スカイリムをオリキャラで遊ぶ 作:Revak
「おい、そこの囚人!起きろ!」
「んあ」
女は目覚めた。
「え、どこここ」
女が目覚めた場所は男が寝ていた場所とはまるで違う場所だった。
自分はベッドで寝たはずなのになぜか馬車の上で目覚めている。
それだけにあらず寝間着ではなくぼろい布を着ている。
そして次の違和感は声だ。
何故か可憐な女の声がした。
女の性自認は男である。これはLGBTだとかそうではなく現実として男だったのだ。
「とっとと起きろこの愚図!」
「あ、え、はい」
女は言われるがまま馬車から降りる。
ばるんと胸が揺れた。
「呼ばれた囚人から並ぶように!」
女が周囲を見ると其処は砦の内部だ。
塔が二つ立っており家も三つ四つほどある。
(え、なに、どゆこと、視線高くね?胸重いんだが)
女は訳が分からないと混乱する。
何が起こっているのか。寝て起きたらまさかのふぁたんじーだ。
周囲を見ればほかには武装した軍人らしき者たちが居る。
茶色いローマ兵のような鎧を纏った者たちと青い鎧を纏った者たちの二種類いる。
しかも格好は古めかしく更に腰に剣を下げている。銃の類は見受けられない。青い方は武器は一切持っていない。
己の手を見れば紐で縛られている。下を向いたら胸のせいで足元が見れなくて興奮した。
「お、おれは反乱軍じゃない。辞めてくれ!」
混乱していると同じく拘束されているボロを纏った男が逃げ出した。
「射手!」
女軍人がそう叫ぶと逃げ出した男、ロキールに向かって軍人の一人が矢を放った。
背中に当たり、ロキールを絶命させた。
「え、死んだ?」
女は目の前で人が死んだという事実が分からず混乱する。
そうしているとついに女が呼ばれる事となる。
「お前、名前は?」
「ジェーン・ドウです」
思いっきり女、ジェーンは偽名を使った。
「どこから来たんだ?」
「東の果てです」
取りあえず適当に答える。
「東……モロウィンドウから来たのか?ダークエルフじゃないのに珍しいな」
「はぁ」
「はぁって、まぁいい。あそこに並べ」
ジェーンは言われるがまま列に並ぶ。
取りあえずよくわからないので隣に並んだ女に話しかける。
(今の自分背高いな)
ジェーンは隣になった金髪碧眼の同じくぼろをまとった女に話しかける。
「なぁ、今から何が起こるんだ?」
その問いかけに女は信じられないものを見る目をした。
「あんた何も知らないの?私たちは帝国にとらわれ、今から処刑されるのよ」
「え、処刑?マジで?」
「マジの大マジよ」
「えぇ……なんで?」
「ストームクロークと間違われてね」
「ストームクローク……あぁ、ウルフリック西尾の」
「西尾?」
ジェーンはここにきてようやく思い出した。
(これスカイリムの親の顔より見た(見てない)オープニングやんけ!!!)
そう。ジェーンはゲームの世界にやってきたのだ。
スカイリム、正式名称The Elder Scrolls V: Skyrimの事。
スチームやPS3で発売されのちにPS4やswitchにも移植されたゲーム。
オープンワールドRPGで主人公は人間でありながら竜の魂を持つという特異な出自の存在だ。
「(ん-、にしては俺はなんだ?)
自分という存在はいなかったとジェーンは考える。
だが考えても仕方がないと思っていると隣に立っていた女が呼ばれ斬首台に立たされる。
そして処刑される寸前ドラゴンがやって来た。
形としてはワイバーンが近いだろう。
皮膜のついた翼を持つ前腕を持つ竜。全身は真っ黒な鱗に覆われており目は赤い。
頭部には四つの角がある。
その竜ーーアルドゥインは叫んだ。
「■■■■■!」
アルドゥイン専用のシャウト、ドラゴンストームコールである。
空から燃える石、小さい隕石が降ってくる。
その叫びに当てられ死刑執行人は倒れた。
「おい、そこのノルド!こんなチャンスいくら神でもそう何度もくれないぞ!」
そうしていると処刑される寸前のノルドの女にレイロフが叫ぶ。
「こっちだ!」
とレイロフと女ーーレイアが逃げ出した。
これ幸いとジェーンも走って逃げ出した。
(この縄邪魔だな……解くか)
「ふん!」
ジェーンは腕に力を込めて左右に引っ張る。それだけで縄が耐えきれず破れた。
こりゃいいと走って逃げる。
助走をつけてジャンプし城壁の上へと跳んだ。
そのまま石の壁の上を走って更に下に降り、ヘルゲン砦から走って脱出を果たした。
■
ヘルゲン砦から北に進んだところにその鉱山はある。
エンバーシャード鉱山と言い鉄鉱石が取れる鉱山だ。
今は山賊の支配下にあり、スカイリムが内乱で治安が悪化しているというのがよくわかる。
ジェーンはその鉱山前に着地した。
(胸いてぇ!)
