極一般的なVtuber達の配信風景 作:匿名です
「ど〜も〜。他人の不幸は蜜の味〜。今日も他人の泣き顔で飯が美味い。バーチャルパパラッチ兼暴露系Vtuberの悲報重症です★」
最悪な挨拶と共に、今日も配信が始まる。休み明けの仕事ぐらいには配信をやるのが気は進まない。でも、そんな事言ったってやらなきゃいけないのだから仕方無い。
「今日も色々と僕独自のルートで、色々なネタを仕入れて来ましたよ。下から下の下の下まで様々な情報が盛り沢山なので最後まで楽しんで行って下さいね★」
《コメント》
・今日のネタはどんなの?
・気になる
・暴露系って何?
・ggrks
・いつもの
・茶番
・俺は好き
「さて、まずはとある匿名の方からのタレコミですね。これは恐ろしいですよ。何せ、某大手事務所のまだ表には出てない。いわばリーク情報って奴ですからね」
声のトーンを下げて、事の重大さを視聴者に理解させる。そして、視聴者の期待が高まるのが目に見える所でゆっくりとした口調で続きを話していく。
「実はですね……。あーでも、どうしようかな。このネタ結構デカいんですよね。言ったら僕消されちゃうかもしれないぐらいやばくて……どうしようかなぁ。何かきっかけと言うか、背中を押してくれる様な物があったら言える気がするんですけどね。何なんだろう?何かあればね」
コメントは出たよとか、お約束とか言って盛り上がっている。そして少ししてからカラフルな投げ銭が飛んでくる様になって来た。
「そう言うつもりじゃないんですよ。本当に、そう言うつもりじゃなかったんですけどありがとうございます。途中で消される可能性があるので先に、お名前を呼んで内容を読ませて頂いてから本題へと移ろうと思うのでもう暫くお待ち下さい★」
そうして全部のスパチャを読み、丁寧に対応した後。漸く本題へと移る。
「さぁて、何の話でしたっけ?ふふっ、嘘ですよ嘘。そんな怒らないで下さいよ。ちゃんと覚えてます。某大手事務所の裏リークですよね。本当にやばいんでイヤホンのボリュームを上げて貰って良いですか?」
スゥとマイクの前で息を吸って、吐く。意識的に緊張感のある空気を作り改めて集中させる。
「これから話す話は、此処だけの話ですから他言無用でお願いします。SNSとかの書き込みも控えて頂けると助かります」
どうせ守られないその場しのぎの定型文を口にした後。本題へと移る。と言うか、寧ろ拡散して貰った方が助かる。
「今回キャッチした情報はですね、某大手事務所の新たな配信者に対する情報でして……本当に機密情報なんでね。ここだけの話にして貰いたいんですけど。実は今までその箱は、女性ばかりの女子校みたいな感じだったんですけど、どうやら、今回新規で女性二人と男性が二人入るらしくどちらも男の娘らしいです」
《コメント》
・まじ?
・癖に刺さりそう
・何処の箱?
「いや〜、それ言ったらちょっと、でも行った方が良いですよね。マネージャーさんからも止められてるんですけど、良いや言います。
《コメント》
・お前の箱じゃねえか
・自分の箱を某大手事務所扱いはくさ
・意味が分かると怖い話
・炎上しなさそう
・騙された
・乙
・そりゃあマネージャーに止められるわな
タチの悪い企業を敵に回す系の暴露系配信者かと思いきや、ただ自分の後輩のデビューする事を視聴者に知らせたいだけの女Vtuberさん