BLUE QUEST 〜青春を駆ける戦士〜   作:松花 陽気

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———錬金釜クッキング———

やってまいりました!錬金釜クッキングのお時間です!前回は、『おおきづち』と『ヘビーメタル』を中に入れましたね。さあ、何ができているか見てみましょう。

パカンッ!!
『おおかなづち』を手に入れた!

おぉ!これはこれは強そうなハンマーですな!
攻撃力は、なんと33!高いですね。

「すごーい!」

「確かに強そうですけど……これ役に立つんですか?」

言ってやるな。ハンマーが弱いのはドラクエ8ではまあまあ周知の事実なんだよ。さて、次は何を入れようか……。

「でしたら、これとこれはどうでしょう?」

そう言うと、ホシノは『青銅の盾』と『鉄鉱石』を渡してきた。
なるほど、良い組み合わせだな。俺もだんだん、何かできる予感というものを感じられるようになってきたらしい。

「いけますかね?」

やるだけやるのもまたこの実験室の大ゴミさ!ってなわけで投入!

ボコボコボコ!
ポコポコポコポコ……

むむ!!これは何か出来そうですね!では、また次回!!


第二十四話:完全復活!パーフェクトルイ之内様だぜ!

———チヒロ視点

 

ヘリの中で、私たちは彼の行動に凍り付いた。校舎から連絡を飛ばす彼女達、そしてその場にいたネルも同様。いや、ネルの方が目の前でそれをされているから一番きていてもおかしくはない。

 

「……大丈夫かい?」

 

隣の副操縦席に座っているウタハが優しく声をかける。

 

「大丈夫……ではないかな」

 

「そうだろうね。さっきまで吐き気を催していたんだから、それは当然だ」

 

「……ネルは、大丈夫かしら」

 

「…………それは、本人次第だろう」

 

共有しているドローンの映像を見て、ネル達の様子を見る。だが、予想に反してネルはすぐに立ち上がって動いていた。というより、なんか固まって一点を見つめていた。そこで私も、ようやくその違和感に気がついた。

 

「遺体が……無い??」

 

さっきまで血だらけで自ら息を引き取ったルイの姿がどこにも無かったのだ。ネル達と通信を繋ぎ何があったか聞く。

 

「死体が……勝手に消えた」

 

寝るから放たれたのは、そんな理解できない事象だった。すぐに私は機械を動かし、建物内をスキャンする。だが、彼女達以外にどこにも反応は無かった。

 

「何が……どうなってっ?」

 

と、困惑していた次の瞬間。

 

チョンチョン

 

急に誰かから肩をつつかれた私は、自分の銃を手に取り触ってきたそいつに向けた。だが、その人物を視認した瞬間にすぐにその手は下がり、さらに私を困惑させてきた。

 

「……あっ……よ、よっす!オラ、ルイ!」

 

目の前の少年は、数分前のボロボロな姿とはかけ離れ、元気いっぱいな声音で挨拶する。

 

《は?》

《え?》

《はい!?》

《ま、マスター?!》

「なっ!!?」

 

スラりん以外の全員が困惑する。それはそうだ。だって、死んだはずの人間が遺体を消して、何事も無かったようにここに瞬間移動してきたのだから。

そしてきっと、さっきまでのことも全部覚えているのだろう。…………あの痛みも。それなのに普通に正気でいられていることが信じられない。

 

——普通じゃない。

 

私が抱いた彼に対する評価は、それ以降これになった。

 

□□□ルイ視点

 

あ〜痛かった痛かった。あのなぁ、俺は死に戻りの死生観狂ってる高校生じゃないんだよ?あんな攻撃喰らったら誰だって痛みで狂いそうにもなるんだよ。

ナツキという男は、本当にすごいと思うよ。自決なんて初めてしたが二度とやりたくないです。

……俺はそう思った。

 

んで、モール内の殲滅と探索を終えた俺たちは一旦移動のためヘリの中に戻っていた。ちなみに、戻ってきたネルさんとハントとウタハさんとチヒロさんに詰められています。多分あれだ。

 

「さっきはさっき、今は今だろ?この通りもうな〜んともない」

「完全復活!パーフェクトルイ之内様だぜ!!」

 

をやったからだと思う。

絶対違う??そういう事じゃない?