ジェーンはブラなどもつけずぼろい布一つ纏っただけで走って来たのでおっぱいをばるんばるん揺らしながら走ってきた。
百センチ超えおっぱいはそれだけで滅茶苦茶揺れる。
「お、女か?」
鉱山の入り口前に立っているオークがジェーンを見て疑問を抱きながら剣を抜いた。
この世界のオークは緑色の肌に口に牙がついていて耳が少し尖っている種族だ。
元は高潔な種族だったがオークを作ったエイドラーー端的に言うと善神がデイドラーー端的に言うと邪神ーーに食われ糞となって出てきたことで種族自体が呪われ醜い今の姿になったという。
「お、ちょうどいいところに。なぁ、俺は美人か?」
ジェーンは笑顔でオークに問いかけた。
鏡なんて言う物は持っていないし湖の反射で顔を見るなんてことも出来ないので今のジェーンは自分の容姿を確認する方法がない。
身長がハイエルフ以上に高い事と胸がでかくて腰が細くてケツがでかいことしかジェーンは把握できていない。
これで体はエロイが顔は微妙とか言われたら傷つく自信がジェーンにはあった。
「あ、あぁ。エロイ美女だが……襲われたくなければ帰れ」
オークは意外にも紳士的にそう言った。
「おお、そうかそうか!ーーじゃあ死ね」
ジェーンはそういうと高速で移動。
オークの鼻先まで移動し素手でオークの胸を貫いた。
そのままオークは絶命した。
腕を引き抜き死体をそこらに捨てる。
「さて、今の自分がどこまでできるかな」
ジェーンはおおよそ今の自分の能力値は把握しているが実際にやってみないとわからないこともあるだろうと思いこの山賊の住処を襲撃に来たのだ。
やりたいことが決まりつつある。
「お邪魔パジャマ~」
ジェーンはドアを開けて鉱山の中に入っていった。
入っていくとトラップがある。地面に紐があり触れると上から石が降ってくるトラップだ。
当然引っかかることなく避ける。原作知識だ。
そうして少し進むと水が流れておりその上に橋が架かっている。
右手側に山賊が二名いる。両方ノルドだ。
ノルドとはこのスカイリム地方を故郷とする種族だ。
生まれつきガタイが良く戦士向けの種族で金髪碧眼。冷気に対し高い耐性を持つ。
種族能力としてバトルクライを持ち低レベルの相手を恐怖状態にし逃げ出させることが出来る。
山賊二名はそれぞれ片手剣で斬りかかる。
「煩わしい」
ジェーンはそういうと右手を触手に変える。
触手を振るい一撃で二名を腰から両断し殺した。
そして死体を放置し先に進む。
腕は元に戻しておく。
「英雄気取りが!死にな!」
そうして先に進むと更に山賊がやってくる。
今度は右手を銃の形に構える。
ジェーンは異能を持っている。
ネットで誰にも見せず書いていたオリキャラの能力だ。
自分の肉体を自由自在に操ることが出来るという異能である。
右手の内部に空洞を作り骨の弾丸を形成。肉を破裂させることで火薬の代わりとして骨の弾丸を放つ。
インペリアルの山賊の頭部に命中し頭を破裂させた。
インペリアルは帝都があるシロディール地方に住まう種族だ。
種族として茶髪の者が多い。金策能力が高く金が見つかりそうな場所ならば誰よりも多く持って行くスキルを持つ。
「~♪」
ジェーンは鼻歌を歌いながら先へと進む。
道中出てくる山賊は触手か銃撃で殺していく。
「の、望はなんだ?金ならやる!」
そうして奥に着くと其処には山賊長が居た。
ノルドの鎧に身を包んだノルドの男だ。
「うーん、鏡はある?」
「あ、あるぞ!手鏡しかないが……」
「あ、あるんだ……まぁいいや。君に二つの選択肢を与えよう」
ジェーンのその台詞に山賊長はごくりと唾をのむ。
「この大陸を支配する王の手足となるか、ここで無名の山賊として殺されるか、どっちがいい?」
「あ、あんたの手足になる!だから殺さないでくれ!」
「god。じゃあ、今日から君は俺の部下だ」
そうして山賊長ノルドのザックはジェーンに頭を下げ、支配を受け入れた。