだったんです。その夢…叶っちゃいました。」
柔らかく笑うアーシアちゃん。
「そういえば、この方はどちら様でしょうか?アマタさんのお友達でしょうか?」
そっか、黒歌については説明してなかったな。
「あー、彼女は黒歌、俺の大切な家族だ。」
「ご主人様…」
ん?なんか間違ったか?黒歌は俺の大切な家族…それを否定する奴は許さないってだけなんだが…
アーシアも俺の家族に入ってほしいんだが…無理強いするのも良くないし、後いきなり過ぎるから少し様子見るか…
「そうなんですね、アマタさんの家族の方でしたか、アーシア・アルジェントと言います、よろしくお願いします。」
ぺこりと頭を下げるアーシアちゃん。
「私は黒歌、悪いけどこっそり話は聞かせてもらったにゃ、よろしくね、アーシア。」
「はいっ‼よろしくお願いします‼」
うんうん、仲良くなれそうで何よりだ。
アーシアちゃんと黒歌は家族のように仲良く手をつないでいる、アーシアちゃんはとても嬉しそうだし、黒歌も心なしかさっきより楽しそうだ。
こんな光景を見れるなら、アイツらと会えない日々も、なんだか満たされる気がする。
これからも守っていかなきゃな、こういう光景。
「ご主人様~なにしてるにゃ~、帰るよ~。」
「行きましょう、アマタさん。」
「ああ、今行くよ。」
アイツらは元気してるのかね?
願わくばアイツらが元気でありますように。
チリン…といつもつけているアクセサリーが風に揺れる。
一陣の優しい風が吹く。
―――――
それは、遠い空の記憶。あるいは、今もどこかで続いている『彼ら』の物語。
ここは空の世界、スカイレルム。
此処には空の民と星の民、そして星の民に作られた星晶獣と呼ばれる存在が主となる世界だ。
島々が空を浮かび、それを空飛ぶ船が島々を渡る…そんな世界で人々は暮らしていた。
その中の一つ、星屑の街にて。
今ここでは十天衆と呼ばれる、空の最強の集団と、空の突然変異、ムゲンが戦っていた。
ムゲンは普段は子供のように純粋で優しい心を持っていたのだが、突然の友人との悲しき別れにより暴走していた。
彼を止める為に十天衆は彼と戦っていた。
形勢は五分…ではなく十天衆が押されていた。
十天衆全員が総掛かりで、ここまで押される事などそうないことだった。
だが、十天衆の皆の目には諦めの思いは欠片もなかった。
十天衆筆頭、シエテが吼える
「いくらムゲンが強くたって、此処で止めれなきゃ、ドヤされちゃうよね‼十天衆、気張るよ‼」
「「「「「「「「「おう‼」」」」」」」」」
その時十天衆全員の武器が各々の色に光る。
彼らの武器には、ほんの少し小さな欠片一つ分、削られた跡があり、まるで武器が呼応するかのように光っている。
お前たちはそんなもんじゃないだろ、まだまだやれるだろ?
そう誰かが言ったのだろうか?なぜかそう言いたげに武器たちは光る。
皆、思いの丈を吐き出す…自分の無力を『彼』に悔やむ言葉、『彼』に何故いないと愚痴るもの、『彼』に思いを叫ぶ者…様々だった。
しかし、『彼』を嫌う言葉を言う者は一人も居なかった…当たり前だ、『彼』は自分達の番外。
この空を守る為に帰ってこれなくなるとしても、最後まで力を果たした。
十天衆、それは空の世界を守る者たち…彼らがそんな『彼』を愛していないハズが無い。
『彼』の付けているアクセサリーは番外、という一人だけ別枠に居た『彼』が寂しがらない様に…十天衆と共にいつも…いつまでも一緒に居られるように、各々の武器をほんの少し削り欠片を集めてアクセサリーにした。
それを貰った時の『彼』の笑顔、未だに忘れる者はおらず、その時の事を思い出すだけで心が温かくなる者も居た。
そう、『彼』の親友だと自称するシエテにとっても、その時の事は昨日の事の様に思い出される。
「ズルいなぁ、本当にズルいよ、そんな事されたら俺たち十天衆が‼情けない戦いなんて…できないよねぇ‼」
そのシエテの一言で全員の目に力が宿る。
『彼』が笑った気がした。
『彼』がムゲンを指差した気がした。
『彼』が言った気がした。
「あいつ、辛いんだろ?助けてやろうぜ、今は俺にはこれ位しかできないけどよ、お前らなら余裕だろ。」
全員の目に『蒼』が宿る。
『彼』が全力を出すとき、目には『蒼』が宿り、髪は蒼になった。
今は、その領域まで行けないけど…いつかは…そう願い十天衆は力を一つにする。
ムゲンは力をさらに高める、その力の奔流は並みの存在は近づくだけで塵になってしまうだろう。
十天衆の力は纏まりがあり、ともすれば美しい…とまで言えるモノとなった。
シエテは皆に問う。
「この力は俺たちだけのモノじゃない、アイツが居たからだ、皆もそう思ってるんじゃないかな?」
全員が頷く。
シエテが笑う。
「皆アイツのこと好きすぎでしょ…ま、そんな中に俺も入っちゃってるんだけどね、全く…十天全員にこんなに思われるなんてね、アイツは罪作りだねぇ…」
ムゲンの全力が来る…それに対し…
「「「「「「「「「「数多の理(アマタのことわり)、十天極光」」」」」」」」」」
力がぶつかりあうも、一瞬でムゲンを力ごと包み込む。
力の奔流はしばらく続いた…それが収まると、ムゲンはまるで母親に抱かれる子供の様に安らかに眠っていた。
「こりゃ、俺たちだけじゃ出来なかったよね…一緒に居なくても十天衆最強は最強…か…適わないねぇ。」
全員が笑う、皆笑いあう…というより、何かを慈しむような…そんな優しい笑み。
「やるじゃん、合格点あげるよ、またね…十天衆の皆。」
そんな声が聞こえた気がした…
全員が辺りを見渡すも、ただ優しい風が一陣吹くだけだった。
シエテが誰にも見られない方角を向き、涙を流しながら笑う。
「全く…適わないなぁ…またね、アマタ。」
シエテの話し方と彼が似てると思ってる方、正解です、理由はお話を続いていけば解ると思います。
エモい話書きたい、けど力量が足りんのがつらみ。
アマタ君どう?良い子?
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いっぱいちゅき
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爽やかだね
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ん~魅力が…