異世界の英雄たち、赤ずきんチャチャの世界を修正します   作:hoyohoyo

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~三つ沼~

その数日後、今度は三つ沼という場所に数百年に一度、蘇る鳥が居るという噂を聞いたチャチャたちはすぐに出発。

道中でうらら学園長とラスカル先生が経営している茶店(どうやら新入生が入らなくて開店休業状態らしく、それなら…と店を開いたそうだ)で休憩を取ってるとアルバイトに来てたやっこちゃんとマリンとお鈴ちゃんが乱入していつものバナナ組の学園生活みたいな状態に。

(まぁ…最近気も張ってたし、たまにはいいよね)

ひとつひとつが人の頭ほどある三色団子、名付けて『涙と愛の峠の団子』を上品に頬張りながら騒がしい状況を見るルナ。

(それに…この気配はヨーダスとハイデヤンスね、全く気配を消さずに…無害に等しいからいいけど)

彼らはこっそりと用意した痺れ薬入りの水を渡そうとする。

しかしラスカル先生から『バイト1号!ここではお茶のみだ!』と叱責を喰らって失敗に終わった。

 

『その沼の色が赤、緑、黒の三色に染まるとき、蘇る鳥が現れる』と何故か言い伝えを知っているうらら学園長とラスカル先生に見送られながら沼へ進むチャチャたちと付いていくマリンとお鈴ちゃん。

マリンの召喚術でタコを召喚、沼の水を黒に染め、お鈴ちゃんの体術で木を折り、沼を緑に。

しいねちゃんに褒められて顔を真っ赤にさせるお鈴ちゃんを見てニマニマするルナだったりする。

そしてチャチャが赤い沼にする為に池を染めるペンキを召喚する。

「出でよ、赤いペンキ!」

しかし召喚されたのは赤いペンギンや赤いサンタと赤い何かの大集合だった。

「流石チャチャさん!全部赤いですよ!」「チャチャさん凄いです!」としいねちゃんとお鈴ちゃんに褒められるが、何も解決していない事に気付いたチャチャは涙目。

 

(物語だとここで…)

ルナがこのやりとりを後ろから見ていた瞬間。

水中に潜んでいたヨーダスとハイデヤンスがチャチャを沼に引きずり込もうとしてマリンの足を掴んでしまい、そうはさせじとチャチャたちが逆に引っ張る。

最後はリーヤの馬鹿力でマリンを引きずり出し、勢いでヨーダスとハイデヤンスが飛んでいき、木にぶつかってその木は折れて倒れた。

倒れた木の後ろから光が漏れ、夕焼けの赤が沼を照らし、三色の沼が完成。

そして蘇ったのは…先読みガエルのトリーという魔界ガエルの帝王だった。

「なるほど、読みガエルトリー…あはは」

今回も空振りに終わったと思ったチャチャたちはそのまま帰ろうとするが、トリーに捕まってしまう。

リーヤの拳も、チャチャたちの魔法も先読みされてしまい逆に吹っ飛ばされる始末。

そしてルナにも対峙するトリー。

「お前は…いかん、お前には手を出すなと俺様の読みが告げるケロ」

トリーの額から冷や汗ならぬガマ油が流れる。

(よく分かってるじゃない)

ルナが一歩前に出ると周囲の空気が重くなる。

魔界ガエルの帝王だろうが純粋な能力はルナの方が数倍も上なのだ。

しかも今のルナは焦りと焦燥で神の力をギリギリ制御出来ているに過ぎない。

トリーの流れるガマ油の量がそれを物語っている。

 

「読めた、お前ら3人で協力するつもりケロ!?」

『当たり!』

そしてマジカルプリンセスに変身するチャチャはあっさりとビューティ・セレインアローでトリーを滅ぼす。

 

次の日。

「一体不死鳥はどこへ…」

「ボーボー山も三つ沼もハズレでしたし…」

肩を落とすチャチャたちの隣の部屋ではルナがリナと一緒にアーリンの看病をしていた。

「傷口は大分塞がったわね、後はこの歪みを何とかしないと」

アーリンたちに布団を掛けて、2人は椅子に座る。

「あと…今回の件で思ったわ。あたしたちは、まだ力不足だって事が」

「リナ…」

自らの拳を握りしめて呟くリナ。

「元の世界に還るにしても、今のままだとこの世界で命を落とす羽目になるわね。チャチャの不死鳥の剣みたいに、あたしたちも今以上の魔道具や武器が必要になるわ」

「…確かにそうね、赤竜の魂を込めても壊れない武器が無いと、この先逆に足を引っ張りかねない」

そう言ってアーリンの折れたアークスレイヤーをそっと触る。

主を失いかけ、自らの刃も折れ、弱弱しい魔力の残滓がルナの指に絡みつく。

「アーリンとアリーナの剣も何とかしないと。直すのか、新しい武器を見つけるのか…」

「物語の進行上ではあたしたちには何も恩恵が無いのよ。自分たちの力で見つけないと」

そこまで言うと、リナはお茶のおかわりを取りにキッチンに向かう。

(新しい武器…この世界に、わたしたちが使いこなせる武器ってあるのかしら…)

一抹の不安がよぎるルナの表情。

物語の世界で、リアルでの命のやり取りが生まれている現状に、虚空を見つめてはぁ…とため息を付く。

 

その時、隣からドタドタ走る音が聞こえてリナが部屋に飛び込んできた。

「姉ちゃん!不死鳥の里があったって!」

「あ、そうか、物語は確か…」

疲れで頭が回っていなかった2人は、そこでようやく物語の流れを思い出す。

「不死鳥の里に行けば、ひょっとして何かわたしたちの強化の手がかりがあるかもしれない」

荷物を背に、再びルナは旅立つ。

 

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