☆1キャスターの俺、現代ダンジョン出現当日、F級ダンジョン60個を周回特化自爆スキルで焼き払ってたら低レア最強パーティが育っていた〜アーラ◯ュ系周回スキルで人類全員を育成し尽くします〜   作:ちんこ良い肉

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魔神胎動

 

 国家が育成方針を変えるよりも、民間人が流行へ飛びつく方が速い。

 

 Aランクダンジョン攻略配信の翌朝、台湾の動画投稿サイトには既に数千本の解説動画が上がっていた。

 

『【楽園解放】対応スキル最強ランキング!』

『☆0大伴円型クリティカルビルドを再現してみた』

『日本式低レア育成、本当に高レアへ勝てるのか?』

『【十二試練】は時間停止なのか、攻撃停止なのか』

『火賀灯真、配信中に自分を切らせて大炎上』

 

 サムネイルでは、灯真の顔が赤い矢印と炎に囲まれている。

 

 ゲーム攻略、配信、企業競争の動きが速い台湾では、政府の正式見解より先に企業クランと配信者が動き、ある大手クランは所属する低レア探索者全員へ再面談を命じた。別の企業は固有スキル解析を専門とする子会社を設立し、大学ではゲーム理論、行動経済学、魔術現象学を組み合わせた新しい研究班が作られた。

 

 その一方で、企業間競争は急速に過熱した。

 

「昨日まで採掘担当だった私を、急に戦闘訓練へ?」

 

 ☆1プリーストの女性が、人事担当者へ訊いた。

 

「あなたのスキル説明を再評価した結果、特定条件下で価値がある可能性が出ました」

 

「昨日は役立たずと言われました」

 

「状況が変わったのです」

 

「火賀灯真が配信したから?」

 

 人事担当者は答えなかった。

 

 だが、答えないことが答えだった。

 

 再評価された人間が、すべて幸福になったわけではない。有望な低レアを違約金で縛る企業、能力情報を偽造して基金を騙す組織、第二の大伴円を作ろうとして探索者を危険な装備実験へ投入する研究機関まで現れた。

 

 guide-GPTは灯真の資金が直接流れる先を選別できても、彼の思想を借りて世界中で行われる搾取までは止められなかった。

 

 灯真本人は、台湾企業の採用方針を変えようとしたわけではない。ただ一人の☆0を育て、一人の☆2を支援核にし、その結果を世界へ見せただけだ。

 

 それだけで、何万人もの評価表が書き換えられていた。

 

     ◇

 

 インドでは、桁が違った。

 

 政府はAランク配信から三日後、全国規模の覚醒者再登録計画を発表した。対象は☆0から☆3であり、過去に非戦闘員、低適性、用途不明と判断された者も含まれる。

 

 登録予定人数は、一千万人を超えていた。

 

「低レアをすべて育てるつもりですか」

 

 記者会見で質問が飛ぶ。

 

 担当大臣は首を振った。

 

「全員を戦闘員にするのではありません。全員を正しく評価するのです」

 

「違いは?」

 

「人口が多ければ、外れも多い。しかし、例外も多い」

 

 会見場のスクリーンに、一人の少年が映し出された。

 

 十六歳。

 

 レアリティ☆1。

 

 戦闘能力は、ほとんどない。

 

 固有スキルは【一粒万倍】。

 

 これまでは、穀物一粒を一日かけて二粒へ増やすだけの、使い道のない能力と思われていた。だが再解析の結果、増加対象は穀物ではなく、一定条件を満たした植物種子全般であり、スキルレベルの上昇によって増加倍率と対象範囲が拡張される可能性が判明した。

 

 戦闘では役に立たない。

 

 だが、農業なら話が変わる。

 

「火賀灯真は戦闘能力だけを見ていません」

 

 担当大臣は言った。

 

「我々も同じです。人口の中に埋まっている、国家の未来を変える例外を探します」

 

 少年の故郷では、その日、村中の大人が彼の家へ集まった。

 

