A Cup with Love 作:white flower
小鳥たちが元気に鳴く朝、玄関の扉を開ける音がした。
「ただいま~!」
「やーねぇ、おかえり~」
作業服に黒のスキニー、いつもの服を着た姉が帰ってきた。
「や!芦花、誕生日おめでとう~!ほいこれ誕プレ。」
「わざわざありがとう、やーねぇ。開けていい?」
「もちろん!」
誕プレと言われて渡された箱は、シンプルながら洗練された包装の時点で、相当な高級品であることが分かった。
「これ、この前出たばかりの超人気な奴じゃん!どーやって手にいれたの?」
「え、そなの?芦花に似合いそうだな~って、選んだだけよ?まあ、喜んでくれて何よりだわ~」
目をまん丸にして、呆けた顔で答える。
え、ホントに知らなかったの!?
「そんなことより、今日は彩葉ちゃん家で食事会してくるんでしょ?」
「まぁね…」
家、広いから皆でパーティー…しない?と彩葉から提案してくれた。
この年になっても、まだ少し誘い下手な彩葉はとても愛いものだった。
「…全力で楽しんできな、芦花」
ママみたいな目をして、なんだか、子供扱いされている気がする。
「当然、最高のお祭りにしてくるよ」
にっと笑い返した。
やーねぇも満足そうに笑った。
「じゃ、仕事いくね」
「いってらっしゃい、やーねぇ」
「いってきます。あ、そうだ」
「「後悔しないように」でしょ?」
豆鉄砲喰らった様な顔をした。
「 “言われなくてもわかってるって”」
「…こんの、可愛すぎる妹め!その服、メイク最高に綺麗だぞ!」
そんな、最愛の捨て台詞を放って去っていった。
お昼から始まったパーティーはあっという間に過ぎて、既に日が沈み始めていた。
それにしても、やばい、ちょっと飲み過ぎた…
「芦~花、無理しないの。ほら、ここおいで」
ぽんぽんと、少し酔った彩葉が膝枕してあげると呼んでくる。
「…いやいや、それは流石に」
「いいからくるの」
そういって、ぐっと引き寄せられた。
酔いが回っていた私はなすすべなく、膝枕された。
まだ小さい子供がいるからって、真実が早めに帰ってくれてて助かった。
今、凄く、だらしない顔をしているきがする。
「立場、逆転~」
彩葉はニヤニヤしながら、私の頭を撫でてくる。
「…確かに、いつもは私が“無理しないで”を言う立場だったね」
いつもの通学路で笑いあった日々、高校の時の風景が蘇る。
そうね~と彩葉は続ける。
「いまさらだけど、芦花。私はあの“無理しないで”に助けられてたんだなって、気付いたの」
「引っ越す前に、体調崩した日のこと憶えてる?」
「憶えてるよ、すっごく心配したんだからね」
「あの日、かぐやに無理しないでって泣きつかれてさ」
「うわ、容易に想像できるわ」
びえーんと泣きながら、彩葉を抱きしめるかぐやちゃんの姿が脳裏に浮かんだ。
「最近になって、やっと、"無理しないで”っていう言葉が、頑張れない時の苦しさを和らげて、燃え尽きて、崩れないようブレーキを踏んで貰ってたんだなって気が付いたの」
だ~か~ら~と言って彩葉はワイン片手に、私の頭に指でくるくると何かを描き始めた。
「いつも頑張ってる芦花に、私から、はなまる〜!芦花、誕生日、おめでと~!」
「っぷ、なにそれ」
思わず笑ってしまった。
「高校の時、芦花がこうやって、はなまる付けてくれたでしょ」
「そんなことも、あったっけ」
「私は憶えてるよ、芦花。いつも支えてくれて、ありがとうね」
その言葉に、はっとした。
そっか、そうだったんだ…
「…ねぇ、彩葉」
「ん~?なぁに、芦花」
私ね_________
読んでくださり、ありがとうございました。
本編は以上で完結とさせていただきます。
お気に入りしてくださった方々、誠にありがとうございました。
少し良いなと思っていただけましたら、評価・感想をくださると幸いです。
外伝と蛇足として残り2話、それぞれ4/23、4/25が予約投稿されます。最終話までと同様にAM05:00に投稿いたします。今まで同様、朝に飲む一杯として、楽しんでくだされば幸いです。
改めて、短く拙い文章の作品ではあったと思いますが、最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
この作品が誰かにとって、朝起きて飲む、一杯のレモンティーであったのなら、嬉しい事この上ありません。
