異世界の英雄たち、赤ずきんチャチャの世界を修正します   作:hoyohoyo

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~不死鳥の里~

不死鳥の里、そこは風光明媚な観光地で、不死鳥が訪れた事もある伝説の里。

しかし大魔王が王政を取ってからは派手な建物が並び、大魔王の城から流れる汚水によって海岸にはゴミが溢れ、水は汚れ、空気は澱む里となっていた。

波の色は赤茶色に変色して、嫌な臭いも発している。

そんな海岸の近くにある里で、観光客と一緒に街中を歩くチャチャ一行。

その物陰からヨーダスとハイデヤンスが彼女に向かって攻撃を仕掛けようとしていた。

「ダーティ・スゴインデスアロー、行くでヤンス!」

古めかしく武骨なクロスボウを構え、無防備なチャチャの頭に狙いを定め―

ドドドドドド…

突然里の入り口から走ってきた観光客の中に「うわ~!」と叫びながら埋もれてしまったチャチャたち。

「ちっ、邪魔が入ったでヤンス!」

 

その観光客の先頭を走るのは中華風の衣装を着た商人、フシノチョウタロウ。

彼の店に連れて行かれ、お土産のセールストークにあっさり騙されてあれこれ買い物をしてしまうチャチャとリーヤ(なおしいねちゃんは釣られなかった)

ルナも何か良い品物が無いか見ていると、服の袖を引っ張られる感覚が…。

「?」

振り返るとそこに居たのはフシノチョウタロウ本人。

「あいやー、貴方赤ずきんの女の子と一緒に居た女性アルね?」

「赤ずきんの…ああ、チャチャね。そうだけども?」

ルナが何かあったのだろうか、と眉を顰める。

「いや赤ずきんの女の子じゃなくて、あなたに用があったのヨ」

「わたしに?」

さらにチョウタロウは言葉を続ける。

「昨日に変な夢を見たアルヨ、夢の中で綺麗な女神サマ…ああ、夢の中のその人が自分で言ってたアル」

(女神様…?その話、本当かしら…)

その言葉に首をかしげるルナ。

「『この世界で最も強い武器は、それを扱う者の覚悟によって決まる』とか言ってたアル、そして『深い紫色の髪の、赤ずきんの女の子を引率している女性にその事を伝え、貴方の持っている一番強い武器を渡すのです』って言われたアルよ」

「紫の髪色で、赤ずきんの子を引率…わたしじゃないの」

「そうアルそうアル、で、私は土産物は売ってるけど武器なんて一切売ってないアル。ただ…」

「ただ?」

チョウタロウの言葉にオウム返しするルナ。

その言葉と共にルナに1枚の地図を渡す。

「これは大昔に封印されたらしい魔剣と魔力を秘めた宝珠のありかを示した地図。この写しを描いて喜び勇んで飛び出した者は誰一人として帰ってこなかったから怖くなって倉庫の奥に仕舞っていたんだけども…。ひょっとしたらこれかもしれない、と思って持ってきたアルよ」

その言葉にルナの表情が曇る。

「アーヤハ…なるほど、わたしたちの会話を聞いていたのね…。最近近況報告してないから痺れを切らして覗き見してたって事かしらね…。しかし誰一人帰ってこなかった、なんてゾッとするわね」

そしてチョウタロウにお礼を言って地図を貰うルナ。

(この地図が…本当に、わたしたちの強化に役に立つのかしら…)

地図を持つルナの表情は暗い。

(でも―今は、これに縋るしかないのよ)

 

その後はチャチャたちの散財を見て呆れたり、チョウタロウから不死鳥の居る場所を示した地図―絵文字の落書きに近いシロモノだったが―を30円で買ったり(チャチャとリーヤは散財でお小遣いゼロ。しいねちゃんが買おうとしたら財布に穴が開いており落としてしまった模様、財布の隅に残っていた金額が30円)。

不死鳥を探そうと地図に描いてある海岸沿いの松林を探索、宝箱を発見するが開けようとする前に大魔王の手下、魔界樹のマッキーに襲われてしまう。

ソーゲスとハイデヤンスの甘言に乗って、チャチャを倒せば幹部になれると言われ命を狙うマッキー。

「チャチャ!お命頂戴する!」

まつぼっくりニードルでしいねちゃんを張りつけにして、スギ花粉ガスで全員を疑似花粉症に。

なおルナは竜神結界で無事だった模様。

 

そして3人を木の根で捕まえ、縛り付けてしまうのだ。

「このままじゃ…!」

何とか身体を捩らせ逃れようとするも花粉の影響で力が出ない。

 

「やれやれ、仕方ないわね…松の木だから剣とは相性悪いけど、時間掛けて斬り飛ばしますか」

セラヴィーの部屋から押収した切れ味の良さそうなバスタードソードを片手にマッキーに躍りかかろうとした時、チャチャのプリンセスメダリオンが魔力を帯び、マッキーは思わず根を離してしまうのだ。

(魔界樹程度なら今のチャチャなら余裕よね)

剣を鞘に納めた時にはチャチャのビューティ・セレインアローがマッキーの額に直撃、そのまま光の渦の中に消えていく姿が目の前に広がっていた。

 

宝箱に入っていたのは不死鳥の羽根。

本当に不死鳥に会いたい者が羽根を飛ばすとそこまで導いてくれるという曰く付きの代物である。

「不死鳥に会って、不死鳥の剣を手に入れたいの…大事な先生の命が掛かってるの、お願い…」

祈りを込めて羽根を飛ばすチャチャ。

すると羽根は海の上を飛び、山の形を描いて羽根が動いた後にそのまま山々の方へ飛んでいく。

飛んで行った地面の部分が浄化され、綺麗な元の砂浜や木々に戻っていた。

「あの方向に…不死鳥が!」

その姿を見送りながらチャチャたちは目を輝かせて歩き始めたのだった。

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