 昨日まで、何の役にも立たない能力だと笑われていた。今日からは、農業省と大学研究機関が共同で保護する国家級人材候補だった。

 

「僕は、戦わなくていいんですか」

 

 少年が政府職員へ訊いた。

 

「戦う必要はない」

 

「でも探索者は、魔物を倒すものだと」

 

「それを決めたのは、世界が変わる前の我々だ」

 

 政府職員は、火賀灯真の攻略WIKIを印刷した資料を見せた。

 

 そこには、簡潔な一文があった。

 

《生産能力を持つキャラクターへ、無理に剣を持たせる必要はない。戦闘以外の役割も育成である》

 

 少年は何度も、その一文を読んだ。

 

 日本にいる見知らぬ男が、彼を救おうとして書いた言葉ではない。ゲームの攻略論として、当然のことを書いただけだ。

 

 それでも、少年の人生は変わった。

 

     ◇

 

 ロシアは、別の道を選んだ。

 

 高レアリティ探索者を軍へ集め、国家管理を強める。☆4以上には階級、住居、報酬、家族保護が与えられた一方で、用途不明の低レア能力は後回しにされた。

 

 国家が必要としているのは、すぐに使える力だった。

 

 長期育成、特殊装備、他者との組み合わせ、本人の適性に合わせた新しい役割。そのようなものへ時間をかける余裕はないと判断されたのだ。

 

「日本式は、平時の贅沢だ」

 

 軍関係者は言った。

 

「我々に必要なのは、今撃てる砲だ」

 

 結果として、高レア部隊は急速に強化された。だが同時に、軍から不要とされた低レア探索者が、地下クランと外国企業へ流れ始める。

 

 ある☆1アーチャーは、矢を射るたびに標的へ微弱な光を付着させるだけの能力を持っていた。軍は照明用と評価したが、国外の研究クランは、その光が他者の攻撃へ追尾補正を与えることに気づいた。

 

 男は国境を越えた。

 

 ロシア国内では、火賀灯真の攻略WIKIを翻訳した海賊版が、軍公式資料より広く読まれるようになった。

 

 政府は削除を命じた。これが人材流出の原因だからだ

 

 だが削除すれば、現場の死亡率が上がった。

 

 禁止するには有用すぎる。

 

 認めるには、日本人一人へ依存しすぎている。

 

 その矛盾を解決できないまま、特殊スキル持ちは少しずつ国外へ流出した。

 

     ◇

 

 湾岸諸国は、金で解決しようとした。

 

 魔石電力の普及は、石油の価値をすぐにゼロへするものではない。だが、数十年先の国家構造を揺らすには十分だった。

 

 ある王国は、火賀灯真へ正式な招待状を送った。

 

 専用研究都市。

 

 王族待遇。

 

 無制限の活動資金。

 

 高位ダンジョン攻略権。

 

 魔石報酬。

 

 希望するなら、国籍と土地も与える。

 

 国家から個人へ提示する条件としては異常だったが、灯真から返ってきた回答も別の意味で異常だった。

 

==================

【火賀灯真からの回答】

 

資金については魅力的ですが現在調達の目処が立ってます

 

代わりに、以下の条件を希望します。

 

一、国内の☆0~☆3固有スキル保有者について、本人同意のある範囲で能力情報を閲覧させること。

二、未攻略ダンジョンの一部について、初回報酬を折半すること。

三、発見した有望人材について、本人が希望した場合はエリュシオンへの一時参加を認めること。

四、帰還の紙片、識別紙片、種火を、王族および軍上層部ではなく、一般探索者、警察、消防、医療組織へ優先配布すること。

==================

 

 王宮の会議室で、担当者たちは顔を見合わせた。

 

「金はいらないと?」

 

「正確には、金より人材を見せろ、と」

 

「我が国の覚醒者情報を要求しているのか」

 

「本人同意を条件にしています」

 

「なぜ☆4以上ではない」

 

 誰もすぐには答えられなかった。

 

 彼らはまだ、理解していなかった。

 