そうか?そうだな……そうかもなぁ!!!

ちなみに、さっきから喋ってないリオさんは、どうやらヒマリさんにお世話されてるそうです。凄く沈んでいて三角座りしてたらしい。なんか容易に想像できるな。

 

「……んで、なんか言い訳あるか?」

 

「はい!あれはみんなが怪我しないようにやったことなので、結果的に俺の判断は正しかったと思います!悔いも他意もないです!」

 

「ドウシマス?」

 

「ふむ。とりあえず一度説教は必要そうだね」

 

「とりあえず、そこに正座して?」

 

やっぱりこうなるんですね。

その後、全員から一人ずつ説教を受けました。

デジャブだな……まあ俺が悪いんだけど。

 

「ソウデス。こんなの手に入れましたよ」

 

そう言ってハントが出したのは、『小さなメダル』だった。

 

「あっ、これ。小さなメダル?」

 

「なんだこれ?ゲーセンのコインか?」

 

「いや、これはそんなのじゃないよ」

 

《こんな純度の高い金をゲーセンに使うのは勿体無いわ。非合理的よ》

 

「違うよ!これは、いわば収集アイテムでさ。これを集めてるマニアがいるんだよ」

 

メダルの王様とか色々作品によって違うが、そういうマニアである事は間違いない。そして、そのマニアは集めた数によって希少なアイテムをくれる。

 

「これは俺が持つよ。物好きにでも売ればお金稼ぎ出来そうだし」

 

まあ、こんな世界にそんな物好きがいるとも思えないが……。

 

そうこうしているうちに、次なる目的地である地下鉄に辿り着いた。同じメンバーで下に降り、すぐに入り口に入る。今度は列を成して行くことになった。パーティみたいに俺が先頭になろうとしたんだが。

 

《今度は絶対こっちの指示に従ってもらうわ》

 

とリオさんに言われた。ホログラムでヒマリさんやリオさんがすごく辛そうな顔で睨んできたので従うほかなかった。余程あの光景が堪えたのだろう、それにより俺の指揮権は剥奪されました。

 

「いいか、またさっきみてぇな無茶すんなよ」

 

「わかってるよ。だからそのツインドラゴン向けるのやめて。行く前に逝くから」

 

なんつっ——〔ベチンッ!!〕いてぇ!!??

銃の鎖で頬叩かれた。ダメージ40くらいなんだけど、割と痛いな。

 

「いってぇ!!」

 

「真面目に言ってんのにしょうもねぇこと考えるからだ」

 

なんで心読めるんだよ!!

 

「ぶったね!親父にもぶたれたことないのに!!」

 

「……テメェは一回本気でぶたれた方がいいと思うがな?」

 

《そうですね。帰ってきたら私のも一発受けてもらいましょうか》

 

「え?」

 

《そうだね。もしもの時は回復もできるし、ちょっと本気でやろうかな》

 

「え??」

 

「バカなマスターには良い薬になるかと」

 

「おいハント、テメェ」

 

「スラッ!!」「スラりんもソウオモウとオッシャッテます」

 

「す、スラりんまで!?」

 

スラりんにまでそう思われていたことに半ばショックを受ける。そんな会話をしながら中に入り少数のマシンを掃討しながら進むと、どうやらあっという間に奥まで辿り着いたようだ。

 

「オヤ?もうイキドマリですか」

 

「あそこよりも数がいなかったし、ここもどうやらハズレみたいだな。……そういえば、この先も線路って続いてるんだっけ?」

 

《はい。こちらの奥、つまりは反対側の地下鉄出入り口にまで続いております》

 

「なあリオ?もう出て次のとこ行くが」

 

《……ちょっと待ってちょうだい。まだ反応が残ってるわ。それもすぐ近くに》

 

「反応?……でもどこにもいないぜ?」

 

《そんなはずは……》

 