※注意※
あくまで個人の妄想の範疇、二次創作に過ぎません。他の方に向け、この作品を用いて迷惑がかかるような行為はお控えください。
(例・この作品がそういっているから、その考え方は間違いだ。と指摘するなど)
もし、この話を参考に創りたいという方などがいらっしゃいましたら、ご連絡等は不要ですのでご自由にご創作下さい。可能でしたら、出典元として、このSSの名前を記載して頂けると幸いです。
・以下は蛇足になります。
①この二次小説を作成するに至った経緯
②コンセプト
③主人公:綾紬椰花の設定(※約4000字ほど)
以上の3点について、一部書きました。
本編の補足という意味合いが強いものです。
そこそこ長いですので、読み飛ばしていただいて構いません。気になる方のみお読みください。
①経緯
いろはと似たような生活をし、体調不良を患ったことあります。自身は親が助けてくれましたが、彩葉は1人で頑張っていました。そのため、酒寄紅葉の親としての対応に納得がいかず、誰かもう一人くらい支えて上げれる、まともな大人がいてあげても良いのになと思ったのがきっかけです。
※紅葉の教育方針等を完全に否定するわけではありません。子を想う気持ちがある事はわかります。作中では、椰花にとって、その方法は受け入れ難いものとして書きました。
芦花の誕生日イラストをみて、芦花の気持ちに寄り添ってあげれる人、応援してあげれる誰かがいてもいいなと思った次第です。
②コンセプト
『結果は変わらない』が、過程をもう少し幸せにする。
原作の登場人物をサポートする脇役によって、少しだけ変わる過程。
彩葉が少し健康でいられる事。
芦花の想いが少し幸せになる事。
③主人公について
[※オリジナル設定が含まれます、全てフィクションです。正確な情報についてはご自身でよくお調べください]
・綾紬 椰花について
本作の主人公、芦花の姉。GCF社CEO兼、投資家。
「お祭り騒ぎ」の花言葉を持つ、カリフラワーこと花椰菜から名前を頂きました。
また、名前としては、真っ直ぐ咲く花。そして、お祭りのように楽しいことを起こして欲しい。という願いを込めました。
『ツクヨミがない』世界線の前世の記憶がある。かぐや、ヤチヨの事を聞いた事もない。
転生というより、記憶の引き継ぎが起きたという方が現象としては正しい。良くも悪くも適合出来てしまった。
前世の性別は憶えていないが、自分を愛し、支え、尊敬していた父親と配偶者に関してはよく覚えていた。余裕がない時は前世の父の口調がでる。前世で家族想いであった記憶も相まって、今生でも家族を大切にしている。
とても大切な配偶者がいたことも憶えているが、自身の性別同様、大切であったこと、父親と同様に沢山愛してくれた事しか憶えていない。
配偶者に関しては、顔どころか姿すら思い出せない。性別も不明。けれど、確かに居たこと。確かに、愛してくれた事は鮮明に憶えている。しかし、この記憶が椰花の今生の恋愛感情を全て消してしまった。男女どちらに告白されても、配偶者の事を思い出して、浮気したくないな~と断っている。
恋愛について悩む時期もあったが、仕事の忙しさに心折れた時、配偶者が支えてくれた愛情や想いを胸に乗り越えられた。暖かいこの想いがあればそれで十分だ。と恋愛への未練は気づかぬ内に消えていた。
性別等の記憶が欠落してるのに反して、知識の欠落は非常に少ない。秀才と認知されていたのはこのお陰、しかし、上澄の名門に行く程の学力や才能はない。
仮想通貨が跳ね上がったなどの記憶を頼りに、小さい頃から投資についてこっそりと猛勉強し、大富豪となった。お金だけ急に増えたが、今生の生活と前世の記憶のおかげで堕落せずに過ごすことができている。
こうして、前世という経験値を糧に起業、投資も継続して行なっている。
一話や三話で彩葉に送っていた野菜は自社の商品で、本来はレストランやホテルなどでペーストなどに加工してもらう目的の野菜、美品ではない代りに値段が低い。が、味や栄養は確か。それっぽい建前で社員割引されたもの買って渡していた。二話で実家に持ってきてたのは美品タイプ。
信念の一つに、無償の飢えない食事は愛である。というものがある。芦花や両親に美味しくていいものを食べさせてあげたい、この思いから農業に携わる様になった。
芦花これ食えばもっと綺麗に、元気になれっから!
