スカイリムをオリキャラで遊ぶ 作:Revak
レイはソリチュードの路地裏に来ていた。
この世界、原作よりも街や土地が広い。具体的には七倍ぐらい広い。
そのためソリチュードも宿が一軒しかない小さい街なんてことはなく大きな街である。
路地裏ですることと言ったら一つしかない。
「~♪」
レイは腹を膨れ上がらせホムンクルスを創造した。
「よし、お前はここで暮らせ。そして情報を俺に送るんだ」
「畏まりました、主様」
作ったホムンクルスの男に適当に服と金を与えレイは立ち去った。
それからレイは各都市を回りつつホムンクルスを配置して回った。
情報入手手段といざという時の為の保険である。
そうして四か月の時が過ぎ、ついにストームクロークと帝国の間に停戦協定が結ばれた。
レイとザックはイーストマーチ、東の地方にあるウィンドヘルムに近い村であるカイネスグローブで暮らしていた。
理由としては単純でここが一番ウィンドヘルムを攻めやすい位置にある村だったからだ。
「そろそろだな」
レイがはちみつ酒を飲みながらそう呟いた。
「というと?」
ザックもはちみつ酒をあおりながら問いかける。
「今、ドラゴンボーンがアルドゥイン討伐の為に旅立った。これは成功するだろう……つまり、動くなら今だ」
よし、とレイは立ち上がった。
「ついて来い。世界を手にするぞ」
ニヤリとレイは笑みを浮かべた。
■
「なんだ、お前は?」
ウィンドヘルム。王の宮殿にて。
玉座に座るのは金髪碧眼のノルドの男、ウルフリック・ストームクロークだ。
四十代程の男であり豪華な服を着ている。
ウルフリックの前に立つのは金髪碧眼のノルドらしい容姿のボロを纏った男だ。
「宣戦布告をする。これより二時間後この都市を手に入れる為に攻め入る」
「……なんだと?」
狂人のたわごとにしか思えないことを男──ホムンクルスは言った。
「攻め入るだと? どこにも軍はないぞ」
イーストマーチとその周辺のホールドはストームクロークの支配下にある。
軍勢が来ようものなら即座に発見し迎撃できる体制が出来ている。
「これから生み出す。用事はそれだけだ」
そういうとホムンクルスの上半身がはじけ飛び死亡した。
「……念のため民の避難を開始しろ。周囲に敵影がないかの確認も」
嫌な予感がする。とウルフリックは戦の準備を始めた。
■
「壮観っすね」
レイとザックはウィッチミストグローブのあたり……ウィンドヘルムから南に進んだ温泉地帯の入り口で軍を作っていた。
その数驚異の五千八百。
ホムンクルスの容姿はわかりやすく形を変えている。
全裸に白い体。顔は目が縦に二つ付いていて歯茎がむき出しになっている。
生殖器はつけていない。
レベル三十の兵隊たちには遺跡や山賊の砦から略奪した装備をつけさせている。
そのうちの約五千六百が百八十センチ程度の個体で残る二百体は五メートルほどの巨体だ。
それらは防具こそつけてないが巨人から奪った棍棒やそこらの木を削って作った棍棒を装備させている。
「よし、進軍開始だ」
そうして進軍が始まる。
前衛は巨人個体、後ろから残る通常個体が歩いて行く。
向かう先はウィンドヘルム。このスカイリムでも最古の都。
「き、来たぞ!」
ウィンドヘルムには一本の橋がある。
橋には登る部分もありそれが二重の門となっている。
その上の部分に多数の衛兵が居た。
「お前はすぐにウィンドヘルム内に行き戦士たちを集結させろ! 我々が数を減らす!」
そう指揮を取るのはウルフリックの右腕ガルマル・ストーンフィストだ。
熊の毛皮を被った男であり両手斧の使い手だ。
「……なんだ、あの化け物共は、デイドラか? オブリビオンからの侵略者か?」
デイドラとは簡単に言うと悪魔のようなものでオブリビオンはそのデイドラやデイドラの王であるデイドラロードが住まう異世界の事だ。
ウィンドヘルムに繋がる橋はそこそこの大きさを持つ為巨人が十体横並びになって進軍しても問題ない。
「弓をつがえろ! ──放て!」
弓矢が放たれる。
進軍していくホムンクルスの軍勢に当たる。的もでかいからだ。
だが大したダメージにはならない。
