登場人物紹介 北見遥(プロローグまでのネタバレ含む)
北見遥の性格や持っている術式は下記の通り
【性格】
北見遥は司法システムそのものが孕む腐敗に加担させられ続けたことで、魂が摩耗しきってしまって絶望した女検事。もともとは不条理を許せなかったが、絶望したことで軽薄そうな言動の仮面をつけて心を守っている。
13歳という若さでアメリカで検事になり、日車と同い年である。
言葉よりも行動を重視している。それは言葉にした瞬間に虚構になることを恐れているから。
形式的虚偽の化け物。
勝てば勝つほど、私の声が届かなくなっていく。虚像にまみれ、嘘をつき、そしてどんどん鏡の向こうの私は化物になっていく。すでに私は、神の声で、いつしか最初に抱いていた不条理への怒りも全て塗りつぶされてしまった。罪を告白しようとしても、無敗の検事という看板によって周囲はそれを握り潰す。
言葉に意味はない。なぜなら私の嘘は誰にも暴かれなかった。
対話に意味などない。なぜなら真実は容易に変えることができるから。
せめて腐敗していることを知っている人間が裁くべきだとという気持ちだけで検事として立ち続けている。自分のような子供を増やさないためにも。
【絶望】
検事になった北見遥が直面したのは真実よりも妥当性とメンツが優先される司法の闇だった。
検察官は本来公益の代表者であり、被告人に有利な証拠も提出する義務がある。しかし現実には起訴独占主義や有罪率99.9%の維持というプレッシャーの中で、組織の描いたストーリーに合わない事実は、合法的かつ形式的にシュレッダーにかけられる。
北見遥は優秀すぎた。彼女の書く起訴状はあまりに完璧で、彼女の論理展開はあまりに美しかった。たとえそれが上層部の指示による無実の誰かをスケープゴートにするための虚構であっても、彼女の手にかかれば動かぬ真実へと昇華されてしまった。そしてそれは子供時から続けられてしまった。
「自分の言葉で、人の人生、真実を殺せてしまう」という万能感への恐怖。自分の言葉が世界を騙し、法廷を支配するたびに、北見遥の中で言葉というツールは、血塗られた凶器へと成り下がった。
遥にとって言葉は嘘を真実に見せかけるための装飾でしかない。自分の言葉で世界を塗りつぶしてきたからこそ、自分の言葉も他人の言葉も信じられない。
【不可逆な事実への渇望】
殴り合う、血が出る、飯を食う、キスをする。これらは法廷で解釈される前の、生々しく動かしようのない0か1かの事実。
【日車へのシンパシー】
元々自分との裁判で対峙した時に、日車の青臭さに対して憎悪しつつも自分が検事になったばかりの頃の希望を持っていた時を思い出して、なんとなく日車の担当案件を追っていた。だから大江事件の裁判も聞きに来ていたのは偶然ではない。
日車に対し北見遥が共鳴したのは、彼が「言葉(法)」を捨てて「行動(暴力)」を選んだ瞬間の、その純粋さに救いを見たから。
【術式】
術式名称:『公訴執行』
この術式は、対象の行為を不当な事象(罪)として定義し、世界に対してその是非を問う検察・執行に特化した能力である。
【基本性能:公訴と立証】
術者が対象の行動を不条理(違法)と断じ、その罪状を読み上げることで発動する。
公訴提訴: 対象を「被告」として空間に固定し、逃走を封じる。この際、遥が「罪状」を言葉にする(開示)ことで、呪力減衰のカウントダウンが始まる。
証拠保全: 相手が放った術式の残滓や、破壊した周囲の痕跡を「物証」として実体化・固定する。物証が増えるほど「罪の客観性」が増し、呪力の減衰スピードに倍率(加速度)がかかる。
挙証責任: 相手に対し「その行動が正当であること」の証明を遥は行わなければならない。しかし、遥が「完璧な起訴状」を組み上げるなど一定量の物証が揃った場合のみ、挙証責任が被告へ転換。反転後証明できない場合「虚偽」として却下され、さらに呪力は削られていく。
【縛り】
強大な定義の力を維持するため、現実の司法原則に基づいた極めて厳しい制約を自らに課している。
虚偽告訴の禁止: 嘘の罪状で訴えた場合、術式は即座に自分へと跳ね返り、自身の呪力が「没収」される。
開示の義務: 罪状と理由を言葉に出して説明(開示)しなければ、拘束力は発生しない。
訴訟回数の制限: 少額訴訟(軽微な制裁)は10回まで。通常訴訟(全力の起訴)は一戦につき1回のみ。
スラップ訴訟の禁止: 嫌がらせ目的や根拠の薄い起訴はできない。私怨を超えた「客観的な不当性」が必要となる。
一事不再理: 一度判決(決着)が出た事象に対し、二度と同じ罪で訴えることはできない。
日車天才だとすると、北見は泥臭い戦い方が得意なリーガルハラスメント特化型なイメージです
縛りもあり常に命懸けの虚偽告訴を仕掛けることで天才日車の隣に立てるようになるですが、本人はその技術を呪っているみたいなイメージ