・芦花に対して
大切な妹、好きなもの何でも買って甘やかしてしまいそうになるが、それで人は育たないので、我慢していた。どのくらい愛しているかというと『赤の他人<仕事<壁<プライドや財産<周囲の守りたいもの(彩葉や真実たち)<絶対に超えられない壁<家族<命<自分の思い<芦花』くらいのイメージ。あくまで姉妹愛や家族愛。決して恋愛感情はない。
芦花が抱える彩葉への想いは、結果的にいい方向に転んでいきますように。と願っている。
私は芦花が最推し!
・いろはに対して
守るべき子供の一人。芦花にとって大切みたいだし、それなりに目を掛けている。努力が報われて欲しいなといつも思っている。最高のロマンを見せてくれた、とても良い子。とても応援している。
余りに酷い生活をしていると聞いたときは無理矢理にでも止める気ではあった。前世と今生で経験した挫折と同じ思いをして欲しくないと願っている。
よく頑張ったね…けど、無理はしないでね!
・かぐやに対して
つきんちゅか、私みたいなの(転生者)いるし、いてもおかしくないか。と納得している。関係値が少ないので、正味そこまで興味がない。芦花と仲いい守るべき可愛い妹分が一人増えたなくらいしか思っていない。
おかえり!美味しい野菜また送るね!
・真実に対して
良く知る芦花の幼馴染の子、守る対象の一人。双子出産したと聞いたときは色々贈った。彼女が投稿したご飯系の動画はよく見ている。
子育て頑張れ!
・ブラックオニキスたちについて
部下がスポンサーになりたいとゴネたので、許可した。会社の成績が少しだけよくなった。昔から、KASSENで何度かあたり、ボコボコにされているため、あまり好ましい印象はなかったりする。かなり赤の他人。未だに帝が彩葉の兄であることすら知らない。
頼むから二度とフルパでマッチングするな
・酒寄紅葉について
出会ったら恐らく罵倒しながら手をだす。彩葉以外の周りにそう伝えてある。椰花の地雷を相当数踏み抜いている。絶対に一緒に仕事をしたくないと思っている。軽蔑すべき大人の一人だと思っている。
こんの『規制音』!!!『規制音』!!!