 火賀灯真にとって、完成された高レアは強い。だが、未知ではない。

 

 彼が欲しがるのは、誰にも価値を理解されていない能力だった。

 

 油田より、変な☆1。

 

 金塊より、用途不明の固有スキル。

 

 それが、灰の魔神と呼ばれ始めた男の外交条件だった。

 

     ◇

 

 国際政治や国家戦略とは無縁の場所でも、世界は変わっていた。

 

 東アフリカの小さな診療所。

 

 建物の壁には亀裂があり、発電機は半日に一度止まる。医薬品は不足し、血液製剤を隣国から運ぶだけでも、劣化と輸送費が問題になっていた。

 

 その日、診療所へ一台の車が到着した。

 

 運び込まれたのは、大きさだけなら普通の水筒だった。

 

 日本から国際医療機関を経由して送られた、永久水筒。

 

 内部には、低温を維持したままの血液製剤が数千人分収められていた。

 

 診療所には、灯真が提供した低級魔石を用いる小型独立電源も設置され、人工呼吸器、冷蔵庫、手術灯、通信端末が、発電機の停止に左右されず動き続けている。

 

 その日の夜、鉱山事故で運び込まれた少年へ輸血が行われた。

 

 大量出血。

 

 従来なら、助からなかった可能性が高い。

 

 だが血液はあった。劣化していなかった。必要な型は識別紙片で確認でき、照明も人工呼吸器も止まらなかった。

 

 少年の母親は、朝まで診療所の外で祈っていた。

 

 医師が「助かります」と告げた時、膝から崩れ落ちた。

 

「この道具は、誰が作ったんですか」

 

 母親が訊いた。

 

「日本の探索者が見つけて、使い方を教え、世界へ流したものだそうです」

 

「その人は、医者ですか」

 

「違います」

 

「偉い政治家?」

 

「それも違うと思います」

 

 医師は少し迷った。

 

 火賀灯真について知っていることは、世界配信で自分の身体を弾丸にしていたことと、紙切れや水筒や種火や魔石を大量に配っていることくらいだった。

 

「変わった人です」

 

 結局、そう答えた。

 

 母親は、顔も知らない男へ何度も礼を言った。

 

     ◇

 

 種火が救ったのは、探索者だけではなかった。

 

 南米のある地方都市では、覚醒犯罪者の集団が警察署を襲撃した。犯人たちの平均レベルは十五であり、ダンジョン出現直後であれば、現地警察には止める手段がなかった。銃弾が通じる保証はなく、低レベルの警察官が接近すれば、逆に武器と人質を奪われて終わっていただろう。

 

 だが、その都市の警察と消防には、一か月前、日本から国際治安支援枠を通じて種火が届いていた。火賀灯真が収集し、軍上層部だけではなく、実際に市民と接する治安・救助組織へ優先配布するよう指定したものだった。

 

 警察官の平均レベルは三から十八へ上がり、消防救助隊にも、崩落や火炎へ耐えられる範囲まで種火が与えられていた。

 

 銃撃戦にはならなかった。

 

 盾を構えた警察官が正面から覚醒能力を受け止め、別班が建物へ突入し、消防隊が壁を破って人質を救出した。

 

 死者は出なかった。

 

「日本人の探索者が、なぜ我々へ種火を?」

 

 事件後、若い警察官が上官へ訊いた。

 

「本人の説明では、犯罪者だけ育って警察が弱いままだと、社会全体の育成効率が落ちるそうだ」

 

「意味が分かりません」

 

「私も分からない」

 

 上官は、自分のレベルが表示された身分証端末を見た。

 

「だが、昨日まで我々は、覚醒者が暴れたら軍が来るまで祈るしかなかった。今日は自分たちで市民を守れた。それだけは分かる」

 

 火賀灯真は、その街の名前すら知らなかった。

 

 それでも彼が配った種火によって、十七人の人質が生きて家へ帰った。

 

     ◇

 