その瞬間。生物ではない何かの殺意を感じ取る。それはまるで、上にそいつの目があるみたいに頭のつむじ先端に無機質で冷たい何かであった。

恐る恐る、目線が上に向く。それと同時に、薄らと光る赤いライトを視認してしまう。

 

「……っ!!?」

 

奴と目が合ってしまったことに気付き、俺はその正体に背筋が凍った。奴の腕がピクリと動く。その動きに、俺は即座に声を張り上げる。

 

「上からだ!!!離れろ!!」

 

一斉にその場から離れると同時に巨大なメイスが叩きつけられる。砂煙が晴れると、降りてきたそいつの姿がようやく鮮明に映る。

 

「……おいおいおい!」

 

その姿も、どこかで見たことあるドラクエ好きなら興奮しないはずもない青いボディ。右手にはサーベル、左手にはメイスを持ち。頭には特徴的な角のようなデザインと腰部分の刺々しい下半身。そして、そこから下に伸びるボウガンが備える。

 

《な、なんだあれは!!?》

 

どういう原理か、宙に浮いたまま動くマシンにウタハさんが興奮を露わにして叫ぶ。俺も正直バトルそっちのけで興奮していただろう。

だがそれは、こんな状況じゃなかったらの話だ。

 

「キラーマシンより厄介なロボットのお出ましじゃねえか!!?」

 

目の前のマシンは機械音を響かせながら、俺たちをロックオンする。そして、雄叫びをあげながら襲いかかってくるのだった。

 

□□□

 

・キラーマシン2が現れた。

 

キラーマシン2は身構える前に襲いかかった。

初手相手はネルを狙ってサーベルを振り上げる。

だが、ネルも戦闘慣れしているのかツインドラゴンの鎖で受け止めなんとか弾いたが、敵の攻撃はそれで終わらず今度は尾のボウガンを一瞬の隙に放つ。それにも反応したネルだったが僅かに矢の先端が頬を掠める。すぐさま後退し、距離を取る。

 

「あっっっぶな!……ギリギリだったな」

 

頬から僅かに血が伝う。キヴォトス人から血を出させるほどの威力の攻撃。絶対に油断できない相手だと即座に悟った。

 

「これは、真面目にやるべきだな」

 

俺は剣を取り出して構える。

 

「スラッ!『スクルト』」

 

守備力を上がったのを確認し、攻撃を開始する。

 

『メタル斬り!!』

 

鋼鉄の体に有効かと思い放つが、俺の力が足りないのかあまり入ってなさそうだった。

 

《ルイ、下がって!》

 

マシン2が標的を変えて襲いかかる。まずは弓を一発放ってくる。それを盾で受け止めてなんとか防御。次に来るメイスの攻撃を剣と盾を使って受けようとするが。相手の力が強く吹っ飛ばされる。

 

「かは!」

 

マシン2は高スピードで俺に突進し、剣で突きかかろうとする。……が、そこをネルの銃弾が邪魔をする。

 

「どこ見てんだぁ?テメェの相手は、アタシだぞ!」

 

次は、ネルに標的を合わせる。

 

「スラッ!!『ルカニ!』」

 

スラりんが相手にルカニを掛けるが、上手く決まらなかったのか下がらなかった。

 

「やはり、耐性持ちか」

 

ただでさえ硬い相手の守備力を下げられないのは痛い。全く効かないよりはマシだが、運次第になるのは魔力量的にも困る。その間、俺は二人の戦いを見る。ネルが近接戦を、ハントが弓矢で援護射撃を行っている。

 

《これ以上は危険よ。あなたはここで見ていなさい》

 

「確かに……でも、ただ立ってるわけにもいかねえよな!」

 

だが、物理ではまともなダメージは与えられない。なら、残された手段はただ一つ。

 

「物理がダメなら……魔法をひたすらに、撃つ!」

 

何が効くかわからない相手だがやって損はないはずだ。それに、キラーマシン系とはいえ、全部の呪文が全く効かないというわけでもない。固定概念は時に見落としを生むってな!!