・前世について その2
あくまで椰花本人が、これでいいと思ったから、今の人格や感性がある。前世の記憶があることを悪いこととは思っていないし、自分が今生に生まれた『綾紬 椰花』確固たるものであると思っている。
彼女にとって、前世の想いも今を彩る一部に過ぎない。
大切な想いと共に今生も真っ直ぐ生きるよ
・容姿について
身長は169cm、体重は平均より重い。そこそこ筋肉質だが、程よく肉がついている。髪の毛は伸ばすと鳩尾位まで。胸は平均より大きめ。作業着を着ている時はポニテ、オフ時の髪型は崩壊スターレイル のカフカみたいな髪型。(名称を調べても出てこなかった)
顔、芦花に似ているが、芦花よりちょっとタレ目が強めで、少し糸目気味。口癖の「や!」を言うときはかなり糸目。
イメージとしては、先程書いた様に、顔はカフカを意識している部分がある。基本的に芦花の顔、目はカフカのタレ目に近い。という感じ。
また、ヒールや厚底系は苦手で基本履かない。
ん?姉妹でモデルにならないか?絶対ヤダ。私が美しいことはわかるけどな〜(※芦花にどうしてもと言われたらやる)
・好きなもの
芦花、家族、妹分たち、友人たち、ツクヨミ、ブロッコリー、茄子の天ぷら、レモンティー、ゲーム、創作活動、etc…
他にも、好きなものはいっぱいあるよ〜
・KASSENについて
プレイの幅が広くて、細かい部分にも手が込んでてベストフェイバリットゲーム。真面目なプレイも出来るが、ロマンがない。と、変なプレイをするのが好き。結局ランカーになったことはない。けど、それなりにはうまいし、オタ公に認知される程度には投擲師界隈で有名。
卒業ライブで用いたグリッチについては、特殊な演出上起きたバグとして公表された。報告中だった事もあり、裏では何故放置していたと、責任のなすり合いとデバックデスマーチの末、翌日には修正された。議論の結果、重大な警告という形でBANは免れた。
しかし、卒業ライブ時のプレイングは本当に人の心がなく、浪漫のカケラもない合理的すぎて汚いプレイが、演出とはいえ外道プレイヤーすぎると炎上した。そのプレイの被害者側ブラックオニキスとまみまみの両ファンから干された。事情が事情なだけに、オニキスとまみ側からフォローをし辛い事もあって、彩葉にはこの件を伝えない様、関係者に頼んだ。
熱りが冷めるまでプレイするのをしばらく辞めた。
ROKAのファンは稀に登場していたROKAの実の姉という事もあり、炎上に加勢にする人は少なかった。加勢した事がバレたファンは永BANされた。
反省も後悔もしていない。やるべきこと、出来ることをしただけ
・職業について
農作物のブランド化が主軸だった。ほぼコンサルみたいな事をしていた。いろんな人と知り合って、知り合い同士を合わせてたりしたら、いつの間にか事業が肥大化していた。
前世という圧倒的経験値により、そこそこ肥大化した事業を回せてしまったのが運の尽き、指数関数的に忙しくなってしまった。会社の人員もっと増やして、会社が完全に軌道に乗ったら、隠居して創作活動とゲーム、ジムに行くなどの時間に当てるつもりである。
農家さんと土いじりしてるはずだったのにな、と思いながら、書類仕事をしている。
因みに会社では大体いつもの作業服でいる。
元より私の正装はこっち!
・年齢について(4/22 07:30改定分)
卒業ライブ時点では24歳、第七話時点では29歳、かぐやのボディー味覚機能完成時においては31歳
まだまだ、お姉さんは綺麗なのさ!
・ツクヨミについて
昔は週8のペースでログインしていたが、本編のあたりでは仕事の多忙さにより週1、2回程度しかログインしていない。
ヤチヨをはじめとした人気ライバーについての知識はかなり乏しい。また、音楽の好みが少しズレており、流行りの曲にもかなり疎い。恋や人寂しさに対する欲求も人と異なるため為、ライブなどに興味がほとんど無い。
かぐやいろP&ヤチヨのライブの日は、ツクヨミに居たが、人が少ししかいない好みのエリアで絵を描いていた。月人が起こしたエラーで、描いていた絵のデータは吹っ飛んだ。流石にちょっと落ち込んだ。
それはそれとして、ツクヨミの事は大好きである。
ほんと、最高の浪漫だよ