 世界中では、灯真が配った種火によって覚醒犯罪者へ対抗できるようになった警察官が市民を守り、炎と崩落へ耐えられる身体を得た消防隊員が瓦礫の下から家族を救い出していた。魔石電源は停電した地方病院で人工呼吸器を動かし続け、育成基金は装備を買えなかった☆0へ初めてまともな盾を与え、生産職には魔物素材を加工する工房と、戦場へ出ずに生きていける仕事を作った。

 

 帰還の紙片を握った負傷者は迷宮から診療所へ戻り、医師や警察官は識別紙片によって薬と毒と呪物を見分け、永久水筒を積んだ車両が血液、薬液、水、液体肥料を劣化させずに運んでいく。魔石も種火も、世界が発見しただけで正しく使えるようになったわけではなく、火賀灯真が集め、試し、失敗例ごと公開し、社会へばら撒いたことで、ようやく人間の生活を支える資源になったのだ。

 

 彼は武器を配っただけではない。

 

 戦える身体と、生きて帰る道具と、戦わなくても生きていける仕事を配った。

 

 本人は、人類を救うためとは言わなかった。

 

 探索者が死ねば育成効率が落ち、低レアが使い潰されれば将来の特殊能力を失い、生産職が貧困で消えれば装備の供給が止まる。警察と消防が弱ければ、育てた人間が犯罪と災害で失われ、国家が崩壊すれば、ダンジョン攻略の基盤そのものが壊れる。

 

 だから整備した。

 

 ただ、それだけだった。

 

 それでも結果として、世界中で人が生き延び、仕事を得て、次の日を迎えていた。

 

     ◇

 

 国際連合では、火賀灯真とエリュシオンを国際管理下へ置く案が提出された。

 

 魔石非拡散。

 

 高位アーティファクトの共有。

 

 危険スキルの登録。

 

 迷宮間転移の国境管理。

 

 蘇生技術の国際原則。

 

 どれも必要な議題だった。

 

 そして、どれ一つとしてまとまらなかった。

 

 欧州は国際監査を支持し、日本は主権と灯真本人の自由を理由に拒否した。アメリカは共同管理を唱えつつ、日本との二国間協議を優先し、中国は日本による資源独占を非難したが、総書記周辺だけは強硬な決議を避けるよう動いた。新興国は、先進国だけで灯真の成果を独占するなと反発した。

 

 会議の間にも、灯真は別のダンジョンを攻略していた。

 

 国際法が一文まとまるより早く、魔石が一個増える。条約案が翻訳されるより早く、新しいアーティファクトの使い道がWIKIへ追記される。

 

 世界は、ルールを作る速度で負けていた。

 

     ◇

 

 そして、そのすべての反応は、最終的に一台の改造スマートフォンへ集まった。

 

 Aランクダンジョン攻略配信から五日後。

 

 エリュシオンの拠点で、俺は受信箱を開いていた。

 

==================

【guide-GPT】

 

Aランク攻略配信後、国家、国際機関、企業、研究機関、宗教団体、個人から合計四万八千九百十二件の連絡を受信しました。

 

分類結果:

 

攻略依頼:31%

技術協力要請:24%

人材鑑定依頼:17%

移住・国籍取得勧誘:8%

抗議および規制要請:7%

崇拝・宗教認定:5%

婚姻・養子・家族関係の提案:3%

殺害予告:3%

その他:2%

==================

 

 俺は少し考えた。

 

「人材鑑定依頼だけ表示してください」

 

 向かいで菓子を食べていた真由が、ゆっくり顔を上げた。

 

「他の八十三パーセントは?」

 

「制度交渉は鈴木さんとguide-GPTへ回してください。俺が直接出るより、必要仕様だけ伝えた方が早いです」

 

「またあの人の胃を破壊するのね」

 

「魔石で治せます」

 

「そういう問題じゃないのよ」

 

 guide-GPTが表示を切り替える。

 

==================

【人材鑑定依頼・注目候補】

 

