カフェSchaleの管理人になった先生の友達   作:松花 陽気

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今回はメチャクチャ短いです


当番に来た生徒との邂逅:空崎ヒナ

最近思うことがある。ここに来る生徒達のほとんどが、僕にアイツのことを聞きに来ている。そんなにも気になるのだろうか。大島のことを気に入ってくれているのは良いのだが。あの矢印はどう考えてもラブな方のやつなんだよな。大島よ……お前何をしたんだ?いや、女たらしなのはいつものことだが、流石にこれは多くない?アビドスにセミナー、C&C。いつか背中刺されるぞ?反省しろ。

と、ここにいないやつに何か言ったところで届くはずもないのだが。さて、雑談はこの辺にして、今回の当番はなんと……。

 

「初めまして、影島先生。ゲヘナ学園、風紀委員会の委員長。空崎ヒナよ」

 

今日はなんと、あの混沌で有名なゲヘナ学園から治安維持部隊の空崎ヒナさんが当番で来てくれました。エデン条約の事で忙しいだろうに、よく来てくれた。

 

「いらっしゃい空崎さん。さあさあ、君の分の仕事はもう分けているから、早速頼もう!あっ、コーヒーはいるかな?用意するよ」

 

「いい。……すぐ終わらせるから」

 

「……そっか。まあ、そんな数はないからさ」

 

そうして空崎は、向かいの席に座る。前はパソコンの画面で隠れている為、ここからはおそらく見えないだろう。

 

「………………」

 

「…………えーっと、なにかな?」

 

空崎が自分の書類を見た後、こちらを凝視してきた。ん??なんでだ……?と考えていると。

 

「私の書類って、本当にこれだけなの?」

 

大体、単行本5、6冊分くらいの厚みの書類を見て尋ねる。

 

「うん。そうだよー」

 

「その割には、先生の量の方が多いようだけど」

 

「あー、別に気にしなくて良いよ。これは私がやらないといけないやつだからね。他の人には頼めないんだ」

 

「そう、なの?」

 

「うん。ソウダヨー☆」

 

☆嘘である☆

この男。激務続きの空崎ヒナを休ませるため、無理をして言い訳しただけである。

因みに、なぜ僕がそれを知っているのか疑問だと思うので説明すると、大島がくれた生徒名簿を読んだからです。この子はこうして〜とか、こういう悩みが〜とか色々書いてある。こういうところは勤勉なアイツらしいところだが仕事ペースが遅いのはどうにかならんのか?

 

「今回やるのは、各資料を時系列にまとめてファイリングする仕事さ」

 

「……了解したわ」

 

「空崎ならこれくらい余裕だろうからさ、終わったら休んでていいよ」

 

「……いえ、そういうわけには。それにまだ、風紀委員会の仕事もあるし」

 

「あーなるほど。なんだったら、先生手伝おうか?多分この量なら昼過ぎには終わるから」

 

「流石に悪いから、それはいい」

 

「まあ、もし困ったら呼びな!大島みたいに、いつでもなんとかするから!」

 

「ありがとう……でも、気持ちだけ受け取っておく」

 

「……うん、今はそれでいいよ」

 

と軽く流しながら作業を進める。チラリチラリと、密かに彼女を気遣いながら自分の仕事を終わらせる。

 

2時間後。

 

ヤバイ……。気にし過ぎていつもより6割くらい作業ペースが遅い!!やべぇ〜よ、昨日夜更かししてゲームの周回やってた弊害がここに来て尾を引いてしまったぁ!ちなみに寝たのは3時、起きたのは7時である。

出勤が8時20なので4時間しか寝れてない。いつもなら11時寝ている所を削ってしまったんだ。規則正しい分眠気が来るのは当然。

 

ヒナの方を見ると、すでに仕事を終えており……あっヒナが席にいない?終わったっということか。じゃあ帰ったのか……いやでも、椅子には「……せい」ヒナの風紀委員長のコートが掛け「……んせい」てあるから、帰ってはいないだろう。って事は、お手洗い?いやでも、しっかり者のヒナがなにも言わずに行くとは思えないしそれはあり得ないだろう。

だとす「先生!!!」……へ!???

 

「さっきから声掛けてるんだけど。……なにを真剣に考えていたの?」

 

気付いたらヒナが左後ろに居た。全く気づかなかった。アレだけボリューミーな毛量に気付かないとは、そんな事があるだろうか?

 

「それで先生?……あまり書類の減りが遅いようだけど。なにか気にしてるの?」

 

「い、いや?そんな事はないけど」

 

「あらそうなの?その割には、何度もコチラを見ていたようだけど……驚いた顔ね。気付いてないとでも思った?」

 

なんと気づかれていたようだ。ある程度、気配を消すのは得意なんだけどな。

 

「……ねぇ、先生?この書類、私でも処理できるものよね?」

 

「あっ……すぅ〜えっとーーー」

 

「嘘つかないで。私もやるから、何かやってないと落ち着かないし」

 

「なんかすまんなヒナ」

 

「別に。いらない苦労をしたくないだけだから」

 

そう言って、ヒナは書類を持って自分の席へと戻った。それからまた数時間が経過して、昼になるよりも前に全ての仕事が終わった。

 

「これで、終わりと。お疲れヒナ、結局君に大半やらせてしまったね」

 

「構わないわ。それに、シャーレには世話になってるから。私に返せるのはこれくらいだもの」

 

「そうか……こんな真面目な子がいるなら、大島も安心だろうな」

 

「そ、そうかしら?」

 

「うん。面倒って言いながらも誰かの為に頑張れる。それがたとえ仕方ないものだったとしても。君は十分偉い子だよ」

 

「……あ、ありがとう。影島先生」

 

その後は、一緒に昼飯をどこかで食べたけど。

すぐにヒナがゲヘナに呼ばれたので、俺もついて行き治安維持に貢献したのだった。

午後からは風紀委員からの緊急依頼として処理し、ゲヘナ生徒会を黙らせたのはまた別の話。土産にプリンでも持って行こう。

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