ちゃんとレシピは調べました。偉いな!俺!
「「お邪魔します」」
「いらっしゃい、諌山さん、綾紬さん」
今日は、出水君の家でお菓子作りを教えてもらうためにお店の方ではなく、居住スペースの方に来ていた。
「あら!真実ちゃんいらっしゃ…海斗、二股は母さん良くないと思うの」
「二股どころか一股もないから、母さんははよ店に行ってくれ…」
「あんた、真実ちゃん泣かしたら怒るからね」
「泣かすわけないだろ!!さっさと行け!!」
「真実、ほんとに出水君と付き合ってないの?」
「それじゃ、真実ちゃん、綾紬さん私お仕事行ってくるけど海斗が手出して来たらいつでも連絡してきていいからね」
「出さんわ!!///」
相変わらずの台風お母さんでもはやこちらがツッコむ余裕が全くなかった。しいて言えるとすれば
「私と出水君は付き合ってないよ」
とりあえず、芦花の質問にだけ答えておいた。おい!なんだ!その怪訝な表情は!もう相談に乗らないぞ!!
「マジでごめんね、二人ともうちの台風オカンが///」
「気にしないでいいよ、面白いお母さんだね。」
「毎度のことながら嵐のようだったね。」
もう、今更ちゃん呼びとか名前呼びとか気にしないようにした。
「気を取り直して、今日のメニューは【電子レンジで作れるチョコマフィン】」
「美味しそうだね、でもマフィンってそんな簡単にできるの?」
「結構簡単にできるよ、二人ともエプロンは持ってきた?忘れてきたとかなら貸すよ?」
そう言って、彼が取り出したのはドラゴンが描かれたエプロンだった。
「うわ、懐かしい。小学校の時に作ったやつだ、出水君まだそれ持ってたんだね」
「ドラゴンは男の子みんな大好きだからね!!」
確かに、弟もドラゴンを選んでいた気がする。
「大丈夫だよ~、私も芦花もエプロンはちゃんと持ってきたから」
「そうなんだ…」
なんでちょっとシュンとしてるの!?女の子がドラゴン着てるところが見たかったのか!?
「それより、マフィンってどう作るの?」
さすろか、見事な軌道修正です。
「レシピはこれだよ。
①耐熱容器にチョコレートを割り入れ、ラップをせずに600Wのレンジで1分加熱し、混ぜる。
②砂糖を加えてよく混ぜ、卵、サラダ油を加えて均一になるように混ぜる。
③ホットケーキミックスを加えてよく混ぜ、1/4量を型に入れ、表面を平らにならす。手の上で軽く底を叩いて空気を抜く。同様に計4個作る。
④耐熱皿に③を1つのせ、ラップをせずに600Wのレンジで50秒程加熱する。残りも同様に繰り返す。
これで後はお好みで粉砂糖を振りかけて完成だよ」
お菓子作りと言えばオーブンを使うイメージがあったが今回は使わないのだろうか?
「オーブンじゃなくてレンジで作るんだ?珍しいね」
「酒寄さんに作ってあげたいんでしょ?彼女の家ってオーブンレンジ置いてるの?」
「「!?」」
彩葉の事なんて一言も言ってないのに何で知ってるのだろうか
「え?俺変なこと言った?っかしいな~友達の為に作りたいもんだとばかりに思ってた…」
「い、いや合ってる!合ってるから!!」
「出水君はどうして、私たちが彩葉の為に作りたいと思ってるって考えたの?」
「そりゃ、酒寄さんっていっつも疲れた顔してるじゃん。諌山さんからも彩葉が彩葉がって聞いたことあるから俺も何か手伝えないかなって前から思ってはいたんだよね」
「出水君…」
「男の俺がいきなりお菓子どうぞってやっても酒寄さんからすれば違和感ありまくり下心ありまくりに見えるから嫌だろうし二人からなら素直に受け取るだろうなって思うんだよね」
「彩葉はあんまりそういうの気にしないと思うよ?」
彩葉はきっと出水君のそういう優しさに気づいた上で何かしら理由をつけて断る気はするが
「う~~ん、これを諌山さんたちに言うのは少し気が引けるんだけどね」
珍しく出水君が言葉を濁して、大変言いづらそうにして話した
「俺、あんまり学校での酒寄さんの事好きじゃないんだよね」
「え?」
それは人当たりがいい印象がある出水君から発される言葉とは縁遠いものだったし、彩葉の学校での評価を考えても程遠いものだった。
「理由を聞いてもいい?」
彩葉を好きじゃないと言われると流石の芦花でも怒りたくなる様子であった
「いや、嫌いってわけじゃないだけどね…難しいな言葉にするのは…」
めちゃくちゃ唸りながらチョコレートを混ぜながら答えを出した。
「人生を心の底から謳歌してなさそうなんだよね。最良は取れるけど最高は狙わない感じ?」