 

『メラ!!』

 

疎かな背中に見事に命中。少しは効いたみたいだがダメージは薄そうだった。だが、それのおかげか受けた隙を狙って二人が攻撃しやすくなった。

 

「そのままマスターはマホウのエンゴをタノみます!」

 

「任せろ!」

 

ハントからの言葉という事で特に何も言われず俺は魔法を打ち続ける。メラの次はヒャド。だが、効かなかった。今度は、バギを試すもそれも効果は無し。なら、炎はどうだとギラやイオを放つと、これもメラ同様さっきより効いた。残りは……新しく覚えたこの呪文のみ。

 

『デイン!』

 

そう唱えた瞬間。屋内だというのに、小さな黒雲が発生。キラーマシン2の真上にそれが現れたかと思うと、一発の雷鳴がそいつに真っ直ぐと落ちた。

 

[ギギッ!?ギギギギギギ!!!???]

 

()()()()()()()

 

先ほどの炎系よりも明らかに効いている様子。しかも、電気系だからなのか。当たった後、数秒間停止していた。

 

「……待てよ。なら」

 

この地下鉄の戦いでレベルアップしていた俺は、こいつに打ってつけの特技を覚えていた。デインでスタンするこいつの隙を付けば、確定で当てられる。そう考える。だがしかし、命令権の無い俺の作戦は聞き届けてもらえない。でも、有効となる手はこれしかないだろう。

 

「さて、果たして上手く決まるか……」

 

確率勝負か、それとも技術勝負か……。どっちにしろやることに変わりない。スタン状態が解け、再度標的を定め攻撃を開始するマシン2。俺はまた狙いを定めながら少しずつ距離を詰めていく。

 

[ギギギ……チャージ完了]

 

その音声と同時に奴のモノアイの光が強まる。

 

《マシンの目からエネルギー反応が!ま、まさかアレを!!?》

 

「……あ?」

 

「アレは!!」

 

「まずい!伏せろ!!」

 

瞬間。そいつの目から赤い光線が放たれる。熱線が床や壁に当てていく。ギリギリで反応できたことで俺たちはなんとか熱線に当たらずに済んだ……が。この後も、あるのだ。

 

「ふう、意外と当たらねぇな」

 

《ネル、早く熱線から離れて!!》

 

「あ?なんで……《そこからまだエネルギーが!》なっ!」

 

ヒマリの声も虚しく、熱線から高熱の光が噴き出す。

 

「アブナイです!!」

 

だが、それをギリギリのところでハントが庇い、ネルへのダメージを庇った。ハントの装甲が僅かにメッキが剥がれを起こすが、強度に心配が無いのかあまり気にしていなそうだった。

 

「わりい、助かったよ」

 

「礼は後でイイです。今は目の前の敵で……す?」

 

とまあ、二人がそうしているうちに、俺はマシン2に向かって特攻していた。

 

「あんの……バカ!」

 

マシン2が剣とメイスを掲げ、冷徹なモノアイで俺を見る。俺はその脅威的なかっこよさを内心で褒めながら……。

 

『デイン!!』

 

雷を放つ。キラーマシン2は脆に喰らうとスタンし小刻みに体を揺らしながら停止した。その隙に俺は、武器を剣から『鉄の槍』に変え、集中する。

 

ただただ、敵の一点を見つめながら的確に狙いを定める。槍を持つ手に力を込め、槍の切先部分に意識を向ける。そうして、準備を整えたところで。

思いっきり地面を蹴り踏み込み、力一杯にそいつの機体に向かって突撃し。

 

『一閃突き!!!』

 

その技で、見事を貫いたのだった。

 

□□□

 

キラーマシン2だった残骸を倒した後、俺はまた説教を受けていた。今回は怒られる覚悟でやったことなので甘んじて黙って聞きました。んで、さっきの技のこととかも説明した。

 

《二分の一で巨大な一撃を与える大技ですか》

 

「うん。どんな硬い奴もこの技に掛かれば鉄も豆腐のように貫く。似た技がもう一つあるけど、あっちは斬る系だね」

 

《確率勝負……ということね。でも、そういうのがあるなら先に言ってくれれば、これよりも効率的な作戦が立てれたわ》

 

