異世界の英雄たち、赤ずきんチャチャの世界を修正します   作:hoyohoyo

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第6.5章:天界への報告、そして異変
~天界報告~


「遅れてごめん、報告を…」

「あ゛あ゛り゛ん゛さ゛ぁぁぁぁん゛!!!無事で良かったです~!!!」

あの出来事以降、『私の家を仮宿にして構いませんよ』とセラヴィーに言われて、今後の事も考え素直に甘える事にしたその日の夜。

部屋の鏡からアーヤハを呼び出し、遅くなってしまった定期報告をしようとした矢先がこれである。

女神の威厳はどっかへ飛んで行ってしまったのか、滝のような涙をどばどば流しながら喜びを爆発させるアーヤハ。

「ああ、ごめんね?私がヘマしちゃって…ってか、何で無事とか貴女が知ってるの?」

「そりゃもう、天界の水鏡で地上の様子は見れますから…音は聞こえませんけども」

「うわぁ、行動は筒抜けって事か…」

「一応天界からの指示でもありますから、そこは申し訳ないですが我慢して下さいね」

そこまで言って引っ込んだ涙の跡をハンカチで拭い、言葉を続ける。

「あの時は本当に精神がどうかなりそうでしたよー。地上に降りようかと思ってましたし」

「…神力はまだ戻ってないんでしょ、自分で作品を壊したら駄目じゃないかしら?」

「もしそうなったアーリンさんの責任にします、てへっ」

アーリンの冷静な突っ込みにアーヤハは可愛らしいポーズで誤魔化そうとする。

「さらっと責任を擦り付けないでよ…」

「今回の件で珍しく上司も心配してたみたいで…顔を真っ青にしてましたから」

その言葉に少しだけ眉が動くアーリン。

「心配、ねぇ…。本当に心配なのかしら?」

少し言葉に固さが帯びた事に気付いたのか、軽く一息付く。

「どうせ『またアーヤハがやらかしたのか』とか思ってるんじゃない?顔が真っ青なのは胃痛だったりして」

「アーリンさん酷いです~。上司は結構言葉が酷いですけど、珠に優しいんですからぁ」

「ははは、それ良い上司なの?」

アーヤハの、多分パワハラも多数受けているであろう状況に乾いた笑いが出てしまう。

 

「で、話は変わるけども、夢のお告げしてくれたでしょ?」

「はい、アーリンさんたちの武器が壊れちゃったので、少しでも強化させようと…ただ天界の制約でダイレクトに『強い剣を渡して下さい』は言えないんですよね。だからあんな予言じみた事しか言えなかったんです」

「まぁおかげさまで、その強い剣、あと魔力が帯びた宝珠のある洞窟が記された地図を貰ったわ」

そこまで言ってアーヤハに地図を見せる。

「これが…ふむふむ。アーリンさん、右下の部分、破れてませんか?」

よく見ると、地図の右下が斜めに破り取られている。

「確かに、万が一ここに何か書いてあったら読めないわね」

「流石にここに何か書いてることはないでしょうけども、気にはなりますわね…」

アーヤハが気にする表情を浮かべて地図を見つめていた。

「とにかく、今からこの洞窟に向かうよ。なるべく早く手に入れてチャチャたちに合流しないと」

「分かりました、こちらも神力が少しずつ戻ってきているみたいなので、順調に物語を進めれば元の力が出せるかと」

「アーヤハはそのままで構わないわよ、こっちの世界に行ったら大変な事になるんでしょ?」

「あはは…今だとそうですね」

アーリンの言葉にアーヤハは頬をポリポリ掻いて苦笑い。

 

(まだ確証と証拠が揃いきってない…私の傷の歪みを保管して分析すれば証拠にはなるかもしれないけど、流石にリスクが大きすぎるわ。まだアーヤハにはとぼけておいた方が良いわね)

定期報告を終えたアーリンはそんな事を考えながら旅支度をする。

 

歪みを消した時に感じた共鳴感。

アーヤハに報告した時の違和感。

何より―アーリンがアクセスに斬られた後の歪みの侵食が、闇に喰われるというより、自分より強い共鳴する力に蝕んでいく感覚。

 

(歪みを消した時に感じた、あの共鳴…あれは本当に歪みだけの反応だったのかしら。もし私が持っている力と同質の何かが混じっていたとしたら…この戦いは、厳しいものになるわね)

折れたアークスレイヤーを背にして彼女は部屋を出る。

「折れちゃったけど…もう少し、頑張ってもらうわね、相棒」

歪みと対抗する武器が無い今、手負いのアークスレイヤーも戦力にしないといけないのが辛いところだ。

 

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