分かるような分からないような
「100点は取れるけど120点は取れない感じって言えば伝わるかな?」
「なんとなく言いたいことは分かる気がする」
「私も…」
例えば、目の前の出水君なんていい例だと思う。お菓子作りの項目が120だとしたら他は60から80くらいのイメージがある。くそボケ度は1000点あるが
「だからどっちかと言えば、酒寄さんが悪いって言うよりは俺が変ってだけなんだけどね。ごめんね、友達の悪口を言うような真似して」
「ううん、出水君が思ったより彩葉のことちゃんと見てるんだなって思ってびっくりしただけ」
「芦花がそういうなら、私は言うことないよ」
「だから、酒寄さん堕としたいならあと一歩踏み込む勇気が必要だと思うから頑張ってね綾紬さん」
「え!?///な、なんのことかな!?///」
「え?綾紬さんが好きなSさんって酒寄さんの事じゃなかったの?」
「ま~~~み~~~!!」
「やっべ」
まさかくそボケの出水君が芦花の好きな人が彩葉であることに気づくとは微塵も思っていなかったしそれを本人に直接言うとは思っていなかった。
「出水君がそういうこと知るルートなんてアンタしかいないでしょ!!///」
「芦花様どうか怒りを鎮めてください。」
そして出水君助けてください!!
「なんか、ごめんね。綾紬さん」
「出水君は、女の子が女の子を好きなのは変って思わないの?」
「別に何とも?たまたま好きになった相手が女の子だったってだけでしょ?」
ある意味、出水君らしい回答だとは思った。
「俺も男の子なのにお菓子作りが好きなんて変だって面と向かって言われたことあるけどさ」
卵を器用に片手で割りながら話を続ける
「別に心の底から好きならそこに男女がどうとかって些細な問題だと思うんだよね。それによく言うじゃん?恋はいつでもハリケーンだって」
「それは漫画の奴だね」
「う~~~んでも俺だけ綾紬さんの好きな人を知ってるのはフェアじゃない気がするから俺に好きな人出来たら綾紬さんに教えるね」
「ありがとう?」
芦花が困惑してるじゃん、ていうか私には教えてくれないのか…なんかモヤっとするなぁ
「はい、後はこれをレンチンして終わり」
「結構あっさりできたね。」
「あとは粉砂糖をお好みでどうぞってことで」
「出水君、今日は色々教えてくれてありがとう。」
「酒寄さん喜んでくれるといいね。」
「うん、今日は本当にありがとう。」
「また何時でも相談に乗るからね、また明日」
「「また明日」」
そう言って、私と芦花は帰り道に着く
「真実、何とかしないと誰かに盗られちゃうよ?」
「きゅ、急になに言い出すの!?///」
「だって、出水君めちゃくちゃモテるじゃん…納得したっていうか」
「それ言ったら芦花だって早く彩葉に告りなよ!!///こっちも見ててもどかしいんだよね!!///」
「真実と出水君にだけは言われたくないんだけど!!///」
もはや、ただの言い合いになりつつあった時に芦花が一つ提案をしてきた
「それなら、私が彩葉に告るのが先か、真実が出水君に告るのが先か勝負しようよ!!負けた方がパンケーキ奢りで!!」
最早、売り言葉に買い言葉で
「乗った!!」
どちらが先にくそボケを堕とせるかの恋愛戦争が今ここに開幕した。
最後の方はあそびまくりました。
出水君、要らんところは気づくのに肝心の気づいてほしいところには気づかないというね!!
そして真実もしれっと出水君が好きだと認めるというね!!
出水君的に彩葉の評価は「頑張ってるのは知ってるし凄いとは思うけど楽しくなさそうでつまんない」という評価ですね。彼の好み的には一つのことに夢中になってる人が好きなので
なんで彩葉をちゃんと見てることになったかなんてね、一つしかないですよね一緒にいる友達を見てるついででしかないんですよね。つまりはそういう事なんですよね。
原作に突入させるかどうか?
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原作に行け!(時を進める)
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いやいや、このまま原作前で進めよう
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段階踏んだ上で原作へ
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ちくわ大明神