インド:☆1生産職【一粒万倍】

英国:☆1アサシン【観客不在】

アメリカ:☆2アーチャー【最後の一発】

ポーランド:☆0プリースト【死者優先】

ブラジル:☆3ファイター【攻撃無効】

サウジアラビア:☆1キャスター【砂上楼閣】

==================

 

 思わず身を乗り出した。

 

「面白そうですね」

 

「国連であなたの国際管理について議論してるらしいわよ」

 

「【攻撃無効】は説明文がありますか」

 

「聞いてる?」

 

「自分か味方の攻撃を、宣言した属性、所蔵のものに一切の例外なく通らなくするスキルですね」

 

 真由が大きく息を吐いた。

 

 そこへ、guide-GPTが別の通知を重ねる。

 

==================

【育成環境整備基金・追加承認要請】

 

今月の支出予定額が二千七百三十一億円を超過しました。

 

主な増加要因:

 

・各国治安維持組織への種火追加配布

・低所得探索者向け装備補助

・魔石独立電源設備の増設

・負傷探索者の高位治療費

・生産職用工房の建設支援

・攻略WIKI未対応言語の追加翻訳

 

追加資金が必要です。

==================

 

「保有しているB級魔石三個分の利用権を、日米欧の共同入札枠へ回してください」

 

 俺が答えると、真由の手から菓子が止まった。

 

「ちょっと待って」

 

「何ですか」

 

「二千七百億円を、コンビニでお菓子買うみたいに処理しないでちょうだい」

 

「初期装備不足で有望人材が死ぬ方が高くつきます」

 

「その魔石三個があれば、治せる人も、動かせる病院もあるのよ」

 

「分かっています」

 

 だからこそ、迷う価値はある。

 

 高位魔石を直接使えば、その場で救える人間は多い。だが、装備、治療、生産施設、翻訳、治安支援へ資金として流せば、育った人間と整備された組織が、その後も継続して別の誰かを救う。

 

「今ここで育成と供給の基盤を作った方が、五年後に救える人数は増えます」

 

 真由はしばらく俺を見たあと、諦めたように菓子を口へ入れた。

 

「金額の感覚だけじゃなくて、人命の計算方法までおかしいのよ」

 

「長期育成としては普通です」

 

「普通じゃないわ」

 

 その横で、円が依頼一覧を覗き込む。

 

「大将、殺害予告が三パーセントもあるんすけど」

 

「千四百件程度ですね」

 

「程度じゃねえっすよ」

 

「身代わりと転移経路は増やしています。guide-GPT、実行可能性のあるものだけ鈴木さんへ転送してください」

 

==================

【guide-GPT】

 

既に転送済みです。

 

補足:鈴木碧氏より、火賀灯真本人も危機意識を持つよう強い要請が届いています。

==================

 

「持っていますよ」

 

 俺は答えた。

 

「だから有望人材の確保を急ぎます。俺を殺したがる組織が増えているなら、こちらの戦力と代替要員も育てておくべきでしょう」

 

 真由はしばらく黙ったあと、額へ手を当てた。

 

「危機意識の向きが、やっぱりおかしいのよね……」

 

 改造スマートフォンの画面には、世界中から届いた固有スキルの一覧が並んでいる。

 

 国家からの抗議、国際管理案、巨額の報酬、宗教団体による神格認定、殺害予告。俺にとって重要なのは、そのどれでもない。

 

 重要なのは、まだ誰にも価値を理解されていない☆0や、条件が厳しすぎて使えないと判断された☆1、単独では何の役にも立たない☆2、そして金がないというだけで装備も検証機会も与えられず、戦えないことを理由に能力そのものまで無価値とされた人間だった。

 

 世界は俺を、救済者、災害、戦略資産、異常者、灰の魔神と、好き勝手に呼び始めている。

 

 だが、俺が見ていたのは、そのどれでもない。

 

 世界中から届いた、育成候補一覧だった。

 

 世界配信をした甲斐があった。

5話くらい後のVS嫉妬の魔王戦でシリアス1話だけ入れるのは

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