衛兵たちのレベルは五から十。ホムンクルスのレベルは三十だ。
防具はつけていないしマジカ──魔力やMPの事──がない代わりHPが高いからだ。
更にはわずかとはいえ再生能力がある。と言っても欠損を治すような再生は出来ないが。
何度も矢を放ち命中するも倒すには至らない。
「だ、駄目だ! 撤退しろ!」
ガルマルはそう叫び逃げ出した。
進軍してきたホムンクルスの巨人がこん棒を振るいアーチ状になっている門の一部を破壊し先へと進んでいった。
更に進み門を棍棒で破壊。人型ホムンクルスたちが進軍していく。
巨人型は大きくて門を破壊しても通り難いのでしゃがんだりして通る。
入ってすぐに待ち構えてたストームクロークの戦士たちと戦闘になる。
戦士たちも懸命に戦う。
戦闘技術は正直ホムンクルスたちには無い。
だが基礎スペックが違う。
盾で防御しようとその上から骨を折るパワーを持って剣や素手で攻撃してくるし、ホムンクルスたちはダメージを受けても恐怖する事無く襲い掛かる。
更には数も問題だ。
このウィンドヘルムの兵士の数は約三千と数の上でも負けているしレベルでも負けている。
つまりウィンドヘルム側に勝てる道理はないという訳だ。
「~♪」
その戦場を奥からレイは優雅に歩く。
レイは書いていた小説のキャラの能力を持っている。その能力に指揮官としての能力を持つ。
この能力は二つの能力を持ち指揮下の対象の能力値強化、あるいは指揮能力だ。
強化能力を取っていない代わりに指揮能力を持っている。
このタムリエル大陸程度なら配下と常に意思疎通を可能にし配下を文字通り手足のように操作する事が可能となる。
それを使いホムンクルス兵を優雅に指揮し攻め立てる。
そうして奥へ奥へと進んでいくとついに王の宮殿前に辿り着く。
前に居る兵士は殺さず捕縛にしておいて、レイは宮殿内に入る。
入ってすぐは広間で長いテーブルが置いてあり、その奥には石の玉座がある。
玉座に座っているのはこのウィンドヘルムの支配者ウルフリック・ストームクロークだ。
「お前が、敵の首魁か?」
「そうだとも、ウルフリック・ストームクローク。俺はレイ・アーヴェルス。この大陸を支配する者だ」
「大陸を支配とは、大きく出たな、女」
「だがそれを可能にする力を持っているのも事実だ……さぁ、御託はいい。やろうか」
レイは右腕に骨の小手を生成し纏う。
鋭い刃のついた小手だ。
「いいだろう」
そういうとウルフリックは玉座から降り斧を構える。
「ファスローダー!」
シャウトを行使した。
見えない力の波動がレイに向かって突き進む。
レイはそれをその身で受け、吹き飛ばされた。
扉まで飛ばされ直撃し、地面に落ちる。
落ちたレイにウルフリックは走って突撃。
そしてその首に向かって斧を振り落とす。
だがレイは首から口を生成し斧を歯でつかんだ。
「なにっ?!」
人外の防御方法にウルフリックは驚愕し動きが一瞬止まった。
そのままレイは歯で斧をかみ砕くと同時に立ち上がる。
更にウルフリックの腹に蹴りを入れて吹き飛ばす。
二度、三度とウルフリックが転がった。
「ぐ……」
うめき声と共にウルフリックは立ち上がる。
斧を砕かれたが戦意は砕けてない。
折れた斧でもないよりはマシだと構える。
「いいぞ、人間。抗え」
レイはニタニタと笑みを浮かべながら歩いて行く。
「オオオオ!」
ウルフリックが雄たけびと共に折れた斧を振るう。
それに対しレイは右手を振るう事で斧を弾き飛ばした。
右手から骨の剣を生成しウルフリックの首元に置く。
「さぁ、まだ抗うか? 望むならば殺してやってもいいが」
「……私を殺さないような言い方だな」
「あぁ。望むというのならばスカイリムの王程度の地位ならば与えてもいい。その代わり俺はこのタムリエルの王になるが」
「タムリエルの王とは、大きく出たな……わかった。降伏しよう」
「それでよし」
レイは笑顔を浮かべると右腕を元に戻す。
「さぁ、とっとと降伏したことを伝えに行くぞ。これ以上の戦闘行為は無駄だ」
レイはそういうとウルフリックを連れて王の宮殿を出て行った。