「ごめんなさい。あまり時間も食えないかもと思って」

 

「ホントにこの馬鹿マスターは、相談クライしてクダサイよ」

 

はい。すいませんでした。

 

「……はぁ。言いてえ事はまだあるが。そろそろここを離れねえとな」

 

《次は反対の、向こう側の地下鉄ね》

 

「なあ、こことあそこが繋がってるならさ、この瓦礫を破壊すればよくね?」

 

ふと思ったことを俺はみんな提案する。

 

「確かにそうじゃねえか!ならよ、さっさと破壊して進もうぜ」

 

《待ってちょうだい!それはあまりにもリスクが高過ぎるわ》

 

「あーそうか。逆に瓦礫が崩れて余計悪化するかもか」

 

「あっ、ならあの通路は?」

 

そう言って俺が指を刺した方向を見ると、そこには扉が一つ。

 

《あそこは……大丈夫そうですね。どうやらあの扉の先はあちらの方に続いているようです》

 

「なら、あそこから行こう!」

 

《ですが、ハントさんが通れませんね》

 

「「あ」」

 

言われて気づく。通常、人が通るほどのサイズの扉にハントが収まるわけもない。

 

「私はヘリに戻るのでスラりんと一緒に先にどうぞ。後で追いつきます」

 

「そっか……なら、後で会おう」

 

「ハイ」

 

そう言って、ハントとグータッチし、ハントはチヒロたちのドローンと一緒に一時離れるのだった。

 

向こう側の線路までやってきた俺とネルとスラりんとリオのドローンは線路を辿って歩き続けた。特に何も出てこないのもあり、俺たちは呑気に話した。

 

「にしても、いつもあんな無茶してんのか?」

 

「うんまあ。生き返れるからさ、まあいいかって思ってな」

 

「見てるこっちからしたらトラウマだぞ?アタシの前で自殺なんかしやがって……!」

 

「それは……すいません」

 

それしか言えない。

 

「……お前、今まで何度死んだんだ?」

 

ふと、ネルが気になったのだろう。そんなことを聞いてきた。

 

「え?……なんでそんなことを?」

 

「いや、ただの興味だ。言いづらいなら別に言わなくてもいい」

 

「別のそんなこともないけど……そうだな」

 

こう見えて、結構死んだことを覚えている俺は、その回数を指を動かして数える。

トリニティで四回、アビドスで三回、そして……。今回の一回と……。

 

「八回は死んでますね」

 

「……意外と少ないんだな。いや、それなら良かったが。つか、ルイはそんな死んで辛くねぇのか?」

 

「辛いかで言えば、クソ痛いのでクソ辛いですよ」

 

「そんな死に目にあってんのに。なんでお前は平気そうにしてんだ?」

 

「…………まあ、最初は辛かったですよ?痛みで気を失いそうになったことなんて何度もありましたし。さっきの奴とか、右腕無くなって辛過ぎて早く解放されたかったし」

 

死にたくないって、口に出してないけど実は死ぬ度に思っていた。そもそも口に出す余裕がない程に瀕死の状態だし、なんなら痛覚とか視界を失った状態になって死んだこともある。もしかしたら、前世で死んだせいで死に対して鈍感なのかもしれない。

 

「最近は、だんだんとそれにも慣れてきましたけどね。良かった良かった」

 

《いいわけないでしょう!!》

 

瞬間。ヒマリの怒号が辺りに反響する。だが、それに驚いているのは俺だけで、みんながみんな俺の事を見ていた。

 

《死というものは、とても重い事なのです。このキヴォトスにおいて……いえ、どこであろうと!命は最も尊ばれるべきもので。貴方の判断だけでそう簡単に捨てるものではありません。あなたの命が無限であろうと死んだという事実は、世界に人に残るのです!》

 

スラりんが顔を顰めてこっちを見る。

 

《貴方のその自分を顧みない行動で、見ている人がどれだけ辛くなると思っているんですか!もっとあなたは周りを見なさい!》

 

「…………はい。ご、ごめんなさい」

 

《ふぅ……。とにかく、もう容易くそんな言葉を吐かないでくださいね》

 

言いたい事は言ったと息を吐くヒマリに、俺は圧倒されながら彼女の言葉を飲み込む。

 

《全く、世話の焼ける弟ですね》

 

「…………ん?弟??」

 

そんな突然の意味不明なカミングアウトに、俺たちは一瞬、困惑と共に黙り込んだ。

 

《え?……ヒマリ、今なんて?》

 

《なんですかリオ?別に間違ってはいないでしょう?》

 

「いや、全然違うだろ」

 

「そうそう!まず、血が繋がってないんだからさ!」

 

《私がそう決めたのです!これは覆しませんよ!それにです。食事中に思ったのですが、あなたとっても可愛いかったですよ》

 

それ今の話と関係ないだろ?

 

「おい!本当に姉になるつもりじゃねぇか!やめろ!」

 

《……いや、何の話してんの?》

 

すると、チヒロさんの声が向こうから来たドローンから流れる。どうやら、ハント達もここに着いたようだった。

 

「マスター、もしかして生き別れのキョウダイ——」

「違うわ!!」

 

《ルイ君、いつでもこのヒマリお姉さんに甘えていいんですよ?》

 

「いやだから、姉じゃないから!勝手に姉を名乗るな!」

 

というかアンタの場合はおばあ《超天才病弱世話焼き系美少女お姉ちゃんです》心をハックしないでくれません??

 

《そういえば、ルイ君は何月生まれですか?》

 

「三月だけど」(生まれた世界では)

 

《ちなみに、3月生まれの魚座の人のラッキーカラーは白だそうです。私のイメージカラーは白なので、良かったですね》

 

「いやただの占いじゃん!ちょ、チヒロさん!あの同学なんとかしてください!」

 

《ごめん。もうなにがなんだかわかんなくて。理解するの疲れたわ》

 

「チヒロさん!?頼むから説得して!あの姉を名乗る不審者をどうにかしてくれ!」

 

ドローン越しにチヒロさんに向かって俺はそう抗議するのだった。

 

《…………》

 

《どうしましたかリオ?》

 

《……いえ、なんでもないわ》

 

リオは心配した。自分の友人が、いつか犯罪者になってしまはないかと……。心の片隅で思ったのであった。




感想と高評価、ここすき、など良かったらよろしくお願いします!励みになります!

最後のヒマリは私なりの解釈とプチギャグです。ヒマリは結構世話焼きで、そしておせっかいな子です。兄弟も家族もこの世界にはいない一人旅を続ける寂しい中学生には、こういうのが必要なはずだと思う。
それに、ヒマリと関わる方が面白いと思う……あとウタハもね。

○ルイはレベルアップした
レベル14→15
H P=115→128 +13
M P=64→69 +5
力 =61→63 +2
早さ=33→36 +3
守り=32→33 +1
運良=13→14 +1
??=10→22 +12
攻魔=39→46 +7
回魔=45→53 +8
・デイン、ルカニを習得 スキルポイント+18p

○スラりんがレベルアップした!
レベル10→11
HP=74→81 +7
MP=40→49 +9
力 =44→50 +6
早さ=67→75 +8
守り=28→31 +3
運良=33→40 +7
??=96→98 +2
攻魔=26→29 +3
回魔=35→37 +2
・けづくろいを習得した。

○ハントはレベル3まで上がった。
レベル1→3
HP=71→84 +13
MP=24→33 +9
力 =75→85 +10
早さ=58→66 +8
守り=93→105 +12
運良=68→73 +5
??=110→128 +18
攻魔=0→0
回魔=0→0
・ラリホーアローを習得した。


追記

同時進行でアリウス編も執筆中です。アリウス編一話は完成しました。
ストックがあるとみんなもありがたいやろと思って。あと私が楽。

勇者の剣 登場させるなら、どれ?

  • ロトの剣(王者の剣、勇者の剣・真)
  • 天空の剣
  • ラミアスの剣
  • オチェアーノの剣
  • 竜神王の剣
  • 勇者の剣・改
  • 青春世界の勇者の剣
  • 全部!!!
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